フォルクスワーゲン ルポに乗ってみました。
乗ってみたといっても、先日来からブログにアップしているように、私のスイフトの車検の代車としてN自動車さんからお借りした車です。こんな車が代車として出てくるNさん、ナイスですwww
グレードは1.4コンフォートパッケージ、ボディカラーはガチャピングリーンです(←違
いつもの新車試乗記と同じ体裁でお送りいたします・・・
○だった点
・しっかりした走り味
サイズは小さくてもそこは欧州車、走り味は非常にしっかりしています。エンジンパワーに余裕はないものの高速巡航は得意技の一つです。2320㎜という短いホイールベースにも関わらず直進性が高く、1○0キロ程度でもリラックスして走行できます。
コーナーでも相対的に高い全高を感じさせない安定感です。
(ステア特性自体は明確なアンダーステアです。)
・かわいらしいスタイル
この車の登場は1998年ですが、当時のフォルクスワーゲンファミリーとの近似性がありつつも、Aセグメントの車らしいかわいらしい外観です。
今の日本車の軽などAセグメント車は、○○カスタム云々のように、小さい車なのに妙に怒ったような恐い顔の車が多く、まるで中学生が変形の学ランを着てツッパっているみたいですがwwwwwww、ルポはクラス相応かつ貧乏臭くならず好感が持てます。
・ポップなボディカラー
今回お借りした車は、まるでポンキッキのガチャピンのようなソリッドの黄緑という、日本車には絶対ありえない色でしたが、この車には他にもソリッドの青(それも濃淡で3種類ぐらいある)、黄色、赤など小型車らしいポップでかわいいボディカラーがラインナップされていました。
今の日本車の軽・小型車は黒、紫、マルーンなどシック……というか暗〜〜〜い色が人気ですが、ルポの明るいボディカラーには非常に好感が持てます。
・明るく開放的な室内
最近のコンパクトカーはウインドウエリアが狭くて、室内がなんとなく暗い車が多い中、ルポはウインドウ下端が低くて視界が良く、開放感があります。
×だった点
・小振りなシート
このルポの世代のVWの車に共通していますが、シート、特に座面が小振りなためなんとなく脚の収まりが悪いです。座り心地は堅過ぎず柔らか過ぎず、また背面のサポート性に優れているだけにちょっと残念です。
・小振りなミラー
これもこの世代のVW車共通ですが、サイドミラーが小さくて後方確認がしづらいです。ゴルフⅣはミラーが小さくても鏡面の曲率が大きいようで、比較的広範囲が見えるのですが、ルポのミラーは映っている範囲が狭いです。車線変更などの際、死角の確認に気を遣います。
・走りが楽しいわけではない
長所で走りがしっかりしていると書いたのですが、走りが楽しいわけではありません。ショートホイールベースのコンパクトな車の割に回頭性は良くなく、ステアリング特性は明確なアンダーステアです。
恐らく、ルポの欧州発売の前年(1997年)に登場した初代メルセデスベンツAクラスがエルクテスト(緊急回避テスト)で横転したことによるリコールの影響なのかもしれませんが、Aクラス同様、相対的に全高が高くてホイールベース短いルポは敢えて強いアンダーステアに味付けしたのかもしれません。
・左に寄ったペダル配置
右ハンドルの欧州車にはありがちですが、アクセルペダル・ブレーキペダルが左に寄っていて、日本車から乗り換えると違和感があります。
・少ない燃料タンク容量
燃料タンク容量は34Lと軽自動車並みです。(Aセグメントの車だから軽自動車並みで当たり前といえば当たり前ですが…)
今回の燃費がおよそ15km/Lだったのですが、満タンから400キロ近く走ると燃料残量警告灯が点灯し冷汗をかきます。普段満タンで800キロ走るスイフトに乗っているだけに、ちょっと焦りました。
・シンプル過ぎる装備
今回お借りした車は2002年式だったのですが、この年式の日本車なら常識のキーレスエントリーが装備されていませんでした。
キーレスのような贅沢装備がないのは別に構わないのですが、ドアの大きい2ドア車にもかかわらずシートベルトのガイドアームがなくて、身体を大きくひねらないとシートベルトが取れなかったり、電動ミラーがないので鏡面調整がめんどくさかったりします。
(電動格納がないのではなく鏡面の調整も手動。 ま、20年ぐらい前まではメルセデスですら手動ドアミラーでしたが…)
さらにメーター内にシフトインジケーターがなく、シフトポジションの確認がしにくかったです。(その上、シフトレバー周辺のキラキラのメッキ加飾のせいでポジションの表示が見づらいです)
総評
ルポのドイツ本国でのデビューは1998年。ということは今から13年も前に登場した車で、装備や使い勝手には「現代の車ならもっと便利だろう」と思う部分もあり、いささか時代を感じさせられます。
しかし、走りの安定感や車体の剛性感など、最新のA・Bセグメント車に負けていない、それどころか現代の水準を上回っているのではないかという部分もあります。
走りの安定感や車体剛性感など自動車の本質に関わる部分が優れているので、未だにこの車は魅力的です。
中古車の相場を見ると、安いものだと20万円を切るぐらいのタマもあります。VWの車は結構故障が多く、ルポも当たりハズレがあるようですが、程度を見極めれば良い買い物ではないでしょうか。
今回Nさんからお借りしたこの車は、普段は車検や点検の代車に使われていますが、来年Nさんの娘さんが免許を取ったらこの車を与えるそうです。免許取得後初めての車が、例えばトヨタパッソのような脚はフニャフニャ、エンジンパワーはない、CVTはズルズル、シートはグニャグニャの車だと車が嫌いになってしまいそうですが、ルポのようなしっかりした車だと、自動車に対する正しい評価基準が備わりそうですね。
スイフトと比較してみると
高速巡航時の安定感 ルポ≧スイフト
車体の剛性感 ルポ>スイフト
コーナーの楽しさ ルポ<スイフト
エンジンパワー ルポ<スイフト
室内の広さ ルポ≦スイフト
装備 ルポ<<<スイフト
・・・というところでしょうか…
Posted at 2011/03/01 22:49:56 | |
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