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black frogのブログ一覧

2025年10月06日 イイね!

ついに12R試乗!そして結論

ついに12R試乗!そして結論マツダファンフェスタ内で行われた12Rの試乗会に行ってきました!まず、試乗の話の前に、マツダファンフェスタは初めて参加させていただいたのですが、めちゃくちゃ愉しかったです。伝説のルマン優勝車である787Bのデモ走行は圧巻でしたし、今回私は家族連れで行ったのですが、子供向けのイベントも充実!広島グルメも堪能し、大満足の一日でした!運営、ファン一体となったイベントは正直羨ましいと思いました♪

さて、昨日は念願の12Rの試乗と相成りましたが、噂に拠ると試乗枠は土曜日、日曜日それぞれ12Rとコアモデルが12名ずつだったようで、本抽選よりも遥かに狭き門だったようです。このような貴重な機会をいただけたことに深謝したいと思います。さて、結論から言いますと、私は12Rの抽選応募には参加致しません。クルマの出来自体は概ね期待していた通りだったのですが、熟慮の末勇気ある撤退をすることに決めました。こういう結論になるとは自分でも想定外でしたが、これだけですとなんのこっちゃ??だと思いますので、もう少し掘り下げて細かく書かせていただきます。興味のある方のみ読み進めてください。

まず昨日の試乗会ですが、FSW内のモビリタというドライビング研修施設で行われました。12R、コアモデルそれぞれの試乗に分かれて、➀外周路走行(先導車に追いての一般道走行)、➁モビリタ内広場にての前回加速→減速走行という二部構成になっていて時間的には正味30分程度、開発者の方同乗にて行われました。私は外周路の方からの試乗になりましたが、改めてNDってコンパクトなクルマだな~と思いました。専用色ではありませんが、エアログレーメタリックというカラーリングはレーシングスピリットを宿す12Rというモデルには殊の外似合っていると思いました。デカール映えしますしね!



そして乗り込んでみると、フルバケットシートの包まれ感が何とも心地良い♪フルバケにしてはクッション性が高く、ふかふかとまでは言いませんが、乗り心地を気にされる方はあまり気にされなくても良いと思いました。私は写真の通りの標準体型ですが、きつ過ぎず、緩すぎずちょうど良い塩梅でした。フルバケですので、当然調整機構は前後しかありません。アルカンターラ内装は正直写真で見ていた方が質感が高かったです。私はこれまで色々なメーカーのアルカンターラ素材に触れて来ましたが、これまでで最もチープに感じました。インテリアパネルの樹脂も、ノーマルモデルと何ら変わりません。

シフトを1速に入れて発進すると、走り出した瞬間に明らかに1.5よりもトルクがあります。試乗車にはフジツボのチタンマフラー(385000円)が付いていましたが、乾いたサウンドで高回転まで回すとかなり勇ましい音がしました。万人受けする音作りだと思います。ハンドリングは当たり前ですが、RFよりも車重が130kgも軽いので、軽快です。フロントの応答性も良いですし、正に意のままに走ってくれます。ステアリングのインフォメーションも十分ですし、過度にレシオがクイック過ぎないのも好感が持てます。トランスミッションは標準車と一緒だと聞きましたが、ミンミン蝉は鳴いてませんでしたw。



一番関心したのが乗り心地!開発者曰く、敢えてバネレートを落として、ダンパーの減衰力のファインチューニングを行う事で乗り心地とサーキットでのドライバビリティを両立させたのだとか。今回の試乗車はOP全部載せでしたので、スポーツアラインメントキットも当然のように装着されていましたが、硬さは微塵もありませんでした。細かな路面の突き上げも無く、この足回りとハンドリングだけでもこのクルマの価値はあるかもしれない、と思いました。マツダの掲げる人馬一体感の究極系がここにあるのかもしれません。ちなみにその後モビリタで標準車にも比較で乗りましたが、ロール量、スピードが全然違いました。

モビリタに戻って、広場での前回加速と減速体験です。まずは標準1.5、ついで12Rという順番で乗りました。いずれもレブリミットまで回してパワー感の違いを体感する、という趣旨でした。まず驚いたのが、1.5でも十分速く、気持ち良いエンジンであるということ。かつてRFと1.5の比較試乗で私は後者に軍配を上げていましたが、やはりNDの1.5は秀逸だと思いました。音も結構良いんですよね、コレがまたw。でも、12Rに乗り換えるとやっぱり全然違いました。4500回転を超えた辺りからの炸裂感は所謂「カムに乗る」ような感じで、狭い広場ではビビリミッターの方が先に出てしまいアクセルを緩めてしまうほどでした。速い!



12Rは概ね期待通りの出来栄えでした。で、昨日から専用アプリで抽選申し込み受付が開始されているのですが、冒頭で述べた通り私は抽選申し込みしません。理由は大きく三つあります。一つ目、今回の試乗を経てNDのコンセプト、キャラクターには1.5の方がマッチしているのではないか、と改めて感じた点。二つ目、価格に見合った内装、ビルドqualityになっていない点。三つ目、素晴らしいクルマである事に間違いはありませんが、私のような中途半端な気持ちで購入するような価格帯ではなく、よりコアなファンの手に渡って欲しいと考えたから、です。私の場合200台限定という希少性が無ければ、恐らく購入する事は考えなかったでしょうから、ね・・。

試乗していなかったら、恐らく迷わず抽選に申し込んでいたと思います。そのくらい、商品コンセプトそのものは魅力的です。しかしながら、実際に手に触れてみて、乗ってみて、私よりももっと欲しい人が居るだろうな、という確信を得ることが出来ました。あと、12R=サーキット専用機という誤解を持っている方が少なからずいらっしゃると思いますので、敢えて言わせていただきますが、12Rはストリートでも十二分に楽しめるモデルに仕上がっていると思います乗り心地は抜群に良いです!ここだけは再度強調しておきます。マツダが大好きで、特別なモデルが欲しくて、一生モノとして長く愛せる方の手に渡る事を願って止みません^^。

Posted at 2025/10/06 08:44:24 | コメント(2) | トラックバック(0) | 試乗記 | クルマ
2025年08月01日 イイね!

GRヤリス試乗!そして次期セリカへの不安

GRヤリス試乗!そして次期セリカへの不安某GRガレージに行ってきました。目的は自分で取り寄せたパーツを取り付けてもらう事だったんですが、けんもほろろに断れれてしまいました。で、たまたまGRヤリスの試乗車があるのを見かけたので、近くにいた営業の方に声を掛けたら見るからに怪訝そうに「アポは取ってますか?」「商談のご予定は?」と。素っ気ないを通り越してハッキリと感じ悪い対応でしたね(怒)。

アンケートで私の履歴を調べたのか、地元のディーラーでの履歴を見て少しだけ態度が軟化、試乗と相成りました。試乗車はDATと呼ばれる、トルコンながら変速速度が速いとご自慢のAT搭載車でした。まず、車両の大きさはヤリスがベースなので当然ですがコンパクトです。それでいて、後部座席もGR86よりも居住性が高いのは乗用車ベースの良い所ですね。一方、内装の質感は控えめに言ってショボ過ぎるレベル。樹脂だらけで、一昔前の国産車の品質感ですね。欧州車はおろか、マツダ辺りと比べてもかなり落胆するレベルです。手に触れるパーツの剛性感はそれなりにあるのですが、シートも質感、ホールド性ともにイマイチ。で、個人的に一番気になったのが、コンパクトな車体にも関わらず、乗ってみるとさほどコンパクトに感じない、という点です。フロントの見切りが悪く、ダッシュボードの位置が高いのが災いしているのだと思いますが、GR86の方が体感的には大分コンパクトに感じます。個人的にはホットハッチって小さく感じるのが最大のメリットだと思っているので、乗っていてデカく感じるのはいただけません。

走りだしてみると、さすがラリーで活躍することを前提に作られているだけあって、フロア周りの剛性感はなかなかのモノ。一方で、モノコック全体としてみるとそれほど塊感がなく、たとえばメガーヌRSやゴルフなんかと比べると雲泥の差があります。エンジンは3気筒1.6Lのターボですが、およそ官能的とは程遠いです。音もそうですが、レスポンスも期待していたほどではなく、ターボが効き始める中間加速域になると確かにそれなりに速いのですが、ただそれだけ。エモーショナルな要素はほぼ皆無で、コレならパワーが6割のアバルトの1.4Lターボの方が全然情緒があります。そう、一言で言ってGRヤリスは情緒に賭けるクルマという印象を強く受けました。価格帯が決して安いワケではなく、若者が気軽にエントリーモデルとして買えることも無いでしょうから、ある程度酸いも甘いも知った大人が乗ってコレ満足できるのか??と疑問に思いました。ステアリングインフォメーションもダルな感じですし、イマイチ。良かったのは、DATが非常に優秀なのと、足回りが良かったことくらいですかね。全体として見ると、かなり残念な感じでした。

さて、私がここで不安に思ったのは、今後出て来ると噂される新型セリカについてです。と言いますのも、昨今走りを売りにしたモデルでそれなりに評価を得ているトヨタ製のスポーツカーはすべてコラボ商品だからです。ご存知の通りGR86はスバルとの共同制作(とういか、車体はほぼスバルが作っている)、スープラはBMWとの共同制作となっています。結果的にこれらのモデルは非常に走行性能の評価も高く、世界で売れているワケですが、GRヤリスは世界最大の自動車市場である北米ではそもそも販売されていません。新型セリカには自社製の4気筒ターボエンジンが搭載されることがほぼ確定的となっており、現時点ではトヨタ単独での制作・販売になると見られています。GRヤリスがこの出来(私の思うところの「悪いトヨタ」の出来)ですと、期待していた新型セリカにも大きな不安を抱かざるを得ません。GRヤリス同様、AWDというのも気がかりです。唯一期待出来る点は、ミドシップレイアウトになるかも、という点。とりあえず、受注開始と同時に注文入れるのは止めようと思います。とにかく試乗をしてから、ですね。

さて、感じの悪いオジサンと別れて店内に戻り、まだ少し時間があったのでシミュレーターの申込をすることに。GRガレージのシミュレーターはGR86のレーシングカー(シーケンシャルシフト、セミスリックタイヤ)でさまざなサーキット走行体験が出来るというモノ。初回の人は富士スピードウェイということで、さっそく走ってみる事に!一応レーシンググローブとレーシングシューズを履く事になっていますが、この儀式いります?^^;ちなみにPEC東京にもこの手のシミュレーターはあるんですが、私は苦手なんですよね~。筐体がある程度動くのは良いのですが、どうしても縦横のGやヨーを感じることが出来ない(当たり前)ので、4輪のグリップ状態、とりわけリアの滑り出しが実際のクルマのように伝わって来ないため、挙動が極めて分かりにくいんですよね。これで速く走れる人は本当に凄いと思います。さて、20分間のセッションで、ベストタイムは2分01秒・・速い人だと1分50秒切るみたいなので、まあこんなもんですかね。久々にFSWを走った気分にはなれました!あ、補足で付け加えておくと、シミュレーター担当の方は感じ悪くなかったですよ。

・・というわけで、初めてのGRガレージ訪問は恐らく最後のGRガレージ訪問になるような気がしつつ、帰宅の途につきましたw。
Posted at 2025/08/01 14:17:34 | コメント(4) | 試乗記 | クルマ
2025年07月25日 イイね!

アルピーヌA110試乗レビュー

アルピーヌA110試乗レビュー思うところあって、昨日アルピーヌA110Sの試乗に行ってきました。思うところ、というのは現在A110R70というもっともスパルタンなモデルに、ブルーブランルージュという3色展開の限定車の抽選を行っていて、その締め切りが27日(日)だったから、です。A110はデビュー時から注目しておりましたが、なかなか試乗の機会が適わず、ここに至りました。アルピーヌのガソリン車もどうやらこれで最後ということも気持ちを後押ししました。

さて、私が済む地域ではアルピーヌの正規店が2店舗ありますが、より近い方の横浜青葉さんにお邪魔して来ました。こちらはもともと私がステルヴィオやアバルトを購入したGSTさんというイタフラ車に特化した経営母体の運営する販売店になります(ルノー/アルピーヌジャポンはいわゆるフランチャイズ店が主体)。横浜青葉ICからほど近い所にディーラーはあり、自社整備工場も併設されています。今回初めて訪れましたが、施設はかなり立派ですね。やはりイタフラ車に関しては、残念ながらある程度故障することを前提に考えないといけませんので、納車後の整備網は極めて重要!アフターがしっかりしているというのは、ユーザーとしては大変ありがたいところだと思います。ルノーの販売店に併設されていますが、アルピーヌ専用のブースが設けられており、需要がそれほど多くないであろう車種のために場所を確保しているところにGSTさんの本気度が伺えます。担当氏との商談もそこそこに、さっそく試乗に出ます。



これまでA110は様々なバリエーションを展開してきましたが、現在はコンフォート寄りのGTとスポーティー寄りのSが統合され、GTSという統一グレードになっています。それに加え、R70というアルピーヌ70周年を記念するスパルタンなモデルと、その限定車となるブルーブランルージュ(赤5台、白4台、青4台の合計14台限定)というモデル展開となっています。ちなみに今回の試乗車はグレードが統合される前のSというグレード、展示車にGTがあったため内装装備の比較をする事も出来ました。A110の特徴はロータス同様のアルミバスタブフレームに、1.8Lターボ加給エンジンをミドシップに搭載、トランスミッションはDCTのみ、ステアリング位置は左右を選べます。昨日の試乗車は右Hでしたが、欧州車の右H車にありがちなペダルオフセットの不自然さはありませんでした。エンジンスタートはプッシュボタン式、ギアセレクトも同様です。



エンジンを入れてみると、試乗車は標準マフラーとのことでしたが、現在の騒音規制にうるさい世の中にあっては十分過ぎるほど勇ましい音です。遮音材が省かれているというのもあるかと思いますが、抜けの良い快音ではないので、これでロングツーリングはちょっと苦痛かもしれません。自分ひとりで乗るならまだしも、パートナーを乗せるとなると、そうとう大声で話さないと会話が成り立たないレベルです。着座位置は想像していたよりもこぶし一つ分高く、ロータスのように地面にベタッと座る感じではありません。ちなみにSグレードはシートの上下調節が出来ないため、この位置に固定となります。クルマのサイズの割に、ダッシュが遠くフロントボンネットが見えにくいため、車両感覚は少々つかみにくいです。昨今のスポーツカーは本当にリアにエンジンがあるにも関わらず、フロントの見切りが悪くて困りますね。その点、GR86はフロントエンジン車ですが、水平対向エンジンのメリットを最大限に生かして、本当に見切りの良さという点では頑張っていると思います。



走りだしてみると、足回りはフランス車らしくスポーティなSグレードであっても硬すぎず、路面追従性も悪くありません。車体の全長に対し、ホイールベースがそこそこあるため、ピッチング方向のゆすられ感もあまりありません。一方、ロードスターやロータスエリーゼで乗った瞬間に感じるような羽根のような軽さはありません。良くレビュー動画等でジャーナリストがしきりに軽さをアピールしていますが、個人的には言われているような「軽さ」は感じませんでした。逆に、ライトウェイトスポーツカーにしては重厚感の方が目立つ感じ。1100kgを超えて来るとまあこのくらいの感じだよね、という印象でした。ブレーキはブレンボが奢られますが、…にしては少々不満がありました。踏み始めの手前側の制動力の立ち上がりがもう一つで、奥に踏み込まないと効かない感じ。個人的にはもう少し手前からリニアに効くタッチ・フィーリングの方が断然好みです。ステアリングのインフォメーションも、電動式にしては頑張ってはいると思いますが、ポルシェの領域にはまったくもって到達していないと感じました。



エンジンそのものは元気に回るタイプのエンジンで、グンっと踏み込むと結構ターボラグを感じます。トルクは十分、回転フィールも4気筒ターボにしては悪くないですが、ダウンシフトの際のレスポンスは電光石火という感じではありませんでした。また、一番不満だったのがトラクション性能。アクセルを入れた瞬間、ターボラグとスクワットの影響で電制が入るのですが瞬間的にトルクが路面に伝わらないんですよね。コレ、公道ならまだ良いですが、、ミドシップ車の場合、サーキットで微妙なアクセルワークでリアの挙動をコントロールしなければならない場面では結構難しいのではないか、と思います。また、ミドシップなんですが、ケイマンのようなフラットエンジンではない分、明らかに重心高が高く感じられ、切った方向と逆方向にリアがロールするのが分かります。最上位のRグレードになると恐らくアンチロールバーやスタビなどの補強が入るのだと思いますが、一言で言って腰砕けなフィーリングだと感じました。くどいようですが、サーキットでは不安が残る躾だと感じました。



最後に内外装と積載性ですが、外装のqualityはなかなかのモノです。随所にマニアが喜ぶ演出が散りばめられており、往年のアルピーヌファンならニヤリとすること請け合いです。現代の車両としては十分コンパクトにまとまっている反面、積載性はかなり限定的。特にリアのトランクはエンジンが近いこともあり、現実的には荷物を載せることは難しいと思います(フロントも、幅はあるが浅い)。内装についても、グローブボックスが無いなど、収納スペースはかなり限定的です。故に、助手席に人を乗せて・・となるとちょっとした鞄や携帯を置くのも難しいということになります。Sグレードはかなり簡素な内装で、この辺はフランス車の伝統の則り人によってはチープに感じるでしょう。というか、この価格帯のクルマとしては間違いなくチープです。かつてカーボンバスタブむき出しのアルファロメオ4Cが800万円台で買えた事を考えると、ですね。ちなみに最上位グレードは限定車とはいえ1850万円もします。なかなか強気な価格設定ですが、それでも欲しい人は欲しいのでしょうか?ちなみに今回お邪魔した販売店ではオーダーは1台のみ入っているとのことでした。



帰りにGR86に乗り換えて、断然私はこちらの方が好みだと思ってしまいましたw。キチンと実用性のあるパッケージングで、ステアリングインフォメーションも豊富、ブレーキも良く効くし、回頭性も申し分ない。エンジンのレスポンスもNAなので不自然なところがありませんし、ボンネットが低いので見切りも完璧です。このqualityのクルマが300万円台で買えてしまうのに、わざわざ1000万円以上の大枚を叩いて買うようなクルマとは思えませんでした。また、比較するのも酷ですが、ポルシェ911とはもはや比べるべくもなく・・色々言われますが、それでもやっぱり911は世界のスポーツカーのベンチマークなんだな~、と再確認しました。動力性能、内外装の質感、実用性・・すべてのバランスが遥かに高次元で、ほとんど非の打ちどころが無いんですよね。確かに、価格を考えると製品クオリティの面でやや萎える部分があるのも事実なんですが、そこを補って余りある魅力があると私は改めて思いました。というわけで、大変貴重な体験をさせていただきましたが、アルピーヌA110とはご縁は無さそうです^^;。
Posted at 2025/07/25 08:44:13 | コメント(3) | トラックバック(0) | 試乗記 | クルマ
2025年03月11日 イイね!

992.1カレラT vs 992.1カレラGTS 比較試乗記

992.1カレラT vs 992.1カレラGTS 比較試乗記先日お忙しい時間を割いていただき、お友達のlidocaineさんに予てから試乗させていただきたいとお願していた992.1カレラGTSに試乗をさせていただきました^^。皆さんご存知の通り、992.2世代からはカレラGTSはハイブリッド(T-HEV)となり、PDKしか選択出来なくなりました。よって、992.1カレラGTSが最後のマニュアルトランスミッションのカレラGTSということになります。

まず見た目ですが、lidocaineさんのお車はカーボンルーフを筆頭に、各所がカーボン化されているため、私のシンプルなカレラTにはない只者ではない感が漂います。車高はスポーツPASMサスペンションが付くため、カレラT同様標準車比10mmローダウンとなります。非常にロー&ワイドなフォルムでカッコイイです。エンジンは同じ3.0L水平対向ターボエンジンながら、GTSは吸排気系の変更、タービンの変更、ECUのマッピング変更により、カレラTの385㎰に対し、480㎰を叩き出します。一方、車重はカレラTが1460kgに対し、カレラGTSは1520kgあり、この違いがかなり乗り味の違いに繋がっています(詳しくは後述します)。また、内装について一番大きな違いは、カレラTがSport Tex素材の標準スポーツシートであるのに対し、カレラGTSは18wayのアダプティブスポーツシート(ASS)が奢られていました。この辺もかなりドライブフィールに影響があったので、後述します。

さて、さっそく乗り出してみるとクラッチを繋いだ瞬間からトルクがあります。ちょっと踏み込んだだけで背中を蹴飛ばされるような感覚があり、カレラTの穏やかな特性とは明確に異なります。lidocaineさんの個体にはバルブコントローラーが後付されており、リモコンスイッチの操作で排気バルブを常時解放することが出来ました。通常のPSESですと、車速・回転数に応じフラップが開閉しますが、常時解放にするとかなり良い音がします。社外マフラーは不要?と思えるほど、爆音の一歩手前くらいの感じです。エンジンサウンドはカレラTとは明確に異なり、カレラGTSは低音が響く感じ。回転数を上げてもカレラTの方がフォーーーーンと澄んだ音なのに対し、ドドドという迫力のあるサウンドです。これはかなり好みが分かれるところだと思います。粒のそろった澄んだ感じが好きか、迫力系が好きか、、ですね。

足回りについては、2700kmしか走っていないカレラTと、27000kmを刻んでいるカレラGTSで単純比較は出来ませんが、GTSの方がしなやかな印象。通常GTSモデルというととにかく硬いイメージですが、そんな印象はありませんでした。しかし、それ以外はほとんど一緒、PASMスポーツシャシーは共通でサスペンションジオメトリも恐らく一緒なのでそう感じたのだと思います。991までの世代と比べると、992はとにかくフロントトレッドがワイド化されたことによる安定感が凄くあります。これはパワーが100ps近く上がったカレラGTSでも一緒で、コーナーでは恐ろしく挙動が安定しています。カレラTと唯一違ったのは、とにかくパワーがあるので、アクセルをガツンと踏み込むと電子制御がかなり分かりやすく介入します。あ、今トラコン効いてる効いてるwという感じ。カレラTはパワーが無い分、公道レベルでは電子制御の介入はほぼ感じません。

エンジンのパワー特性ですが、カレラTは素カレラ譲りの小タービンということもあり、どこまでもリニアでフラットな特性で、アクセルに対するレスポンスも非常にシャープです。過去ブログでも何度か書かせていただいていますが、言われなければターボエンジンだとは感じないレベルです。かつてオーナーだった身としては、996、997世代のカレラ系エンジンに非常に似たフィーリングだと思います。一方、カレラGTSはタービンが大きい分、僅かながらターボラグがあり、これをNAのようだと感じる人は少ないと思います。物凄くレスポンシブなターボエンジン、という印象。997ターボのエンジンにちょっと似ているな・・と思って調べたらトルクこそ997ターボに劣りますが、ピークパワーは480psと一緒でした。あと、車重感もカレラTは軽いのに対し、カレラGTSは大人2名乗車であったことを差し引いても挙動が重く感じます。

最後にシートの違いですが、カレラTのSport TEXシートは標準装備で、4Wayのモノになります。座面と背面がクロスでサイドサポートがレザーという仕立てなのですが、今回ASSと座り比べて初めて分かったのですが、クッション性が全然違います。カレラTのシートは薄く、ホールド性もやや甘め。その代わり、路面の突き上げなどのロードインフォメーションが明確に尻に伝わってくるため、クルマとの人車一体感が物凄くあります。一方、ASSはロードインフォメーションが相対的に希薄です。例えるなら高級座布団の上に座っているような感じ。911=RRはリアの挙動を如何に尻センサーで感じ取るかがドライビングの肝なので、その点ではASSは長距離移動では有利かもしれませんが、ドライビングに没頭したい場合には少々邪魔な装備かもしれません。書いていて思ったのですが・・省略するとアダプティブスポーツシート=ASS=英語で尻の意というのも何かの暗示かもしれません(違)。

いかがでしたでしょうか?なかなかカレラTとカレラGTS、マニュアル同士の比較というのも見ないと思いますので、ご参考になれば。lidocaineさんはお友達なので、歯に衣着せぬ評価をさせていただきますが、私はオーナーの贔屓目とかではなく、断然カレラTの方が好みです。逆に、lidocaineさんはカレラTからカレラGTSにお乗り換えになっているので、当然GTSの方がお好みなのだろうと推察します。もうこればかりは本当に乗る人の好みに依りますよね。で、私が狙っている992.2ターボツーリングですが、恐らく乗り味的にはカレラGTSの延長線上にあるのではないか、と推察します。つまり、より重くて、速い方向性ですね。より軽くて、インフォメーションが豊富な方向性が好きな私にとってはちょっと方向性が違うかも?と思えたのが一番の収穫でした。今後のポルシェライフの方向性を決定付ける試乗になったかもしれません。愛車を提供していただいたlidocaineさん、ありがとうございました!!!
Posted at 2025/03/11 08:56:51 | コメント(2) | トラックバック(0) | 試乗記 | クルマ
2024年07月09日 イイね!

水冷911三世代 比較試乗

水冷911三世代 比較試乗先日灼熱の中、聖地大黒PAにみん友さんのZebra Queenさん、lidocaineさんにお越しいただきました^^。先月、lidocaineさんの991.2カレラに試乗させていただき、その後Zebra Queenさんから「ぜひ私の991.1もお乗りになりませんか?」と大変ありがたいオファーをいただき、今回の試乗と相なりました。まずは試乗車として愛車を提供してくださったお二人に深謝申し上げます!少々長文となってしまいますが、興味のある方のみお付き合いください♪

さて、今回の比較試乗では991.1、991.2、992.1と各世代ベースグレードの素カレラMTという仕様でした。厳密に言うと私のカレラTはベースグレードではありませんが、エンジンはベースグレードで、かつ同エンジンでMTはカレラTにしか存在しないので、実質素カレラ同士の比較と言えます。991.2については、過去のブログでインプレを述べておりますので、そちらをご参照いただくとして、今回は991.1のインプレを中心にアップしたいと思います。まず、毎回歴代水冷911を並べる度に感じるのですが、991系の方が992系よりも大分コンパクトに見える、という事。車幅の差は50mmに満たないのですが、フロントフェンダーの盛り上がりや、ヒップラインの位置がデザイン上大きな差を生んでいて、992の方がかなりグラマラスに見えます。シンプルで小柄な911を好む方には991の方がしっくり来るでしょうし、一方でスーパーカーのような立派さを求める方にとっては992の方が魅力的に映ると思います。

車内は2世代前の991.1であっても997までと比べると随分とモダンな印象を受けます。992ほど華美ではありませんが、質感は高く、センターコンソールの物理スイッチの存在が今となっては逆に新鮮に映ります。以前雑誌の比較記事で車内のスペースは20mmほどしか幅が変わらない(992の方が広い)とありましたが、実際の数字以上に991の方が車内はコンパクトに感じます。より「ポルシェを着る感覚」に近いのは991の方ではないかと思います。皆さんご存知の通り、991.1は997.2の3.6Lフラットシックス直噴NAエンジンからダウンサイジングした3.4Lフラットシックス直噴NAエンジンを搭載しています。3.4Lという排気量は、996.1以来となります。以降のカレラ系がすべて3.0Lフラットシックスターボになったため、「最後のNAカレラ」として今でも人気があります。実際、中古車市場では991.1と991.2の市場価格に逆転現象が起きており、991.1の方が僅かに高値で取引されています。Zebra Queenさんの個体はスポクロは無いものの、PSESを後付されている仕様となります。

さっそくステアリングカラム左側のキーを捻ると、聞きなれたNAフラットシックスエンジンが目を覚まします。PSESオフのアイドリング状態では望外に静かなサウンドで、やや演出がかった992系よりもむしろ大人しく感じます。ドライバーズシートに収まると、明らかに992系よりも一回りコンパクトで車両感覚が掴みやすいように感じます。ドラポジを取り、クラッチを踏むと、アレ?ストロークが長い!992のドラポジよりもシートを前に出さないとクラッチを奥まで踏めません。そういえば996~997もこんな感じだったな~、と懐かしく思い出します。991.2と992.1は基本的にドライブトレーンが同じなので、クラッチのフィーリングはほぼ一緒でした(992.1の方がやや軽い)が、991.1は旧い世代の水冷のフィーリングでした。シフトストロークはやや長く、節度感も992.1のショートシフターと比べるとやや緩い印象があります。個人的にはカレラ系のシフトは997世代のアイシンAI製の6速がもっとも好ましかったと思っていますが、PDKベースの7速MTの中では992.1に搭載されている物が一番カチッとしていると思います。

走りだしてみると、ターボエンジン車のような低回転からガツンと来るトルク感はないものの、車体の軽さとコンパクトさが功を奏して自然にペースアップします。PSESオフの状態でもNAエンジンらしい澄んだサウンドは健在!997.1までのポート噴射エンジンほどではないにせよ、997.2の直噴化した直後のくぐもった感じのエンジンサウンドよりは大分良い感じです♪PSESをオンにすると、低音の唸りが加わり、よりワイルドなサウンドに。エンジンの回転フィールもすこぶる良く、991.2以降のターボエンジンよりも回りたがる感じがあります。一方、パワー/トルクカーブが示す通り、低い回転数から怒涛の加速・・というワケではなく、リニアに気持ち良く回るタイプのエンジンなので、踏んだ瞬間のガツンと背中を蹴飛ばされるような911らしい特性はやや穏やかに感じました。その点991.2~992.1の方が低~中速域では分かり易く速いですし、現代風な味付けです。個人的には991.1の加速感でも十分満足ですが、最新のクルマに慣れた人からするとやや物足りなく感じるかもしれません。

足回りはオーリンズの車高調に換えていらっしゃって、Zebra Queenさん曰く、「純正の方が硬かった」とのこと。私は足回りに関しては純正派なのですが、路面からの突き上げもなく、乗り心地は良いと感じました。一方、バンプでの収束はやや甘く、ボヨーンとした感じで、この辺はリアの減衰力調整が必要かも?とZebra Queenさんもおっしゃってました。コーナリング特性はRRらしく、リアアクスルステア(RAS)のついた992.1と違って、ある程度セオリー通りに走らせる必要があります。即ち、コーナーではフロントに荷重をしっかり乗せてから舵角を入れて、脱出時にアクセルを入れるという走り方ですね。992.1はコーナリング特性のことなど何も意識なくてもハンドルを切っただけで速くコーナーを回れてしまうので、古典的な911の乗り味に近いのは991.1の方だと思います。一方、シャシー性能は997までと比べるとかなり良くなっているので、996~997までのどことなく危うい感じとは無縁で、PSMの制御もかなり洗練されているように感じました。

一方、ステアフィールはやや曖昧で煮詰めが甘いと感じました。992系の方が、ステアリングレスポンスはシャープ、ロードインフォメーションも豊富だと感じます。初めて油圧式から電動ステアリングに切り替わった際に、「煮詰めが甘い」と一部の評論家から批評されていたのを思い出します。この点に於いては、991.1<991.2<992と代を追うごとに改善されていると感じました。992がクルマの感覚としては四角いモノになっているのに対し、991まではまだ長方形のモノに乗っている感覚が色濃いのが興味深いと思いました。電子制御があっても、やはり前後方向の荷重移動を意識しながら走らせてやる必要があるのに対し、992はフロントの荷重抜けもほとんどないため、誤解を恐れずに言えばFRのような走らせ方でも全然速く走れてしまいます。どちらがより911らしいかと言われば当然991ですが、どちらがより誰でも速く走れるかと言えば992であることは間違いないでしょう。そして付け加えるなら、992カレラTのサウンドは遮音材が省かれている事や、GPFが付いていない事もあり、個人的には991.1のNAサウンドに引けを取らない、と思います。ターボを毛嫌いしている方はぜひ一度乗ってみていただきたい、と思います(百聞は一見に如かず)。

さて、991.2の試乗からは少し間が空いての比較試乗となりましたが、水冷三世代の試乗を経て自分なりの結論が出ました。飽くまで自分の好みとしては、991.2のMT、願わくばパワーのあるカレラSでPDCCなし、スポクロ+PSESありが「理想型」かと思います。次点で992カレラT、ただし願わくばRASなし。RASは低速で小回りが効きますし、高速では安定した旋回が可能となる一方、どうしても自分が長年培ってきた911の乗り方と相反する部分があります。一言で言って、ドーピングが過ぎるように感じます。ちなみに、992.1の「究極のロードゴーイングモデル」と言われる911S/TにもRASは採用されていません。もしご縁があって、992.2カレラTをオーダーする事になったらRASは付けません(新型GTS同様、標準装備となってしまう可能性もありますが)。ちなみに私が理想と考える991.2カレラSのMT車はまったく市場に出て来ません。lidocaineさんの991.1カレラに試乗させていただいてからずっとカーセンサーを見ていますが、この1か月で一台も出て来ません!991.2GT3よりも遥かに激レアですw。というワケで、今後は中古車市場を睨みつつ、992.2カレラTの動向を注視したいと思います。
Posted at 2024/07/09 13:19:21 | コメント(3) | トラックバック(0) | 試乗記 | クルマ

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