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イイね!
2012年12月07日

後ろのタイヤが減る訳は

そんなわけで、追記でいろいろ書いてましたが、仕切りなおしで答え合わせです。



2万kmほど走ったトヨタbBのタイヤがこんな風に減ってしまったそのわけを考えて見ましょうという話でした。

①と③がフロント
②と④がリア

フロントはまだまだ4部山といった所なのに、何故リアだけこんな風に減ってしまったのか。

我々は、トーイン過大だと推察しました。


車はタイヤとフェンダーの隙間がほぼ無いくらいに車高が落ちていました。

新品タイヤを装着してから、ここまで2万kmほど走行したとのこと。

これまでローテーションは一度もしなかったという事です。(冬タイヤへの入替もなし)


これらの情報から予想する、今回のタイヤ磨耗のメカニズムは以下のようなものだと考えます。

現代の車でトーションビームのリアサスペンションは、バンプ方向にストロークするとトーがインに動きます。このサスペンションの動きは、車両のスタビリティ(安定性)にとっては重要な働きを担うのですが、ローダウンという改造はバンプ時に起こるアライメント変化を常態化させてしまうため、タイヤに想定外の負担がかかるわけです。

・・・いきなり小難しい書き方をしてしまいました。僕の悪い癖ですね。

まぁ、つまり、車高を下げるとリアのタイヤが必要以上に内側に向いちゃうってことです。


同じように、フロントもローダウンでトーの変化を起こします。(逆にフロントはバンプ時にトーアウトに動きます。中にはトーインに動く車もありますが、殆どの車はトーアウトです)

しかし、bBのフロントはストラットサス(ほとんどの車がこれ)の為、フロントのトーは調整することができます。

しかし、リアのサスペンションであるトーションビームはフロントのような調整ができません。(取付ボルトのズレなどで、ビームの平行移動的な調整はできますが)

そのため、このようなサスペンション構造の車で、ローダウンをし、一般的なアライメント調整ってものを行うと、リアタイヤだけアライメントが是正されないままになります。

ただ、トーインという方向は直進安定性を促進させる方向になりますし、(アームが歪だりブッシュが抜けたりしてない限りは)左右は同じようにトーインに向くので、スラスト角(車両の進行方向を決める角度)が左右のどちらかに大きくずれる事もおきません。そのため、車は基本的にまっすぐちゃんと走ります。

そのため、車両の走行性能によっぽど敏感な感度の高いドライバーでもないかぎり、違和感を感じる事もないと思います。
特に、中古で買った時から車高が下がっていたというような状況(今回のドライバーさんがこれ)であれば、この車はこういうものだと思うのが普通です。

それに、トーイン過大といっても、キャンバーのように2度や3度もつくことは無いはずです。(トーで1度以上も角度がついたら、それこそ鬼のように磨り減っていきます)

ただ、ほんのちょっとだけ多めにインに向いている。

だから、2万kmくらいは走れていたわけです。
2万kmって、街乗りくらいしかしない人には、3年分くらいの走行距離だったりするので、ゴムの劣化寿命なども考えると、そんなに悪くないサイクルですしね。


そんなわけで、今回のリアタイヤ異常磨耗の原因は

ローダウンによる、避けられないトーイン磨耗

という推察に至ったわけです。


さて、ではこのような車両は、どのような対策を講じればよいかを考えて、今回のお話を締めたいと思います。対策方法は3パターンあると思います。

対策その1:車高を純正に戻す

ローダウンに未練がなければ、これが一番です。走行性能も快適性も本来の性能を発揮できます。僕の車ならこれ一択です。

ですが、そうしたくない人の方が多いでしょうから、ローダウンしたままで、どう対策すればいいかを考えます。

対策その2:特殊パーツを使って、アライメントを適正化
こちらのサイトで紹介されているような、社外のアライメント調整部品を使ってトーインを是正します。
この方法を使えば、根本的な解決が出来るので、車好きなこだわり派にとってはベストな選択肢となるでしょう。

問題は必要コストがそれなりにかかることと、重要部品の分解整備も行ってくれてアライメントも調整してくれるショップを見つけないといけないことです。おそらく、足回り専門ショップのような所があれば、やってくれると思いますが。

しかし、そこまで手間も費用もかけられないという方もいらっしゃいます。そんな方にはこちらの方法が一番いいでしょう。

対策その3:定期的なローテーション

そもそも、フロントのタイヤはまだまだ使えたのです。であるならば、定期的に前後をローテーションすれば、全体のライフサイクルはもっと伸びます。

位置換えローテーションの費用は1回で2~3千円くらいでしょうし、腕の覚えのあるユーザーであれば、自分でも行えます。(ただし、まともな工具をそろえると1万円くらいかかりますが)

年間に何万kmも走るようなヘビーユーザーや、ハイパワーな車にハイグリップなタイヤの組み合わせには、前述した根源的な対策を行うべきですが、街乗りお買物仕様な一般ライトユーザーであれば、定期的なローテーションを行えば十分で、それで3年くらいは持つでしょう。

それで、3年後にまたタイヤを買いに来てください。(笑)



そんなわけで、今回のタイヤのお話は終わりです。

ご解答に参加していただいた皆様、ありがとうございました。


*文中の直リンクですが、規約違反の可能性があるので、そのうち切ります。
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Posted at 2012/12/07 23:12:00

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この記事へのコメント

2012年12月7日 23:40
っ「左右組み替え」(ぉ

アライメント…せねばせねばと足に妥協点を見いだせず(o__)o
バネ変更→車高調①→車高調②→減衰調整、車高調整(o__)o
コメントへの返答
2012年12月7日 23:49
タイヤのインアウトをひっくり返す、俗に裏返しとよばれるローテーションですね。

キャンバー過大による肩減りであればそれも有効なんですが、トー不良はほとんどトレッド全体的に磨り減ってゆくので、あまり効果的とは言えませんね。 

もちろん0とはいいませんが、お店に裏返しやってもらうとそれなりに工賃かかりますので、かける費用に対する効果は薄いですね。

自分でやれる人は別ですが(笑)

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「ドンマイ。先週の冷やしGFSの時は二時間前に行って三人目でした。来月の豆乳とか海胆とかの常連大本命品になってくると夜明け前から人が居ますよ @まー氏。@ぺた×2」
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人生の大半をタイヤと共に過ごす男の哀愁を綴ったブログ。
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