
皆さんは
コーポレートカラーというものをご存知でしょうか?企業毎に、自社を代表する色というものがあります。フェラーリだとイエロー、ランボルギーニだとゴールド/ブラックのツートン、アストンだとブリティッシュグリーン。で、ポルシェは、というと、メルセデスベンツ同様
シルバーがコーポレートカラーとなります。故に、シルバーに対するポルシェの想い入れ、拘りはハンパではありません。
そこで本日はポルシェの「シルバー」について少し掘り下げてみたいと思います。現在シルバーという色は
メタリックペイントなので、基本的に有償OP扱いとなります。一方、空冷時代~996世代に存在したポーラーシルバー(カラーコードA8)はベーシックカラーの扱いだったようですが、その後はどのシルバーも常に有償OP扱いで、赤、白、黒、黄といった標準色よりも
一つ上のランクのカラーとして存在し続けて来ました。しかし、世代毎に選べるシルバーは異なり、意外にご存じ無い方も多いかと思いますので、ちょっと年代別にまとめてみました。
ポルシェ歴代シルバー及びカラーコード
993・964世代
ポーラーシルバーメタリック(A8)
この世代では「標準色」でした。ポーラーとは北極や南極の意味ですが、そのイメージ通り
寒色系のシルバーのイメージです。後に、有償OPのアークティックシルバーMに取って代わられますが、色味的にはかなり似ていると思います。ただ、後のアークティックシルバーMの方が、有償OPだけあってメタリック成分が多く、光沢感は強い印象です。比較すると相対的にポーラーシルバーMの方がややマットな感じ。光を反射するキラキラ感はアークティックシルバーMの方が上だと思います。
996世代
ポーラーシルバーメタリック(A8)
アークティックシルバーメタリック(92T)OP色
上述のポーラーシルバーMは996まで引き継がれますが、途中からシルバー系は有償OPのアークティックシルバーMに代わります。アークティックは北極、ないし北極圏という意味ですが、この語源からもポーラーシルバーMからのキープコンセプトであることが分かります。ポーラーシルバーMよりはやや光沢感はありますが、やはり
寒色系のブルーが入ったようなシルバーです。光の当たり具合でキラキラと輝く色味で、個人的には結構好きなシルバーです。996~997と作られいた期間も長いので、実際このカラーの色を目にした方も多いのではないかと思います。
997世代
GTシルバーメタリック(M7Z)SP色
プラチナシルバーメタリック(M7T)SP色
アークティックシルバーメタリック(92T)OP色
991世代
GTシルバーメタリック(M7Z)SP色
プラチナシルバーメタリック(M7T)SP色
ロジウムシルバーメタリック(M7U)OP色
997世代からは満を持してかの「カレラGT」で採用されたGTシルバーメタリックが登場します。登場した当初、40万以上するスペシャルカラーOPでしたが、991後期型以降は通常の有償カラーに格下げ(?)となっています。前後してプラチナシルバーメタリックも登場しますが、現在は廃版となっています。この二つのシルバーはどちらも
ブラウン系が入った暖色系のシルバーとなります。光沢感がありつつも、光の当たり加減によって非常にボディラインの曲線が美しく浮かび上がります。実際にこのカラーを見た事がある方は、ハッと
息を飲むくらい美しいと感じると思います。
一方、991世代でプラチナシルバーMの代わりに登場したロジウムシルバーメタリックは寒色系でも暖色系でもなく、
中間系のシルバーで、歴代のシルバーの中でももっとも
金属感が強い気がします。いわゆる昔のGTツーリングカーのイメージで、ある意味ポルシェのコーポレートカラーであるシルバーを強く印象付けする色味になっているように思います。綺麗な色なのですが、あまり人気が無かったのか、そのライフは短く、992世代ではドロマイトシルバーメタリックに取って代われています。
992世代
アイスグレーメタリック(M7N,G7)SP色
GTシルバーメタリック(M7Z)OP色
ドロマイトシルバーメタリック(M7P)OP色 (MY23より廃版)
992から新たに設定されたドロマイトシルバーメタリックはポーラーシルバーM、アークティックシルバーMの系譜で
寒色系のシルバーです。光の当たり加減によっては少々マットな印象もある、キラキラ感はやや控えめのシルバーで、悪く言えば
少々地味な色味です。ちなみにドロマイト(dolomite)は、鉱物である苦灰石(CaMg(CO3)2)、あるいは岩石である苦灰岩を指し、パワーストーンとしても知られています。愛のエネルギーを高める意味と効果があり、 「愛する喜び」と「愛される喜び」を同時に与えるパワーストーンだそうですが、さほど愛されなかったのか(笑)、MY23で廃版となってしまいました。
最後に番外編として、アイスグレーメタリックを紹介します。何となくタイカンのイメージが強いこの色ですが、光が当たらないとほぼマットな白~グレー色に見えます。しかし、太陽光が当たると突然キラキラとした明るい発色のシルバー感が出る
不思議な色味です。一番高額なスペシャルカラーなのですが、これまでのシルバーの系譜とはちょっと毛色の違うシルバーなのでご紹介させていただきました。まだ新しい色ですし、OP価格も高いので、
レア感もありますね♪
いかがでしたでしょうか?連綿と続くポルシェ・コーポレートカラーである
シルバーの系譜!個人的には発表当初~991前期までスペシャルカラーだったGTシルバーMが通常有償OPになったのは
大変な朗報でした。何度か実物を見た事もあるのですが、独特の
深みと
光沢感があって、本当に大好きなシルバーです。992カレラTを購入するに当たって、パイソングリーンと最後まで迷いましたが、こちらにしておいて良かったです(というか、MY24からパイソングリーンが消えてしまったので、最終的にはコレ一択でしたがw)。ポルシェ入魂のGTシルバーM、陽の光を当てる日が楽しみです^^
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Posted at
2023/07/14 14:15:18