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2009年06月16日 イイね!

スイフト乗ってみました(1年乗ってみて)その2 短所編

スイフト乗ってみました(1年乗ってみて)その2 短所編 先日の長所編の続き、短所編です。

・後方・側方視界が悪い
 ウエストラインが高くてサイドウインドウの天地が低く、またピラーが太いので、側方の視界が悪いです。さらに長所の裏返しですが、シートのサイズが大きいことも死角を増やす一因となっています。
 購入当初は車線変更で隣の車線の車を見落としかけて怖い思いをしました。サイドミラーをワイドミラーにしてほぼ解決しましたが、サイドウインドウはもう少し拡大してほしいところです。
(窓が大きくないことによって、外部の情報が適度に遮断され、高速走行や長時間運転時の疲れが少ないというメリットもあるのですが…)
 
・CVTとMTの燃費の差
 みんカラのスイフトユーザーの方やネットの各ユーザーレビューを見ると、CVTとMTの間にずいぶん燃費の差があるようです。
 燃費サイト「e燃費」で見るとMT:15.4km/L、CVT:13.8Km/Lとかなり差があります。
 さらに納得できないのは、CVTは低燃費車として税制優遇されているのに、実燃費に優れるMTは優遇されていないことです。CVTの燃費改善とともに、MTの優遇税制適合を早急に実施してほしいものです。

・安全性の向上の努力を
 発売が2004年と基本設計が古いせいか、最新のライバル各車と比較すると受動的・能動的安全性いずれも劣っているようです。
 ユーロNCAPの衝突安全性のスコアを比較すると、
スズキスイフト     :30
トヨタヤリス(ヴィッツ):35
マツダ2(デミオ)   :34
日産ノート       :31
※フィットは最新モデルの数値がないため除外
 …と、ライバルに比べやや劣っています。

 またJNCAPの数値は、
    運転席 助手席
スイフト 5    4
ヴィッツ 6    6
フィット  6    6
デミオ  5    6
ノート   6    6
 と、これもライバル他車よりも劣っています。

 スイフトは新型の登場も噂されていますが、引き続き安全性の向上に努めていただきたいと思います。

・耐久性は大丈夫?
 今現在、私のスイフトに問題が発生しているわけではないのですが、一般的にどうもスズキの車は他社に比べ耐久性が劣っているように思います。年式が新しくてもブレーキランプのバルブが切れていたり、テールパイプからオイル上がりらしき白煙を上げている車を見掛けると大抵スズキの車です。
 車の機能に関係しない部分でも、例えば母親が乗っているワゴンRは外装の樹脂パーツが劣化しているところが見受けられます。
 コスト削減圧力が厳しいのだと思いますが、安い車だから、軽だから耐久性に目をつぶるということではいつまで経ってもスズキの車は安物イメージを払拭できないでしょう。

・シートの作り
 このクラスの車としては作りはいい方だと思うのですが、座面が柔らか過ぎてお尻や太もも裏がやや痛くなります。
 同じスズキのスプラッシュのシートは座面がかなりしっかりしているので、これを流用すればよいのではないでしょうか。

・小回りが利かない
 この車、コンパクトカーとしては比較的タイヤサイズが大きく、ホイールハウスへの干渉を避けるためにタイヤの切れ角が制限されているようで、小回りが利きません。
 ライバル各車と比較すると…

         全長    ホイールベース  最小回転半径
スイフト1.2XG  3,755mm    2,390mm      5.2m
ヴィッツ1.3U   3,785mm    2,460mm      4.7m
フィット1.3G   3,900mm    2,500mm      4.7m
デミオ13C-V  3,885mm    2,490mm      4.7m 

…と、スイフトはボディサイズが小さいのに回転半径が大きいです。
 あまりにも取り回し性が悪いのでアールズの切れ角アップキットを装着し、回転半径が5.2m→4.7mとなって使い勝手が劇的に向上しました。切れ角アップキット装着による弊害は全くなく、最初からこのぐらいの切れ角でもいいのではないかと思います。

・下取り価格の安さ
 スイフトで最も納得がいかないのがこの点です。
 平成19~20年にスズキが海外での普通車の販売好調に応えるため、軽自動車を減産してその分の生産余力を普通車に振り向けました。その時に販売する軽のタマがなくなった日本国内の販売店から要望があったのかもしれないのですが、スイフトに販促金を付けて自社登録し、それが未使用車として中古車市場に大量に流入し、結果的に現在のスイフトの中古車相場はかなり崩れてしまっています。
 ライバル各車とできるだけ同一条件(1年落ち・走行約1万キロ)で、中古車情報誌gooのインターネット検索で各車10台ずつ抽出して平均価格と残存価値を比べると…
スイフト1.2XG :75.6万円(63.2%) 
ヴィッツ1.3F  :88.2万円(71.2%)
フィット1.3G-f :98.8万円(78.4%)
デミオ13C-V :93.5万円(72.8%)
…と、スイフトの数値の悪さが目立ちます。
 販売店としてみればとにかく台数をさばいてメーカーからの報奨金が欲しいのでしょうが、その結果下取り価格・中古車価格が大幅に下落しています。メーカー・ディーラーが一体となって車の価値を下げているようなもので、非常に納得がいきません。
(これからスイフト購入をお考えの方には高年式中古車か登録済み未使用車をお勧めします。)

 その3総評編はまた後日…
Posted at 2009/06/16 17:43:30 | コメント(5) | トラックバック(0) | 新車試乗記 スズキ編 | 日記
2009年06月10日 イイね!

スイフト乗ってみました(1年乗ってみて)その1 長所編

スイフト乗ってみました(1年乗ってみて)その1 長所編 …乗ってみましたっつっても私の車なんですが…(笑)

 スイフトを昨年3月14日に購入してから約1年が経過したので、1年間の総まとめということで、いつもの新車試乗記みたいに辛口でレポートしてみたいと思います。
 長所、短所、総評に分けて三部構成でお送りします。


○だった点
・運転が楽しい
 この車を購入する際にはコンパクトカークラスのさまざまな車と比較しました。その中で運転の楽しさはスイフトがダントツでした。単純にスタビリティの高さや万人向けの扱いやすさだけならばヴィッツやフィットのほうが上なのですが、スイフトはドライバーの「こういうふうに車を走らせたい」という思いに忠実です。 最近の日本車のコンパクトカー(に限りませんが)は使い勝手や燃費の良さのみを追求し、運転の楽しさは二の次というものが多い中、スイフトのようなドライビングの楽しさを明確に残しドライバーが主役たる車は本当に貴重です。
 素早い切り返しでステアリングが重くなるなど基本設計の古さを感じる部分がありますし、後輪のスタビリティが低く、左右のヨーが反復する状況だと破綻寸前になって怖いこともありますが、この運転の楽しさは大事にしていってほしいところですね。

※参考までに…
 ヴィッツ試乗記
 フィット試乗記
 スイフト試乗記
 スイフトスポーツ試乗記

・低燃費
 この車を購入前にはcarviewのユーザーレビューや「e燃費」などで、スイフトをはじめとする各車の燃費を比較しました。私はMTを購入しようと思っていたのですが、ユーザーレビューなどに出てくるものはCVT車の数値が多く、スイフトの数値はヴィッツやフィットよりも劣るため心配でした。
 しかし実際に走ってみると2万キロ走っての総平均で17.3km/Lと十分満足のいく数値です。アンダーパワーな車なので高速で燃費がそれほど伸びないのですが、街乗りオンリーでも15Km/L台と極端な悪化がありません。
 最近はコンパクトカーや軽でも燃費がいいとは限りませんが、スイフトの燃費は安心できます。

・MTが設定されている
 最近はコンパクトカーでもAT(CVT)のみの設定の車が多い中、スイフトにはMTが設定されています。上記の低燃費にも関連するのですが、CVTは走行条件によって燃費の上下が激しいようです。しかしMTは一般的に自動変速車よりも燃費がよく、また運転技術によって更に燃費を伸ばすことができるので、燃費走行をすることにも楽しみがあります。
 シフトフィールはMT車としてはまずまずで、ギアチェンジの楽しみ、ドライバー自らが適切なギアを選んで走る楽しみがあります。

・スタイルのよさ
 現行スイフトは非常に大人っぽくてシックで、老若男女どんな人が乗っても似合うデザインです。日本車コンパクトクラスの車は、極端に女性向けだったりスペースユーティリティ重視の背の高いものが多い中、スイフトはボディサイズは小さいながらもまさに車、「The Car」であると感じる、自動車らしい秀逸なスタイルです。
 
・大きめのシート
 スイフトのシートはこのクラスの車としてはかなりたっぷりとした余裕のあるサイズです。室内空間を広く見せるためにシートのサイズを小さくしたり、シートアレンジを重視しすぎて乗り心地が犠牲になっているなどということがありません。

・充実した装備
 私が購入したのは2007~2008年秋冬の期間限定車のXG Eセレクション(XG Lパッケージがベース)ですが、バイキセノンヘッドライト、フルオートエアコン、ミラーウインカーなど充実した装備で諸費用込130万円とお手頃価格でした。
 

(その2 短所編はまた後日…)
Posted at 2009/06/10 22:10:48 | コメント(7) | トラックバック(0) | 新車試乗記 スズキ編 | 日記
2008年11月02日 イイね!

スプラッシュ乗ってみました

スプラッシュ乗ってみました スズキの新型コンパクト・スプラッシュに乗ってきました。ボディカラーはカシミールブルーメタリック4です。

(フォトギャラリーに写真があります。)



 
○だった点
・しっかりとした欧州車的な走り味
 一般道路でも速度レンジの高い欧州で生産・販売される車だけあって、走ることについては手抜きがありません。1.6m近い全高にもかかわらず重心が低い印象で、腰高感がなく気持ちよくコーナーを抜けて行きます。フロントだけでなくリヤサスがきちんと仕事をして、リヤタイヤをきちんと路面に接地させているため、ハードコーナリング時もFF車にありがちなフロントヘビーなつんのめり感がありません。
 ステアフィールは直進付近での不感帯が少なく、反力の立ち上がりが明確な、しっとりした味付けです。電動パワステゆえの悪弊は感じることができませんでした。
 
・安全装備の充実
 サイド・カーテンエアバッグやリヤ中央席3点シートベルト&ヘッドレスト、ISOFIX対応チャイルドシート固定用アンカーなど、コンパクトカーとしては非常に安全装備が充実しています。

・ブレーキタッチの改善
 絶対的な制動力はたいしたことはないのですが、踏力と減速度が比例していて、気持ちよくブレーキが踏めます。またペダルタッチにも剛性感があり、急制動時にも安心感があります。スイフトのブレーキは踏力とタッチが比例していない、いわゆるカックンブレーキかったので、こういった改善はよいことだと思います。


 
もう少し頑張ってほしい点
・輸入車であることの影響がどう出るか?
 欧州で生産されて日本に輸入された日本車といえば、最近では日産デュアリスが思い浮かびますが、デュアリスは現在日本国内で生産されているようです。
国内生産に切り替わった背景には、為替の影響やデュアリスが当初予想よりも人気があり輸入が間に合わないといったことが挙げられますが、欧州生産車は日本製に比べクオリティが低く、PDI(プレ・デリバリー・インスペクション:出荷前検査)での手直しする箇所が多かったことが大きな理由のようです。
 今の時点で輸入車だからダメと断言するのは尚早ですが、ちょっと不安ですね。

・日本車の水準からすると物足りない装備
 オートエアコン、電動格納ミラー、キーレススタート、HIDライトなど、現在の日本車コンパクトカーに常識的に装備されているものが、オプションでも装備できません。これらの装備は自動車の本質には関係ないものですが、一般的には受け入れづらいでしょうね。 

・ワンタッチパワーウインドウがない
 これも装備に関することですが、運転席ワンタッチパワーウインドウは下降はワンタッチですが、上昇はボタンを引き上げ続けなければいけません。最近は欧州車もワンタッチパワーウインドウを装備する車が増えてきていたので、これは驚きました。

・タコメーターがない
 タコメーターが標準では備わらずディーラーオプションとなりますが、やはりCVT車であってもタコメーターぐらいは標準装備していただきたいです。それに大型の単眼メーターっておもちゃっぽい感じなので、あまりこの車に似合ってない気がするのですが・・・

・小回りが利かない
 これはスイフトにも共通した弱点ですが、小さなサイズにもかかわらず、最小回転半径が5.2mと非常に大きいです。(ボディサイズが近いトヨタヴィッツやパッソが4.3~4.4m)タイヤサイズが185/60R15とコンパクトカーとしてはかなり大きいのが原因で、これが走りの良さをもたらしてはいるのですが、小さなサイズから取り回しのよさを期待すると裏切られそうです。

・街乗りで硬い乗り心地
 これも走りの良さの裏返しですが、標準装備のコンチネンタルタイヤの特性もあってか、街乗りではかなり固い乗り心地です。路面の継ぎ目やマンホールの蓋などで角のある突き上げがありますし、路面状況によってはかなり揺すられ感があります。

・車体サイズが中途半端?
 室内幅はスイフトより1cm狭いのですが、実感としてはもっと狭いです。リヤシートは3人横並びに座らせることも想定されているようですが、それによって左右席が端に追いやられて側頭部の圧迫感があり、快適とはいえません。足元スペースはスイフト並みで決して広いとはいえません。
 また、荷室スペースもリヤウインドウが直立している分、多少スイフトよりも広いかな?という程度で、約1.6mの全高であることを考えると狭いです。
 スイフトとは違う、ラクティスやキューブのようなハイト系のコンパクトとして売りたいのであれば、もう少し車体サイズを大きくして、室内空間を広げたほうがいいのではないかと思います。
 現状では室内空間においてスイフトとの明確な違いがなく、スプラッシュを選ぶところがありません。

・ウインカーの音
 ウインカーの動作音が今まで聞いたことがない「ペッケンペッケン」という感じの音で違和感があります。最近のダイハツ車の「ポッポッポッポ」という音も違和感がありますが、なぜこのような音にしてるんでしょうか?



総評
 スイフト乗り的にはこの車は超注目でしたが、良くも悪くも欧州車そのものという印象です。日常的に高い速度域で使用することを考慮されているだけに、街乗りでは硬さの目立つ乗り心地も、速度を上げるに従ってしなやかなフットワークを披露します。スイフトはもしかしたら国内生産車と欧州生産車で足の特性に違いがあるのかもしれませんが、足のセッティングがやや柔らかく、路面のうねりで煽られる動きがあったり、ロールスピードがやや速く、グラッという動きを感じることがあるのですが、スプラッシュはスイフトよりも全高が高いにもかかわらず、安定しています。
 またブレーキのタッチも、スイフトがややカックンブレーキなのに対し、スプラッシュは踏力と制動力が比例した、気持ちのいいブレーキです。
 走らせたときの楽しさはもしかしたらスイフトより上かも?と思えます。

 ただし、装備や使い勝手に現代の日本製コンパクトカーのレベルからすると考えられないぐらい劣っている部分があり、一般的にはあまりお勧めはできない車です。
 車両本体価格は123万9千円とスイフトXG Lパッケージの約3万円安ですが、MD/CDプレーヤー、フルオートエアコン、電動格納ミラー、キーレススタートなどは備わりませんから、かなり割高な印象は否めません。
(輸入車なので仕方ないのですが、メーカーオプションでも選べない)
 そればかりか、運転席パワーウインドウが閉まる方向がワンタッチではなかったり、燃費計が「○km/L」という表示ではなく、「○L/100km」(100km走るのに○リッターの燃料を消費したと表示する、欧州車によくあるタイプ)であったりと、この車が輸入車であるということを念頭に置かないといけない部分が多々あり、「そんなめんどくさいなら、別に他の車でいいよ」ということになりそうです。
 CMは女性向けのおしゃれな車というイメージですが、きちんと各部の使い勝手を確かめて、納得した上で購入された方がいいでしょう。
 実際スズキもそれほどこの車を売る気はないようで、月販目標は500台と控えめな数字です。
現状ではスイフトとの差異があまりない(というか一般的にはスイフトで十分)のですが、本気で売る気であれば、車体サイズを全長+300㎜、全幅+10㎜、ルーフエンドの絞込みを弱めてスペース系ハイトワゴンにすればよいのではないかと思います。
でも、よく考えたらそれってソリオですね。
この車は欧州ではオペルから「アジーラ(アギラ)」として併売されていますが、先代のアジーラはソリオでした。ソリオからすればかなり狭くなっているのですが、欧州のユーザーにとっては問題ないのでしょうか?

・・・と、否定的な意見が多くなってしまいましたが、日本国内においては普通車はスイフト、軽はワゴンRとよくできた車がすでに存在するため、スズキとしても特にこの車を一生懸命売るというより、ちょっと毛色の変わった車として「こんなのもあるよ~」というものなので、納得して購入すれば問題はないでしょう。
 
 お勧めするとすればこんな方でしょうか・・・
・走りそのものの実力はきわめて高く、受動的・能動的安全性も高いと思われるので、長距離を乗る方
・スイフトに興味があるが、ちょっと台数が多すぎるから・・・という方

 CMは女性向けのようなイメージですが、ハンドルがやや重かったり、小回りが利かなかったり、各部の使い勝手にちょっとクセのある車なので、あまり女性向けとはいえないかも・・・
Posted at 2008/11/02 18:49:51 | コメント(5) | トラックバック(0) | 新車試乗記 スズキ編 | 日記
2008年09月30日 イイね!

ワゴンRスティングレー乗ってきました

ワゴンRスティングレー乗ってきました 新型ワゴンRに乗ってきました。
 試乗車はスティングレーの最上級グレード「TS」の2WDでトランスミッションはCVT(CVTのみの設定)、ボディカラーはスパークブラックパールです。
 ※エンジンはK6A型3気筒ターボ付(出力64PS・トルク9.7㎏・m)
 
 ちなみにここでは、スティングレーを含めた新型ワゴンR全体の印象を、また我が家の先代ワゴンR(平成16年式FX・2WD・MT)と比較した印象も述べたいと思います。

フォトギャラリーに写真を載せています。)

○だった点
・先代から大幅に進化した走りのよさ
 エンジンパワーに余裕がある上にCVTとのマッチングも良いようで、軽としてはなかなか気持ちのいい走りです。7~8%程度の勾配が連続する坂道でもゆとりを持って走ることができます。もちろん街中で不満を感じることはなく、キビキビと走ります。
 ゆっくりとした中間加速だと、2,000rpm付近でCVT独特の、エンジン回転は上がってないのにスピードだけ上がっていくという違和感が多少あります。
 コーナーリング性能については先代までと比べ、重心が下がっている印象で非常に安定しています。先代はウインドゥエリアが大きいため実際以上に速度感があり、スピードを出すとやや不安でしたが、新型は程よい囲まれ感があり、スピードを出しても不安感がありません。先代よりも「背が高い車を運転している」という印象を持つことが少なくなりました。

・内装の質感の向上
 新型の最大の特徴はここでしょう。シンプルだった先代から一変して抑揚のあるデザインとなったダッシュボードや、シート時と同系色をあしらったドア内張りなど、軽としては高いレベルの質感です。スズキの軽はパレット以降急速に質感を向上させましたね。

・室内前後空間の拡大 
 先代も軽としては十分な前後長を持っていましたが、新型はさらに有効長が拡大し、特にリヤシートは広大なスペースを持っています。

・インパネシフトになったこと
 先代のATはやや時代を感じるコラムシフトで、ガチャガチャした操作感やポジションによってはオーディオやエアコンが操作しにくくなるなどのデメリットがありましたが、新型はやっとムーヴやライフ同様のインパネシフトになりました。
 このインパネシフト、ムーヴはかなり基台部が大きく左膝のスペースがかなり狭いのですが、ワゴンRはうまくコンパクトに収めてあり、足元空間は広々しています。

・先代譲りの使い勝手の良さ
 ワゴンR伝統の助手席下収納をはじめ、各部に収納がたくさんあり使い勝手が良いです。また後部座席のアレンジなど旧型の取り扱い方を引き継いでいる部分も多いので、旧型から乗り換えても違和感なく馴染めるのではないでしょうか。
 
・タイヤ空気圧警報ウォーニング 
 スティングレー各グレードに標準装備のようですが、軽としては珍しく、タイヤの回転数の差から空気圧の減少を検知して警告するシステムが装備されています。最近の軽はホイールは大きく、タイヤの扁平率は低くというのがトレンドなので、軽の小さいタイヤだとどうしても絶対的な空気の量が不足し、空気圧の管理にシビアにならざるを得ませんが、これが装備されていることによって、空気圧が低いまま走行してタイヤやホイールを傷めたり、燃費が悪化したり、最悪バーストしたりという危険性が少なくなり、非常に有効なシステムだと思います。


もう少し頑張ってほしい点
・窓が小さくなった
 荷室横のリヤクオーターウインドゥがなくなっていたり、ウエストラインの高さが上がっているなど、窓の面積が先代に比べ明らかに小さくなっています。特にフロントウインドウ下端はやや高く、ドライバーの身長によっては車の直前の死角が大きくなりそうです。長所に書いてあることと矛盾するのですが、街中など速度を出さない状況だと窓の小ささによる死角の増加は明らかにデメリットです。

・室内幅が狭くなった印象がある
 パレットが登場してワゴンRが室内の広さを追及する必要がなくなったせいか、先代よりもサイド、リヤウインドゥの絞込みが強くなり、室内が狭くなった印象があります。(実寸も1センチ狭くなっています。)

・シートリフターが装備されないグレードが多い
 スティングレー以外の標準車にはシートリフターが装備されていません。女性や高齢者が乗る可能性が高い標準車こそシートリフターが必要だと思うのですが・・・

・タコメーターが欲しかった
 先代は最下級グレードまですべてタコメーターが装備されていたのですが、新型はスティングレー以外タコメーターが装備されていません。MT車ぐらいにはタコメーターがあっても良かったのではないでしょうか。

・CVTは全グレードに設定してもよかったのでは?
 標準車4グレードはそれぞれ、FTリミテッドがCVTのみ、FXリミテッドがCVTとATを併売、FXとFAがATとMTという複雑なラインナップです。
 CVTの方が燃費はいいがATの方が低コストということからこのようになっているのでしょうが、もっと自信をもって自動変速はCVTのみで展開していっていいのではないでしょうか。

・ABSが全車標準ではない
 ABSなど今時常識以前だと思うのですが、FXにオプション、FAの2WDはオプション装着すらできません。ムーヴの最下級グレードにもオプションなので、スズキだけの問題とはいえませんが、軽No.1だのどうだのと、販売競争に一生懸命になるなら安全競争にも一生懸命になってほしいもんです。

・内装色が選べなくなった
 先代は内装色がネイビー/ベージュと2色あり選ぶ楽しみがあったのですが、新型はダークグレー1色になってしまったのがちょっと残念です。

総評
 販売台数軽No.1(というか登録車も含めた国内販売No.1)の横綱モデルのフルモデルチェンジだけあって、着実な進化を感じます。進化させないと時代に取り残される、とはいえ大幅に変えてしまうと従来型オーナーにそっぽを向かれる・・・ ワゴンRのような大ヒット車にはこのような難しさがあると思うのですが、新型は保守性と革新性をうまくバランスをとり、旧型の良さを引き継ぎつつ欠点は極力つぶしています。新型もまたコンスタントに売れるでしょう。
ちょっと残念だったのが、スティングレーはぱっと見の外観デザインがあまり変わっていないため、新型だと気づかれていないようで、試乗中もほとんど注目されませんでした。スティングレー自体が登場してまだそれほど年月が経っていないので、短期間で大幅に外観デザインを変える必要はないですが、ちょっと寂しかったです。
Posted at 2008/09/30 23:19:24 | コメント(4) | トラックバック(0) | 新車試乗記 スズキ編 | 日記
2008年04月13日 イイね!

ワゴンR乗ってみました

ワゴンR乗ってみました 以前ちょろっと「ワゴンRの試乗記を書いてみようかな」みたいなことをブログに書いたおぼえがあるのですが、このところ試乗がご無沙汰なのと、4月で新型車が出ないということでネタがないので、母ちゃんのワゴンRの試乗記を書いてみます。


 ワゴンRといえば言わずと知れた販売台数が軽自動車ナンバー1(というより、登録車も含めて日本一)の車、日本を代表する大衆車なわけです。
 
 この車、「軽も本当に良くなった、これなら軽で十分だ」と思う部分と、「軽No.1のメーカーがこんなレベルの低いことをやっているんだな、ユーザーをバカにしてるんだな」と思う部分が混在しています。
 その内容については下記で詳しく述べますが、特に気になるのはシャシー性能の低さです。ライバルのムーブやekワゴンは納得できるレベルにあるのに対し、ワゴンRはあまりにも低レベルと言わざるを得ません。使い勝手や装備など、目に見える部分は非常に素晴らしい出来なのですが、目に見えない、かつ非常に大事な部分をおろそかにしており、メーカーの良識を疑います。
 コストの制約が非常に厳しいとは思いますが、このような不見識ではいずれユーザーから見放されるでしょう。
 最近のスズキの普通車はスイフト、SX4など良くできた車があります。ぜひそういった車の技術を軽自動車のレベルアップのためにフィードバックしていただきたいと思います。


○な点
・車重の割に燃費が良い。近場のみ走って16㎞/L 、遠出をすると20㎞/Lを超える。

・室内が広い。また、シートアレンジが多彩で後席や荷室のスペースを変えられるのがよい。

・リヤシートの分割可倒と座面連動により広い荷室が得られる。

・エンジン音が静か。また乗り心地も軽としては十分満足できるもの。

・価格が安い。MT車なら100万円でおつりが来る。またその割に装備が良い。キーレスエントリー、プライバシーガラス、電動格納ミラー、CDプレーヤー等が標準装備。

・内装色が選べる。グレーや黒といった寒色系の内装色しかない車が多い中、明るいベージュ色を選択できた。

・運転席からフロントガラスまでの距離が遠くて、上のクラスの車に乗っているような安心感がある。

・全高・シート高が高く、またドア開口部も大きく、ドアも大きく開くため高齢者でも乗り降りがしやすい。

・収納スペースが多い。特に助手席シート下ボックスは良い。

・ボディカラーはオプションのパールホワイトにしたが、塗装の質がよい。

・メーター照明が明るくきれい。一昔前の軽のぼんやりと暗い照明からすると雲泥の差。


×な点
・能動安全性や基本的な運動性能を軽視しすぎ。飛び出し等を避けるためにダブルレーンチェンジをしようとすると、高い全高・やわらか過ぎる足回り・路面の感触がほとんど伝わらないステアリングフィールと相まって非常に怖い。とっちらかってしまうか横転、もしくは避けずに衝突するという究極の選択を迫られる。多分メーカーは「どうせ田舎のおばちゃんや免許取立てのおねえちゃんがトロトロ走る車なんだからこの程度でいいだろう」と考えて設計しているんでしょう。

・元がそのように低レベルのシャシー性能なので、スタッドレスタイヤに交換した時にはさらに怖い。まっすぐ走るだけでフラフラし、ヨーイングが増幅していく感じがする。

・樹脂、ゴム部品の耐久性が低い?
 現在新車登録から3年、走行5万キロですが、サスペンションブッシュにかなりヒビ割れがあります。プラスチック部品はワイパー下側のパネルやラジオアンテナの根元などが白っぽく変色しガサついてきています。ちょっと劣化が早すぎるのでは?

・リヤシートは一見広く見えるが、実はシートが小さく成人男性にはサイズが不足気味。シートアレンジや見た目の広さを優先して、シート本来の機能を軽視している。

・リヤヘッドレストが付いているのはよいのだが、サイズが小さく、シートバックが低すぎるため、後頭部の適切な位置に届かない。

・リヤワイパーが新車時からビビる。取付部や樹脂アームの剛性不足なら、設計をやり直すべき。(最近はオプションでも設定がない車もあるので、標準装備されているだけましか)

・本当はエンジンパワーに余裕があるFTにしたかったが、マニュアルミッションの設定がターボ車にはなく、やむを得ずFXにしました。やはりエンジンパワーがなく、平坦路だといいが、勾配が多く流れが速い道だと常に3速全開。

・引き出し式のカップホルダーが付いているのはいいが、運転席側は左ヒザのすぐそばにあり、コーナーでつい足を踏ん張って壊してしまいそうで使えない。

・MT車はできればインパネシフトにして、シートをベンチシートにしてほしかった。
Posted at 2008/04/13 22:18:42 | コメント(1) | トラックバック(0) | 新車試乗記 スズキ編 | 日記

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