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2024年07月29日

オーナーにしか分からない911の魅力①(エンジン篇)

オーナーにしか分からない911の魅力①(エンジン篇) これまで6台のポルシェ911を所有してきて、スペックだけでは計り知れない魅力があると常々思っています。2024年現在、911は純粋にパワーだけを見れば取るに足らなかったりするのですが、机上のデータを見るのと、実際に所有して乗ってみるのとでは大違いです。実際に所有してみて実感したポルシェ911の美点について、長くなるので項目毎に何回かに分けてアップしていきたいと思います♪

まず、私がどの世代の911に乗っても必ず感じるのが、エンジンの圧倒的な存在感です。伝統の水平対向6気筒エンジンは、空冷時代から最新の992の3.0Lターボに至るまで、共通の美点があります。一番印象的なのは、「精緻な機械が回ってる感」が非常に強い、という点です。水平対向エンジンと言うのは、直列6気筒、V12気筒同様、「完全バランスエンジン」と呼ばれます。技術的な詳細は割愛しますが、要はピストンの運動が振動を打ち消し合う動きをするため、エンジンの振動が極めて少ないのが特徴です。昨今は摺動面のチューニングに加え、バランサーシャフトやエンジンマウントの材質が良くなっているため、直列4気筒でもそれなりにスムーズに回るエンジンは存在しますが、水平対向6気筒エンジンは別格です。過去にはシルキー6と呼ばれるBMWの直列6気筒エンジンも所有したことがありますが、個人的には「精緻な機械が回ってる感」は水平対向6気筒の方が上です。付け加えるなら、Mezgerエンジンに端を発する空冷クランクケースのモデルよりも、M96以降のカレラ系エンジンの方がより緻密な感じがします。

もちろん、GT3系のエンジンは高回転まで回せば圧倒的なパワーの炸裂感があり、NAならではの気持ち良さも合いまって素晴らしいエンジンなのですが、低速域だと意外とガサツな回り方をします。ネット上ではとかくGT3崇拝の論調が目立つワケですが、実際に両方を所有してみた印象としては得意領域が異なる、というだけでカレラ系エンジンの緻密さは他のモデルではまったく経験が出来ない格別なモノです(この辺はスペックヲタの知りようがない領域かと思います)。私はV12気筒エンジンというモノを試乗も含め経験したことがありませんので、比較のしようがありませんが、少なくとも自分の経験の上ではカレラ系の水平対向6気筒エンジン以上に回して気持ちいいエンジンというのはそうは存在しないと思っています。これはNAだから、とかターボだから、とかは関係ないですね。718系の4気筒もかなり頑張っていますが、やはり気筒数が少ない分、振動も大きく、911の領域には至っていないと個人的には思います。やはり911の水平対向6気筒エンジンにはオンリーワン抗い難い魅力があるように感じます。

で、話題の992.2カレラGTSのハイブリッドエンジンですが、水平対向6気筒エンジンを踏襲している以上、気持ち良さはこれまでのモデルとあまり変わらないのではないか、と想像しています。この辺はぜひクルマが日本に入って来たら試乗してタイカン・・もとい体感しておきたいところ。今後ハイブリッドモデルが増える事が予想される中、この「精緻な機械が回ってる感」がスポイルされていないようであれば、911の未来は明るいと言えましょう。ただ、どうしてもエンジンの回転に対する抵抗が多くなるようだと、もしかしたらやや気持ち良さが減っているかもしれない・・という懸念もあります。(たとえはちょっと良くないかもしれせんが)飽くまで仮定の話として、発電のために「回転抵抗の大きいオルタネーターなどの補器類」が付いていたとします。回転フィールは当然抵抗感を伴うモノになりますよね?T-HEVのメカニズムを考えるとその可能性はそれほど高く無いように思いますが、経験してみるまでは断言できません。とにかくあの粒の揃った、抵抗感無く、淀みなく回る珠玉のエンジン回転フィールだけは死守してほしいと願って止みません。

つづく
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Posted at 2024/07/29 13:58:41

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この記事へのコメント

2024年7月31日 16:10
ちょっと古い記事にコメント失礼します。

私は、911といえば996素カレラしか知りませんが、確かに振動少なく綺麗に回る良くできたエンジンだと思います。その前に乗っていたAlpina B6 2.7は、それにも増して超絶スムーズに上まで回るエンジンでした(素のBMWはそれから見ればボチボチ)。
慣性加振力の二次振動がなく慣性偶力もない完全バランスのエンジン形式が素晴らしいことは、それなりにわかっているつもりです。振動がないだけで本当に素晴らしくなると思いますね。

とはいえなのですが、"スパーンと回る回転フィールの良さ"および"実際に綺麗に回ること"と、"二次振動、偶力の小ささ"は、必ずしもそんなには相関しないのではないかとも思っています。

まず、二次振動や偶力がエンジンが回ろうとする力を損なうの抗力にまではならないと思うためです。一次振動があるようでは話になりませんが、多少振動しようが、回ることに対する抵抗にまではなっていないと思います。
それよりも、回転フィールの良さと良く回るかどうかに効くのは、点火間隔の等間隔性と排気干渉の有無(とそれらからくる音)の影響の方が大きいのではないかと思っています。

例えば、V8のレーシングエンジンは、ことごとくクソ振動のあるシングルプレーンを採用しています。ダブルプレーンにすれば、二次振動も偶力もなくせるのですが、そうはしません。それは、ダブルプレーンだと左右各バンク単位でみたときに不当間隔点火になってしまうということと、左右バンク間での排気干渉を避けられないためです。それでは、綺麗に回りません。結果、パワーも出せません。シングルプレーンだと、直4が2個ついているようなものですから、直行する2方向に二次振動が出るという鬼振動エンジンになってしまいますが、無駄なのでバランサーなども付けません。それでも、メッチャ綺麗に回るエンジンが作れます。
V10なんかも振動が必ず残りますが、F1で使われていたようにメッチャ綺麗に回るエンジンは作れます。

私の355もシングルプレーンですが、はっきり言って振動はクソです。これが、新車時1600万もする車なのか?と昔の軽の方がマシなくらいです。でもね、メッチャ気持ちよく回りますよ。
コメントへの返答
2024年8月1日 13:27
コメントありがとうございます♪

911のエンジンは、もてはやされている空冷エンジンについては私はサウンドにしてもフィーリングにしてもそこまで高く評価していません。むしろ、記事に書いたような「精緻な機械が回っている感」は水冷化以降の方が圧倒的にクオリティがアップしているように感じます!

ご指摘の通り、振動と回転フィールの事もあるのですが、私が伝えたかったのはとにかくフリクションが少なく滑らかに回る感覚ですね。例に出されたアルピナ辺りは直列6気筒ですが、どうようのフィーリングがあるように思います。

フェラーリV8は私はモデナのオートマしか所有したことがありませんが、確かに高回転域までシャーンと良く回るエンジンですよね。フィーリングで言えばポルシェのGT3系に似た感じですが、私が考える精緻な機械が回っている感覚とも少し違うんですよね(表現するのが難しいのですが)。

また、シングルプレーンとダブルプレーンについては、同じV8でもまったく異なりますよね!現在乗っているG63もV8ですが、通常のダブルプレーンなのでアメ車みたいなデロデロした感じで、フェラーリのようなシャーン!と回る感じはありません。

内燃機関が作られるのももうあと20年くらいだと思いますが、構造的な違いなどによりキャラクターをこれだけ変えられるのは大きな美点ですよね。ぶっちゃけEVなんて所詮電気モーターですから、どのメーカーのモーターも大差ないと思っています。

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「先日自宅敷地内でココをピンポイントで妻に当てられまして😓。幸い牽引フックのカバー交換で済みました。工賃込みで2800円❗️安い‼️トヨタ車最高😆✨」
何シテル?   04/24 16:07
趣味車:992.1カレラT(2023年式左MT) アシ車:GR86“リッジグリーンリミテッド”(2024年式右MT) ファミリーカー:カイエンGTS(2024...
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