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2011年06月19日 イイね!

プリウスαに乗ってみました

プリウスαに乗ってみました プリウスに新たに加わったワゴンモデル・プリウスαに乗ってみました。グレードはS(Sは5人乗り仕様のみで7人乗りはありません)、ボディカラーはスーパーホワイトⅡです。
 既に5万台以上の受注があり、納車は来年といわれている大人気のプリウスαですが、単にワゴンになっただけでなく、標準プリウスに比べて各所が改良されている模様です。私は勤務先の営業車でたまに標準プリウスを運転することがあるのですが、その印象とも比較してみたいと思います。


○だった点
・プリウス+3列シートの最強コラボ
 現行プリウスは一昨年の登場以降、登録車では常に月間新車販売台数ランキング1位か2位にランクされる人気車ですが(今年5月は3位)、あくまでも2列シートの標準的なレイアウトのため3列シート車を好むファミリー層を取り込みきれていませんでした。
 プリウスαならば「ハイブリッド車が欲しい・プリウスが欲しいけど、3列シートじゃないので人を乗せるのに不便」というニーズも拾うことができます。プリウス+3列シートという今のトレンドを押さえた、鬼に鉄棒の最強コラボですね。

・快適性の向上 
 ここ最近のトヨタ車は、ショックアブソーバーのオイル流量が貧弱なのを誤魔化すかのようにスプリングレートが高いようで、細かい段差を良く拾ってポッコンポッコンした乗り心地のものが多いです。標準プリウスとて例外でなく、会社の車で1時間も走ってると疲れてしょうがないのですが、αは乗り心地が大きく改善されていて驚きました。5人乗り仕様なら大荷物、7人乗りなら大人数を乗せるために足回りを強化しているのかなとも思ったのですが、本来大量積載を考慮されているであろうノア/ヴォクシーよりも乗り心地は良いように思います。
 また遮音性も向上しているようで、標準プリウスのように、ハイブリッドで走行音が静かなのをいいことに遮音対策をケチったような、車外の音が室内に透過してくる印象が少ないです。
 もしかしたら今後の部分改良で、標準プリウスも快適性のセッティングがこういう方向になっていくのかもしれませんが、もし改良されないとすれば、これからプリウスの購入をお考えの方には断然αをお勧めします。

・内装の質感や造りの向上
 標準プリウスの不満点として、内装の質感の低さが挙げられました。デザインこそ未来的ではあるのですが、プラスチックそのもののダッシュボード、安っぽいシート生地など、率直に言って価格相応とは言えない内装です。近年の200万円級の車の標準的な内装ではあるのとは思うですが、これではクラウン・マークX辺りからダウンサイジングしてきたユーザーが幻滅するのではないかという程でした。
 αは決して高級感満点というわけではありませんが、それでもダッシュボードのデザインを中心として上質感が改善されています。プラスチックそのものだったダッシュボードは艶のある黒やメタル風の加飾がされていたり、各スイッチ類も色や仕上げに変化を付けていたり、助手席前のダッシュボードボックスのフタにソフトパッドが貼られていたりと、見た目品質が大きく改善しています。
 また標準プリウスはリヤドアを閉まり音が「ぺしょ〜ん」という情けないものだったのが、まずまず価格相応の音になっていたり、雨天走行時にBピラー付近から聞こえていた「チョロチョロ」「ペチャペチャ」という水が流れるような変な音が聞こえなくなっていて、遮音や仕上がりにも少しはお金を使うようになったことをうかがわせます。

・周辺視界の改善
 標準プリウスはフロント・サイドウインドウ下端が高いため、車両直近の視界に難がありました。で、周囲をよく見ようとシートリフターで座面高を上げると今度は大きく傾斜したフロントガラスや天井に顔や頭が接近してしまって圧迫感があるというジレンマがありましたが、αは標準プリウスよりも全高+85mm、座面から天井までの高さが前席で+20mm(後席ではなんと+90mm)となって頭上空間が広がり、座面高を上げた時の圧迫感が減りました。未確認ですが、ボンネット高も低くなっているそうで、確かに運転中になんとなく直前を覗き込んで安全確認したくなることが減ったように思います。
 ボンネットが高いのは対歩行者の安全対策であるとわかっていても、運転席からの視界が悪くて事故を起こしてしまっては元も子もありません。直接目視による視界の改善は安全のために重要なことです。

・広々した2列目シート
 試乗車は7人乗りではなく5人乗り仕様だったのですが、2列目の空間は広大です。2列仕様はハイブリッドシステム駆動用バッテリーが後席背後にあるにもかかわらずスライド量が大きく、最後端にセットすると前席に身長175cmの私が適切なポジションをとっても脚が組めるぐらいの空間があります。後席中央のフロアトンネルの盛り上がりがほとんどないのにも感心します。
 また、上記の通り頭上空間も広がっていて、頭上・側頭部とも圧迫感は全くありません。

・センターコンソール形状の変更 
 標準プリウスの特徴的な部分であった、センターコンソールと橋のようにつながったダッシュボードですが、あのおかげで何となく運転席が狭苦しく助手席との隔絶感がありました。
 αはこれを廃止したおかげで、運転席に随分解放感が出ました。7人乗り仕様はセンターコンソールにリチウムイオンバッテリーを組みこむため、それに合わせたのか5人乗り仕様も結構大きなセンターコンソールなのですが、標準プリウスに比べると圧倒的に解放感があります。
 ちなみに5人乗りと7人乗りでセンターコンソールの形状は違い(5人乗りの方が小型)、収納容量も5人乗り仕様の方が圧倒的に大きいです。


気になった点
・意外と広くない5人乗り仕様の荷室
 5人乗り仕様はハイブリッドシステム駆動用バッテリーをリヤシート後ろのラゲッジルーム床下に設置していますが、これに高さを合わせて上げ底をしてあるため、荷室の天地があまり高くありません。絶対的な荷室寸法は小さくありませんし、2列目シートを前倒しした時の背もたれと床面がフラットなため使い勝手はいいのですが、床板を持ち上げて見るとバッテリー以外の部分は底が深く、このスペースをもっと有効に利用できなかったのかと思ってしまいます。
 5人乗りと7人乗りでバッテリー搭載位置を変えるという凝ったことをやるぐらいなら、いっそのこと5人乗りもバッテリーをセンターコンソールに搭載し、荷室の思い切り大きくとるか、もしくは現在の搭載位置のままならセンターコンソールを取り払ってウオークスルーにすると面白かったのではないかと思います。

・ギリ立体駐車場に入らない
 全高が1575~1600mmと、多くの立体駐車場にギリギリ入らない高さなのがちょっと残念です。

・他のミニバン各車の市場を奪う?
 一昨年の発売以来標準プリウスは大ヒットしましたが、その分トヨタの他のセダン、大はクラウンから小はカローラまでの販売を奪ってしまい、他車が低迷するという結果になってしまいました。プリウスα登場によって、今度はノア/ヴォクシー、ウィッシュ、カローラフィールダーなどミニバン・ステーションワゴンの販売に大きな影響をあたえるのではないかという懸念があります。これを機会に、もしかしたらマークXジオやアイシスあたりの売れてない3列シート車は整理・統合されるのかもしれません。
 トヨタのミニバンラインナップは豊富、というかちょっと過剰なのではないかと思うのですが、それでもユーザーの選択肢は多いほうがいいです。

・トヨタの生産体制は大丈夫?
 プリウスαの発売日は5月13日でした。本来もう少し早く発売される予定だったのが、震災の影響で延期になっていたらしいです。ところが、発売を延期したにもかかわらず生産が全く追いついていないようで、ディーラーに現車が全くありませんでした。今回の試乗車がナンバーが付いたのは今週になってからだったようですし、岡山県内にはこれ以外にはまだ2店舗にしか展示・試乗車がありません。トヨタの公式サイトで確認すると、岡山に限らず他府県でも同じような状況のようです。
 ユーザーへの納車を優先して展示・試乗車がないというなら理解できますが、本来トヨタの新型車は発売から半月もすれば街中でチラホラ見かけるようになるのに、1ヶ月以上経った今でも1台も見かけません。いったいどこにプリウスαの現車があるんでしょうか?
 震災の影響で生産が遅れていることは理解できるのですが、それにしてもトヨタはちょっと異常です。プリウスαだけでなく、5月19日発表・6月13日発売のシエンタも各ディーラーにはまだ車が入って来てないようです。
 震災以降に発売された各社の新型車(ダイハツ生産のスバルステラ、マツダ生産の日産ラフェスタ、ホンダフィットシャトルなど)は展示・試乗車が早々と揃っていたのに、どうしてもトヨタはこんなに生産回復が遅れているんでしょうか?
 関連企業が被災するなど、トヨタ自動車自身も震災の被害者であるとは思うのですが、それは他メーカーとて同じです。私はほんの僅かですがトヨタ自動車株式を保有しているのですが、今月下旬に株主総会があるのでこの辺のことを質そうかと思ってしまいました。(遠くてめんどくさいから行きませんけど…)
 震災があったのは仕方ない、それによって業績に影響が出るのは仕方ない、一時的に株価が下がるのも仕方ない、でも同業他社が復旧してく中、トヨタだけが回復が遅れて売れる車が作れず販売機会を損失しているのは問題ありです。リコール問題に端を発するトヨタショックにも、震災後の株価急落にも耐えて株式を長期保有している株主の気持ちになっていただきたいものです。


総評
 標準プリウスは2009年5月の発売以来、国内販売累計53万台以上と大ヒットとなりました。しかしこの車はハードの出来は必ずしも売れ行きと比例しないんだなあと感じさせられるものでした。「ハイブリッドカー」としては最高の出来なのですが、「魅力的な自動車」として考えると?マークがいっぱい付きます。
 本文にも書きましたが、いかにも安普請な内装、低い遮音性、雑な乗り心地、それに疲れやすいシート、フィールが曖昧で人工的なステアリング、掴みづらい車両感覚、速度感が希薄でゆっくり走ってると超退屈な運転感覚(だから高速でぶっ飛ばしてるプリウスが多いのか…)等々…
 私の勤務先の営業車のプリウスも、正直1時間乗ったらもういいやといつも感じていました。
 標準プリウスがそんな車だったので、ワゴンになっただけかと思ってαにもそんなに期待していなかったのですが、本文にも書いたとおり実際に乗ってみていい方向へ裏切られました。標準プリウスのあの味付けはトヨタもさすがにまずいと思ったのでしょう。今後プリウスの購入を検討されている方は、断然αをおすすめします。
 ただ、納車待ち1年以上はしんどいですね~。あ、この納車待ちの間に手頃な車をもう一台買わせようというのがトヨタの作戦なんでしょうかね?www


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