コロナ禍も収まった頃からだろうか。
折りにふれて母が「孫たちと旅行に行きたい」と言うようになった。
私には小学2年の姪と保育園に通う年長の甥がいる。
一度くらい孫たちと旅に出かけたいのだろう。
その思いを汲み、年が明けた頃から旅のプランを少しずつ練っていった。
時期は、ゴールデンウイーク。
プールやピアノと習い事にいそしむ子供たちが、普通の週末に行くのは難しいらしい。
場所は、遠くへ行くことにした。
せっかくなら行ったことのないところへ行ってみよう。
コンセプトは子供も大人も楽しむ旅。
東京駅の新幹線ホームで集合をかけたら、皆30分前には到着していた。
いつもの気ままなひとり旅なら、自由席に飛び乗りなんだけどね。
窓がちっちゃい!
昔の窓はもっともっと大きかったなぁと思い出す
子供たちにとっては初めての新幹線ということもあり、少々緊張気味。
特に甥は乗り物好きなので、緊張と喜びの入り混じったような複雑な表情をしている。
だから新幹線にしたんだよ~と伯母ちゃん(私のこと)はにんまりする。
甥の大切なぬいぐるみ
新横浜のホームで、窓越しにぬいぐるみを見かけた駅員さんがクスッと笑いかけてくれたらしい。
今回ひかりに乗って気づいたのは、子供の頃に乗った速度のままなこと。
だから景色も楽しめる。
のぞみは景色の流れるのが早すぎて、目がまわってクラクラするのでなるべく外は見ないようにしている。
仕事で乗るならのぞみでいいかもしれないけど、旅で乗るならひかりのほうが断然いい。
今回に限って言えば、目的までのぞみと6分しか違わない。
神奈川県から見た富士山
静岡県から見た富士山
富士山だってゆっくり流れる。
それに富士山が見られるなんて、今回の旅は幸先がいい。
ここで降りられたらなぁといつだって思う
子供たちにはこう伝えた。
「あなたたちのお父さん(弟のこと)はね、この町で生まれたんだよ」
「私もねここで小学生になったんだよ」
子供たちからは、まあまあの興味具合だった。
米原で降りて、在来線に乗り換えて長浜へ向かう。
今回の旅ではレンタカーは借りずに、電車とバス、タクシーを使うことにした。
ガラス細工が美しい
駅から歩いてすぐのお店でランチにする
お店のオバちゃんが親切だった
焼き鯖そうめん定食
長浜の郷土料理。
鯖を煮たものにそうめんとは異色の組み合わせ。
見た目にかかわらず、かなりの食べごたえがあった。
郷土料理の小鉢がいろいろと興味深い。
なぜこんにゃくが赤いのかな?(まん中の長方形にタレのかかったもの)
焼鯖寿司も食べられてよかった(左下)
遠くまで来ると食べ物に文化の違いが感じられて、それがものすごく楽しい。
日本一大きな湖、琵琶湖を眺めに行く。
場所によるのか、対岸が見えるのは予想外だった。
湖を眺める子供たち
なみの音が心地よい。
日本タンポポ
母と私に、義妹のAさん(弟妻)が「日本たんぽぽですよ」と西洋タンポポとの違いを説明してくれた。
その時はなんとなくしかわからなかった。
ただ絶滅危惧種であることは知っていたので、写真に収める。
㏋より借用。こういうことなのね
長浜城
お城も以前に比べて上手に撮れるようになったなぁと自画自賛。
今回の目的の地ヤンマーミュージアムへ!
入口
こういうボートを運転してみたい?
…う~ん、あんまり興味ないかも
ざくざく!パワーショベルチャレンジ(㏋より拝借)
これにチャレンジしてもらいたかったのに、二人ともあんまり興味を示さず。
行列が長かったのもあり、チャレンジ断念!
まさか私がやるわけにもいかず…
それにしても小さな子供達で大盛況だった。
小学校高学年以上の子供達が遠慮がちにしているくらい。
結局、子供たちに興味があったのは、
サステナブルエナジークライミング
次の日の朝、「ヤンマーミュージアム、行きたい!」と姪が言い出すので、
理由を尋ねると「また登りたい!」
大人たち皆がまさにズッコケた感覚
←吉本新喜劇的雰囲気
ボルダリングなら川越(地元)にもあるから、今度連れて行ってもらいなよ。
サル年なので、小さな時から登るのがとにかく好きなのである。
お弁当チャレンジ
いつもタブレットでお料理モノを見ているせいか、こういうのが好きらしい。
センスがイマイチなのは年齢のせいなのか、本人の資質によるものなのか?
リズムエンジン(㏋より拝借)
甥はこれで身体を思いっきり動かしていたらしい。
ディーゼルエンジンの<空気を取り入れて、圧縮・爆発・燃焼し、排気をすることでエネルギーを生み出す>という仕組みを、手と体の動きで体感して学習できる。
平日のガラガラの時なら私でもこっそり遊べそう。
実は数年前にほんの少しだけエンジン(2ストロークのほう)に関わるお仕事をしていたけど、単純化したイラストを見てもなかなか仕組みが覚えられなかったニガイ思い出がある涙
ここで学習したら理解も早かった?
わくわく!チャレンジシアター(㏋より拝借)
義妹のAさんも私もこれが一番刺さった!
これを見に来たのかもって感じ。
ヤンマーの創業者・山岡孫吉のチャレンジストーリーを見てから、館内に入る仕組み。
難しくなりがちな内容をアーティスティックな映像で見せるという工夫に脱帽した。
子供たちもそれなりに楽しんでいたみたい。
両親をはじめとする農民の重労働を少しでも楽にしてあげたいとの思いで、さまざまな困難ごとにも突き進む山岡氏の信念と行動力に感動するAさんと私。
誰かのためにとか、何かのためにが、チャレンジへの一番の原動力だよね。
お金とか名誉のためだけだったら、大きな困難に突き当たったときに「もういっか、やっぱりこれはムリなんだよ」って諦めちゃうのが人の常。
ドイツでディーゼルエンジンに出会い、1933年(昭和8年)、世界で初めてのディーゼルエンジンの小型実用化に成功させた。
「小型化=安くなる」の方式で、その後日本中に広まったという。
そこで初めてディーゼルって人の名前なのだと認識するワタシ(苦笑)
おにやんまの見晴台から臨む伊吹山
伊吹山(いぶきやま)!
名古屋の小学校の通学路にあった歩道橋から、冬にはくっきりと見えていた。
なつかしいなぁ
今は上に高速道路が出来ちゃったので、すっかり暗くなってしまっている。
ヤン坊マー坊が近未来的にエラク変貌しているのにうろたえる、やっぱりAさんと私。
前のほうが、親近感があっていいよね。
歌だって歌えるよ~♪
こんなところにとびだしとび太くんが
2時間みっちりと遊んで遊びくたびれて、無料シャトルバスで長浜駅まで戻る
駅から宿までは歩いて向かう。
まちやの宿いろは
町屋の一棟貸しに惹かれてここを予約した。
ひとり旅では確実に泊まれないし、泊まったとしても夜コワくなっちゃいそう。
子供たちにも新鮮な経験だろうし、広いほうが楽しいと思う。
しかも、安い!
普通のホテルや旅館だったら、ゴールデンウイークはものすごい高くなるのでため息ものだが、この値段なら大丈夫。
ここを探し当てた私は本当にスゴイと自画自賛
宿についてひと休みかと思ったら、ここからさらに遊びだす子供たち。
太鼓の達人で遊ぶ姪
道の外までポンポンと音が響いていた…
プラレールに夢中な甥
私はもう一度駅前に戻り、スーパーでカールを仕入れることにした。
この光景を見て、心を動かされない東の人間はいない笑
それにしても128円とは高くなったものだ。
前は98円で売っていたのに。
商魂逞しい近江商人の末裔の手にかかるとこんな具合になる
チーズとうすあじを各5個ずつ計10個購入した。
それ用の大きな袋は持ってきた。
クルマだったら、4箱(1箱10個)くらい買うかも笑
夕食は近江牛のお店を予約しておいた。
八寸三種盛。
鴨肉好きなので、鴨肉(長浜の名産)が入っていたのがよかった。
隣の席では名古屋方面から来ている女子会のお姉さんたちがおしゃべりで盛り上がっていた。
小学生の時はしゃべっていたけど、今はもうあの独特なイントネーションはマネできないなぁと思いながらなんとなく聞き耳をたてる。
近江肉ステーキ御膳
単品でテールの煮込みやローストビーフを、皆でシェアしたらお腹もいっぱい。
〆のデザート
なかなか風情のある街並み
子供旅の夜は早く、宿に着くと30分くらい遊んで早々に寝る準備。
9時半には弟家族はいなくなってしまった…
宿にあった高級マッサージチェア、ものすごくよかった!
もちろんタダ。