診断ツールISTAでシャコタンにする

G11はエアサス車で、内蔵コンプレッサーで膨らませたエアバッグがサスペンションのスプリング代わりになってるの
エアサスの制御には四輪の車高センサーが使われてるんで、これの値を純正診断ツール ISTA+ でソフトウェア的にごまかしてやると、エアバッグの空気が減らされシャコタンにできちゃうわけ

市販のエアサスコントローラーはこれをアナログで行う仕組みで、高額なタイプは高速域(140km/h以上)で純正が車高を下げる前に上げとく機能が付いてるだけ

車高センサーのロッドを交換しそのネジで調整する方法もあるけど、G11(BMW全般?)には不適だよ
満足して使ってる人はスルーして
診断機で2cmぐらいの補正ができるだけの他社の一般的なエアサス車で、ロッドで大きく下げて、そのあとにきっちり補正するってのがこれの正しい使い方
目視のみでのロッド調整は論外で、汎用診断機のデータモニター頼りに作業する場合でも、やってみたらわかるけどそんなのミリ単位でなんかほぼ合わないよ
仕事でLS500用エアサスコントローラつくってるからこういうロッドでの不具合はあるあるなんだよね

写真は純正マイナス50mm＋スポーツモードで、約60mm下がった状態
かっちょいいけどほとんど“アブのみ”なんで走りたくないね

あ、今回の方法でも後付け装置でも車高変更でシステムと実際のズレがでるわけで、厳密にはレーダーとカメラのエーミングがいるよ
しなくても普通に走るけど、ACCがメゲやすくなるとか、ハイビームアシストが誤作動するとか、そういうことはおこるかも

あとISTAについては自分で調べて

設定は平らな場所、診断モード(オンボタン2回。エンジンオフ)、ドア全閉で行うよ
だからPCは予め窓から出して操作するのがいいね

VehicleTestを終わらせた状態のISTAで写真のように [Ride height sensors: Start-up] を選択し [Display] をクリック

図のようにフェンダー端からリム下までの長さを測るんでホイールサイズを選んで [Continue] をクリック
サイズが前後で違う場合は次で入力する数値に自分で補正すればいいよ
1インチの差なら13mm(≒25.4/2)ね

センターキャップの真ん中あたりを通るようフェンダー端からメジャーを垂らし、ホイール下端までの長さを4輪測るよ
ここの1,2mmにこだわる意味は無し

ここからがポイント
先に測ったものに、下げたい量を「足した」値を入力するの
60mmシャコタンにしたい場合は、計測675mmなら735と入力してね
まあこれはやり過ぎで最後にエラーになるから50mmダウンぐらいが限界かな

クルマに車高が上がってると思わせ、戻さなきゃと下げさせるわけね

ノーマル車高に戻すときは測った値をそのまま入れればOK

位置は画面に書いてあるようにこれなら"front left"
助手席前から反時計回りの順だよ

4輪分入れて [Continue] を押してくと値が保存され、光軸調整をせよと出て、このあと自動的に車高調整が始まるよ
全輪平行に移動した場合は光軸がずれる理由が無いけど、念のため夜、壁とかで確認した方がいいね

さっきみたいに60mmも下げようとすると異常表示が出ちゃうよ
縮み側の余裕はフロント65mm、リヤ85mmってどっかで見た気がするんで、スポーツモードで下がる分を考えると確かにフロントはアウトだね

設定し直せば消えるよ

で、20mmダウンで走ってみたよ
過去に純正タイヤBS S001で下げたときは硬くて乗ってられなかったけど今はBS REGNOなんでちょっと期待
で、内圧2.5キロ前後がちょっと硬めで安定性高くクルマがスポーティーに動く感じだわ
純正車高より地面をつかむ感じがあって結構いいね
ピッチング・ローリングが減っで酔いやすい家族にもいいかも

純正S001のゴミさを改めて思い知らされるね

ただぼくは純正のふわー・さーって乗り心地が好きなんで、結局ノーマル車高に戻したわ
20年以上シャコタンひとすじだったけどもう飽きた
とはいえ10mmダウンは試すかもw

車高を下げる＝空気が少なくなるわけで、抜けば抜くほど無段階バネレートとも言えるエアサスのおいしいとこが減っていくの
ビーチボールがイメージしやすいかな
だからシャコタンにするほど乗り心地悪くなって、あと縮み側の有効ストロークがそのまま減るから大きい入力で底突きしやすくなるよ

車高変更後は一般的な場合と同じくホイールアライメントの見直し、各ブッシュがよじれて縮み側のバネレートが高いような状態なんで1G(かそれ以上の)状態で締め直しをしてやるとなおいいね

どうでもいいけどBMW製スマホアプリ“MyBMW”の画像はぜったいノーマル車高じゃないわ
ヽ(´Д`；)ﾉ