カロッツェリアの国イタリア有数の伝統工芸の一つにヴァイオリン属の弦楽器製作がある
中でもアルファロメオの本拠地ミラノと同じロンバルディア州に属し、
かの銘器ストラディヴァリウスを作ったアントニオ・ストラディヴァリらの名弦楽器製作家たちが活躍した都市クレモナは、
ヴァイオリンの聖地として今なお世界に名を轟かせている
…いや正確にはストラディヴァリの死後18世紀後半から20世紀前半まで約200年近くクレモナのヴァイオリン産業は衰退していたのだが、
その間に弦楽器の名演奏家たちの間で音質や音の大きさの点でストラディヴァリウスを筆頭にクレモナの製作家たちの作った楽器の評価が確立し、
そしてヴァイオリンの愛好家でもあったかのムッソリーニの肝入りでクレモナにヴァイオリン製作学校が設立されるに至って再度製作技術の研究・継承が進み、
現在では世界中から次代のストラディヴァリを目指す者たちが集まって優秀な製作家が数多く輩出されており、
クレモナはかつての栄光を取り戻しているといった格好である
このような歴史を持つクレモナのヴァイオリンを是非一つ手に入れたいと思うのは極めて自然な成り行きであろう(あるかい)
前置きが長くなったが、
こちらが今から17年前に入手した2005年製作のクレモナ製ヴァイオリンである
(因みに大まかに今から200年以上前に作られた楽器をオールドヴァイオリン、
100年以上〜200年以内に作られた楽器をモダンヴァイオリン、
100年以内に作られた楽器をコンテンポラリーヴァイオリンと呼ぶとか
…ただし大量生産された工業製品などはいつ作られた物であろうとこれらの範疇には含まれない)
現在50歳代のイタリア人製作家の30歳代の時の作品という事になる
彼の作品を選ぶ決め手となったのは、
彼が20代の頃に世界的な弦楽器製作コンクールで音響部門の最高賞を獲得したという事
つまり若くして音の良い楽器を作る才に長けていたという点を大いに買ったわけである
彼の楽器の値段は買った当時からすると倍以上に値上がりしている模様
まあ半分は投機目的で買ったものだからそれは想定内として、
一般的にこういった物が本格的に値上がりするのは作者が亡くなってからであるからして、
その点この作者は私とあまり歳が違わないので彼がストラディヴァリ並みに長生き(93歳!)したらそれを見届けるのも叶わないかも知れないな(笑)
GWは車での出動不能が確定的になったので、
どっか久々に公園にでも持ち出して弾いてこようかな〜
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2023/04/18 22:37:28