
消費税10%まで、残り3ヶ月足らずとなりました。前回の消費税の増税時(2014年4月より8%)には、自動車販売に関しては駆け込み需要が起こったものの、増税後に落ち込み、回復するのに3年も費やしました。
増税を直前に迎えている今年の上期(6ヶ月間)における乗用車の販売は、前年比で0.8%と辛うじてプラスで推移したものの、6月度の単月で見ると、駆け込み需要どころかマイナス0.7%と前年割れとなっています。
果たして、残り3ヶ月間で駆け込み需要が生じるのか、それともこのまま前年割れで推移するのかは、予測が難しいところです。
消費税の増税を迎えた現在の消費者としての目線は、消費税増税を避け駆け込み需要で車を購入し節税するということではなく;
① 何時の時点(増税前または増税後等)で車を買い替えるのがベストなのか、果たしては、
これを機に以下の変更・転換を検討している方も少なくないと思料いたします;
② ハイブリッド車または電気自動車もしくはクリーンディーゼル車に乗り換えてみよう!
③ (普通・小型)乗用車は辞め、軽自動車に乗り換えてみよう!
④ 新車の購入を辞めて、中古車に乗り換えてみよう!
⑤ この際、車の所有を辞め、カーシェアリングを利用しよう!等、
消費者の皆様が、消費税の増税に対する生活の防衛策として、様々な検討または試行錯誤をされているのが現状のことと察します。
ハイブリッド車に関して云えば、現在、新車販売におけるハイブリッド車の比率は半数前後にも達し、トヨタのプリウスまたはアクアの様にハイブリッド専用車ではなく、C-HR、カローラスポーツ、ヴェゼル等のガソリン車のモデルにハイブリッド車が追加され、選択肢の幅が増えてきてことがハイブリッド車の比率を増加させている理由の一つかと考えます。
以下の表は、2019年5月度の燃料別販売台数ですが、ハイブリッド車(HV)の販売比率は、40.7%と高くなりつつあります。なお、ホンダでは2019年1月~5月のハイブリッド車(HV)の販売比率は約55%ということです。(ホンダ調べ)
今回は、上記①、②、③について検討してみたいと思います。
なお、上記④新車の購入を辞めて、中古車に乗り換えてみよう、および⑤この際、車の所有を辞め、カーシェアリングを利用しよう、の2つの課題は;当職の以下のブログで紹介させて頂いておりますので、宜しければこちらをご参照願います。
④新車の購入を辞めて、中古車に乗り換えてみようについては、筆者の過去のブログを参照願います。
・2018年7月18日付け「車の経済学(5):新車は中古車よりお得」
・2018年7月19日付け「車の経済学(6):新車が中古車よりお得な訳!」
⑤ この際、車の所有を辞め、カーシェアリングにしよう;
・2018年8月4日付け「車の経済学(15):マイカー>>>カーシェアリング」
まずは、「①何時の時点で車を買い替えるのがベストなのか」を検証していきます。
今回は、ホンダのヴェゼル(ガソリン車)を例に、以下の3つのケースで5年間のランニング・コストを試算し、比較してみました。
ケース1)増税直前の2019年9月末に購入し登録するケース
ケース2)増税後の向う1年間の2020年9月末までに購入し登録するケース
→2019年9月末で自動車取得税が廃止となり、代わりに3%の税率(軽自動車は2%)の環境性能割が導入されますが、2020年9月までは非課税または減免されます。
→自動車税が恒久減税となります。
ケース3)2020年10月以降に購入し登録するケース
→環境性能割の減免措置が無くなります。
→エコカー減税は、2021年4月まで、グリーン化特例は、2021年3月まで継続されます。
ケース1)2019年9月末に購入し登録するケース
ケース2)2019年10月~2020年9月に購入し登録するケース
ケース3)2020年10月以降に購入するケース
従って、消費税増税前の2019年9月末までに購入するという方法が、数字上
のコスト的には一番安くなりますが、あまり大差はなく、今は、何がお得かをじっくり考えてから、車を購入すべきかも知れません。
次回に続く
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Posted at 2019/07/10 14:56:34 | |
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