2021年03月29日
今おすすめのチューニングベース5選
雑誌企画やネット記事でも最近多くなってきた『今買いのMT車』という見出し。
自分が情報を集める中でそのチョイスはどうなのだろうか?と思うことが増えてきたので自分なりのオススメなクルマを紹介していこうと思います。
万人受けするクルマを前提としているのでメジャーなクルマばかりで面白みは無いかもしれないですが・・・(^^;
その代わり比較的安価に購入可能でチューニングする際でもパーツの選択肢が多く自分の好みに仕上げていけそうなクルマです。(今回は普通車という縛りで進めます)
ちなみに投稿時の中古車市場価格60万円台以下で買えるクルマを選んでいます。
1、マツダ・デミオ(DE5FS)
まず始めに紹介するのはデミオ(DE5FS)です!
2代前の1.5Lスポーツグレードになります。
このクルマを選んだ理由としては車重と車体剛性の高さです。
最近のクルマにしては軽量な1000kgという車重にスポーツ向けに少し強化されたボディにより軽快な走りを楽しめるクルマ。
パワーは少しローパワーですがアフターパーツがそこそこ充実しているので選択の幅があります。
極端な例にはなりますが、SCキットを取り付けて200psオーバー仕様というのも不可能ではありません。
パワーだけ見ると大したこと無いように思えますが車重が軽いので加速感は凄まじそうですね。
NAの状態でもコンプリートエンジンを取り扱っているショップがあるので高回転まで回してパワーを使い切る楽しみ方も出来ます!(このエンジン仕様だと125ps程度のエンジンパワーが見込めるらしいです)
そしてあまり知られていないかもしれませんが、この型式のデミオはラリーでも使用されていました。
CUSCOさん、DO.ENGINEERINGさんでは今でもラリー用のパーツ販売をしていたと思うのでラリーベースでも使えますよ!
ラリー競技での使用にも耐えられる素性の良さは折り紙付きと言えそうです。
ただ、冷却系のアフターパーツの選択肢が少ないです。
ラジエーターに関しては一般的には出回っていないようです。(有名どころを中心に調べただけなのでもしかしたらショップオリジナルでの商品展開があるかもしれないです)
それ以外に関しては1通り手を加えることが出来るだけのパーツが出回っているので自分の理想通りに仕上げることも十分可能だと思います。
○車両データ
・エンジン型式:ZY-VE(水冷直列4気筒DOHC1498cc)
・エンジン出力:113ps/6000rpm、14.2kg・m/4000rpm
・ボディサイズ:L.3900、W.1695、H.1475
・トレッド前後:1465/1455
・ホイールベース:2490
・車重:1000kg
2、ホンダ・フィットRS(GE8)
言わずと知れたコンパクトカーの代表格であるフィットの2代目モデルです。
SOHCにも関わらず同年代の同排気量のライバルにも勝るとも劣らないホンダ特有のパワフルなNAエンジンと軽量なボディが特徴ですね。
フィットも歴代を通してチューニングパーツが豊富に展開されているためパーツで困ることは無いと思います。
様々な実績が出揃っているためチューニングをする上での情報を集めるのが非常に楽という強みがありパーツを交換した際のメリット・デメリットが把握し易いです。
ノーマル時点で万人受けするセッティングがされているため取っ付き易く尚且つ懐の深いクルマだと思いますね。
若干癖のある部分もあるようですがパーツ交換でどうとでもなるレベルなので深刻に考える必要はなし。
ただ、デメリットとして同クラスの他のクルマと比べて背が高くロールセンターが高めなので攻め込んだ際のロール量が多くなり限界域の挙動は少し気になるかもしれませんね。
スポーツ走行メインの人からするとSOHCエンジンはマイナス要素として捉えるかもしれませんがDOHCエンジンと比較すると燃費面で有利に働いたりします。
何が言いたいかというと、耐久レースベースとして適しているクルマと言えるのではないか?ということです。
エンジン出力がフラットで扱い易く燃費面で優れる。
ピンポイントのボディ補強と軽量化、足回りのセッティングをキッチリ出せれば新型車相手でも中々侮れない存在になるはず??
断言は出来ませんが面白そうではありますよね。
様々な実績と紹介しましたが本当に思い付くであろう仕様は一通りやり尽くされたクルマなのでチューニング事例という名の人柱は多いです。
多くの情報の中から吟味して自分好みに仕上げていく楽しみのあるクルマだと思いますよ!
購入時の注意点として前期型と後期型でミッションの変速数が異なります。
前期型が5速MT、後期型が6速MTとなっておりギア比もそれぞれ異なります。
サーキットで使用する場合は加速重視で様々なコースに対応可能な後期型6速MTが有利と一般的に言われているようで前期型5速MTはコースを選ぶ仕様となるようです。
ちなみに最高速に関しても後期型6速MTの方が伸びます。
○車両データ
・エンジン型式:L15A(水冷直列4気筒SOHC16バルブ1496cc)
・エンジン出力:120ps/6600rpm、14.8kg・m/4800rpm
・ボディサイズ:L.3915、W.1695、H.1525
・トレッド前後:1475/1460
・ホイールベース:2500
・車重:1050kg
3、トヨタ・ヴィッツRS(NCP131)
最近こなれてきた3代目ヴィッツになります。
2代目ヴィッツはパーツが豊富でコンパクトカーの中でよく話題にあがるチューニングベース車両になりますが、ここはあえて3代目を紹介します。
このモデルからG'sグレードが追加されて話題になりましたよね。
今はチューニングベースとしての人気があまりなくパーツ展開が少し寂しく感じる面もありますがトヨタが販売しているG's系の純正パーツ、OPパーツが意外と豊富で車検対応範囲内でチューニングする分には問題なし。
そこから更に過激な仕様にする場合でもエンジン本体のチューニングはもちろんのこと過給機系の装着も可能なのでパワーチューンも視野に入れることが可能です。
エアロパーツに関しては少し難があり純正形状から大きく逸脱するようなデザインは軽く調べた限りでは見当たりませんでした。
G'sエアロ前提のエアロパーツも多く通常のRSグレードではかなり選択肢が限られてくるのが現状のようです。
逆に言えばG'sエアロを装着してしまえば選択肢が広がります。
通常のRSとG’sの大きな違いとして知っておかなければいけないことがあり、それがボディの差です。
G’sグレードに関しては通常よりもボディ補強がされており具体的に言うと、スポット溶接箇所の増加・下回りの専用補強パーツ追加があげられます。
エンジン本体に関しては同じですがECUのセッティングが変更されレスポンス向上により軽快に動くように演出されています。
その他にも細かな変更点があり乗った印象がかなり異なると思います。
金額的に余裕があるのであればG’sグレードをオススメします。
始めからある程度スポーツ向きに補強されているのと全くされていない状態では雲泥の差がありますからね。
こういう細かな差が後々のチューニングその仕上がりに影響してきます。
メーカーチューンドは自分たち素人が考えるよりも多くの事を考慮して手を加えられているのでその恩恵を始めから得られるのであればそれに越したことは無いということです。
○車両データ
・エンジン型式:1NZ-FE(水冷直列4気筒DOHC16バルブ1496cc)
・エンジン出力:109ps/6000rpm、14.1kg・m/4400rpm
・ボディサイズ:L.3930、W.1695、H.1500
・トレッド前後:1460/1445
・ホイールベース:2510
・車重:1020kg
4、レガシィB4 GT(BL5)
今までのNAコンパクトカーとは打って変わって2.0Lクラスのターボ車である2代目レガシィB4です。(レガシィとしては4代目)
このクルマは自主規制値ギリギリの280psを達成している国産でいうハイパワーセダンの部類になります。
個人的には先代モデルの方が好みですが今だと価格的に2代目が条件に一致しました。
パーツも豊富に揃っており何をするにしても困ることは無さそうです。
パワーチューンに関しても改善すべき箇所が比較的ハッキリとしているのでやり易く、増加したパワーを受け止めるだけのボディ補強や足回り、駆動系のパーツも揃っている。
チューニングした際の情報もそこそこ出回っているので他のユーザーカーを参考にチューニングを進めることも可能です。
注意点としてはノーマルのタービンがツインスクロールターボだった筈なのでレスポンス面では有利ですがパワーを求めていくと容量不足に悩まされる傾向にあると思います。
あとは4WDターボ車ということで維持費が掛かるというデメリットもありますね。
このモデルのレガシィの4WDがどのような制御方式を採用しているのかまでは調べていませんが恐らく機械式の制御(機械式センターデフ)が搭載されていると思います。
ハイテク装備が採用されていない分、他の4WD車に比べて重量面で有利なクルマと言えます。
その代わり電子制御の恩恵を受けられない昔ながらのクルマとも言えますが・・・。
エンジンのチューニングメニューであれば熟成され尽くしたEJ20ターボなのでとにかく情報を集めやすい。
3ナンバー4WDターボ車にしては車重が軽く補強パーツが豊富。
この辺がこのクルマの強みと言えそうです。
ショップのデモカーとして見掛けることがないクルマではありますがチューニングベースとしての適性は想像以上に高く足回りとブレーキ周りの作り込みをしっかり行えば十分楽しめて戦闘力の高いクルマに仕上がりそうな感じがしますね。
○車両データ
・エンジン型式:EJ20(水冷対向4気筒DOHC16バルブターボ1994cc)
・エンジン出力:280ps/6400rpm、35.0kg・m/2400rpm
・ボディサイズ:L.4635、W.1730、H.1425
・トレッド前後:1495/1490
・ホイールベース:2670
・車重:1410kg
5、スイフトスポーツ(ZC31S)
この価格帯における大本命である2代目スイフトスポーツ!
ノーマルで乗っても面白くチューニングをする場合でもパーツが豊富で何をするのにも困らないので自分好みに触っていけます!・・・と言えたら良かったのですが一部有名所から出ていたパーツの廃盤が進んでいるのが現状です。
エアロ系に関しては特にその傾向が強く全盛期に比べると選択肢の幅が狭まりつつあります。
朗報としては意外と廃盤となったパーツの代替品となるパーツが他のショップから展開されたりしているので根気よく探していけば求めていたパーツを見つけ出すことも不可能ではなさそうなのが救いですね。
ZC31S型をチューニングする上で悩みどころとなりそうなのは足回りとエアロ、それとエンジン、ギア比といったところですかね?
もっと言うと排気系も選ぶのが難しそうでした。
そこまで行くとフルチューンの域に突入してしまうので求める人も少ないと思いますが・・・。
サーキットでのタイムなど全く興味がなく自分好みのスタイル、吸排気音を構築するだけであればパーツにかなり恵まれている車種のため選択肢、自由度が高く自分の理想を追い求められるのが最大のメリットと言えると思います。
タイムを意識したマシンを作る場合でも参考となるデモカーがかなりあるので効率重視のパーツ選定も可能ですね。(ただし、装着方法や細かなパーツ選定に各ショップのノウハウが詰まっているのでDIYで真似するのは非常に困難。どのクルマでも同じですが車両の仕様データに載っていないことこそ重要な情報なの容易に真似出来るとは思わない方がいいです)
当たり前ではありますがショップ毎にパーツの考え方が違っているので色々と組み合わせる場合は本当に互換性があるのか、無駄なロスが発生しないのかを気にする必要があるので注意。
スイスポでは特に排気系のパートに関してはショップ毎に互換性が無いものがあったりするので最低限の情報を集めた上で決めたほうが良さそうです。
細かいことを言い出すとパイプ径もショップ毎に異なっており何も考えずパーツの評判だけで選んでいくとエキマニ、キャタライザー、センターパイプ、リアマフラーで内径がバラバラになって著しく効率が落ち込む組み合わせになりかねない場合も考えられますので・・・。
本気で速いマシンに仕上げるようなチューニングをする場合は現状で購入可能なパーツ全てに目を通し、そのパーツがどういうコンセプトで作られてどのような特性を発揮するのかを理解した上で選定することが非常に重要だと思います。
そのような手間を楽しめる人、豊富なパーツの中から自分だけの1台を作りたい人には凄く理想的なクルマですよね!
○車両データ
・エンジン型式:M16A(水冷直列4気筒DOHC1586cc)
・エンジン出力:125ps/6800rpm、15.1kg・m/4800rpm
・ボディサイズ:L.3765、W.1690、H.1510
・トレッド前後:1465/1455
・ホイールベース:2390
・車重:1060kg
如何だったでしょうか?
個人的な意見による選定なので他にもいいクルマはあると思いますが僕的にはこの辺りのクルマが人にオススメ出来ます。
最近だとIQ(1.3MT)やマーチSR(AK12)、コルト・ラリーアート(Z27AG)なども面白そうではありそうですが色々とオススメし辛い癖や欠点があって見送りました。
ほんの数年前であれば買えていたようなクルマであっても今となっては価格が高騰して手が出せなくなっている現状で少しでも皆さんの楽しいカーライフをする上での参考になれば嬉しいです。
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Posted at
2021/04/04 20:57:23
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