フロント(L)サポートベアリング交換 MINI R50
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
3時間以内 |
1
ボンネットを開けると、左のサポートベアリングのゴムの部分に少しずつ亀裂が入り始めていて、ハンドルを切ってバックする際に時々、「ガクッン」と音がしたりしていたので、大事になる前に早めに交換。
今回は、自分で交換する事にした。
2
SACHS製のもの(箱だけSACHSかも知れないが…)。
品番 31306778833
必要な工具として、日本ではあまり馴染みのない18mm 16mmのソケットもしくはメガネレンチが必要らしいので、これも一緒に。
インパクトレンチと、スプリングコンプレッサーも必要なので、アマゾンでこれらをまとめて取り寄せた。
インパクトレンチは中華製のもので、21v仕様、350Nmと書いてあるが、怪しい…。
しかしまあ、今使っている14.4vのものよりもバッテリーの持ちはマシだろうと思って注文した。
注文した工具と部品が届き、梅雨の晴れ間を狙って交換作業をした。
3
ジャッキアップ、馬掛け、タイヤ取り外し。
早速インパクトを使ったが、ホイールの締め付けボルトが緩められない。
さすがは中華製。
ん???もしかしたら、前回締め付け過ぎたか???
仕方なく、工具を使って、ホイールを外した。
ブレーキホース、スピードセンサーのストラットに固定されている部分を外す。
各取り外し部分に、CRCを吹きかけておく。
ストラット下とナックルの締め付け部分のネジ「18mm」をインパクトで取り外す。
このネジは、ナックルに直付けされていた。
4
次にスタビリンクとストラット取り付け部分のネジ「16mm」を取り外すのであるが、スタビリンクのゴムブーツとネジの間に、薄い丸いワッシャみたいな部分があり、これに切り欠きがあって、17mmの薄いスパナがかけられるようになっているので、ここにスパナをかまし、反対側には16mmソケットを使ってインパクトで取り外す。
スタビリンクは、上側だけを外した。
5
ボンネット側から、サポートベアリングの締め付けネジ(13mm)、3か所を徐々にゆるめて行くと、ストラットが下にさがってくるので、ストラットを手で持ちながら3か所のネジを全部取り外して、今度はボディー横側から、ブレーキホースやセンサーのコード、ボディー等にぶつけたりしない様に気をつけながらストラットをゆっくり抜き出す。
後で気が付いたが、ナックルを取り外す前にスタビリンクを先に外した方がよさそうだ。
ナックルを先に外してしまうと、スタビリンクを外すときに全体が下に落ちて行ってしまうので、スタビリンクが外しにくくなる。
なので私はジャッキをかまして持ち上げ、スタビリンクのボルトが水平になる様に保ち、ネジを取り外した。
ナックルとスタビリンクが外れると、ハンマーでたたいたりしなくても、ジャッキを下げるにつれストラットから自然にナックルが抜け落ちた。
あらまぁ、ダストカバーがひん曲がってしまっている…。
6
それから、引っぱり出したストラットに、スプリングコンプレッサーをかけるのであるが、取り寄せたスプリングコンプレッサーのサイズが大きく、バネ一巻き目では引っかからない。
二巻き目でやっと引っ掛けられるサイズだったので、間違った使い方であるが、画像の様に片方は下側のバネ受け部分にかけて使った。
※画像は、間違ったスプリングコンプレッサーの使い方です。くれぐれもマネしないで。
極力、ストラットが動かないようにし、サポートベアリングと上側バネ受け部分に少し隙間が出来る程度までバネを縮め、ストラットのトップボルトを外す事にした。
トップボルトは21mmだと思っていたら22mm…、インパクトで一発で外せるかと思ったら、あらら…
ショックアブソーバのロッドがとも回りしている。
仕方がないので、クリーム色の補助ダンパーを下方にずらし、ロッドの一番上の部分をプライヤーでつかんで、一気に取り外した。
7
新旧比較
左の古い方は、重量がかかっていないので、亀裂部分が映っておらず、破損具合が分かり難いが、微かにヒビ割れた跡が見える。
そんなにヘタっている様にも見えないが、僅かに扁平している
右は新品。
8
サポートベアリングと、ストラットの上の部分には、2枚のワッシャが入っていたので、これらを奇麗に清掃しグリスをぬって挟み、取り外した時と逆の要領で取り付ける(正式な締め付けトルクは64Nm)。
トルクレンチで65Nmくらいに合わせて締め付けた。
スプリングの内側にある、ダストカバーを出来るだけ伸ばして形状を整え、見た目だけでも直しておいた。
これだけひん曲がっていたら、あってもなくても意味がない…
そしてストラットを車に戻す作業。
サポートベアリングの3か所のネジを仮止めしておいて、ナックルとストラットをうまく噛み合わせるように、ゆっくりとジャッキを上げながらナックルをはめて行く。
ストラットに出っ張りがあり、ナックルの切れ込み部分にはまり込む位置があるので、この位置をうまく噛み合わせるようにゆっくりとジャッキを上げ、元の位置まで確実に入ったことを確認し、ナックルの締め付けボルト(18mm)を締め付ける(正式には81Nm)。
トルクレンチで80Nmあたりに合わせて締め付けた。
この状態ではまだ、スタビリンクが取り付けられないので、ジャッキをさらに上げて行きスタビリンクのボルトとストラットのスタビリンクの取り付け穴が合う位置に合わせ、ストラット取り付け穴の裏側には17mmのスパナでスタビリンクのボルトを固定しながら16mmナットを締め付ける(正式には60Nm)。
トルクレンチで60Nmで締め付けようとしたのであるが、スタビリンクのボルトの固定側が、どうやら友回りしてしまって、17mmで固定している部分が供回りしてしまって、ネジが飛び出してきている様子。
仕方がないので、ここは締まっているだろう、という感覚だけで止めておいた。
ボンネット側から、サポートベアリングの3か所のネジ(13mm)を締め付ける(正式には34Nm)。
トルクレンチで35Nmくらいに合わせて締め付けた。
ブレーキホースやセンサーを元の位置に戻し、ホイールを取り付ける。
もう一度インパクトでホイールを締め付けてみた。
中華製のインパクトではあるが、ボルトは締まった。
トルクレンチを110Nmに合わせ確認すると、なんと…「カチン…」音がする。
締まっている。
ネジは、「しめ付ける時よりも、ゆるめる時の方がトルクが必要」、となにかに書いてあったのを見た記憶があったが、本当の様ですなぁ。
今回購入したインパクトは、締め付けは110Nm以上は締め付けられることが分かった。
DIY用途なので、そんな高額なインパクトも要らないだろう、と思って購入したが、やはり道具は良い物があった方が良いですなぁ…。
そんなこんなで、2時間ほどかかってしまったが、軽くテスト走行を終え、無事交換作業終了。
「ガクン」という音もならなくなった。
最後に
作業途中で何やら怪しくなったスタビリンクは、早めに交換した方がよさそう。
それから、今回の交換作業で、どうせ作業するならダストブーツや、補助ダンパー、スプリングパッドなど、高額なものではないので一緒に交換するべきだったと、作業終了後に思った次第であります。
ではまた。
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