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2009年11月03日 イイね!

カムリに乗ってみました

カムリに乗ってみました トヨタ カムリに乗ってみました。
 グレードはG“リミテッドエディション”、ボディカラーはホワイトパールクリスタルシャインです。

 本当は私の試乗記はできるだけ新車登場直後に試乗して書きたいと思っています。登場から時間が経ってしまうと、ネットや各メディアでの評価が定まってしまって、それを私が見て評価がブレてしまったり、すでにオーナーになっている方が見てお気を悪くされたりということがありそうなので…(悪口を言うつもりはないんですが…)
 が、先日のCX-7試乗記でも書いたのですが、もともとメーカーやディーラーに売る気がない車は試乗車が準備されないことがあり、そういう車はず~っと乗れないです。
 カムリもそんな車だったのですが、先日来何度か運転する機会がありましたのでレポートしたいと思います。

 この車も個人所有の車なので写真は撮っていません。(写真はカタログを撮影しました)


○だった点
・鷹揚な運転感覚
 昔は日本国内でも兄弟車のビスタと合わせて年間10万台以上販売する人気車だったカムリですが、現行型の販売台数は月数百台程度と縮小してしまったかわりに、北米・オセアニア・中東・中国など世界中で販売されるワールドカーになりました。
 現行カムリは日本国内の事情を反映していない分、大陸的な鷹揚な魅力があります。最近日本国内市場ではスペース効率重視のミニバンか経済的なコンパクトカー&軽自動車、もしくはハイブリッド車しか売れなくなりましたが、カムリのようなゆったりしたオーソドックスなセダンは独特の魅力があります。
 4気筒2.4Lエンジンで167PSと、動力性能は決して余裕しゃくしゃくではありませんが必要十分で、おっとりした出力特性や脚の味付けで、ゆったりと流すにはピッタリの車です。
 ボディサイズは異なるものの同クラスのプレミオ・アリオンと比べると、細かい突き上げ感が少なく、同乗者の観点からは圧倒的にカムリの方が快適です。

・ボディサイズのわりにカジュアルで運転しやすい
 全長4,815mm・全幅1,820mmという大柄なボディサイズですが、比較的視界が広くて車体形状もスクエアで車両感覚が掴みやすく、また車全体の運転感覚や操作感覚が軽快なため、あまり気負わず運転できます。


もう少し頑張ってほしい点
・安っぽい操作系
 一見ソツのない室内ですが、なんらかのスイッチやレバーを操作すると質感が非常に低く、途端に「あ、所詮安い車だなあ…」とガッカリします。特にシフトレバーの操作感は「カシャカシャン」とした感じで、大変失礼ながらヴィッツなみの質感です。
 各スイッチ類やドアハンドルなども、例えばマークXなどに比べるとどこか剛性感がありません。日常的に使う操作系の質感が低いので、車全体の質感を安っぽく感じさせられます。
 それにもかかわらず、木目調の内装パネルを使って妙に高級感を出そうとしていたり、光が透過するエアコン操作部のパネルなど、違和感のある演出が目に付きます。
 まるで普通のオッサンがチョイ悪オヤジを気取ろうとして、何か失敗しているようです(笑)
 
・価格が高い
 250.5万円~347万円と、4気筒2.4Lの車としてはものすごく値段が高いです。これなら先進性や経済性を考えるならSAIかプリウス、高級感を求めるならマークXやクラウン、室内空間の広さを求めるならノア/ヴォクシーやアルファード/ヴェルファイア、このクラスらしい高品質感・高密度感を求めるならBMW3シリーズレガシィアコードの方が良いということになり、カムリのメリットは全く感じられません。

・安全性が高くない?
 アメリカの道路安全保険協会(IIHS:Insurance Institute for Highway Safety)が2009年4月に発表した衝突実験レポートで、トヨタカムリ対ヤリス(日本名ベルタ)、ホンダアコード対フィット、メルセデスベンツCクラス対スマートフォーツーで、同一メーカーの重量の異なる車同士の衝突実験を行っていました。
 この実験は北米でも台頭しつつあるコンパクトカーが、車重の大きい車に対して衝突時に危険であるという事を証明するためのものだったのですが、この中で重量が重い側のカムリ、アコード、Cクラスのうちカムリのみが最高評価のGood(優)ではなくAcceptable(良)でした。
 この結果だけでカムリが危険だとは言えませんが、自分よりも重量の軽い車と衝突したにもかかわらずこの結果というのは不安を感じますね。
(この実験の詳細はCAR GRAPHIC誌2009年8月号に詳しく記載されています。)
 

総評
 2代目V10系3代目V20系など昔のカムリはトヨタのセダンの中でも非常に良心的な車でした。「クラウンと同等の室内空間」を売り物にし、広い室内空間、大きすぎないボディサイズ、スクエアで掴みやすい車両感覚、広いグラスエリアによる明るい室内、飾り気の少ないシンプル&クリーンな外観スタイル…と、ファミリーカーの理想を体現したような車でした。
 またトヨタ車の中ではかなり前輪駆動化が早いという先進的な面や、スポーツツインカムの3S-Gエンジン搭載車がラインナップされると言うスポーティな面も兼ね備えていました。

 しかし、ファミリーカーの中ではミニバンが主流を占めるようになったり、5代目V40系のように景気後退の影響を受けてコストダウン丸出しの安っぽい車になったり、6代目XV20系以降現在までのように北米仕様をそのまま日本に持ってきたため、日本国内の道路事情にそぐわなくなったりと、カムリはだんだん主流から外れてマイナーな存在になってしまいました。
 現行型が日本国内で販売されているのは、トヨタカローラ店での最上級車という位置づけからなのでしょうが、SAIが登場して以降は立場を失ってしまうのではないかと思います。
 私個人的にはこのような鷹揚なセダンには頑張って欲しいと思うのですが、現行カムリには「カムリでなければいけない!セダンでなければいけない!」という強い魅力はありません。率直に言ってこの車は「でかいだけのカローラ」の域を出ておらず、「スタイルが気に入ったら、まあいいんじゃないか」という程度の消極的な選択方法しかないように思います。

 近年トヨタは歴史ある車を全く新しい車に刷新したり、日本国内と海外併売だった車を海外専売にしたりしていますが、もしかするとカムリも現行型が国内で最終になるかもしれないですね。
 

↓関連試乗記 こちらも是非↓
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レガシィ試乗記
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