• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

まさだのブログ一覧

2009年02月13日 イイね!

インサイトに乗ってみました

インサイトに乗ってみました 超話題のホンダの新型ハイブリッドカー
インサイトに乗ってきました。

 試乗車のグレードはベースグレードの「G」、ボディカラーはスペクトラムホワイト・パールです。トランスミッションはCVT、駆動方式はFF(それぞれ一種類のみ)です。


○だった点
・ハイブリッド車の普及を促す低価格
 新型インサイトで最もインパクトがあるのが、ベースモデルのGグレードで189万円からというハイブリッドカーとしては異例の低価格です。
 ライバルのプリウスは最も低価格のグレード(Sスタンダードパッケージ)で233.1万円からですし、その他のハイブリッドモデル(レクサスLS/GS、クラウン、エスティマ等)はガソリン車よりも上位の高級機種という位置づけです。トヨタはハイブリッド車を高付加価値車として売ろうとしているようですが、ホンダは低価格によってハイブリッド車を本格的に普及させようとしているようです。
 この価格であれば、「コンパクトカーにしようかハイブリッドにしようか」という選択が現実的になってきますね。

・5ナンバーサイズ
 新型インサイトのボディサイズは、最近ではコンパクトクラス以外では珍しくなった5ナンバーサイズです。
 最近の車は室内空間の拡大や安全性の向上を謳って、ボディサイズが拡大する一途ですが、中には3ナンバー化したのに大して室内が広くない車も見受けられ、スタイルを重視したり、単に流行りだから3ナンバーにしているのではないかと疑ってしまうような車もあります。
 日本の道路事情・駐車場事情下ではやはり5ナンバーサイズのほうがメリットがあります。インサイトが無闇やたらとボディサイズを拡大させなかったことには素直に拍手を送りたいと思います。

・軽快でスポーティーな走り
 試乗コースは街中のみだったのですが、動力性能に不満を感じる部分はありませんでした。タウンスピードでもホンダの車らしい、スポーティーで軽快な印象です。


もう少し頑張ってほしい点
・プリウスに似てしまったスタイル
 新型インサイトは先代のハッチバック(HB)クーペスタイルから一変して、プリウスそっくりの5ドアHBセダンとして登場しました。このスタイルについて各ネット掲示板等では、「プリウスをパクった」「いや、先代インサイトはHBだったんだから、プリウスがインサイトをパクった」と議論があるようです。

 私の思いを結論から言えば、ホンダファンの方には申し訳ないのですが、
「新型インサイトがプリウスを真似た」です。
 なだらかなファストバックに、テールエンドを断ち落としたコーダトロンカ形状は、ホンダやトヨタのオリジナルというわけではなく、大昔からあるスタイルですし、空力を考えるとリヤウインドゥは寝かさざるを得ず、また実用性を考えるとノッチバックよりもHBのほうがいい・・・という理由から結果的にインサイトがプリウスに似たスタイルになってしまったのでしょう。

 一部に「初代インサイトはHBで、さらに言えばAS/EF型CR-Xのスタイルを下敷きにしたものだ。だから現行20系プリウスはホンダのパクリだ」という意見もあるようですが、実はトヨタは大昔からファストバックスタイルの5ドアHBセダンには妙なこだわりを持っていて、地味ながらも連綿とラインナップしてきた経緯があります。
 例えばコロナは昭和39年に登場したT40/50系(通称アローライン)を始め、近年までST190系(コロナプレミオになる直前のモデル)にも「SF」と称する5ドアHBがありましたし、昭和57年登場のV10系カムリ/ビスタ、昭和58年登場のE80系カローラ/スプリンターなど、大小さまざまな5ドアHBモデルをラインナップしてきました。
 最近はそうでもないですが、一昔前は車といえば4ドアセダン! いくら実用的とはいえ、商用車のような5ドアHBセダンは不人気で、さすがのトヨタも売りあぐんで、どのモデルもあまり売れずに消えていきました。
 しかし、どうもトヨタは実用的でヨーロピアンな5ドアHBセダンをファミリーカーの理想と考えていたようで、その思いが現行20系プリウスに結実したのではないかという気がします。
 現行プリウスが登場した際私は「なんで5ドアHBなの?」という思いを持つより、「トヨタ、執念だなぁ!!」と、5ドアHBに対するこだわりに驚いたものです。現行プリウスのスタイルはホンダのパクリではなく、トヨタのHBセダンの長い歴史の中にあるものでしょう。

 bB、ウイッシュなどトヨタの車はホンダの車を真似たと言われる車がありますが、今回はホンダがトヨタに擦り寄ってしまったと言わざるを得ないでしょう。せっかくの新型ハイブリッド車なのに、ホンダらしい個性を打ち出せなかったのは残念です。

・室内空間が狭い
 空力を意識したボディ形状の影響で、室内空間、特に後席頭上はかなり圧迫感があります。私は身長175㎝なのですが、髪の毛が天井に触れますし、側頭部の空間もギリギリです。頭上の圧迫感を避けるためにお尻を前にずらして座ろうとすると、前席に下につま先が入りにくく、ダラッとした姿勢も取れません。
 長所のところで5ナンバーサイズであると書きましたが、やはり室内幅には制約があり、横方向も決して広くはありません。
 荷室についても前後長はまずまずですが、後席後ろの床下に納められたバッテリーの影響で、深さがなく、横幅も十分とは言えません。
 側窓も小さくて閉塞感がありますし、正直荷室の前後長以外の室内寸法はフィットよりもすべて劣っているように思います。

・ハイブリッドシステムの洗練度がイマイチ
 モーターのみでの走行からエンジンが再始動した際には、エンジンが掛かったことをはっきり認識できるぐらいの音と振動がありますが、これは3年以上前に登場したシビックハイブリッドとあまり変わらないレベルです。
 プリウスはエンジン始動時の音・振動を徹底的に抑えこんであって洗練されているのですが、この点インサイトは雑ですね。

・スピードメーターが見にくい
 現行シビック以来、ホンダがお気に入りのスピードメーターとそれ以外の計器類がステアリングホイール最上部をはさむように配置されたメーターですが、ステアリングホイール上部でスピードメーターが隠れて、ものすごく見にくいです。チルトステアリングを下げれば見えるのですが、今度はステアリングポジションがしっくり来ません。
 私は公道を走る上で最も重要なメーターはスピードメーターであると思うのですが、最近のホンダは速度よりも燃費計やエネルギーモニターの方が大事と考えているのでしょうか?
 シビックハイブリッドの試乗記にも同じことを書いたのですが、エコドライブはあくまでも安全運転の上にあるものですから、メーターのデザインぐらいもう少し真面目にやってほしいものです。
 
・視界が良くない
 スタイリッシュな外観デザインの代償として、Aピラーの傾斜が強く斜め前方の視界が悪いです。昨年登場した新型オデッセイは旧型に比べてAピラーを細くして死角を劇的に減らしていたのですが、インサイトにはその技術は生かされていないのでしょうか?
 また、側窓が小さくて側方の視界があまり良くない上、Cピラーが極太で斜め後方が見づらく、駐車場などでのバックが非常にやりにくいです。

・乗り心地がイマイチ
 このクラスとしては標準的かもしれませんが、乗り心地は決して良くありません。現行フィットに乗ったことがある方ならお分かりかもしれませんが、ホンダの小型車独特のゲインが強くポンポン跳ねるような乗り心地です。もう少し当たりの柔らかい乗り心地の方が幅広い層に受け入れられるのではないでしょうか。

・マニュアルミッションがない
 先代インサイトには存在したマニュアルミッション(MT)が新型には設定されていません。燃費スペシャル的な先代に対し、一般化したセダンの新型にはMTを設定しても売れないという判断なのでしょうが、本当に環境を謳うなら、燃費に有利なMTを設定すべきではないでしょうか。
 CVTなど自動変速で車任せで走るのではなく、MTでギアを選択しながら車の効率の良い状態を引き出すことこそエコドライブだと思うのですが・・・


総評
 昨年の今頃シビックハイブリッドの試乗記に、ハイブリッド車におけるトヨタの独走はいかがなものか的なことを書き、
①シビックセダンはタイプRを除きガソリン仕様を廃止してハイブリッドのみにする。
②ボディの小型化
③軽量シンプルなIMAの特徴を生かして、車重を軽量化
④ハイブリッドのフィットやミニバンへの展開や、スポーツ車の発売により量産効果で価格を抑える。
などという提案をしたのですが、このうちの②が具体化してインサイトが出てきたような気がしてちょっとうれしいですね。

 ここ最近トヨタに押され気味だったホンダハイブリッドが、インサイトの登場によって一気にメインストリームになって行くのではないかと大いに期待したいところです。
 
 最近のトヨタはハイブリッド車を売って広く普及させるというよりも、レクサスやクラウンの上位グレードに設定されるなど、どちらかと言えば付加価値を高める方向に行っていたようです。もちろんこれも戦略の一つでしょうが、環境やエコを謳うなら(ハイブリッド車が本当にエコかどうかという議論はさておき)、ハイブリッド車をもっと普及させればいいのにと感じます。
(ついでに言うなら、レクサスLS600hのような車は明らかに過剰性能でエコとは言えず、政治家や企業経営者が「私もハイブリッド車に乗ってます」というための免罪符に過ぎないと思います。)
 それに対するアンチテーゼとして低価格でインサイトが登場したことは、トヨタハイブリッドに対する刺激になると私は考えます。

 新型インサイトは、独走しつつあったトヨタハイブリッドに待ったをかけたという意味で痛快な車ですし、5ナンバーサイズのコンパクトな車体、軽快で若々しくスポーティーな走りなど、久々に清々しい車が出てきたなと思います。「もう少し頑張ってほしい点」にいろいろと欠点を書いたのですが、それを差し引いてもこの車の存在には非常に価値があります。

 この車の登場を機に、国内各自動車メーカーがハイブリッドをはじめとする環境対応技術を切磋琢磨して、世界のトップレベルの技術を生み出していってくれるといいですね。

 それにしてもこの車、去年の今頃登場してたら、スイフト買わずにこっち買ったかも・・・(汗
Posted at 2009/02/13 01:53:18 | コメント(7) | トラックバック(0) | 新車試乗記 ホンダ編 | 日記
2008年12月15日 イイね!

アコードに乗ってみました

アコードに乗ってみました 新型アコードに乗ってきました。
 グレードは24TLスポーツスタイル、ボディカラーはプレミアムホワイトパールです。

 ワゴンのアコードツアラーにも乗ってみたかったのですが、岡山県内の新型アコードの試乗車は、現時点ではなんとこれ1台のようです。
 やる気ないな、ホンダ・・・・

○だった点
・広大なトランクルーム
 今回のモデルチェンジで大幅にボディサイズを拡大させましたが、そのメリットが最大限現れているのがトランクルームです。4ドアセダンとしては最大級の広さでないでしょうか?
 ゴルフに頻繁に行く方にはお勧めできます。
 
・街中での取り回しのよさ
 全幅1,840~1,850㎜という巨大なボディですが、街中での取り回しにあまり不安はありません。ドアミラーの横幅が極端に広くないため、狭い道やすれ違いでも数値から感じられる以上に取り回し性は良好です。



もう少し頑張ってほしい点
・高い!!
 とにかく価格が驚くほど高いです。インスパイアがボディを拡大してやや上級移行したのに合わせてアコードも、ということなのでしょうが、ナビ、HIDなどが付いていない最も安いグレード(セダン24E)で270万円、最も高いグレード(ツアラー24iL)にメーカーオプションを装着すると450万円を超えます。すでにクラウンも買える価格です。
 確かに標準装備のナビは高機能なインターナビですし、ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール:前車との車間距離を保持できるクルーズコントロール)やLKAS(車線維持支援システム)などハイテク装備が搭載されていて価格上昇要因になっていることは理解できるのですが、それにしても4気筒2.4Lの車の価格とは思えません。
 正直ブランドを求めるなら、同じ4気筒だとメルセデスベンツC200Kompressor、BMW320i、アウディA4 TFSIスポーツパッケージが買えますし、日本製高級車だとV6のレクサスIS250バージョンL、クラウンアスリート2.5ナビパッケージにも手が届きます。
 もちろん価値観は人それぞれですから、アコードのほうが価値があると思う方もおられるかもしれませんが、私はアコードの価格はあまりにも高過ぎると思います。

・デカい!!
 上記で取り回しがしやすいと書きましたが、それでもサイズが大きいことに変わりありません。1,840~1,850㎜という全幅は本当に日本国内で使用することを考えているのでしょうか?
 ついでに今回のアコードも先代同様、北米仕様はさらにサイズのデカい別ボディ、日本仕様と欧州仕様がほぼ同一ですが、道や駐車場の広い北米ならともかく、ヨーロッパのユーザーから大きさについての苦情は出ないのでしょうか?
 
・あまり広くない室内
 巨大なボディがさらに説得力をなくしているのが、室内空間です。
 横幅は広く、前席の頭上、肩周り、左右乗員間、乗員とドア間など全て余裕があるのですが、後席の空間については、頭上は握りこぶしタテ一個分、ヒザ前(前席で175cmの乗員がポジションをとった場合)も握りこぶしタテ一個分、つま先が前席下にきちんと入らないという、ボディサイズを考慮すると決して広いとはいえないスペースです。 
 スペースの広さを求めるなら、オデッセイかエリシオンを…ということなのかもしれませんが、この室内空間を見ると、一体何のためのボディサイズ拡大なのか?と思ってしまいます。

・固い乗り心地
 試乗車はシリーズの中でもスポーティな24TLスポーツスタイルでしたが、街乗りではかなり脚が硬い印象です。各グレード間で脚のセッティングには違いがないそうですが、スポーツスタイルならこの乗り心地が許容できても、24iLなどラグジュアリーグレードにこのセッティングはちょっと硬すぎるように思います。

・スポーツモデルが「ルック仕様」になった
 先々代CL1型、先代CL7型には本格的スポーツモデルの「ユーロR」が存在しました。
 私はユーロRには一度だけ、CL7型にクローズドコース(低μ状態)で、それも4人乗車の状態で乗ったことがあるのですが、悪条件にもかかわらず乗員に不安を感じさせない極めて安定した走りと、「コアアアアァァァァッッ!!!」という脳天を突き抜けるような快音を発して、天井知らずに回りたがるVTECエンジンに大変感動しました。実用性に優れた4ドアセダンボディで本格的スポーツカーの性能を持っているという、ホンダならではの素晴らしい車でした。
 そのユーロRが今回ラインナップから落ちてしまったのは残念です。ホンダとしてはスポーツドライビングはシビックRでということなのでしょうが、ユーロRはスポーツ性と大人っぽさのバランスが良かっただけに、シビックRで代用が効くかと言えば「?」です。
 新型の巨大なボディではスポーツモデルを、というわけにもいかないのでしょうが…

 一応、24TLスポーツスタイルがスポーツグレードということのようですが、これは見た目だけスポーティにした「ルック仕様」のようで、脚のセッティングなども標準グレードと違いがないそうです。

・エンジン音の室内への透過が大きい
 エンジン音が室内に結構伝わってきます。車の性格に合わせた上質な音ならスポーティな演出として許容できるのですが、いかにも2.4L4気筒という感じの高級感のない音です。

・純正ナビのバックモニターにガイド線が出ない
 細かい話ですが、純正ナビのバックモニターにハンドルを切ったときに自車が進行する位置を示すガイド線が出ません。個人的には別になくてもいいのですが、もっと小さい車にも付いているものが、アコードに付いていないのは違和感がありました。
 

総評
 …と、悪い点ばかりを書いてきましたが、走らせればそれほど悪いところはないと思います。むしろホンダの車らしく走らせて楽しく、長距離や高速でもストレスが少なく、安全性も高いのだろうと思います。
 私の試乗はどうしても短時間になってしまい、その間での感想になってしまうので、長い間付き合って良さが感じられるタイプの車はちょっと損かなという気がします。

 しかし、それを差し引いても新型アコードにはあまり魅力が感じられません。その要因の大半は、あまりにも巨大になりすぎた車体サイズと高すぎる価格に集約されるように思います。
 ホンダとしては新型アコードは、従来型よりも上級移行させて、輸入車やEセグメントの車とも競合させたいと考えているのかもしれませんが、2.4L4気筒の車をボディサイズが大きくなったから高級車になったと思ってくれる人がどれぐらいいるのでしょうか?価格さえ高ければ、ハイテク装備が付いていれば、サイズが大きければ高級車ということではないのです。
 高級車でもなく実用的ファミリーカーでもないこの車は、ミニバン全盛の現在、あまり日本国内においては存在理由が見つかりません。
 アコードはホンダの中ではシビックに次ぐ伝統ブランドですが、存在理由が不明のまま日本国内市場で生き永らえさせるなら、もういっそ北米専用車にしてしまってもいいのではないかと思います。
 アコードはなくしてしまうのは惜しい車です。次期型は日本国内で使いやすい車、セダンでしか打ち出せない魅力をアピールする車になってほしいと思います。

※ お友達のナッピ~さんもこの車について書かれているので、ご参考までに…
 
 
 
Posted at 2008/12/15 20:42:04 | コメント(9) | トラックバック(0) | 新車試乗記 ホンダ編 | 日記
2008年11月09日 イイね!

ライフに乗ってきました

ライフに乗ってきました 新型ライフに乗ってきました。
 試乗車は女性向け的なグレード「PASTEL」のFF・ノンターボ、ボディカラーはピンクゴールドメタリックです。
三十路男がピンク色の車に乗ってきました(爆)


○だった点
・視界がよく取り回しがしやすい
 新型ライフの最大の売りはここです。
 最近の軽やコンパクトカーは衝突安全対策のためピラーを太く、窓を小さくしてサイドウインドウ下端を上げて・・・となっていった結果、視界が悪く、車の直近の死角が大きい車が非常に増えてしまいましたが、新型ライフは窓を大きくしてピラーを細くして視界が確保されているので、非常に運転しやすいです。
 この車のJNCAP等の衝突安全テストの結果はまだ出ていませんが、安全性を兼ね備えているとしたら、素晴らしいと思います。
 最近はバックモニターやサイドブラインドモニターで視界の悪さを補おうとしている車が多いですが、それらの映像はあくまでもバーチャルのものであり、安全確認の基本はドライバーによる直接目視だと思いますので、目で見える範囲が広いことは自動車の安全にとって極めて重要なことです。
 また、ヘッドライト上に運転席から見える突起があり、身長の低い方でもボンネット先端の感覚が掴みやすいと思います。

・i-SRSエアバッグ
 新型ライフには、エアバッグが渦巻状に展開して乗員保護性能を高める「i-SRSエアバッグ」が世界初搭載されていますが、生活に密着して日常的に使用する軽自動車から先進的安全装備を採用するのは素晴らしいことだと思います。

・使い勝手の良さ
 ダッシュボード上方にオーディオ(ナビ)、エアコン操作部、シフトレバーが集められていて、走行中でも視線を大きく外さず運転でき、使い勝手がいいです。
 メーター文字盤も大きめの速度計に加えて、燃費計や各種インジケーターが機能的に配置され、直感的に判断できます。
 また、小物入れなど収納スペースも多いので、財布や携帯、iPODなどを散らかさずに収めることができそうです。

・意外と活発で安定した走り
 先代JB5~8系のライフは、軽自動車の枠を超えた質感と作りのよさを売り物にしていましたが、半面車重がかなり重く、正直ノンターボモデルは走っていてイライラするぐらい遅い車でした。
 新型は同等グレード比で約50㎏程度軽量化されている影響もあるのでしょうが、少なくとも街中では非常に軽快な走りです。
 また、この種のハイト系の軽としては背の高さを感じさせない安定した走りです。PASTELのような標準グレードでも155/65R13と比較的幅広の低扁平なタイヤを履いているお陰だと思うのですが、(ワゴンRやムーヴ標準車は145/80R13)先日乗ったワゴンRやムーヴ標準車が腰砕けになってしまうような状況であっても走りに安心感があり、シャシー性能はライフが圧倒的に上だと感じます。

・広い室内空間
 全高1,610㎜とワゴンR、ムーブよりも低いのですが、室内高は3車のうちで最も高いです。窓の大きさと相まって、室内の広さ感・開放感はワゴンR・ムーブよりも圧倒的に上です。また、頭上がガラーンとだだっ広いタントよりも落ち着きのある室内空間です。
 後席にスライド機構は備わらないのですが、前席を後いっぱいに引いてもまだ後席足元にはかなり余裕があります。



もう少し頑張ってほしい点
・少し固い乗り心地とロードノイズの大きさ
 長所のところに書いた走りの良さですが、反面乗り心地の固さを感じます。高めの車高で安定した走りを実現するために、どうしてもやや足を固くせざるを得ないのでしょうが、PASTELのほんわかしたキャラクターからすると、やや違和感がある乗り心地でした。
 またロードノイズの室内への透過量も、ワゴンR・ムーヴから比べると少し多めで気になります。

・燃費に不安が・・・
 軽にもCVT採用真っ盛りの昨今ですが、新型ライフは全グレードトルコンAT(4速)です。シフトスケジュールやショック、騒音など全く不満はないのですが、実用燃費に不安があります。
 ディーラーの営業担当者はCVTの追加があるかもしれないといっていましたが、燃費を気にされる方はCVT登場を待った方がいいかもしれません。

・バックモニターは必要?
 最下級グレードを除いてバックモニターが標準装備されていますが、長所のところで述べたように直接目視による視界が良好なため、バックモニターの必要性はやや疑問です。バックモニター装着車のリヤカメラはハッチゲートにポッコリと張り出していてあまりかっこよくないこともあり、レスオプションを設定して欲しいところです。

・リヤシートダイブダウンがなくなった
 先代までのライフはリヤシートを折りたたみ、さらに後席足元部分にダイブダウン収納できたのですが、新型はそれが省かれています。新型はリヤシートの厚みが増して座り心地がよくなっているのですが、それと引き換えにダイブダウンをなくしたようです。
 ダイブダウン収納できることにより荷室空間が無駄なく広大に使えていただけに、少し残念です。

・ディーバのタコメーターは・・・
 スポーティグレードのディーバ系には“一応”タコメーターが備わっているのですが、トリップメーターや燃費計を兼ねた小さい液晶式のもので、かなり見づらいです。タコメーターの優先順位って、今や燃費計以下になってきたんでしょうか・・・

・安定しないキャラクター
 車自体の出来とは関係ないのですが、新型ライフは先々代JB1~4系の外観デザインに逆戻りした印象です。先代JB5~8系はその作りの良さなどの実力が高かったにもかかわらず、スズキ・ダイハツ勢に押されて販売面で苦戦しました。その反省から大ヒットしたJB1~4系のデザインに回帰しているのかもしれませんが、やや迷走している印象は否めません。



総評
 雑誌のスクープ写真やホンダ公式サイトの写真を見て、先々代に先祖帰りしたような外観デザインがいまひとつ好きになれなかったのですが、実際に乗ってみると、現在のハイト系軽自動車の中では最も高い実力があるのではないかと感じました。
 ワゴンR・ムーヴなどは、どこか安っぽさというか動的性能などの目標レベルの低さや広い室内空間を実現するためのしわ寄せを感じる部分が多々あるのですが、新型ライフはそれを感じることが少ないです。
 リヤシートの収納方法やアレンジなど切り捨てた部分もあるのですが、動力性能や視界の確保など自動車の本質的な部分をできるだけないがしろにしないようにした努力が見られる車です。
 ここ最近の軽は、例えばタントカスタムのように、車高をできるだけ高くして室内空間は広く、前席も後席も荷室もアレンジできるようにし、使い勝手をよくするためピラーまで取り払い、重くなった車重をカバーするためターボを付けて、挙句に車重が1トンを超え燃費が悪い・・・・・と軽自動車の本質を忘れてしまったかのような車がある中、ライフは絶妙なところでバランスさせていると感じます。
 軽自動車は販売が激戦のため新型ライフがヒットするかどうかは不透明ですが、売らんがために過剰路線に走らず、現在の程よさ・バランスの良さを大事にして欲しいなと思います。
Posted at 2008/11/09 16:22:38 | コメント(4) | トラックバック(0) | 新車試乗記 ホンダ編 | 日記
2008年10月17日 イイね!

新型オデッセイ乗ってみました

新型オデッセイ乗ってみました 注目の新型オデッセイに乗ってきました。
 試乗車はアブソルート(5速AT、FF)、ボディカラーはプレミアムホワイトパールです。

(フォトギャラリーに写真がちょっとあります。)



○だった点
・視界がよくなった
 先代オデッセイの有名な弱点として、Aピラーが太過ぎて死角が大きく、交差点などで歩行者が見えなくなって危険であることが言われてきました。
 新型はここを徹底的に改良したようで、Aピラーはほかのミニバンやコンパクトカーに比べてもかなり細く、斜め前方の視界が驚くほど改善しています。市街地走行やUターン、段差のある駐車場からの出入りの際なども車の直近や、他の車や歩行者の動きがよく見えてストレスが少ないです。
 またサイド・リヤウインドウも多少大きくなっているようで、全体的に視界がよくなっています。視界のよさは安全性や運転のしやすさに直結するだけに、このような改善は大歓迎です。
 
・スポーティな走り
 これは先代から定評があったのですが、低い車高を生かしミニバンとは思えないスポーティな走りです。試乗中は7~8%程度の勾配の山道も走ってみたのですが、エンジンパワーは余裕綽々、タイトな下りコーナーも非常に安定して走ってくれるので、ついついペースが速くなってしまいました。同じ道をマツダビアンテで走ったことがあるのですが、緊張感がまるで違い、オデッセイの方が圧倒的に楽に走れました。
 家族を乗せているときは余裕のあるエンジン・シャシー性能で安全な走りを、一人で走っているときにはちょっと楽しく走るということもできそうです。

・ノーマルホイールを大きくしすぎていない
 アブソルートは18インチですが、L・Mなど標準グレードが16インチと、スタイルを重視した車としてはホイールの径が小さいです。ここ最近はヴェルファイアのZグレードなどのように、ノーマルでも18インチなど大径ホイールを履かせている車がありますが、乗り心地に悪影響が出たり、交換時の費用が高くついたりなど、ルックス以外のメリットはあまりないでしょう。
 オデッセイは全高が低くて基本的なシャシー性能に余裕があり、幅広大径タイヤを履かなくても高い運動性能が実現できるので、極端な大径ホイールを履いていないのでしょうが、実用性や経済性を考えると、メーカーの見識は正しいと思います。



もう少し頑張ってほしい点
・2列目中央席ヘッドレストがない&シートベルトが2点式
 最上級グレードのLi以外は2列目中央席にヘッドレストがないうえ、シートベルトがNLR式(自分で長さ調節をしなければいけないタイプ)と、上級ミニバンらしからぬお粗末さです。これは贅沢装備ではなく、今時あって当たり前の安全装備だと思います。時機を見て早急に改良をお願いしたいところです。

・3列目シートの折り畳みが重い
 3列目シートは折りたたんで床下にフラットに収納でき、実用性は非常に高いのですが、シート自体の重量があり、折りたたみ動作が重いです。男性ならいいのでしょうが、女性だとちょっと厳しそうです。
 最近のトヨタのミニバンは3列目シートの折りたたみにスプリングを使い、軽く動作できるようにしていますが、オデッセイといいフリードといい、ホンダ勢はこの点がやや遅れていますね。

・オートマチックのシフトショック
 新型オデッセイはアブソルートのみ5速ATですが(それ以外はCVT)、シフトダウン直後にアクセルを踏んで再加速する時にやや大きめのシフトショックがあるのが気になりました。

・音のチューニングをもう少し頑張ってほしい
 巡航時はとても静かなのですが、アクセルを踏み込んだときに聞こえてくるエンジン音の音量が少し大きいように思います。キャラクター的にアブソルートはエンジン音が聞こえてもいいのですが、音をチューニングしてもう少しスポーティさを感じさせる音にしてほしいと思いました。
 現状では普通のファミリーカー然とし過ぎています。

・ハイブリッドを出してほしかった
 トヨタはハイブリッド車をミニバンや高級車にも積極的に展開しているのに対し、ホンダはいまひとつハイブリッド車の展開が地味なようです。来年には新型ハイブリッド車も登場するようですが、やはりオデッセイやステップワゴンのようなミニバンにもハイブリッドを展開し、「ハイブリッドといえばトヨタ」的な空気に一矢報いてほしいと思います。
 「オデッセイハイブリッド」ってインパクトあると思うんですが・・・



総評
 先代RB1/2型オデッセイは、従来のミニバンのイメージを全く打破する「低床低重心フォルム」で登場して大いに驚いたものです。普通乗用車並みの立体駐車場に入る全高やイカツい顔つきなど、ミニバンらしからぬ独自のキャラクターを持っていました。
 一方で、全高が低いことにより室内空間に圧迫感があったり、ピラーが太くて窓が小さいことにより視界が悪かったりと、どこか未成熟な部分もあり、販売もあまり好調とはいえませんでした。
 新型RB3/4型は基本的には先代のビッグマイナーチェンジ版といった印象で、基本的なパッケージングはあまり変わっていないようですが、旧型の短所を細かくつぶしており真面目な正常進化を遂げています。
 CMはなにやらチョイ悪な印象ですが、実際には先代よりも実用性を向上させて真面目な車になっているように思います。

 余談なんですが、私は先代RB1/2系のときからオデッセイが大好きです。今は特にミニバンに必要性を感じないのでスイフトで十分満足していますが、将来子供が増えたりしてミニバンに乗らなきゃいけなくなったら、オデッセイにしたいと思ってます。
 オデッセイという車、冷静に考えたら、ミニバンなのに屋根が低くて室内は広いとは言えないですし、そのわりに全長と全幅は結構大きくて場所をとるし・・・ と、ミニバンとして合理的な車ではないのですが、理詰めで考えるとわからないこの車の魅力=
かっこいい!!
というところが最大の魅力ですね。

 人間の目は、背が低く幅の広い物体をかっこいいと見るらしいです。ミニバンとしては不真面目だけどかっこいいスタイル、スポーティな走りのオデッセイは、背が高くて室内は広いけど、パパは運転手でしかないという他のミニバンと一線を画していると思います。ニッチ商品であっても、私のように「昔は飛ばしてたけど、今は家族のためにファミリーカー。でも走りは絶対にあきらめない」という需要のために、この独自の世界をこれからも持ち続けてほしいですね。
Posted at 2008/10/17 18:58:07 | コメント(9) | トラックバック(1) | 新車試乗記 ホンダ編 | 日記
2008年06月01日 イイね!

フリード乗ってみました。

フリード乗ってみました。 ホンダから登場した新型コンパクトミニバン・フリードに乗ってきました。
 試乗車のグレードはG Lパッケージ(2WD・7人乗り)、ボディカラーはプレミアムブラキッシュパールです。

 この車はモビリオの後継になるんですね。
 ヨーロッパの路面電車(トラム)を意識して、背が高く、角ばって、室内スペースを最大限広くというコンセプトのモビリオでしたが、スタイルがあまりかっこよくないとされ、後発のシエンタやキューブキュービックに押され気味でした。
 
 その反省からかフリードは、ウエッジシェイプに、最近のホンダデザインのトレンドを押さえた切れ長のちょっとワルっぽいフロント周りと、一見してかっこよく見えるデザインとなりました。

 全体的な印象としては、小排気量ゆえ無理をした部分がかなりあり、そういった部分を割り切ってしまわなければいけないなと感じるのですが、コンパクトカーベースのミニバンとしてはまずまず頑張った出来であるように思います。昨今のガソリン高の影響か、ミニバンカテゴリー全体の販売台数が前年割れする中、ホンダとしては、出来のいい新型フィットをベースとして、燃費向上と環境負荷の軽減を実現させ、モビリオ以上に拡販することを狙っているように感じます。
 もしかしたら、ホンダは環境負荷の大きいステップワゴン以上のミニバンの販売が今後減少する可能性を予測し、フリードのようなコンパクトミニバンを受け皿にしようと考えているのかもしれません。


○だった点
・居住性の向上
 全長4,215㎜のコンパクトな全長ながら、1~3列目までそれほど大きな不満なく座れる空間があります。特に3列目の空間については、前後・横方向とも余裕があり、非常用の域を出なかったモビリオから格段の進化を遂げています。

・少人数乗車だと問題ない動力性能
 1~2人で乗っている限りでは、1.3トン近い車重を感じさせない走りです。この車の実質的な使用パターンは、通常はママ+子供1~2人で乗り、休日はそこにパパが加わり、ごくたまにおじいちゃんおばあちゃんが乗るということでしょうが、そのパターンなら不満が出ることも少ないでしょう。

いまひとつだった点
・あまり快適ではない室内空間
 試乗車のタイヤサイズは185/70R14と決して扁平率が高くないにもかかわらず、乗り心地はやや硬く感じます。多人数乗車を想定してサスペンションが固められているのでしょうか?
 また、室内空間が広く、かつ遮音が不十分なのか、タイヤからのロードノイズが車内にかなり響いて気になりますし、重い車重を1,500㏄エンジンで引っ張っているせいか、登坂時などエンジンがやや苦しげな音を立て、それが車内にダイレクトに伝わってきます。
 率直に言ってこの車の室内はそれほど快適とは言えません。

・シートが小さい
 コンパクトなボディサイズと広い室内空間を両立しようとした弊害がシートに現れているようで、1~3列目すべてのシートがやや小ぶりです。シートは安全性に直結するのですから、せめて1~2列目のシートだけでももう少しコストをかけていただきたいものです。

・2列目シートの足元空間の余裕がない
 2列目シートにはスライド機能が備わっているのですが、最後端までスライドさせても足元の余裕がありません。シート座面も短く座っていて落ち着きません。
 3列目の空間的余裕をつくるため2列目が犠牲になっている印象です。

・3列目シートの使い勝手がいまひとつ
 3列目シートは折りたたんで左右に分割して跳ね上げるタイプ(トヨタヴォクシーなどと同一)ですが、ヴォクシーなどトヨタ勢と違い跳ね上げる際に非常に力が必要で不便です。フロアの高さが低いので、シートを跳ね上げた際の荷室は十分にあるのですが、スペースの広さのわりに荷室の使い勝手が悪そうです。

・やや苦しい動力性能
 上記したように重いボディを1,500㏄エンジンで引っ張っているため、動力性能に余裕がありません。また全高が1,715㎜もあり、なおかつタイヤが細いため、コーナーで車の上屋全体がグラッとロールして不安定な印象です。あまりこの車で7~8人乗って遠出はしない方がよさそうです。

・価格が割高
 試乗車は売れ筋になるであろうグレードのG Lパッケージ2WD7人乗りに、メーカーオプションのHDDナビが付いて220万円という仕様でしたが、コンパクトクラスの車にこの価格は正直高いです。
(なお、価格表を見ると本体価格270万円近い仕様もあってさらに驚きました。)

・シートリフターがない
 細かい話ですが、なぜか運転席にシートリフターが装備されていません。シートポジションの自由度は高い方がいいのでは?
Posted at 2008/06/01 00:58:20 | コメント(2) | トラックバック(0) | 新車試乗記 ホンダ編 | 日記

プロフィール

所持運転免許 ・大型自動車第一種 ・中型自動車第一種(8t限定) ・中型自動車第二種(8t限定) ・大型特殊自動車第一種 ・大型特殊自動車第二種 ・...

ハイタッチ!drive

みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/7 >>

  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

愛車一覧

日産 NV350キャラバン 日産 NV350キャラバン
グレードはバン2WD 2.5Lガソリン DX クロムギアパッケージ スーパーロングボディ ...
日産 シルビア 日産 シルビア
ご縁があって購入。 平成5年10月初度登録のS13ド最終・純正K's(ターボ)・純正M ...
ダイハツ アトレー ダイハツ アトレー
子供の送迎で自転車を積まなければいけなくなったため、安~い軽を探してると、なぜかこれにな ...
トヨタ プリウス トヨタ プリウス
基本的に嫁さん用ですが、私の遠出用も兼用。 ・クルーズコントロールとパワーシートは欲し ...
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation