• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2008年05月13日

スピードに挑む 壮大な前フリ

痛後さんが、「ローテック」のネタ書いちゃったんで、まだ書くつもりなかったクルマ長編のジャンルです~しんどぃorz



何も無かった時代、人間が早く走ってもせいぜい時速30数キロがいいとこで、しかも走れば走るほど疲れてしょうがない。

それから時を経て、他の動物を利用することを考える。この時に出てくるのが
結局、馬を乗りこなした人間は時速60キロ以上の速度で移動することが可能になった。
これでもまだ紀元前の話である。


さて、それから時代は進み、18世紀後半に入って、まだ出たての蒸気機関を軌条無しに動ける乗り物が世に現れた。
全長は7m超で、人間が歩く速度しか出ない。その上、まったくといっていいほど曲がらない。これが世界初の自動車であった。
作ったのはフランス人のニコラス・キュニョーで、1769年のことである。
だがどういう訳か、一般の教科書ではベンツやダイムラが最初の自動車として紹介されている。
うーむ、蒸気はどうでもいいってコトなのか…?
こんな遅い蒸気自動車が馬車全盛の時代に市民権を得られる訳が無く、速度規制法案まで制定されてしまった蒸気自動車は消えていくことに。

↑ニコラス・キュニョーの蒸気自動車


代わりに注目されたのが内燃機関と電気である。実際に世に出たのは電気自動車の方が先で、短い距離ながらまずまずの速度で走るようになった…が、馬には及ばず


そしてカール・ベンツの引き出物ガソリン三輪自動車が1885年に登場する。時同じくしてダイムラも四輪車を完成させる。

両者の最高速度は時速13キロ程度…遅い(笑
因みにベンツのモーターキャリッジは985ccの単気筒でMRだった。

↑カール・ベンツのモーターワーゲン


しかしバカにしていると僅か14年後の1899年には、「フェニックス・ベンツ」と呼ばれるクルマが時速80キロに到達。この時点で馬よりも速い乗り物に。
ところが同年、先に登場していた電気自動車が時速100キロの壁を越えた。
ベルギー人のレースドライバー、カミーユ・ジェナッツィ駆る「ジャメ・コンタント号」である。
でも結局、短距離しか走れない電気自動車は、距離と同じように短命で終わることに。

↑フェニックス・ベンツ

↑電気自動車「ジャメ・コンタント」(意味は「決して満足しない」)


少し本題から逸れて、日本に初めて現れたクルマの話をすると、戦後までしぶとく活動していたパナールというフランスの自動車メーカーに辿り着く。
1898年に東京に現れた「パナール&ルヴァッソール」のガソリン車が第一号。
実はこのクルマ、今日に至るまでのFRの礎を築いたクルマでもある。

↑パナール&ルヴァッソール、日本第一号車は紺色。


本線に戻って、ここまでの歴史で伸びた速度は時速30数キロ→時速100キロ越え。ここからの伸びようは凄まじいものだった。

1906年、ここで最期の粘りを見せた蒸気自動車が、自動車として初めて時速200キロの壁を越える。
フレッド・マリオット駆るアメリカ製のスタンレー「ザ・ロケット」である。この時の速度は時速203キロ
今から100年以上も前のクルマ、それも蒸気自動車に、市販状態のR35GT-Rは勝てないのだな(苦笑

↑スタンレースチーマー「ザ・ロケット」


速度記録挑戦車両は、20リッター越えという大排気量のエンジンを開発し、とてつもない速度へと移行してしまう。
1910年にはチェーン駆動(!)の「ブリッツェン・ベンツ」時速200キロを突破した。
それから第二次世界大戦前の最期の記録はというと、ジョン・コッブ駆る「レイルトン・スペシャル」という怪物で、時速595キロである。(因みにこのマシンは、戦後に自己記録を更新した)

↑ブリッツェン・ベンツ、ホンダよりも古いチェーン駆動車(笑

↑レイルトン・スペシャル、謎の生物の様なデザイン


とまあ、ここから先はご存知の通り、アンディ・グリーン駆る「スラストSSC」音よりも速く走って、自動車とは名ばかりのマシンで速度記録を更新して以来、記録が破られていない。

↑スラストSSC、もぅ…これはホントに自動車なのか?


では、市販車はどうだろうか?



終戦直後、一人勝ちのアメリカは50年代に、今のモーターショーが御遊戯にしか見えないくらい豪華絢爛な「モトラマ」を開催していた。

このモトラマの出品車両の中に、とてつもない速度を掲げるクルマが一台居た。
GMの近未来ガスタービンカー「ファイヤーバード」シリーズである。

↑GMのファイヤーバード(左からⅠ、Ⅱ、Ⅲ)、これもクルマと呼ぶには(苦笑


このクルマ、今から50年以上も前にガスタービン・自動操縦といった機構を持っていて、見た目もクルマと戦闘機を足して割ったような代物だった。
気になる速度は、なんと時速350キロ!!公式ではないが、テストコースにて記録したという噂もある。

ただ、華やかに飾るばかりのクルマよりも合理性に人々が目を向け始めると、モトラマもたちまち衰退し、ファイヤーバードもその後にポンティアックから登場した同名モデルによって、今すぐググっても出てこないクルマになってしまった。


一方、ルマン24時間耐久レースの名物ストレート「ユノディエール」にて、速度の測定が開始されたのもこの頃である。
第一回の発表(53年)では、アメリカのカニンガムC5Rが、時速およそ250キロを記録した。
まぁ、翌年に登場するジャガーDタイプ時速278キロを記録しているだけに信憑性については疑問だが?
それよりも戦前の自重していないアウトウニオンのレースカーが時速320キロで走っていた記録もあるし、あまりレースカーもあてにならないな…

↑カニンガムC5R、こんな生粋のアメリカンスポーツカーの復活も密かに願っていたり

↑ジャガーDタイプ、写真はワークス最後の55年仕様


それから何年か経って、日本国内のメーカーがゼロヨンや最高速の記録を自慢に掲げる時代になって、市販スポーツカーも時速200キロの時代がやってきた。
海外を見れば、先ほど書いたルマンに参戦していたジャガー、メルセデス・ベンツ、フェラーリ時速250キロ手前の速度記録を打ち立てていたが。


70年代に入ると、日本にスーパーカー・ブームがやってきた。
この時に憧れの的となったフェラーリランボルギーニ
「当時のランボルギーニはまだ歴史が浅い気がするが?」という話はまた今度にしておこう


最高速度は時速300キロ時速302キロ
前者はランボルギーニ・カウンタックLP400、後者はフェラーリ365BBである。
二つのメーカーが発表した最高速度に、当時のちびっこは熱狂したらしい。
まぁ、個人的にはただの政治的な発言に過ぎないから特に熱狂もしないと思うのだが(冷笑

↑フェラーリ365BB、意外と台数は少ないモデル

↑カウンタックLP400、カウンタック中で最もムダが無い気がする(笑


因みにこの対決は、ランボルギーニが85年にLP5000クワトロバルボーレを登場させ、公式に時速300キロを超えた為、ランボの勝ちである。



そんな時速300キロオーバーの世界も90年代に入るとスーパーカーとしては、常識的(?)な領域に突入してしまった。
21世紀に入る直前ではスポーツカーでもこの領域に足を踏み入れるクルマが増えてきた。
今では280psの自主規制から解き放たれたR35GT-Rも(サーキット限定で)時速300キロを越えてくる。
そして早い者では80年代後半から、時速400キロという速度に挑み始めた…







ここまでが、なが~い前フリ。
本編を書く前に既に疲れてるんですけど…www

【追記】
写真探した…(激疲

もうゴールしt(ry
ブログ一覧 | クルマ長編 | 日記
Posted at 2008/05/13 21:59:34

イイね!0件



タグ

今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

レクサス買うなら UX 息子に乗っ ...
ひで777 B5さん

Pet Shop Boys - W ...
kazoo zzさん

おはようございます。
nikuyasanさん

フォローしてくださっている皆様へ
べるぐそんさん

本日のミラー番♬
ブクチャンさん

今日は金曜日(金曜日の随筆✏️)
u-pomさん

この記事へのコメント

2008年5月13日 23:14
長々々文だな…w
コメントへの返答
2008年5月13日 23:47
写真も付いて、PCから見ると長々文にww

頑張ってみましたw
2008年5月14日 0:51
ポンティアックのガスタービン車なら、アメリカ行ったときに実物見てきたよ。
そん時の写真もまだあるけど、結局アップしてないけどね。
コメントへの返答
2008年5月14日 18:55
ファイヤーバードシリーズのデザインは異様ですね、特にⅠ~Ⅲは。

写真は無いですが、65年にⅣも登場しました。
ガスタービンユニットが現実的なものに変更され、外観も穏やか(?)になってます。

海外の博物館に、一度は行ってみたいものです(羨
2008年5月23日 0:45
おぉ♪出来ましたね~♪

交通博物館で見た事がある様な車ばかりですね~
コメントへの返答
2008年5月23日 20:03
情報提供、本当に有難う御座いました!

これで携帯からでも少しは見易くなったかとw

プロフィール

「R'sミーティングお疲れ様でした!帰り際の頭痛が酷くなってきたので直帰しました(汗 今は何とか回復…」
何シテル?   09/09 21:36
HNが読めないと苦情が殺到してますが、「みつあーる」或いは「みつる」と読みます。 その時のフィーリングで呼んで下さいw
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/4 >>

  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930   

愛車一覧

ホンダ フィットシャトル ハイブリッド ホンダ フィットシャトル ハイブリッド
人生初ハイブリッド車
ダイハツ ミラ ダイハツ ミラ
過去所有
スズキ ワゴンR スズキ ワゴンR
過去所有
ホンダ シビック ホンダ シビック
Hapクルーのタカくん→錆穴タソと渡り歩いてきたグランドシビックが縁あってウチの元に来ま ...
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation