DIXCEL RA type  

TC2000とTC1000で、2シーズンほど使用しました。
以前はDixcel Z-typeを使用していたので、それを念頭においたレビューになると思います。

制動力はやはりしっかりしています。

キャリパー表面温度が230℃に到達することもありますが、フェード知らずで一貫した制動力が保たれています。
おかげで枠内の最後の数分でベストタイムが出るということもありました。

前後バランスは違和感なし。

いわゆる鉄板ブレーキ症状が出ることはほとんどありませんでした。
プロレスラーがストンピングするようにブレーキペダルを踏んだ場合にわずかに症状が出るのを感じることはありました(症状が出てもグラベルに突っ込むほどのものではありませんでした)が、そういう踏み方をしなければ問題ありません。
ペダルは助走をつけずに踏み、ヒール&トーしてエンジンブレーキをしっかりかける。ということを意識して運転するようにした後は症状が出ることはありませんでした。

パッドの減りは穏やかで長持ちでした。
フロントが先に擦り切れるかと思いきや、フロントとリアが同時に交換時期を迎えました。

ボディ側面やホイールに付着するダストの量はかなり多いです。
ボディ側面に付いたダストは簡単に洗い落とせますが、ホイールのほうはモノタロウのガラスコーティングを施していてもダストがこびりついてしまい、綺麗にするのが大変です。
ここが改善できると嬉しいですね。

地味にカラーリングも好きです。(このパッドはブラックカラー)
他社製のパッドはカラーリングの主張が強く、これは自分の車には合わないだろうな...と選びにくかったりするのですが、Dixcelのパッドのカラーリングは主張しすぎないので選びやすいです。

レーシングパッドなので、導入前には街乗りでは使えないのではと思っていましたが、普通に使えます。気温が0℃前後でも平気でした。

レビュー時点で、残念ながら以前入手したときと比べて15%ほど値上がりしてしまったため、次回は別のパッドを試してみるつもりです。



補足:
上記レビュー前提として、車両の仕様は次の通りです。

1. キャリパーとディスクローター
→純正(フロント16インチ、リア15インチ)

2. リアのブレーキパッド
→Dixcel Specom-α

3. ブレーキフルード
→トヨタ 2500H-A、またはDixcel 328 Racing

4. タイヤ
235/45R17または255/40R17のA052

5. 走行中の車重
1150kg〜1165kg
前後車重分配は57:43
(いずれもドライバー乗車せず測定)

ブレーキダクトなど冷却のためのカスタマイズはなし。