では、ここからがやりたかった実験になります
実はタイヤの情報を調べていると、ロードバイク(自転車)などではすでにそのような物がある事を知りました
チューブラーホイールの内部にタイヤインサートと呼ばれる発泡素材を入れておき、パンク時のタイヤ外れやビード落ちを防止する物らしいです
すでに商品があった事に驚きでしたが、オートバイ用ではまだ無いようで方向性は間違っていなかったのかな
まずはテストですが、ウレタン注入後も膨張し続けるので何秒の注入で理想のサイズになるのかを計ります
選んだ発泡ウレタンはロックタイトのグリーンフォーム
当初のバルブ2本案より単純な方法を思いつきました
「チューブのバルブコアを抜いて、ウレタン充填後にバルプから熱した細いニードルを入れてウレタンとチューブを突き破り、エアーを充填する」という方法
これならホイールに2本バルブの穴加工が必要なくなります
まずタイヤ内部にチューブを入れたと仮定して、使っていないホイールに取り付けます
チューブを折りたたんで余計な空気を押し出して、空気を吸わないようにリムバンドで固定
ウレタン缶を接続したらリムバンドを外してウレタンを充填
すぐに問題発生
ウレタンを噴出するためのガスで、あっという間にチューブが膨れました
これでは十分にウレタンが行き渡っていない筈です
硬化後にバルブ付近をカットしてみましたがまるで充満していない
ゴーヤ?
バルブから遠い部分では全く入っていない
充填方法を変えてみました
チューブの四方にノズルを入れる切込みを入れて、そこからまんべんなく充填してみます
穴から発泡剤も出てきますがガスは抜けます
またトラブル発生
今度はウレタンが無くなりました \(^o^)/
十分に充填できず、またもや大きさと弾力を維持できませんでした
実は、先のテストで硬化したウレタンの弾力をみてみましたが、硬質ウレタン材より弾力はかなり弱く復元力もあまりない
追加で充填すれば完成できますが、もっと硬質の発泡ウレタンでないかぎり購入する気もおきず…
と言う訳で さようなら発泡ウレタンフォーム案
素材を変えてみます
自転車用タイヤインサートのように発泡体素材を使います
理想なのは硬質発泡ゴムφ60mmほどの丸ソリッド材ですが、中空状などはかろうじてあるが、なかなか見つからない
素材が見つかるまで試しにコーキング用のφ20mmバックアップ材を入れてみます
弾力は先の発泡ウレタン缶よりもぜんぜん良い
気になるのは安全性ですが、ポリエチレン発火温度は350度以上なのでタイヤと同等、静電気では着火点にもほど遠い
問題は多重巻きの擦れ熱での劣化で、この素材はカスカスになって粉化する恐れがある
重さは用意した8m分で100gほどでしたので全く問題なし
3週(6m)ほど詰め込んでタイヤをはめましたが、内側から広がる力でビードが落ちず少しはめにくい
空気容量はかなり減りますが指定圧まで普通に充填可能です
空気を完全に抜いて車体に取り付けてみました
乗って重さをかけても完全には潰れていません
多重巻きではなく一本素材ならもっと潰れないと思います
恐る恐る走行してみると、タイヤはかなり空転していましたがなんとか走行可能です
チューブレス完成時の50kpaでのテスト走行よりもグニャグニャしないのでまだ安心です
コストもぜんぜん安く、スタンドまで自走したり、急ぎの用をすませてからチューブレスタイヤ修理したりが可能になります
修理材やタイヤレバーを持ち歩かずにすみ、自走してもタイヤやホイールが傷まないので安心できます
しばらくはこれで温度や劣化具合を見つつテスト運用しますが、多重巻きより有利な形状の素材が見つかれば入れ替えて、いずれは窒素を入れたいと思います
Posted at 2022/11/11 20:40:11 | |
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