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イイね!
2010年10月14日

フィットハイブリッドに乗ってみました

フィットハイブリッドに乗ってみました  注目のフィットハイブリッドに乗ってみました。

 基本的に私の試乗記はマイナーチェンジやバリエーション追加は扱わないのですが、コンパクトカーの王様フィットの、それもハイブリッドとなれば無視するわけにはいきません!
 試乗車のグレードは「ハイブリッド(スマートセレクション)」、ボディカラーはプレミアムホワイトパールです。


○だった点
・低価格
 フィットハイブリッドの最大のメリットといえば、何と言っても車両本体価格159万円からという低価格でしょう。これまででもホンダのハイブリッド車といえば、インサイトが189万円からという低価格だったのですが、フィットハイブリッドはそれに輪をかけた低価格です。
 トヨタのハイブリッドシステム(THS)に比べてホンダのハイブリッド(IMA)は軽量・シンプル・コンパクトな構成が可能で、低コスト化しやすいですが、そのメリットをフルに生かした魅力的な価格です。

・フィットほぼそのままの実用性の高さ
 一昔前のハイブリッド車といえば大きなバッテリーにトランク容量を食われてしまい、ガソリン車と比べて実用性が低下するという事がありましたが、フィットハイブリッドは標準車からの実用性の低下がほとんどありません。標準車にあったフロアボード下の物入れの容量が少なくなっているのですが、それ以外は標準車と全く同等、フィットの特徴である床の低いフルフラットな荷室、後席座面の跳ね上げ機構、リヤシートのリクライニングもそのままで、ハイブリッド車ゆえのネガはほとんど感じません。

・標準車と比べて違和感の少ない走り味 
 実用性同様、走り味についても標準車からの悪化は感じません。ハイブリッド車にありがちな、回生ブレーキによる停止直前のカックンはほとんどありません。また、車重が標準車から120kgも重くなっているにもかかわらず、加速も実用上全く不都合はありません。


もう少し頑張ってほしい点
・あまりインパクトのない燃費
 試乗中はエアコンオン・2名乗車・空いた市街地・走行距離の半分はECONモードという走り方で、燃費計表示値で18.1km/Lでした。もちろん良い数値だと思うのですが、ハイブリッド車としてはプリウスで同じ走り方をすればもっと燃費がいいはずですし、もともと燃費の良いフィット標準車と比べても圧倒的なアドバンテージはありません。
 燃費にもっともっとインパクトがあればよかったのにと思います。

・効きが悪く感じるブレーキ
 ハイブリッド車の回生ブレーキ特有の、停止時のカックンブレーキ感をなくそうとしたのか、通常のフットブレーキの効きが悪く感じます。ブレーキパッドとローターの摩擦係数が低くてツーっと滑っていくような感じです。違和感をなくそうとしたとはいえ、まっとうなブレーキの効きを悪くするのはいかがなものかと思います。
 標準車に比べてハイブリッドは車重が120kgほど増加しているのですが、ブレーキを強化していないのかもしれませんね。

・結局結構高くつく価格 
 ハイブリッド車でありながら車両本体価格159万円からというのはインパクト十分ですが、スマートキーやHIDライト、HDDナビなど贅沢装備を備えていくと結局210万円の「ナビプレミアムセレクション」が一番お得ということになって、コンパクトカーとしてはえらい高級車だなあということになってしまいます。
 いろんな装備を付けて結局高くなるというのは、最近はどの車でも同じで、特にフィットハイブリッドのみの問題ではありませんが…

・なぜMTを設定しなかった…? 
 標準フィットはデビュー当時MTの設定がありませんでしたが、昨年の改良の際にMTが追加されました。
 また、ハイブリッドの登場と同時に実施された標準車のマイナーチェンジでは、ベースグレードの「13G」に加え、最もスポーティーなグレード「RS」にコンパクトカークラスでは異例の6速MTが設定されました。
 ところがハイブリッドにはなぜかMTが設定されていません。せっかく今年登場したCR-ZにMTが設定されているのにフィットにないのはなんとなく納得いきません。トランスミッションが構造的にハイブリッドシステムに組み込まれており、MTでは成立しないTHSに対して、独自性をアピールできる部分ではなかったかと思います。

・乗り心地が悪い
 これは標準フィットも同様なのですが、特にリヤからのコツコツとした細かい突き上げ感が常に気になります。
 特にハイブリッドの場合、上記の通り標準車よりも120kgほど車重が増えているので、やや当たりが柔らかい乗り心地になるかなと思ったんですが…

・インサイトが存在感をなくす? 
 昨年インサイトが登場した時には、ホンダらしいスポーティーな走り味と空力を意識したデザインで一躍人気モデルになったのですが、その後トヨタからプリウスが登場すると、燃費性能が劣っていることや狭い室内など洗練度が低いことが災いして、販売が一気に下降線をたどってしまいました。
 インサイトが売れていた時もフィットの販売台数は極端に低下していませんでしたが、これは標準フィットの燃費性能や室内空間の広さなど高い実力が評価されていたのだと思うのですが、このような基本性能の高いフィットにハイブリッドが加わると、インサイトの存在感がますます薄らぐのではないかと懸念します。


総評
 コンパクトカーの王道フィットにハイブリッドをプラスしたというブランド性は相当魅力的です。フィットシリーズ全体の月販目標台数の3分の1がハイブリッドとのことですが、その程度の販売は十分クリアできるでしょうし、今後もフィットシリーズの中でも大きな割合を占めていくようになるでしょう。
 これまでのハイブリッド車は車両本体価格が高く、いくら燃費がよくても初期投資を回収するのは難しかったのですが、フィットハイブリッドは回収が現実的になりそうです。
 ただ、価格が安い反面燃費性能がそれなりな上、特にフィットの場合標準車の燃費性能が極めて良好なので、やっぱり回収は難しいのかなという気もしないでもないですが…
 いずれにせよ、コンパクトカー最強のフィットに加わったハイブリッドということで、今までトヨタに煮え湯を飲まされてきたホンダとしては待望の一台でしょう。ソツのない仕上がり具合もあり、買って損のない車ではないでしょうか。


↓↓関連試乗記 こちらも是非↓↓ 
フィット試乗記
インサイト試乗記
シビックハイブリッド試乗記
CR-Z試乗記
プリウス試乗記
ブログ一覧 | 新車試乗記 ホンダ編 | 日記
Posted at 2010/10/14 13:05:40

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この記事へのコメント

2010年10月14日 13:11
さすが試乗も速いですね。
こっちでは、1台CMカラーを見ただけです。

ホンダは昔から後付けオプションをつけると良くなりますが、価格に反映しますね。。
車体本体のみでは、基本的なパーツしか付いていないですからね。。
コメントへの返答
2010年10月14日 13:23
車両本体価格が安いのはありがたいといえばありがたいんですが、それなら各メーカーオプションを単品売りにしてほしいですね。
必要ないものまでセットにされて、ドカンと値段が高くなるのはメーカーの都合丸出しですね。
2010年10月14日 13:19
う~ん、やはり過渡的なモデルである印象は否めませんね・・・。
ベース車が良く出来たフィットであることで救われている感じでしょうか(^^;

にしても、確かにインサイトの存在感がなくなりますね~w
コメントへの返答
2010年10月14日 13:27
16nightsさんのところにもあるので十分ご承知だと思うんですが、標準フィットはものすごく出来がいいので、敢えてハイブリッドを…とは思えないですね。

標準車の低グレードに必要なオプションだけ付けて…というのが一番賢い気がします。

ただ、インサイトに感じた中途半端感はなく、満足出来る仕上がりになっていると思います。
2010年10月14日 13:43
ハイブリッド=燃費のイイ車と、世間では認識
されてますから、売れ筋車種にHV仕様を
設けて売ってまえ!的に思えて仕方ないん
ですよね…。
+120kgの重量をカバーできるほどHVの
恩恵を受けれるものか??

でも、気になるから乗ってみます(^-^)
コメントへの返答
2010年10月14日 15:20
フィットハイブリッドの海外での展開についてはわからないんですが、日本勢がハイブリッド各車をワールドワイドに展開して、ハイブリッド技術で世界に先んじる日本勢が世界の消費者に「環境に優しい車・経済性に優れた車=ハイブリッド車」というイメージを植え付けることは戦略的に必要なことだと思います。

ハイブリッドは過渡期の技術云々といっても、欧米勢や伸長著しい韓国・中国勢に対しまだまだ圧倒的なアドバンテージがありますし、ハイブリッドで逃げきって(資金を集めて)、電気自動車や次世代燃料開発へ投資することが日本の国益に適うと思います。
2010年10月14日 16:23
むかし車の後ろ車名バッチの下にATとかクーラーとかシールが貼ってあった気がします

山坂やゴーストップの多い日本ではHVと表示するのは後二年か三年までで、HVは当たり前の装置になるのでは?
コメントへの返答
2010年10月14日 17:37
あ〜昔は貼ってましたね〜!
「デンソーカークーラー」とか「パワーステアリング」とか…

これからは普通のガソリン車の方が珍しくなるかもしれませんね。
2010年10月14日 19:25
僕も北海道ではFitを乗り回していますが、標準でも十分すぎるくらいの燃費と実用性ですよね!!

CMやってたときは、逆にどうしてわざわざFitに??という疑問がわきました(^^;)

本文にもあるように、HV車特有の形にとらわれることなく、ほぼFitそのままの形で作られているのはすごいですね!
コメントへの返答
2010年10月15日 9:04
シビックハイブリッドが標準シビックと同じ外観だったため、プリウスのようにハイブリッド車であるというアピール度に欠けて販売が低迷したので、ハイブリッド専用車のインサイトを出したらこっちも低迷してきちゃったので(笑)、フィットのブランド力にすがって・・・って感じでしょうかね。

標準フィットの魅力そのままにハイブリッド・・・ということで、魅力度は高いと思います。
2010年10月14日 23:26
ハイブリをうたうからには、やっぱり燃費は気になりますねexclamation×2

それにインサイトとのすみわけが難しいですね
コメントへの返答
2010年10月15日 9:06
恐らくホンダとしてはインサイトはフェイドアウトさせるつもりではないでしょうか。

同じエンジン・狭い室内なのに価格だけは高いとなると、今後が相当厳しい気が・・・
2010年11月7日 16:48
こんにちは!

フィットハイブリッドにMT設定があれば、一気に候補に挙がるのにな~(現時点の筆頭は、1.3GのMTです)って思ってなんとなくググってたら辿りつきました。
MTに関して、全く同じことを思いました!
CR-Zで既にIMA+MTが実現していたので、ひょっとして今度出るフィットハイブリッドにもMT設定はあるのかな~、と。
実際はなかったのが残念です。
でも、CR-Zの方は6MTとの組み合わせで流石にフィットの方に6MTは積まないと思うので(RSのキャラが薄れる)、
5MTとIMAの組み合わせに向けて目下開発中、ハイブリッドの売れ行きによっては1.3Gのように途中から追加されるんじゃないかな~、という妄想をしております(笑)
ついでに、自分の車の買い替え時期がそこに当たればな~、と(笑)
期待したいですね!
コメントへの返答
2010年11月7日 19:11
こんにちは!
コメントいただきありがとうございます!

CR-ZにMTの設定があり、フィット標準車にもMTがあるのでちょっと期待したのですが、今回はMTのラインナップはなくてちょっと残念でしたね。

でも、標準車も途中でMTを追加し、その上当初はRSだけだったのにその他のグレードにもMTのラインナップを拡充させているので、今後に希望が持てますね。

ハイブリッドの販売が落ち着いてきたころや年次改良の時を見計らって、MTが追加されるのを期待したいですね。
どんな燃費になるか楽しみです!

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