先週土曜のことですが、巷で話題のスバルBRZに試乗してきました。
東京モーターショーや東京オートサロンで、ただ見るだけでも行列が、ただ座るだけでも整理券が必要だった、そんなこれまでのスポーツカーとは明らかに注目度が異なるBRZですが、果たしてそこまで凄いクルマなのか?それとも大した事無いクルマなのか?
ウチのその時の予備知識としては、トヨタ86よりも硬めのサスセッティングといったぐらいでした。
とりあえず、スバルとしては前例の無い「FRフラット4スポーツカー」の出来をなるべく偏見無しでインプレしていきます。
※トヨタ86については“86”と名乗ってしまった以上、AE86との比較が主たるところになる予定ですw
当日は本当は何も予定が無く、一日中引き篭もる予定でしたが、興味本位で千葉スバルDへ電話してみたところ、MTの試乗車があるとのことだったので行ってきました。
32Rは車検だったのでハチオプを借りて現地へ向かいましたが、とにかく風が強くフラフラして危なげ(汗
スバルDに到着した頃にはポツポツ雨も降り始めてきてました。
現地ではレガシィやインプの中に、低く構えたフォルムのWRブルーのBRZを発見。
カッコ良い感じで撮りたいとも思いましたが、強風の影響で砂埃まみれ…。
営業の方に聞いてみたところ、普段なら40分待ち(!)になるほど人気があるそうですが、ちょうど希望者が途切れたところだったみたいです。
雨が強くなると全開インプレも危険なので、早めに準備して試乗を開始。
以前、32Rの作業を某所に依頼した際に、BRZの展示車を独り占めして座っていたので、インテリアに関しては特に目新しさは感じませんでした。
ただ、通常ならステアリングコラム右側付近にあるべきイグニッションスイッチが、センターパネル下側にあるのは慣れませんね~w
少し駐車場内を動かした感じだと、低いスポーツカーの視点を予想していたものの、それほど低過ぎずにある程度の高さがあるように感じられました。
開始直後に、スバル車試乗の癖でSIドライブのつまみを探してしまいましたが、BRZには付いていないとのこと。
そしてドアロックをしようと思ったら反対側が閉まらず、ここで集中ドアロックも無いことに気付くw
因みに試乗したBRZのグレードは最上級のSでした。カタログには集中ドアロックの記載がありましたが…壊れてたのかな?
街乗りでは足がやや硬めで段差やマンホールではコツコツと体に感じます。
それでもFD2シビックタイプRのようにひたすら硬い足ではなく、硬いけど不快にならないように和らげて伝えようと味付けしている印象を受けましたね。
その分、旋回時にはボディ剛性も相まって、頼りなさは全く感じませんでした。
そうこうしているうちに、いつもの試乗・全開ルートに突入したので気合を入れ直し――
台風中継みたいなことになってるんですけどー(滝汗
荒れ狂う高波が道路に侵入して、雨が降ってないのにウェットコンディション。
しかも時折、海から波が襲ってくるという気象パニック映画的シチュエーション付きでした(爆
でもここで大人しく帰ったら、それこそ街乗りインプレしに来ただけになってしまうので一旦停車。
1速に入れてそこからレブまでガッツリ回して加速し、2→3→4とキッチリ回してみました♪
いつもなら減速する区間になっても我慢して引っ張った結果、お役所リミッターまで到達。
GRBと比較すると、およそ1.2倍ぐらいの距離が必要でしたね。
流石にパーシャル減速では間に合わない距離になってしまったので強めのブレーキングも試してみましたが、無難に効いてくれたので安心しました。
波が堤防を越えてフロントウィンドウに打ち付ける中、こんな無謀な全開インプレをしたので隣の営業マンは生きた心地がしなかったようです(ぉ
試乗を終えてから少し営業の方とお話したところ、BRZの試乗に来る人は8~9割が既にご成約された方で、乗ってみて「やっぱりイイネ!」と答える方が多いのだそうで。
反面、GRBの方は価格が高く、試乗に来る人は8~9割が冷やかしなので、営業からすればあまり良い印象が無いクルマなのだとか。
一部では「BRZにターボモデルが登場する」と云われてますが、仮に登場すると現行のNAグレードが売れなくなる上に、価格も高いのでまたしても冷やかしばかりになってしまうと懸念している様子も伺えました。
ウチは個人的には、BRZはNAグレードのみで十分だと考えてます。
今回試乗していて強く感じたのは、やはりNAならではの踏める懐の広さでした。
(ドッカンターボでもお構いなくガンガンに踏む方は除いて)GRBのように鋭い加速をするターボ車は速い反面、ツイスティな道では恐怖から踏めなくなってしまうことがありますが、NA車は恐怖感が少ない分イケイケに踏んでいけます。その気持ち良さをBRZでは存分に味わえると感じました。
エンジンサウンドは街乗り領域からレブ手前まで、現行市販車としてはまずまずの響きでしたが、先にN1仕様のサウンドを聞いているので、マフラーチューンは最初に行いたいところですね。
極端に酷いと感じない限り悪評は書きませんが、敢えて不快な点を挙げるとするならば電子スロットルのセッティングです。
現行レガシィほどではないですがアクセルのツキがいまいちで、一呼吸置いてから反応する印象があり、折角のNAのレスポンスの良さを削いでいるような印象を受けました。
(長距離ドライブを好むユーザーには、少しレスポンスがダルい方が疲れ難くて好まれますが…)
総評は「スバルに愉しいスポーツカーが増えた」といったところですかね。
開発期間が長いので、初出にしてはかなり熟成度が高いですし、乗って走ってまずまず楽しめました。
しかし世間が騒ぐほどの凄い何某があるクルマという感じではなかったです。
これで騒ぐ方は先ず、Z34フェアレディZやマツダRX-8やNC型ロードスターに乗ってみることを推奨します。
「最近はこんなスポーツカーなんて無かった」なんていうのは、単にエコカーばかり推し進める世の中と減少していくスポーツカー市場を見て感じるだけのことであって、実際には走りを楽しめるスポーツカーはまだまだあります。
スバルBRZは同クラスのスポーツカーと比べて、飛び抜けて素晴らしいスポーツカーだとは思いません。
だからこそ当代限りの一発屋で終わらずに、今後熟成を重ねることでスバルのFRスポーツカーとして基盤を固められると良いと感じました。
そういった意味では、今後の展開が気になるクルマですね。
色々な想いが募る中、営業の方はいそいそと次の試乗希望に対応していたので撤収。
帰宅後にBRZのキャンペーングッズを貰い忘れたことに気付くというヲチ…orz