「お叱り」が発生したエンジンルーム
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
![](/images/icon_difficult_on.svg) 初級 |
作業時間 |
3時間以内 |
1
断熱重視で手を入れてる中で、例外的に防音重視で弄ってあるエンジンルーム。
この度、メイン整備士からお叱りが発生
2
さて、怒られの内容に尾ひれと葉ひれつけて最終的にキメラしたいのを堪えて、先ずはエンジルームの素晴らしき歴史を語っておきましょう。
まず
ボンネット裏にはエンジン音を遮音吸音する為のクッションシート。
素材的には『発泡ゴム+繊維アルミ+接着剤』
この接着剤が曲者。
貼った直後は従順で、ボンネットを閉じてから裏切りが発覚する明智光秀タイプ。
エンジンルーム本能寺はいくらなんでも洒落にならない。爆発炎上GTAまっしぐら。
【3M】『スプレーのり99』
の力を借りて追い接着を試みるも、元々の接着剤が3Mの接着剤と接着して折角接着した接着剤を吸着して接着させないという粘着質な嫌がらせをして一向に改善しないという膠着状態となり決着を見せず振り出しに帰着。
アルミガラスクロステープが優秀なので形は保てているものの、クッションはボンネットから剥がれているので押せばこの通り。
3
さてさて。冒頭の怒られ発生の原因はコイツ。
フロントホイールのハウジングを外して突っ込んだグラスウール(左右)
アルトのフロントホイールのハウジングは、半分が鋼鈑1枚で車内と隔てられており、もう半分は鋼鈑で囲われた中空を挟んで車内と隔てられている作りになっているらしく
つまりデェスよ
車内側に制震吸音遮音したところで、ハウジング半分の効果しかなく、もう半分をどうにかするには、車外からハウジング内に何かしらの処置をしないとどーにもならない。
おまけにハウジングからの音が上がってくる。
4
車内を徹底的にやれば、それはそれで勿論なんとかなるのだが、フロント前面側面は配線類がフジツボの様に取り付けられており、余り弄りたくない。
ハウジングから入ってくる音は鋼鈑に囲まれた中空を乱反射して空間を跳ね回り、Aピラーに至る空間を跳梁跋扈してドライバーの耳へとクリアなロードサウンド(騒音)を運ぶ間違った音響が備え付けられている。
初めからソコにツイーター付けてくれと言いたくなる無駄ではない無駄な空間があったりするので、防音吸音の敷居が妙に高いのだ。どうして……。
結局、鋼鈑内部はともかく、鋼鈑とハウジングカバーの空間なら埋められるだろうと入れたのが我らが尖兵『グラスウール』
断熱材であるものの、燃えにくく軽く詰め込めて、失敗しても安上がり。
成功したら儲けものの選定だったが遮音吸音は見事に成功。
やりぃ。とか思ってたら、メイン整備士曰く
『車両火災の原因にもなりかねないし、何かあったら怒られるのは整備士側になるからやめてくれ』との事。
そうなんだ。
今後もお世話になるし、しゃーなしと撤去。
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納得しつつも、同じ空間に燃え易そうな発泡スチロール的なものが初期装備されているのですが……エンジンからここまで程度の距離なら問題ないと暗示してるような気がスル……とモヤりつつも無理するもんでもないので大人しくひっぺがします。
6
簡易ながらも防水したハズのグラスウールは『しっとり』をコースアウトし、もはや『ぐっしょり』の形容を手にするほど水に溢れておりました。
どーりで大雨上がりロードノイズが減った訳だ。質量を変化させる柔軟な素材ですね(白目
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詰め込んだ下半分は水にまみれているのに、上半分は「水なんて来ませんでしたよ?」と言わんばかりの渇れっぷり。騙されねぇぞ。
果実並みに含水しておきながら、それに反して汚れは余り見られなかった。
水気は、ホイールハウジングを貫通した飛沫由来ではなく雨水由来と言えそう。
どちらであろうともグラスウールは死ぬけど。
8
怒られをもうひとつ
いや、怒られでは無いけど怒られたことにして説明すると、ボンネット裏の吸音関係はそもそも車種が初期装着しているモノでない限り、あまり薦められないと言うもの。
正直、最初からその可能性は考慮してはいた。
エンジンルームなんて、そのものが燃焼室みたいなイメージだった事もあり、吸音材料等の選定は慎重に行わないと、マジでどこぞの紅い館なみに爆発炎上しかねない。
それでも個人的にGoサインしたのは
1・軽エンジン故の熱量の低さ
2・吸音材に遮熱アルミシート着きのモノを使用しエンジンの熱を吸音材に届かないようにしてある
3・グラスウールを入れるのは左右端と、エンジンからの距離が稼げている
4・グラスウールは燃えるけど『燃えにくい』素材
ざっくり言うと以上の4つゆえ。
しかしながら、整備士曰く
『エンジンルームの熱がヤバイことになる』
とのこと。
これは上記の1番目にある
『軽エンジン故の熱量の低さ』で相殺が効くものだと考えたのだけれど、どうやらダメらしい。
そーいや、とみんカラ初めてから車に手を入れる基準というか、考え方を明示したことは無かった(気がする)ので、一応下記の通り。
1に安全
2に断熱
3には音響
4つに快適
5で走行
こんな具合なので、危なそうならとっとと撤去の運びとなります。さぁ撤去だ
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意気込んだものの
初めから取っ払う気のない
2度と分離できると思うなよ
ここがお前の死に場所だ(伝説
そういった気合の元できあがったボンネット裏
肝心要のクッション部分はともかく、縁部分はアルミガラスクロステープで堅固に固定されており。もはや剥がすのが面倒くさい。
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その上、一層目の鋼鈑を避けて貼ってる部分には生き残りもあったりする。
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そしてどちらにも貼り付いていない第三勢力も確認。
そしてそして、吸音材が熱で溶けたような感じもない。こうして見ると、やはり施工事態の悪影響はなさそうに思える。ガッツリ夏を経てるし。
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貼り付いて欲しいものは悉く剥離しているにも関わらず、粘着成分は鋼鈑に上に留まり続け仕事していますアピール。
Twi七七er社員か、出でよ雷神。
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雷神がなければ絶対心折れてたであろう作業。
なんだこのご飯粒塗りたくったような惨状は。
ご飯だったらいいよ、ご飯だったら剥がれてくれるよ、でもご飯並みに汚くてご飯よりしつこいんだよこの粘着は。
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吹き付けて数分。剥がれ易くなってるところを軍手で擦り、また吹き付けてを何度も繰り返す。
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量が量なので1時間くらいかかり、ようやく除去完了。
今回注意すべきは
1・エンジンルームに手を入れると整備士に迷惑が掛かるかもしれない
2・エンジンルームの遮音吸音は排熱とトレードオフ
特に1に関しては、指摘してくれる関係だからまだ発覚して事なきを経たラッキー案件である事を強調したい。
ナゼかと言うと単純で、指摘してもらえるなら後はコチラの出方次第だが、指摘して貰えずそのままとなると問題が埋もれたまま、更なる問題がおかわりされている邪推までできる。
最近のニュースを見てると特に。
どいう事かと言うと
『問題だけど作業はするか』なら有情な方で
『問題だけど言うのもアレだし、その部分だけ作業したことにするか』と上の段階が考えられ
『問題だからいっそ何もせずに書類だけ通すか』というレベチ対応まで普通に考えられる。
普通に考えてありえないけど、今のメイン整備士と知り合う前の話をひとつ。
某クラウンの車検で問題なく通った筈が、半年後ホイールハブから脱落して凶悪ヒヤリハットを経験した。
自分としては実感を伴った「あるところはありそう」な推測。
手続きから何から何まで委託だったので、なにやったか知らないけど車検だけは最低限で通ってたハズ……証拠は無いけど多分アレは書類だけだと思う。
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次回予告
さーて次回のアルトさんは
ドライバー軽自動車に軽油を給油
ブレーキドラムに鳴き防止で5-56
オイル交換で1泊BIGM○T○Rへ
の3本です、お楽しみに。
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