
今年はポルシェ911生誕60周年という
節目の年になりますが、これまで数多の911が世に送り出されて来ました。
最新のポルシェは最良のポルシェと言われ続けて60年、今もスポーツカー界の
頂点に君臨している911という存在は改めて
偉大だと思います。いつも言ってますが、確かにメカとしては最新が最良であることに異論はありませんが、どの911も最高の911だと個人的には思います^^。
さて、そんなポルシェ911ですが、歴史を振り返って見ても常にモデルの中で
ヒエルラキーが存在してきました。昨今はマーケティング的な意味合いが強くなってきているようにも思いますが、ターボ系・GT3系を頂点としたモデル構成の
厳格なピラミッドがあります。また、ピラミッドの中には屋根が開く、開かない、RR、4WD、などなど
個々の趣味趣向に沿ったラインナップが展開されています。しかしながら、やはり
すべてはベースとなるRRカレラの上に成り立っていると私は強く思います。故に、人に「ポルシェを初めて買おうと思っているんだけど・・」と相談された時には「どの世代でも良いので、素カレラ、出来ればMTで」とアドバイスするようにしています。素カレラこそ
原点にして究極、これが足掛け20年、合計6台の911を所有してきた私の結論です。
その上で、実際に素の911を所有してみると、どうしても他のモデルが気になるのもまた事実です。Sならどうだろう?あるいはGTSなら??はたまたGT3やRS、ターボはどんな乗り味なんだろう???といった具合に。上級モデルになればなるほど、ディーラーでは試乗車の用意がありませんし、知人・友人にも気軽に「運転させて」とは言い難いです。こうしたヒエルラキー上位モデルというのは、ある種の
「未知の魔法」が掛かっていて、どうしても素のモデル乗りから見ると
輝いて見えるモノです(空冷に乗った事が無い911乗りにとっての空冷モデルも似たようなモノかもしれません)。で、私もご多聞に漏れず、素の911から始まって、GT3、GT3RSそして964と渡り歩きました。で、今は一周回って素に戻った次第です
(カレラTは厳密には素ではありませんが、MTが選択出来る車種としては限りなく素に近いので)。
そんなヒエルラキーという
呪縛から解放されるには二つの方法しかないと思います。ポルシェから離れて、他のメーカーに行くか、もしくは一度はヒエルラキーの頂点に上り詰める(あるいは空冷、ナローのような911原体験に触れる)。そうすると、あら不思議
ヒエルラキーなんてどうでも良くなります。現行GT3にPEC東京などで触れると確かに
素晴らしいです!あのエンジンは個人的には997前期までの空冷ブロックを使ったMezgerエンジンさえも凌駕すると思います。しかし、その性能が使える領域は非常に狭く、私のようにサーキットを引退してしまった身からするとはっきり言って「宝の持ち腐れです」。他人が何と言おうと、今の自分の生活や使用環境を考えれば992カレラTがベストな選択である、と胸を張って言えます。でもこれってやっぱり一度はRSまで行ったからんだよね、とも思うのです。
Posted at 2023/11/24 14:27:12 | |
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