
EV LIFE KOBE 2024で以下の最新EVを乗り比べました。
Hyundai IONIC5 ラウンジAWD
日産アリア B6
ミニ・クーパー E
レクサスRZ300e version L
BYD ATTO 3
BMW iX1 xDrive30 M Sport
神戸市街を20分ほど走行。6台とも、同一ルートを同じような運転で走行。
路面の良いところ、凸凹のところ、60km/h+αでの走行など一通り運転ができました。
試乗説明員と相方乗車で3名乗車条件。
以下項目ごとに比較インプレッション。
カテゴリーも値段も異なるクルマなので比較するのもアレですが、おっさんの好みで無理やり順位をつけました。
<車内に入った瞬間の内装の印象>
この辺は好みですが、個人的な印象。。
1位 BMW iX1:
上質感があるし雰囲気がかっこいい。
2位 アリア:
落ち着いた感じで日本人のおっさんには良い。
3位 レクサスRZ300e:
無難な印象ではあるが、安心感がある。
4位 IONIC5:
素材に上質感があるがインパネとドア内装の造形がちょっと安直?な印象が。。
5位 ミニクーパーE;
活発な印象。クルマのキャラにはちょうど合っている。個人的には落ち着き感が欲しいのでこの順位だが決して悪いわけではない。
6位 BYD ATTO 3:
ちょっと落ち着かない印象。いろいろなアイデアをそのまま盛り込みすぎた?
<システムオンにしてそっと走り出したときの印象>
走行モードは基本デフォルト(ノーマル)モードで走行。
ブレーキホールドの解除はどれも違和感なし。それ以降はどれもトルクの出方はリニアでスムーズ。速度30km/hあたりまでの平滑な路面での印象は。。
1位 アリア:
路面のゴロゴロ感もあまり感じずシルキー。静粛性も良い。
2位 BMW iX1:
車体のかっちり感がありながら、シルキーさも感じられる。
3位 レクサスRZ300e:
ゴロゴロ感もあまりなくスムーズ。静粛性もよい。1~3位は僅差。
4位 IONIC5:
1~3位と比べると少しゴロゴロ感あり。ロードノイズもやや感じた。速度が増えるにつれオーディオの音も大きくなるので余計にうるさい印象になった。オーディオをオフにした。
5位 ミニクーパーE;
路面のゴロゴロ感は普通にあり。ロードノイズもまあ普通にあり。わざとそういう感じにしているのだと思う。
6位 BYD ATTO 3:
路面のゴロゴロ感、ロードノイズともそれなりに感じた。スーっと行くような感じがあまりない。
<街乗りでのハンドル操作感>
1位 アリア:
スムーズでリニアな操舵感。違和感なし。
2位 BMW iX1:
スムーズかつかっちりした操舵感。アリアよりスポーティー。
3位 ミニクーパーE :
クセもなく普通で良い。
4位 IONIC5;
中立付近から少し操舵すると少し反力を感じる。ハンドルを左右に微小操作したような場合に何か不要な動きをわずかに感じる。
5位 レクサスRZ300e:
操舵力が軽いのと、直進しようとしてもなんとなく左右に少しフラフラするような印象があった。
6位 BYD ATTO 3:
操舵すると一定しない摩擦力をやや感じるというか、スムーズな印象ではない。
<乗り心地、特に不整路面や路面継ぎ目の挙動>
普段52プリウスPHV(15インチ)に乗っているおっさん基準での評価。
1位 アリア:
突き上げ感も気になることはなかった。後席もふわふわ常に揺れるようなことも感じずとのこと。SUVの重いEVでよくあるピッチング感もさほど感じなかった。
2位 BMW iX1:
やや締まった足回りの印象であるが角は取れていて、大きな突き上げも感じないが凸凹路面ではやや揺さぶられる感じがあった。
3位 IONIC5:
まあ全般的にはアリアと似たような印象があったが、凸凹などあれた道ではピッチングが起こりそうな気配を感じた。気配というのは、ピッチングが起きそうなどきに前後のモータトルクで制御的に抑え込んでいる?ような感覚。制御で抑え込んだ後に残ってしまった微小なピッチングを感じるというか。
4位 レクサスRZ300e:
ソフトな乗り心地で決して悪いわけではないが、並べていくとこの順位。凸凹路面ではゆらゆら揺すられることもあり。相方によれば後席は上下の揺れがずっとあるとのこと。SUVの重量EVの乗り心地面の課題がまだ残っている印象。
5位 ミニクーパーE:
角は取れているが、サスのストロークがあまりない感じでそれなりに凸凹は伝えてくるので、乗員は揺さぶられるケースもあり。ピョコピョコまではないが長距離ではおっさんは疲れるかも。
ゴーカートモードを選ぶとヒャッホー!とご機嫌サウンドが車内に鳴る。このヒャッホー音は消せないらしい。エフィシエントモード(エコモード)にしても疑似エンジンサウンドが鳴る。ブレーキ時にはエンジンブレーキ音、MT車のシフトダウンのような音程変化まで凝っている。
疲れてゆっくりしたいおっさんには寄り添わず、いつもごきげんなクルマ。
6位 BYD ATTO 3:
普通であった。さほどスムーズ感は感じないが、かといってそんなに気になる挙動もなかった。普通の人が普通に乗るのは価格相応で絶妙なバランスなのかも。
SUVのEVをこれまでいろいろ試乗したが、どの車種も凸凹路面走行時の車両のピッチング挙動や揺すられ感はどうしても多少は感じてしまう。
この点、52プリウスPHVはフラットで乗り心地が良い。今年も同じ印象であった。
乗り心地はやっぱりセダン。
<通常巡航時の静粛性>
1位 アリア:
静かである。しばらくすると慣れるが。。
2位 レクサスRZ300e:
どちらかというとアリアの方が静かに感じた。
3位 BMW iX1:
静か。1~3位にそこまで差があるわけではない。
4位 IONIC5:
1~3位よりは多少劣る印象があるが普通に静か。
5位 ミニクーパーE :
静粛性どうこう言うクルマではないか。うるさいわけではない。
6位 BYD ATTO 3:
普通。静粛性が良いなと思うことはないが、うるさいわけでもない。
<定速巡航中にアクセルとドンと踏み込んだ時の挙動>
床まではとても踏めないので、気持ち多めにポンと踏み込んだときの印象。
1位 BMW iX1:
アクセル踏み込み後、微小な遅延をもってトルクがドンと立ち上がる。
2位 レクサスRZ300e:
アクセル踏み込み後の遅延が比較的小さく感じた点で印象が良かった。
3位 IONIC5:
アクセル踏み込み後、やや遅延をもってトルクが立ち上がる。ちょうど良いし悪くはない。
4位 アリア:
踏み込みからワンテンポ置いてトルクがでる感じは同じ。リーフはアクセル操作に遅延なく踏み込み量比例でトルクが出る感じだったが、最近のEVはどれもある程度の遅延を感じる。
5位 ミニクーパーE:
踏み込みからのトルクの出方、遅延などがエンジン車のような感じであった。エンジン音を出すことも併せて、わざとそういう感じにしているのかも。
6位 BYD ATTO 3:
アクセル踏み込みからトルク立ち上げまでの遅延が最も大きい印象。エンジン車と比べればこんなもんかな、との印象であるがEVとしては反応が鈍いなと感じた。
<ブレーキの感触>
どのクルマも踏み込みに対するブレーキ力の出方には違和感はなかった。回生/機械ブレーキの遷移はスムーズ、停止間際のコントロール性もどれも合格。それでも順位をつけると。。
1位 IONIC5:
停止間際に衝動なく、最もすっと停めやすいのはこれだった。
2位 レクサスRZ300e:
停止間際に衝動なくすっと停めやすい。極低速の微小ブレーキ時のクリープ力との競合での速度調整のし辛さも感じない。
3位 アリア:
まあ僅差だが、停止間際の微小な感覚はちょっと劣る感じなので3位。
4位 BMW iX1:
これも僅差。悪くはない。もう微妙な感覚の話。
5位 ミニクーパーE:
停止間際にややパッドとディスクの摩擦係数が変わり(大きくなり)ブレーキ力が少し変動するような感覚あり。そんなクルマは普通にあるので別に悪いというほどではないが。
6位 BYD ATTO 3:
ブレーキ踏み込み時と、戻し時の同じストローク位置でのブレーキ力に差がある感じ。ヒステリシスが大きいというか。信号での減速のためにブレーキを踏み込んで好みのブレーキ力を得るまでは良いが、停止間際にブレーキを抜いて行ってもブレーキ力が思ったほど減らず残ってしまって、停止時にカックンとなりやすい。まあ慣れの範囲と思うし、普通の人はそこまで丁寧にブレーキ踏まないだろうし、まあ価格相応でこれで良いのかも。
<まとめ>
という感じで、今年は6車種に試乗できました。
どのクルマもそれぞれのポジションで十分に魅力的なのですが、あえておっさんの感覚でこまごま比較してみると、それなりに違いがあり興味深かったです。