
スイフトスポーツ乗ってきました。
試乗車はメーカーセットオプション非装着車のMT・ボディカラーはブルーイッシュブラックパール3です。
先日標準車に試乗する前に、同時にスポーツの試乗車も準備して欲しいとセールス氏にお願いしていたのですが、標準車の試乗の日に結局間に合わず、後日他の拠点からスポーツの試乗車をまわしてもらいました。
先日の標準車の試乗での好印象が冷めやらぬ間に今回のスポーツの試乗となりましたが、スポーツには標準車のポテンシャルの高さがはっきり表れているように感じます。スポーティな内外装などスイフトスポーツならではの雰囲気もあるのですが、しっかりしたシャシー性能やボディ剛性の高さなど、標準車のレベルの高さがあってこそ、スポーツとしての魅力が強まっていると思います。
スポーツの価格はXGからすると約50万円高くなってしまいますが、価格差ほどの圧倒的な価値の差は感じませんでした。もちろん高速域を中心として性能の差は明白なのですが、維持費などを総合的に考えると、標準車の実力は相当高いため、スポーツではなく標準車を買っても満足できるのではないでしょうか。
○だった点
・扱いやすく、かつ楽しい足回り
ハンドリングが素直で、自分の想定したラインをトレースすることができ、かつステアリングを通じて路面のインフォーメーションが的確に伝わってきます。限界自体はそれほど高いわけではなく、基本的にはアンダーステア特性ですが、その気になればブレーキングやアクセルオフでリヤの流れをコントロールすることができます。
・高速域での安定性
高速では車格を感じさせない、どっしりした直進性があります。法定速度程度の領域のクルージングは極めて平和で、スピードメーターのフルスケール220㎞/hというのは誇張ではないようです。
・意外とシックな外装デザイン
スイフトスポーツのボディカラーといえばイメージカラーの、あの目がチカチカするような(笑)チャンピオンイエローのイメージがありますが、グレー、銀、黒、パールホワイトなどシックな色もラインナップされており、それらの色だと大人っぽくシックな印象です。従来の日本車のコンパクトスポーツはいかにも若者向けの子供っぽいデザインかオタクっぽい車が多かったと思いますが、スイフトスポーツは大人の男でも十分乗れる雰囲気を持っています。
その他○だった点については12月20日の標準車のほぼ共通です。
もう一歩だった点
・エンジンパワーがもう一歩
エンジンパワーは1,600㏄のスポーティエンジンとしてはやや寂しい125馬力で、ホンダのVTECが15年以上前にリッター当たり100馬力以上を達成していることや、スイフトの前身のカルタス(2代目)1300GT-iのG13B型エンジンが115馬力だったことを考えると物足りないです。
さらに、この程度のエンジンパワーにもかかわらずハイオク仕様というのは納得できません。ジュニアラリー選手権に参戦しているスイフトスーパー1600のように218馬力以上ものパワーは必要ありませんが、それでももう少しパワーがあればより痛快な車になりそうです。
試乗中にワインディングでちょっと飛ばしてみたのですが、レッドゾーンの始まる7,000rpmまでエンジンはきれいに回りパワー感は衰えず、かなりマージンを持たせてあるように感じます。8,000rpmぐらいまで使えるようになればかなり楽しいエンジンになりそうです。
私なりの提案ですが、以下のような方策を採ればより魅力が増すと思うのですが…
①1,600㏄で150~170馬力程度の出力にする。
②自動車税の安くなる1,500㏄にして現状の出力を維持
③1,600㏄のままレギュラーガソリン仕様にして現状の出力を維持
・6速MTがあれば…
100㎞/h時のエンジン回転数は3,400rpmとやや高く、燃費に不利なように感じます。1~5速をクロスさせ、6速を巡航用のギア比すればスポーツ性にも燃費にもプラスになるのではないでしょうか。
・3ドアが欲しい
私は現在車の買い替えを検討しているのですが、通勤&自分の遊び用の車なので5ドアは必要ありません。輸出仕様に存在する3ドアを日本にも導入していただければうれしいです。3ドアならば軽量化やボディ剛性の向上にも寄与するはずですが…
・なぜホイールが5穴?
この車はコンパクトカーとしては珍しい5穴ホイールですが、このクラスの車は4穴でいいのではないでしょうか。標準車や乗り換えた他の車からホイールが流用できません。
・高速域でやや乗り心地が荒い
高速でかなり速度を上げて行った際、路面のギャップを拾って車の上下動が激しくなります。法定速度程度ならば問題ないのですが、高速であまり飛ばす気にはなれません。
※
この車の欠点として、よく室内が狭いことが言われますが、コンパクトカーとしては標準的だと思いますし、この車はシートのサイズが大きいため実寸以上に狭く感じてしまうのだと思います。室内を広く見せるためにシートを小さくするという姑息な手段をとっていないところにメーカーの誠実さを感じます。
それから燃費は燃費計表示値で9.2㎞/Lでした。
山道や高速で結構飛ばしたので、燃費を気にして走行すればもう少し良いはずです。
総評
以上、項目としては欠点の方を多く書き連ねてしまいましたが、あくまでも今後の改良への期待を込めた要望レベルのもので、今のスイフトスポーツでも十分以上に魅力的だと思います。
ただし、ハイオク使用はやはりちょっと引っかかるかな?
欲しい度:☆☆☆☆☆☆☆☆★★
楽しい度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆★
買える度:☆☆☆☆☆☆☆☆★★
維持費 :☆☆☆☆☆☆★★★★
Posted at 2007/12/29 20:39:32 | |
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新車試乗記 スズキ編 | 日記