目的 |
チューニング・カスタム |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
ポルシェ991.1GT3純正テールパイプ(部品番号:991-111-253-90)から991.2GT3RS純正チタン製テールパイプ(部品番号:991-111-257-91)へ換装。
パイプ径が85mm→95mmになり迫力アップ。
車両購入時に立てた「純正維持の誓い」には依然反しない(?)だろう。
2
チップの固定は、JIS規格の六角M8ナット×3個のみでなされている。したがって、s=13mm(対辺寸法)のメガネレンチおよび10”(250mm)以上のエキバー(エクステンションバー)を用いて、DIYでも簡単に脱着可能。
サイレンサーは構造部品ではないので、ラチェットレンチのまま本締め/緩めすればOKだ。
長年の愛用品である3/8”(9.5sq)のスナップオン、マック、ネプロス達が出動。
3
細かい話になるが991型のGT3は、マイナーチェンジ前後でリアバンパーの形状(≒オーバーハング)が違うため、一見同一品にも見えるマフラーチップのパイプ長が微妙に異なっており、パーツナンバー末尾の違い(前期:991-111-253-90、後期:991-111-253-91)に現れている。お察しの通り、後期型のパイプの方がほんの僅かに(10mm未満)長く設計されている。ツライチにしたかったのだろう。
無論、基部の形状は同じなので、両者間での換装互換性は保たれるが…。
要するに991.1GT3に991.2GT3のチップを装着しても後端が10mm弱伸びるだけなのでむしろ格好良くなる(※保安基準2017年改正時にマフラーのはみ出しが解禁済)のだが、逆のパターンは単純にエンドが引っ込んでしまうので格好よろしくないというわけである。
この後期型チタンテールは全モデルの十分条件を満たすため圧倒的に人気が高い(Suncoastで$2,047.30)。
4
マフラー繋がりでここからは盛大に脱線するが、GT3メインサイレンサー(写真奥に写っている大きなタイコ本体)については、前・後期型とも同一パーツだ。
正確にはなんと2007年から997.1GT3→GT3RS→997.2GT3→GT3RS→991.1GT3→GT3RS→991.2GT3まで同じで、“99%新設計”が謳われた991型フルモデルチェンジの際にも根強く先代パーツとしてそのまま流用された数少ない名品が、奇しくもこのリアサイレンサーらしい。
5
上述のリアサイレンサーは12kgのSUS製で部品番号は「997-111-027-92」だが、最終の991.2GT3RSにおいては外見が同じで重量4kgしかないフルチタンの物「997-111-027-93」が奢られる(※フルチタン物は製造年月日によって「997-111-027-80」「997-111-027-97」「997-111-027-99」が刻印されることもあるが同一品で数が少ない)ことはあまり知られていない。何にせよ997型番なので997にも付く。
両者の外見は似ているがSUS430(18-0系)は磁性ありで、磁石がつかなければ(高級な)チタン製などと判別できる。両材質とも内部構造は隔室法であり、不安定なグラスウールは不使用。
6
997→991型のフルモデルチェンジの際にGT3を除けばNA/ターボ問わずマフラー構造が刷新された事実を鑑みるに、逆説的にGT3の997型サイレンサー設計の排気効率だけは新たなチューンの余地が1mmも残されていない(そしておそらく992GT3でも続投)というポルシェAGの自信の現れだと言える。
故にGT3に限れば、性能のためにマフラーを社外製に変更することは「全くの論外」で、どうしても変えたければ今のところ先述の「997-111-027-93」を買うのがオーバーハング軽量化も図れ最適解というのが持論だ。何より、ポルシェAGの製造したフルチタン作品(正確にはAKRAPOVIC製)は大変貴重。
もちろん100万円前後するが─。
※写真は「997-111-027-93」の内部構造。
7
それと一般に排気音については「材質」で変わることはまず有り得なく、チタンタイコは強度があり薄く出来るため結果音が変わる可能性があると言えば間違ってはいない。
しかしながら波の一種である音の高低については単純な構造に依るところの方がほとんどで、グラスウール法や直管を含めたSUS製の簡易構造が手っ取り早く共鳴周波数を上げる。必然的に背圧は低下するのでトルクカーブのグラフを見ればまずポルシェAGの純正品より性能は低下するであろう。
8
かなり脱線してしまったが、チップの話に戻ると交換前のスチール製チップより+10mmパイプが長いと言ったものの、実際は写真のようにリアバンパー最後端とツライチ(厳密には1~2mm引っ込んでいる状況)に収まるので、あくまで車体最後端は排気管ではなくバンパーのまま。
ラウンドカット処理も相まって攻撃的な印象は薄い。
完全に見た目(+わずかに軽量化)だけだが綺麗なので万人にお勧め出来る。
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