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2009年11月11日 イイね!

新型VWポロに乗ってみました

新型VWポロに乗ってみました モデルチェンジしたフォルクスワーゲンポロに乗ってみました。
 グレードは1.4コンフォートライン(現時点では単一グレード構成)、ボディカラーはフラッシュレッドです。
(先日のマークXと同じ日に試乗したのですが、カメラを持って行ったのに、SDカードを入れ忘れてしまったので、実車の写真を撮っていません。写真はカタログを撮影しました。)


○だった点
・7速DSG

 最近のVWの車の多くに採用されているツインクラッチ式トランスミッション「DSG」がこの車にも採用されています。
 DSG車はとにかく気持ちいい変速フィールが魅力です。トルコンATの変速が「ヌルン」「ズルン」という感じだとすると、DSGは「スパン!」「バシン!」という感じで、非常に歯切れが良く気持ちいいです。
 シフトショックについても、変速タイミングは明確にわかるものの納得できる範囲です。
 エンジンパワーは63KW(85PS)と決してパワフルではありませんが、ギアを7速と細かく区切っていることによって、発進加速のピックアップが良く、一定速での巡航時にはエンジン回転数が低く低燃費に貢献しています。
 先代ポロの初期型は75PSとエンジンパワーが不十分で、6速ATをもってしても非力感は否めませんでしたが、新型はDSGによりパワフルではないエンジンを最大限活用させることに成功しています。

・高い燃費性能
 上記のDSGの効率のよさによって、燃費が良いというメリットもあります。試乗時はあまり燃費を気にせず、流れのいいバイパス中心で走ったのですが、燃費計表示値で14.5km/Lでした。1.4L車のいわば暫定数値でもこの数値ですから、本命の1.2LTSIはかなり期待できます。

・コンパクトカーであることを感じさせない走り
 コンパクトなボディサイズでありながら、一旦走り出すとクラスを感じさせない安定した走りです。
 日本車のこのクラスの車といえば、走行性は二の次で使い勝手最優先だったり便利装備をアピールするだけのものが多い中、ポロの走りは1クラス上を感じさせる安定したものです。
 また、一昔前はVWの車は市街地ではゴツゴツし過ぎた乗り心地に、ステアリングなどの操作系がやたら重いなど、街乗りでの使い勝手に問題がありましたが、そういった印象も新型ポロでは全く感じられません。

・質感の高い内外装
 内装色は色気も素っ気もない黒一色で、デザインも装飾性のなく簡素ですが、ひとつひとつのパーツががっちりとお金の掛かった作りです。
 外装も美しいボディ外板の塗面、外板間のチリの差の小ささなど、日本車の同クラスの車と比べ、圧倒的に質感が高いです。

・しっかりしたシート
 上記の通り、デザインは素っ気なく質実剛健なシートですが、いざ座ってみるとさすがドイツ車と感じさせられます。
 座面前後長が長く膝裏までサポートしてくれますし、背もたれの形状は背骨のS字カーブに合わせるように背中全体を支えてくれます。
 また体圧分布が適切で、お尻など体の一点が痛くなるということが少ないです。この点は日本車のコンパクトクラスの車とは雲泥の差です。


もう少し頑張ってほしい点
・DSGの特性

 これはDSGに限らず、ツインクラッチ式のトランスミッションの多くに共通していますが、減速時にだんだん低いギアにシフトダウンしていく際、「グーッ、グーッ」という引っ張られ感があります。低速時には思いの外エンジンブレーキが効き過ぎて違和感があります。
 また、トルコンATのつもりで坂道発進しようとすると逆行してギョッとしたり、傾斜のある車庫にバックで駐車するときなど、アクセルを踏み込まないとバックせず急発進しそうで怖かったりします。
 これらの特性は慣れの範囲で解決できるのでしょうが、初めて運転する人や経験の少ない人はこの特性を理解していないと、思わぬ事故につながりますね。

・室内空間が広くない
 この車とゴルフⅡは全長・全幅ともほぼ同一なのですが、室内空間はポロの方が狭く感じます。安全性への要求が厳しくなったことで、室内空間に占めるピラーなど車の構造物の比率が高まって空間を侵食したり、質実剛健なドイツ車といえど見栄えにこだわるようになって、荷室にもきれいに内張りされるようになったり…という事情があるのでしょうけど…
 後席の足元空間は最低限ですし、荷室も二重底になっているにも関わらず、下の段の天地が浅過ぎて実用性があまりありません。
 この点はフィットやヴィッツなどスペース効率を徹底的に研究した日本車に及ばないですし、コンパクトなサイズで室内、特に荷室が広大だったゴルフⅡからするとレベルが落ちましたね。

・ミラーが小さく後ろが見づらい
 サイドミラーがやや小さいので後方が見づらいです。ドイツ車は最近サイドミラーに関する基準が改正されて、鏡面を大きくしなければいけないはずですが…

・エアコンがセミオート
 細かい話ですが、エアコンがフルオートではなく、温度調節のみオートで、吹き出し口の調整はマニュアルです。はるかに価格が安い日本車のコンパクトカーはフルオートエアコンの車は珍しくないので、ちょっと見劣りがしますね。

・後でラインナップが充実しそうなので、今は買えない?
 現在1.4Lのコンフォートライン単一グレード構成ですが、来年1.2LTSIエンジン搭載車が登場するようです。また、いずれGTIも登場するでしょうし、もしかしたらディーゼルが出てくるのかもしれません。
 現時点ではちょっと買いにくいですね。


総評
 8年ぶりのモデルチェンジでありながら見た目の印象が大きく変化せず、いまいち地味な印象のぬぐえない新型ポロですが、中身は非常にまっとうなコンパクトカーとして、こと走りに関しては日本車の追随を許しません。走りは二の次三の次という日本車のコンパクトカーはぜひポロの骨太な走りを見習ってほしいと思います。
 また、低燃費技術にしても、コンベンショナルなガソリンエンジンと先進のDSGを組み合わせて低燃費を実現していることは特筆できます。

 最近日本ではハイブリッドにあらざれば車にあらずという風潮ですが、例えばプリウスは燃費性能は極めて優れていますが、運転の楽しさや車からのインフォメーションは皆無で、車を運転するというよりも家電やパソコンを操作しているような気分になります。
 またポロと同格のヴィッツと比べると、低燃費にばかり気を取られてCVTでエンジン回転数を無理矢理低く誘導し、ブスブスブスブスとエンストしそうな音を立てて走るヴィッツに対し、ポロは運転が楽しく、またドライバーに自動車を運転していると言う実感を与えます。ポロとヴィッツ、自動車としてどちらが魅力的かは明らかです。

 フォルクスワーゲンはブランドスローガンとして「Das Auto(=The Car:これが真の車)」を掲げていますが、同じような大衆車メーカーでありながら、ポロのようなコンパクトな車であってもあくまでも質の高い運転感覚を持つ車を提供し、「真の自動車」であり続けようとするフォルクスワーゲンに対し、ハイブリッドや低燃費だけが売り物の車にばかりかまけているトヨタという好対照ですね。
 余談ですが、トヨタはお得意のハイブリッドにばかりかまけていると、思わぬところで足をすくわれるのではないでしょうか。このポロにしてもそうですが、小排気量で高性能なディーゼルが各車にラインナップされていますし、電気自動車の開発も急ピッチです。
 欧州勢からもハイブリッドは登場していますが、あくまでも次世代燃料車が登場するまでのつなぎという位置づけのようです。
 日本国内でのハイブリッド人気で調子に乗っていると、いつの間にかトヨタが世界のトレンドから取り残されているということにもなりかねませんね。

 新型ポロの気がかりな点としては、先般モデルチェンジされたゴルフⅥが世界的にあまり好評ではないという点です。
 ゴルフⅥは基本コンポーネンツを先代ゴルフⅤからキャリーオーバーした、いわばビッグマイナーチェンジ版ですが、あまり代わり映えのしない外観や、先代のモデルライフ後半になってTSIなど非常に魅力的なモデルが登場したせいか、Ⅵの販売は世界的にいまひとつのようで、次期ゴルフⅦの登場の前倒しも噂されています。
(CAR GRAPHIC誌2009年10月号のGeorg Kacher氏のコラムより)
 ポロもゴルフ同様、改良を重ねて完成度の高かった先代からあまり代わり映えせず、市場からはあまり進歩がないと受け取られて販売が振るわない可能性がありますね。

↓関連試乗記 こちらもぜひ↓
VWゴルフ試乗記
プリウス試乗記
ヴィッツ試乗記
フィット試乗記
スイフト試乗記
Posted at 2009/11/11 22:20:56 | コメント(5) | トラックバック(0) | 新車試乗記 輸入車編 | 日記

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