充電系統の点検
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
中級 |
作業時間 |
3時間以内 |
1
発電量に少し不安があった白コスモの充電系統を点検してみました。
発電不良の原因にはオルタネーター本体と電圧調整レギュレーター関連が考えられますが、まずはオルタネーター本体の点検をしてみました。
まずオルタネーター裏のカプラーを抜きます、そしてオルタネーター本体のF端子に配線を接続してバッテリーのプラスターミナルに、E端子に接続した配線をバッテリーのマイナスターミナルに繋ぎます。
このように結線するとレギュレーターを介さずオルタネーター本体の発電状態を点検出来ます。
外したオルタネーターのカプラーのF端子とE端子間にエンジンキーON(エンジンは始動しない)の状態でバッテリー電圧があれば(実際はバッテリー電圧よりも1Vほど低い事もあります)とりあえずレギュレーターからの配線には問題はないと思われます。
2
この状態でエンジンを始動させるのですが、この点検はエンジンの回転を上げたくないのでファーストアイドルで回転数の高い冷間時ではなく、暖気してアイドリングが安定した状態で行いました。
ただこの状態ではレギュレーターを作動させていないので(エンジンを始動してもチャージランプは点灯)暖まっているとエンジンが始動してもAAVが開いてアイドリングしません、なので水温センサーの配線を短絡させて冷間時と同じ状態にしておけば暖気状態でレギュレーターの作動を止めてもアイドリングします。
3
この状態でエンジンを始動させて少し経つとアイドリング時でも16V以上の発電量があります、1000回転位でも17V以上になるのでむやみにエンジン回転を上げる事は出来ません。
この状態はレギュレーターを作動させていないので当然ながら電圧も高くなるわけですが、これだけの発電量があればオルタネーター本体は問題ないですね。
4
次にレギュレーターを調べてみます。
ケースを開けるとこのように2つのコイルがあります。
詳細を書くと難しいので簡単に書きますが画像左のコイルはオルタネーターの発生電圧調整用で右のコイルはチャージランプ消灯用です。
5
画像はオルターネーター発生電圧調整用の接点です。
低速側と高速側の接点があり、通電がない時は低速側接点がこのように導通した状態になっています。
作動の詳細に関してはここでは省略しますが低速側接点が汚損等で導通不良を起こすと発電不良の原因になります。
低速側接点が溶着して離れなくなるとオーバーチャージ(過充電)になり、高速側接点が溶着すれば発電しなくなります。
6
こちらはチャージランプ用の接点です。
エンジン始動前はこのように接点が接触していてチャージランプからのアース(L端子)が接続されているのでチャージランプが点灯します。
エンジンが始動するとオルタネーターのN端子からの出力電圧がコイルに作用して接点が磁力で引かれアースが断たれる事でチャージランプが消灯します。
N端子はステータコイルの中性点の電圧が出力されるものでチャージランプの消灯に利用されています、このN端子の出力電圧はオルタネーターの出力電圧の約半分なので7V前後です。
7
これはレギュレーターのIG端子とF端子間の抵抗値を測定しているところです、導通不良があってはいけないので基準値は当然ながら0Ωです。
この端子間の抵抗を測定するという事は低速側接点の導通不良がないかを点検するという事です、低速側接点の導通不良は発電不足の原因になりますから。
今回はケースを外しているので接点の部分で直接計測してもいいのですが、レギュレーターの配線を外して車上で点検するとしたらこのようになりますね。
8
参考までにレギュレーターのコネクターの各端子の位置を解析してみました、リープス5の配線図がありませんし、5Eの配線図を見るとリープス5とは配線の色も異なります。
この他に1Pカプラーの茶色の配線がありますが、これはS端子(チョークリレーのアース)でエンジンが始動するとチョークリレーが作動して排気温度警告灯が消灯します。
で・・点検の結果ですが・・実は点検時には症状が出ていなかったので調べてみるも、やはり不具合はなく。。カプラー等の接触不良だったのかも知れませんが、症状が出ていないと調べようがないですね、今は正常に発電しています^^;
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