デミオに乗ってみました。
先日のブログにも書いた通り、沖縄旅行でのレンタカーとして活躍してもらいました。グレードは13C(AT)、ボディカラーはメトロポリタングレーマイカです。
この車には3年前の登場時に13C-VとSPORTに試乗してみたのですが、その時にはまだブログ自体を始めてなかったので、試乗記を書いてませんでした。
その後も仕事で乗る機会がちょくちょくあり、是非レポートしてみたいと思っていました。
○だった点
・キレのいい爽やかな走り
デミオの魅力は何と言ってここだと思います。
コンパクトで車の隅々まで意識が行き届き、軽い車重による軽快なフットワークは自動車の運転の楽しさを再認識できます。
・低燃費
10・15モード燃費の数値は21.0km/Lですが、今回乗った実燃費は約17km/Lでした。那覇市内の渋滞にはまったり、市街地をチョコチョコ走ったりと燃費には厳しい状況で、なおかつあまり燃費を気にせず適当に走った数値としては極めて優秀です。
試乗車はトルコンATの13Cでしたが、CVTではなくトルコンATでもこれだけの燃費が出せるという点が素晴らしいですね!
・コンパクトさと実用性の高次元での両立
全長3885mmとこのクラスの中では小柄な方ですが、2490mmと相対的に長いホイールベースで室内空間には余裕があります。
またフォトギャラリーも見ていただきたいのですが、荷室空間にも余裕があり一般的な大きさのキャスターバッグが縦に置けるぐらいの空間があります。
外観からは室内が狭い印象を受けますが、実際は十分実用的な空間があります。
・室内の快適性が高い
上記のロングホイールベースの影響で、コンパクトカーとしては乗り心地がいいです。フィットに見られるような、ポンポンと跳ねるような、妙なゲインの強さはこの車には感じられません。
またロードノイズ・エンジン音の遮断もよくて室内が静かです。
・スタイリッシュな外観
最近のコンパクトカーはどちらかと言えばスペース効率重視で、コロンとしたスタイルの車が多い中、デミオはシャープでかっこいいスタイルです。これなら男性が乗っても全くおかしくないですね。
・気の利いた装備
最近のコンパクトカーはどれも装備が豪華ですが、デミオはオプション設定ではありますが、オートライトやオートワイパーなどクラスの水準を超えた装備が備わっていて快適に運転ができます。
・豊富なボディカラー
最近のコンパクトカーでは決して珍しくありませんが、ボディカラーは全12色あり選ぶ楽しみがありますし、それらが全グレードで選べます。また他の車にないようなビビッドなグリーンやイエローメタリックもあるのがいいですね。
もう少し頑張ってほしい点
・燃費計が欲しい!!
低燃費はこの車の売りの一つですが、どういったわけか、積算・瞬間とも燃費計が備わりません。
今回の全行程での燃費は約17km/Lと素晴らしい数値だっただけに、燃費計があればさらに燃費に気を遣った運転ができて、数値が向上するのにな〜と思います。
・圧迫感のある後席空間
後席スペースの大きさ自体は側頭部がやや狭い以外、足元空間や横幅などは余裕があり、ボディのかさが大きかった初代DW型並みの室内空間があると思うのですが、サイドウインドウの天地が小さいため圧迫感が強いです。
さらにリアサイドウインドウが下端まで全開になればいいのですが、下4分の1ほど残るので閉塞感があります。
リアサイドウインドウ後端に三角窓を設けて窓が下まで下がるようにしてもいいのではないでしょうか。
・オプション設定の多い装備
フル装備すると豪華なのですが、量販グレードだとそれらがオプションのことが多く、あれもこれもと装着していくと結構いい値段になります。
スイフト1.2XG Lパッケージ・CVT・2WD(127万円)と同等の装備(CDプレーヤー、革巻ステアリング、ステアリングリモコン、6スピーカー、スマートキー、フルオートエアコン、15インチアルミホイール)のデミオ(13C-V)は145.3万円となり、割高感があります。
・次のマイナーチェンジでi‐stopを設定してみてもいいかも
これは不満でなく要望ですが、次回のマイナーチェンジで
アクセラや
ビアンテに備わっているアイドリングストップ機構「i‐stop」を設定すると、さらにこの車の経済性が際立つのではないでしょうか。
・ATとMTが同価格
これは別にデミオに限らず最近の軽やコンパクトカーに多いのですが、自動変速とマニュアルミッションが同価格です。
燃費はMTとATがほぼ同等になってきている上、車両価格まで同等になってくると、MTは単純に趣味で選ぶものになってしまいますね。
総評
私の個人的な好みもあるのですが、運転が楽しく、コンパクトで隅々まで意識が行き渡るデミオのような車は本当に気持ちいいですね。大き過ぎず、さりとて不安を感じるほど小さくもない、「過不足がない」とはまさにこういう車だなという品の良さがあります。
デミオは先代DY系から現行DE系へのモデルチェンジの際に思いきってコンセプトを変え、軽い仕様で1㌧を切る車重とコンパクトなサイズになりましたが、キレのいい走り・低燃費・良好な乗り心地と、自動車にとって軽量コンパクトであることはそれだけで魅力に繋がるんだなあと認識させられます。
マツダはブランドスローガンとして「サスティナブルzoom-zoom」を提唱していますが、私はマツダの車の中で最もzoom-zoomを体言しているのはデミオであると感じます。
ハイブリッドなど飛び道具に頼るのではなく、既存技術を使った正攻法で経済性と走りを両立させていることも素晴らしいです。
世界的に自動車がどんどん大きく・重くなっていく中、ダウンサイジングをして魅力的になっている現行デミオは一服の清涼剤といった印象ですね。
コンパクトカークラスは多士済々でどれも魅力的ですが、デミオをお勧めできるとすれば、こんな方でしょうか…
・運転の楽しさ・運転感覚の素直さを重視する方
・市街地よりも郊外・長距離走行の多い方
・年間走行距離の多い方
・一度車を購入したら乗り潰す方
・1〜2名乗車する機会の多い方
これらの点は
スイフトもほぼ共通で、デザインやブランドで好きな方を選べばよいと思いますが、燃費重視であれば
スイフトよりもデミオの方がいいでしょう。
逆に…
・市街地走行が多い方
・多人数乗車や荷物を載せる機会の多い方
…はこの車の良さはあまり生きて来ません。
また、短いサイクルで車を買い替える方にも、リセールバリューの弱さからお勧めできません。そういう方には
フィットをお勧めいたします。
↓↓フォトギャラリーに写真があります↓↓
デミオに乗ってみました その1
デミオに乗ってみました その2
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新車試乗記 マツダ編 | 日記
Posted at
2010/04/21 11:57:59