• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

おっさんくんのブログ一覧

2019年12月15日 イイね!

ガスインジェクションヒートポンプエアコンの最大暖房能力は?

ガスインジェクションヒートポンプエアコンの最大暖房能力は?ガスインジェクションヒートポンプエアコンの最大暖房能力は?

PHVにはガスインジェクションヒートポンプエアコンが搭載されています。
寒い朝でも、暖房の立ち上がりはエンジン車と比較にならないくらい優秀でありがたいアイテムですが、
果たして最大暖房能力がどのくらいなのか、計算してしました。



JISでは室温20℃、外気7℃条件でCOPを算出するようですので、外気7℃~8℃の日に測定しました。

※COPはJISで測定条件が決まっています。JISB8615-2に定める条件は以下です。
暖房:室内側20℃、外気:7℃

まず消費電力の測定。OBDモニタでエアコンコンプレッサの消費電力を測定。
最大2.3kWでした。(A/Cオフ、温度設定:HI、風量最大、走行時)

暖房能力ですが、上記消費電力にヒートポンプのCOPを掛けて算出します。
以下から、ガスインジェクションヒートポンプの消費電力はPTCヒータの37%ということなので、
COP推定値*=100/37=2.7
*測定条件が明確ではないので、参考。



出典:
https://www.toyota-shokki.co.jp/innovation/items/seihin4.pdf

最大暖房能力は、2.3kW×2.7=6.2kW となりました。



■低温時は?
外気3℃の日に測定したところ、最大消費電力は3.2kWでした。
(A/Cオフ、温度設定:HI、風量最大、走行時)
外気温低下でCOPは低下するようです。
以下を参照すると、7℃条件とくらべて、2℃条件ではおおよそ20%COPが低下するようです。



出典:
https://criepi.denken.or.jp/jp/kenkikaku/report/leaflet/R10009.pdf

この場合、最大暖房能力は、3.2kW×2.7×0.8=6.9kW となりました。

外気温3℃までの測定ですが、最大6.9kWの暖房能力がありそうです。


■家庭用エアコンと比較してみます。
Panasonic 北海道電力推奨あったかエアコン 10畳用:2℃時最大暖房能力6.4kW
https://panasonic.jp/aircon/products/20tx.html#spec
これに近い感じです。



狭い車内になかなかパワフルなヒートポンプエアコンを搭載しているなぁ、と思います。
どうりですぐぽかぽかになるわけです。
Posted at 2019/12/15 22:00:48 | コメント(2) | トラックバック(0) | クルマ
2019年12月03日 イイね!

トヨタ初EV UX300e の電池システムを分析する 

トヨタ初EV UX300e の電池システムを分析する トヨタ初EV UX300eが発表されました。
これに搭載される電池システムの構成を分析してみたいと思います。

特許を調べました。

最近公開された特許で、この電池システムのものと思われる文献がありました。

特開2019-185970 蓄電装置

※以下から全文閲覧できます。
https://www.jpo.go.jp/support/startup/tokkyo_search.html

この特許から、電池システムの構成を読み解きたいと思います。





写真を見ると、ブロアの後段のダクトになにやら箱状のものがありますが、
この箱の正体ですが、どうやらエバポレーターのようです。特許には冷却器とあり。電池専用クーラーがついているようです。

側面のダクトですが、灰色をしています。
これは、ダクトの外周部の結露を防止するための断熱材とのこと。

そもそもこの特許ですが、この電池冷却用のエバポレータのドレン水の処理方法についての内容です。
エアコンと同じく、エバポレータが結露してドレン水が出るわけですが、エアコンのように水を直接、パイプで外へ出す構造にはなっていません。
冠水路走行時等に、ドレンパイプを通して電池ボックス内に水が侵入するのを嫌っています。
ではどうやって水を排出するかというと、ドレン水を小さなタンクへ貯蔵しておき、蒸発させて排出するようです。
タンクから外部へ蒸気が排出できるように、水は通さず蒸気のみを通す素材(ゴアテックス等と記載あり)を通して、蒸気を排出する構造のようです。
なるほど。。



以下、妄想です。

これまで、電池の冷却方式としては、水冷プレートを電池の下に敷き詰めた水冷式が最も良いのかなと思っていましたが、結露問題があることに気づきました。
つまり、水冷プレート方式では、水冷プレートを冷やせば冷やすほど、水冷プレートは結露するはずで、この水分は電池近傍にたまったままになります。
電池底面の広範囲な冷却プレートに結露した水分を、うまく排出する方法は思いつきません。
電池ボックス内を乾燥密閉すればできるかもしれませんが、長期の気密維持は無理でしょう。
そうすると、結露防止のために水冷プレート温度はあまり下げることが出来ず、
せいぜい外気温と同じ程度までの冷却しかできないのではないかと。。
参考にクラリティPHEVの電池冷却系を見てみると、水冷式とはいえ、水を循環させてラジエターで放熱するのみ。
これだと結露しませんが、外気温以下には冷やせません。



しかし同じ水冷式でも、エアコン系と熱交換して積極的に冷やす構成も存在するとおもいます。テスラなどはそういう構成だと思うのですが、結露問題はどうしているのか??

やはりガンガン積極的に冷やすには、エバポレータで集中冷却し、ドレンも集中処理した上で、除湿された低温のエアを電池ボックスに導通させる本方式が実は優れているのかも知れません。

ヒートポンプも搭載されているでしょうから、エバポレータを加熱出来るはずで、冬期の電池加温もやるのかも知れません。
エアコンで調温された車内空気でのただの強制風冷かと思っていましたが、思いの外、お金を掛けています。
急速充電繰り返しで電池温度が上がって充電速度が・・・という話にはならないはず。
C-HRのEVの電池も写真見る限り、同じ構成と思われます。
Posted at 2019/12/03 21:15:13 | コメント(3) | トラックバック(0) | クルマ
2019年12月01日 イイね!

電池温度と電池出力リミッタ値について<続報>

電池温度と電池出力リミッタ値について<続報>一段と寒くなってきました。もう12月とは。。早いものです。
そこで、より低温での電池温度と電池出力リミッタ値の関係について、
HybridAssistantで測定しました。

一番冷え込んだのは早朝の外気温3℃で、数日ありました。
このときのシステムオン時の電池温度は8℃~10℃でした。
やはり気温低下に従って、電池出力リミッタ値は大きく低下していました。
以下プロットです。



同じ電池温度でも、SOC低下にしたがってリミッタ値も低下します。
高SOCでは比較的リミッタ値の低下は少ないです。
電池温度9℃・SOC85%時ではリミッタ値65.4kWであり、電池最大出力の68.4kWと比べても5%程度の低下です。

しかしSOC低下とともにリミッタ値は低下してきて、HV切替直前のSOC13%では、電池温度10℃でリミッタ値29.4kWとなっていました。
電池最大出力68.4kWと比べると、57%もの低下です。
外気温氷点下になったらどうなっているのでしょうか・・・?  
ただ、当地では真冬でも氷点下までの気温低下はほぼなく、データ採取は難しそうです。

種々の電池温度のカーブを見ると、SOC20%のところに変曲点があり、SOC20%以下ではリミッタ値が急激に低下します。
出力制限40kWを下回ると、ちょっと強めの加速で、エンジン始動となってしまうレベルです。

ちなみに、EVモード時のエンジン始動条件ですが、明確ではありませんが、観察した感じでは、
要求パワーのリミッタ値からの超過割合と、要求パワーがリミッタ値を超過している継続時間に応じて、
エンジン始動を判断しているように感じます。

例えば、高SOCでリミッタ値が65kW程度の場合では、リミッタを超えるパワー要求をしている時間が4秒くらい(アクセル全開4秒程度)で、エンジン始動する感じです。
一方で、低SOCでリミッタ値が30kW程度の場合は、リミッタを超えるパワー要求をするとほぼ瞬時にエンジン始動する感じです。

低SOCでの出力制限は電池電圧下限の制約からと理解できますが、
満充電SOCを含む全SOC領域に渡って出力制限する理由は、いまだ理解できません。
かなり電池を過保護に使っている気がします。
Posted at 2019/12/01 20:54:25 | コメント(2) | トラックバック(0) | クルマ

プロフィール

「@vertin いよいよですか。待ち遠しいですね!」
何シテル?   05/22 09:31
おっさんくんです。よろしくお願いします。
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2019/12 >>

12 34567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    

愛車一覧

トヨタ プリウスPHV トヨタ プリウスPHV
50系素プリウスからPHVに乗り換えました。

過去のブログ

2025年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2024年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2023年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2022年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2021年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2020年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2019年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2018年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation