サーキットと一般道の一番の違い。

いつものお山でのお話です。

サーキットと一般道の違いで一番大きいのは、クリッピングポイントの位置だと思います。

サーキットはコース幅＝道路幅です。
一般道は１車線≠道路幅です。

基本的にサーキットは普通の道路の２車線ほどはあるのでクリッピングポイントを奥に持って行き脱出速度重視ラインが取りやすいですが、一般道は１車線を守ると、Ｒを大きく取ってうまく速度をのせ続ける方が重視されるはずです。
１車線しかないのでＣＰを奥に持って行きたくてもコーナー前半で車の向きを変え終わらないはずなのです。例えばお山の１車線は片側３ｍ以内（大型トラックの車幅ギリギリのはずだから実際は2.5ｍほど）のはずなので、ミラバンですら全長が3395ｍｍ、全幅が1475mmなのでコーナーの頂点が邪魔で奥にあるクリッピングポイントが見えないです（目では見えるけどね）。
この見えない感じがうまく表現できないので伝わりずらいと思うんですが。。。。
そのせいでコーナーの頂点をクリッピングポイントにするしかありえないのです。１車線と１コース幅の大きな違いはそこです。
それなのに、サーキットのように強引に一つだけＣＰを頂点の先に取ろうとすると、向きを変える時に速度をあほのように落とさざる負えなくなる。これでは本来は脱出速度を高めるためにＣＰを奥に取りたいのに、脱出速度も上がらないことになります。
ライン取りを何のためにするのかということがイメージできないと、「奥まで行って一気に曲がって立ち上がる」という漠然とした行為で終わってしまうことになる。
たしかに足回りを交換して一気に大きく荷重をかけることが可能になるとついついコーナーを最短距離でってやりたくなりますが、あくまでもコース幅のある場所での話です。
サーキットであろうが一般道であろうがラインを考えることの意味は同じで、思い描くラインがそのコーナーに合っているかどうかが大切で、「奥まで行って短く一気に減速して、素早く向きを変えて曲がって、まっすぐ立ち上がるためのライン」を考えるのがラインを考えることではないのです。

ちなみにお山のような一般道では１つのコーナーに対しては単純にコーナーの頂点をきっちり狙えばいいわけですが、当然、コーナーが右へ左へ連続することもあれば、途中でＲが変わったり、傾斜があったりと状況はいろいろ変わりますから、連続するコーナーの場合にはクリッピングを複数作るイメージで最終的にスピードをできるだけ殺さないことを考えます。

まあ、そんなわけで、普通に運転するのが一番いいよねってお話でした。

あ、車線を守らん人にはわからん話かもしれん。。。。。。