2022年03月27日
電気自動車(EV)に値上げの波が押し寄せている。ロシアのウクライナ侵攻に伴う供給懸念から電池材の需給が逼迫しているためで、米テスラなどEV大手は相次いで値上げに動いている。主原料の一つニッケルは前年比2倍超に急騰。前年比6倍になったリチウムなどロシア産以外の資源も高騰が続く。価格高騰と供給不足はEV普及の足かせになりかねない。
・ニッケル急騰、一時10万ドルに LMEが取引停止
・パナソニック、EV電池のニッケル使用量半減 30年メド
「原材料と物流において重大なインフレ圧力に直面している」――。テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は13日、ツイッターに投稿した。テスラは3月中旬、EV全車種の販売価格を米国で4~10%引き上げ、日本を含む他の主要消費国でも値上げした。
EVの普及が急速に進む中国でも、車載電池の出荷量が世界と中国でそれぞれ首位の寧徳時代新能源科技(CATL)は2021年後半以降、電池を2回値上げしたとされる。中国メディアによると、2回合計でEV1台当たり約2万元(約38万円)のコスト上昇につながる場合もあるという。
Posted at 2022/03/27 20:24:34 | |
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2022年03月27日
朝から下の娘と野球⚾して、昼から洗車でベスト・キッド状態。
腕と首が痛いです。クビが回りません(^.^)
なんちゃって…
車 きれいななりました(^_^)
Posted at 2022/03/27 13:59:49 | |
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2022年03月27日
ロシアによるウクライナ侵攻開始から1カ月。円安が止まらない。およそ6年ぶりに対ドルで1ドル=120円の節目を突き抜けた。背景にあるのは、日本の貿易赤字と日米の金利差拡大。だが為替相場はファンダメンタルズ(基礎的条件)だけで加速することはない。最大の要因は「有事の円買い」というブレーキが消えたことにある。
意外なことに「有事の円買い」の歴史は浅い。実際、過去の日本経済新聞の記事をたどってみると、2006年10月に北朝鮮が核実験を強行した際の記事に書かれた「北朝鮮リスクで円売り」という見出しが目にとまった。ほんの15年前まで、地政学リスクが高まった際には「有事の円売り」が起きていたことになる。
20世紀のマーケットに定着していたのは「有事のドル買い」だった。戦後の経済覇権を握る米国が発行する国際決済通貨のドルは、有事でも信用が高い。ところが21世紀初頭に米国の中枢で相次いだ米同時テロやリーマン・ショックを受け、米国の安全神話は根底から揺らいだ。それ以降、地政学リスク時に世界有数の債権国である日本の円に資金が退避する新たな為替相場の潮流がつくられた。
現在のウクライナ危機でも、当初は「有事の円買い」の動きが見られた。実際、危機発生当初は円の対ドル相場が膠着(こうちゃく)。年初から続いていた115円を挟む取引が円安方向に大きくかじを切ったのは、侵攻開始から半月たってからのことだ。
なぜ侵攻当初は膠着したのか。おそらく為替取引の大勢を占めるコンピューター売買が近年の経験則に基づいて「有事の円買い」に自動で動き、ファンダメンタルズ面の円売りと相殺されていた可能性が高い。
1980年代から為替取引の前線にいたマーケット・リスク・アドバイザリーの深谷幸司氏は「ウクライナ危機の長期化が視野に入ってきたことで、投資家が次第に『有事のドル買い』を意識し始めた可能性が高い」とみる。地政学リスクが生じた場合、地理的、経済的に関係が深い国・地域の通貨が売られ、悪影響の小さい通貨に退避する。今回は「欧州だけでなく、日本もロシアの隣国に位置し、しかも資源の輸入依存度が高い。混乱が深まるほど、ドルに退避しやすくなる」(深谷氏)
「有事の円買い」が薄れる兆候は、ウクライナ危機以前から見られていた。2020年春の新型コロナウイルスショックだ。世界の株価がいっせいに暴落した直後、為替市場では「有事の円買い」が見られたが、深刻さが強まるにつれて「有事のドル買い」へと転じた。市場は未知のウイルスが世界経済に及ぼす悪影響を想定しきれず、国際決済通貨のドルに逃げ込む動きが強まったわけだ。
コロナショックとウクライナ危機を経て、「有事の円買い」は一段と弱まっていく可能性が高い。もともと「有事のドル買い」の代替として登場した経緯もあるだけに、経済の長期停滞にあえぐ日本の円に退避する積極的な理由は乏しい。
ウクライナ危機の着地点はなお見えないが、これまでのファンダメンタルズと「有事の円買い」のバランスが大きく崩れたことで、これからは円安・ドル高方向に振れやすくなる局面が増えるはずだ。
およそ6年ぶりに開いた120円のとびら。だがアベノミクスと日銀の異次元緩和でこじ開けた前回の経済再生を狙う円安局面と異なり、今回は日本の貿易赤字と日米の金利差拡大を背景にした「日本売り」による円安局面の印象が色濃い。この次に円高圧力が再び強まる場面があるとすれば、米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めの手綱さばきを誤り、米景気の失速を招く事態に陥った場合だろうか。
[日経ヴェリタス2022年3月27日号]
Posted at 2022/03/27 06:46:21 | |
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