2022年03月24日
1000億円を上限に自社株買いを実施すると発表したトヨタ自動車だ。企業の株価下支え役としての期待が高まっている。
「『株価は安い』とのメッセージ」(UBS証券の高橋耕平氏)。トヨタの自社株買いについて市場では好意的な受け止めが相次いだ。企業の自社株買いは「自社の株価が割安だと示すシグナル」という側面を持っている。株式需給と資本効率の改善への期待も合わせて、トヨタ株は上昇した。
トヨタは2016年以降、決算発表に合わせて5月と11月に自社株買いを決めてきた。期末を控えた3月に今年度3回目となる自社株買いを発表したのは異例。それだけ経営陣が市場にメッセージを出したかったと受け止めることができる。自動車業界は半導体不足や原材料費の高騰が収益面で逆風となっているが、トヨタが今後の成長に自信を持っていることをうかがわせる。
Posted at 2022/03/24 22:19:32 | |
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2022年03月24日
東京株式市場で輸出関連株の上昇が続いている。外国為替市場で円安が長期的なトレンドになりそうだとの見方が広がり、業績にプラスにはたらく銘柄に物色が向かっている。海外売上比率が高い自動車や半導体株などがけん引し、24日の日経平均株価は8日続伸した。
24日はトヨタ自動車が前日比3%高、東京エレクトロンが2%高となるなど自動車や半導体銘柄が上昇した。為替感応度が高い化学品のデクセリアルズなども買われた。
24日は円が対ドルで下落し、一時1ドル=121円台後半まで円安・ドル高が進んだ。円安進行を受け日経平均の構成銘柄のうち海外売上高比率の高い企業で構成する「日経平均外需株50指数」は上昇し、ロシアのウクライナ侵攻前の2月22日比で5%高となった。「内需株50指数」の3%高を上回る。
地政学リスクへの不安から外需株は買い控えられていたが「長期的に円安が進行するとみられ、業績上振れが期待できる輸出株には見直し買いが入っている」(りそなアセットマネジメントの戸田浩司シニア・ファンド・マネージャー)。23日にはトヨタが自社株買いを発表し、外需企業の業績への安心感も広がった。
一方で、「期末の配当取りによる押し上げ効果がかなりあり、月末以降に急落するリスクもある」(みずほ証券の三浦豊シニアテクニカルアナリスト)との警戒も聞かれる。円安が急速に進み過ぎれば「円安を止める方向で政策が打ち出される可能性も考えたい」(ピクテ投信投資顧問の松元浩運用商品本部シニア・フェロー)との指摘もある。
Posted at 2022/03/24 22:14:33 | |
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2022年03月24日
24日の東京株式市場で日経平均株価は8日続伸し、前日比70円23銭(0.25%)高の2万8110円39銭で終えた。1月18日以来およそ2カ月ぶりの高値で、8日続伸は2021年9月上旬以来。このところの大幅上昇の反動で朝方から幅広い銘柄に売りが先行したが、売り一巡後には主力銘柄の一角に買い直しが入って指数を押し上げた。
前日の米株安を受け、足元で急ピッチで上昇した銘柄に売りが先行した。日経平均は前日まで7日続伸し大幅高となっていたため、戻り待ちや利益確定の売りが優勢となり下げ幅は一時400円を超えた。
午後に入ると日経平均は急速に下げ渋り、大引け前に上昇に転じた。75日移動平均(2万7400円台後半)よりも高い水準で底堅く推移したほか、日本時間24日の取引で米株価指数先物が堅調だったことから、半導体関連株などを中心に買い直しが入った。23日に自社株買いを発表したトヨタや、資源高を背景に鉱業や商社株が物色された。
東証株価指数(TOPIX)は8日続伸。前日比2.86ポイント(0.14%)高の1981.56で終え、1月17日以来の高値となった。JPX日経インデックス400も8日続伸した。
東証1部の売買代金は概算で3兆1574億円。売買高は12億4210万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1097、値下がりは977、変わらずは107だった。
大平金や住友商、三菱重、ヤマハ発が上昇。東エレクやスクリン、ソフトバンクグループも買われた。一方、川崎汽など大手海運株が大幅安。大和や三井不、クボタ、東電HD、キッコマンが下落した。
Posted at 2022/03/24 22:07:45 | |
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2022年03月24日
モスクワ証券取引所は24日、一部銘柄を対象に株取引を約1カ月ぶりに再開した。この日は主要銘柄に買いが先行。金融情報会社リフィニティブによると、代表的な株価指数であるMOEXロシア指数は前営業日の2月25日比で4%高となった。上昇率は一時12%に達した。
国営石油大手のロスネフチやガス大手のガスプロム、民間石油大手ルクオイルが1割超上昇するなど資源株への買いが目立った。最大手銀のズベルバンクも4%高となった。一方、航空最大手のアエロフロートは逆行安となった。
ロシア中央銀行によると、取引を再開したのはMOEX指数を構成する33銘柄。取引時間は約4時間に短縮し、空売りはできない。外国人によるロシア資産の売却も禁止しており、制限下で売りが抑制された側面もありそうだ。
Posted at 2022/03/24 22:06:18 | |
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2022年03月24日
資源エネルギー庁が24日発表したレギュラーガソリンの店頭価格(全国平均、22日時点)は1リットル174.6円で、前週から0.6円下がった。値下がりは11週ぶり。先週は石油元売りに支給する補助金が上限の25円に達してスタンドへの卸値が引き下げられており、店頭価格にも波及した。
ガソリン価格は小幅に下落したものの、依然として2008年以来の高値水準が続く。経済産業省は今週、市場実勢で過去最高値(185.1円)を大幅に更新する197.1円になると見込んでいたが、補助金の影響もあり174.6円に抑えられたと分析した。政府が石油元売りに支給した補助金は1リットル25円で、抑制効果は22.5円だった。
来週も値下がりする可能性がある。元売り各社は今週、24日以降の卸値を1.6円引き下げると系列のスタンドに通知したためだ。原油調達コストが前週比で8円下落した一方、補助金の減額幅は6.4円だった。
もっとも、ガソリン価格は高止まりするとの見方が多い。外国為替市場で急速に円安・ドル高が進んでおり、円建ての原油調達コストが押し上げられている。さらに産油国のカザフスタンとロシアを結ぶパイプラインを経由する原油の輸出が港湾施設の損傷などにより停止したとも伝わる。ロシアへの経済制裁で世界的に原油需給は逼迫するとみられるなか、一段と供給懸念が高まる可能性がある。
Posted at 2022/03/24 22:03:16 | |
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