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black frogのブログ一覧

2024年06月17日 イイね!

無いモノねだりからの空冷考

無いモノねだりからの空冷考ポルシェフリークの皆さまこんにちは♪いよいよ関東地方も梅雨入りとなり、しばらくは天気予報とにらめっこしながらポルシェに乗る日々が続きそうです。クルマ好きの悪癖として、クルマに乗る機会が減ると、ついついよからぬ妄想をするようになります(私だけ?w)。カレラTには週1回程度のペースで乗っていますが、乗るとやっぱり最高!だと感じます。最新の911は最良ですよ、やっぱり^^。

しかしながら、再三このブログでも触れて居ますが、992のサイズ感だけはどうにも馴染めません。実際のサイズは991比でそれほど大きくなって居るワケではなく、先日発表になったフェラーリ・12チリンドリ辺りと比べると随分とコンパクトなのですが、それでも往年の911と比べるとデカく感じます。コクピットに収まると、シートを991までのモデルと比べて低く設定出来てしまうこともあり、潜り込んだ感が凄いです。それでクルマとの一体感が増せば良いのですが、ダッシュボードの位置が高くフロントガラスも遠く感じるので、車両感覚が掴みにくいんですね。数分で慣れることは慣れるのですが、普段アバルトに乗っていることもあり、やはり相対的にサイズが大きいと感じます。翻って、964を思い返すととにかくコンパクトでした。操作系が重たいこともあり、軽快感は正直言ってそれほど無いのですが、とにかく車内がタイト一体感がありました。これは残念ながら現代の911が失ってしまった、空冷911の大きな美点だと思います。

とまあそんなこんなからついついカーセンサーで空冷911を物色している自分が居ます。ただ現実問題、空冷911はほんの数年前と比べてもさらに高騰しており、空冷最終の993辺りになると、走行距離の少ない個体はついに2000万円の大台を超えています。かつて、993RSが1000万円台で買えたことを考えると隔世の感があります。空冷911が作られることは金輪際ありませんので、市場に出回る車両は減少の一途、需要が変わらない事を鑑みると10年後には3000万円以上になることは不可避と思われます。964は確かにコンパクトで味の濃い911でしたし、その進化形である993が未だ人気なのも頷けます。とは言え、最新の911の圧倒的なパフォーマンス(やホスピタリティ)を知ってしまうと、敢えて1000万円台後半~下手すると2000万円という金額を出す価値があるかと問われれば・・常識的にはと思います。私は一度空冷を所有しているので、維持するのにそれなりに手間暇コストが掛かることを身を以て知っている事も、否定的に考える要因です。

よって、今更空冷を買うという事はよほどの事が無い限りないだろうな、と思います。少なくともカレラTを下取りに出してまで買い換える、という可能性はほぼありません。「増車」という悪魔の囁きも聞こえますが、これも保管場所の問題や、持ち出し金額の多さを考えると正直厳しいです。故に、妄想はすれど、現実的には空冷再び・・というのは絵にかいた餅なのかな、と思います。本音を言えば、ジンガーみたいなレストモッド911が私の中では「究極理想系」ですが、それこそ億単位の資金が必要となりますので、中古の空冷911を購入・維持する以上に非現実的です。衝突安全性の問題や、ポルシェ自身が911をよりラグジャリーな方向に進化させようとしている以上、かつての空冷911のような「着る感覚で乗れる911」にはもうご縁が無いのかもしれません。少々寂しい気持ちもありますが、これも時代の流れ、と諦める他無いのかもしれませんね。サイズが無理なら、せめて車重だけでも最新技術でどうにかならないものか、と思います(溜息)。
Posted at 2024/06/17 13:32:02 | コメント(3) | ポルシェ | クルマ
2024年06月13日 イイね!

992.2ターボ=RR+MT搭載の噂は本当か?

992.2ターボ=RR+MT搭載の噂は本当か?ポルシェターボ。この言葉には特別な意味があります。ターボ車全盛となった2024年現在と違い、初代911ターボが登場した当初、正にこれは画期的な技術でした。その登場から今年で50年、992.1ターボSをベースにした50周年記念モデルが間もなく発表になるようですが、今日は次世代ターボ(992.2)の話。また例によって海外ソース中心の話になりますが、興味のある方はお付き合いください♪

992.2カレラ系については海外フォーラムの情報が8割方当たっていました。仕様、スペック、登場時期に至るまで。唯一外れた予想がNAエンジンの搭載でしたが、それ以外は恐るべき精度の情報でした。さて、そんな海外フォーラムを中心に、今まことしやかに囁かれているのが、992.2ターボでRR+MTが復活する、という話。ご存知の通り、その強大なパワーを受け止めるため、ターボモデルは水冷化以降はすべてAWDモデルでした。逆にターボをベースにしたRRスペシャルモデルだった996GT2はWidow Maker(=未亡人作成機)という異名を得たほど危ういモデルでした。ちなみにMTが搭載されたのは997後期型が最後。以降は911ターボ=AWD+オートマというのが「常識」でした。しかしここに来て、表題の通りRR+MTが復活するという話が複数ソースから挙がっています。992.2GTSで見られたようなハイブリッドシステムはPDKありきですので、これがもし実現するとなると必然的にICEということになります。素ターボ=RR+ICE(MT選択可)、ターボS=ハイブリッド+PDKという棲み分けになるというワケです。

私も最初この話題を見た時はかなり懐疑的でした。今更RRに回帰する意味ある?とも思いますし、現実的にRR+MTとなると、ターボの強大なパワーを受け止めるトランスミッションはどうするの?という疑問も湧いてきます。しかし、マーケティングの神様=ポルシェ視点に立つと極めて理に叶っています。まず、これまでターボとターボSの棲み分けは単純にエンジンパワーとちょっとした装備品の差でした。これをより「差別化」するのであれば、この新ターボ戦略は正に的を得ています。また、これまでモデル末期になると投入されていたGT2が、992.1ではついに登場しませんでした。代わりに、スポーツクラシックというターボベースのRR+MT(注:ただしデチューンされている)はすでに作っているため、大幅なパワーアップが無ければこのセットアップは技術的には可能でしょう。限定モデルではなく、カタログモデルとして出す事はそう難しい事では無いハズです。現状992.2ではPDK搭載モデルしかない中で、MT需要の受け皿としてはGT3、カレラT、そしてターボ(ターボGTという名称になる、という噂もあります)がMT三本柱になる、というのはあり得ない話ではない、と思います。

個人的には992.2に対しては色々な理由によりやや及び腰になりつつありますが、もし新生ターボが本当にRR+MTという仕様で出て来たら、結構琴線に触れます。個人的な懸念点は車重。スポーツクラシックが1570kgという重量でしたので、これ以上重くなるようだとスポーツカーとしてはちと厳しい・・。やはりスポーツカーの身のこなしは1500kg台を超えるか超えないかで大きく異なります。ターボSはラグジャリー路線に特化していただいて、素ターボは更なる差別化として余計な贅肉を削ぎ落して、カレラ系に於けるカレラTのような立ち位置で出してはくれないでしょうか??価格的にはこうなると3000万円~というオーダーになるってくるでしょうが、それに見合った「価値」は十分あるのではないか、と思います。繰り返しになりますが、自分の中で最新の911を追い続ける事に対する抵抗感が首を擡げているのですが、まあ限定モデルでなければじっくり考えても良いかな、と思っています。発表は2025年1月頃、と言われていますので・・とりあえず、来るべき日に備えて貯金だけはしておこうかと思います!^^
Posted at 2024/06/13 13:54:35 | コメント(2) | ポルシェ | クルマ
2024年06月12日 イイね!

991.2 VS 992.1(比較試乗)

991.2 VS 992.1(比較試乗)先日、みん友さんのlidocaineさんにお願いして、991.2カレラに試乗する機会をいただきました。当日は992カレラTで行き、大黒PAで合流。991.2を試乗させていただき、その後自分の992カレラTに乗り換えて世田谷まで968を見に行ったので本当にside by sideの比較をする事が出来ました。991のMTは初でしたので、大変貴重な体験となりました♪

さて、まずlidocaineさんの991.2カレラの仕様ですが、左MT、スポクロなし、スポエギなしという本当にうどんに例えるなら素うどんみたいな仕様w。ここまで「素のモデル」というのも珍しく、逆にこのモデルの素性が大変良く分かったように思います。おさらいをしますと、991.2は2016年に、991.1のマイナーチェンジ版として登場しました。大きなトピックスとしては、前期型カレラが3.4LNA、カレラSが3.8LNAだったのに対し、後期型は同じ3Lという排気量のダウンサイジングターボ・ユニットに変更となりました。デビュー当初、カレラ系なのにターボ??という、MCやFMCの際に恒例となっている「批判の声」が巻き起こったのは言うまでもありません。また、このユニットは基本的にこのまま992.1にキャリーオーバーされることになります(992.2カレラもタービンと冷却系以外は同じユニット)。ちなみに991.2には後にカレラT、カレラGTSという派生モデルも産まれましたが、残念ながら日本ではいずれもPDKのみ、という選択でした。すなわち7MTが選べたのは、カレラとカレラSのみ=非常にタマ数が少ない、ということになります。

もう一つの性能面での大きなトピックスは全車にPASMが標準装備となった事。また、992にも引き継がれることになりましたが、991.2カレラSではスポーツPASM(10㎜ローダウン)に加え、ポルシェトルクベクタリング(PTV)、ポルシェダイナミックシャシーコントロール(PDCC)、そしてリアアクスルステアリング(RAS)もオプションで選択出来るようになりました(素カレラではこれらのオプションは選択出来ませんでした)。インフォテインメントシステムも刷新され、Apple Car Playにも対応するようになりました。外装のフェイスリフトも一目でそれと分かる内容になっており、前期型との差別化が図られました。とまあ、MCと言いながら実質FMCに近い内容となっています。本題から逸れますが、昨今のポルシェは前期・後期よりも、前モデルの後期と次期モデルの前期の方がキャラクターが近いように感じています。997前期(ポート噴射NA)→997後期(直噴NA)→991前期(直噴NA)→991後期(直噴ターボ)→992前期(直噴ターボ)→992後期(ハイブリッド導入)といった具合に。

さて、おさらいはこのくらいにして、試乗インプレに移りたいと思います。991.2の外観は、992と似て非なるモノです。実際に見比べてみると分かるのですが、991.2のほうが996から連綿と続く凝縮感のあるシルエットを纏っており、992は一気にグラマラスになっています(実際の車幅の差は50㎜にも満たないのですが、それ以上に差を大きく感じます)。これは内装にも言えて、比較的タイトコンパクトな991.2の室内空間に対し、992のそれは広く(悪く言えばユルく)感じます。今度機会があれば、内寸の実寸比較をしてみたいと思います。クルマの実際のサイズ差以上に992がデカく感じる要因、一体感を感じにくくする要因がここにはあるのではないか、と思います。実際991.2のシートに身を置くと、座った瞬間からクルマとの一体感が得られ、996~997世代に慣れ親しんだ身からすると懐かしさを覚えます。992に乗ると、デカさになれるのにちょっと時間がかかるのに対し、991.2は0秒で馴染みます。メーターはアナログ、物理スイッチもややうるさすぎるきらいもありますが、操作性の良さが光ります。カップホルダーの位置も素晴らしい!w

シフトは直前にlidocaineさんがショートシフターに換装していたようですが、小気味良く決まります。992カレラTは最初からショートシフターが入っており、同じZF製7MT(PDKベース)と言いつつ、大分フィーリングが違います。よくGT3のゲトラグ製6MTがフィーリング最高とか言われますが、個人的にはこの991~992の7MTで何ら不満はありません。クラッチについては、個人的にはやや軽すぎる992に対し、991.2は程よいです。とは言え、997世代以前のように渋滞路で脚が攣るほど重いワケでもなく良い塩梅です。やはり操作系というのはハンドル、ペダル、シフトすべての重さやストロークが調和して初めて一体感を得られるんですよね。そういう意味で991.2はほぼ理想的なフィーリングになっていると思います。991.1が登場した当初インフォメーションに欠けると言われた電動パワステもかなり良くなっていて、個人的には992と遜色ないと感じました。むしろアシスト量は992の方が多め(ステアリング軽め)なので、991.2の方が好ましいと感じました。そしてキーを差して、イグニッションを捻ると慣れ親しんだ3.0Lターボが目を覚まします。



冷感スタート時のエンジンサウンドは992とほぼ一緒ですが、カレラTは遮音材が省かれている分、やかましく感じます。エギゾーストノートについては、走行中もこれはこの通りで、ロードノイズ含め991.2カレラはかなり物静かな印象を受けました。オーナーのlidocaineさんも音に関しては少々物足りなさを感じておられるようで、調べられた所どうも日本(というかアジア?)ではPSES(スポーツエギゾースト)を後付け出来ないとか・・。テクイップメントにもしっかり掲載されているのに、付けられないなんてことあるのか??と思ってしまいますが、いずれも自分でも確認してみようと思います。ただYouTubeの動画を観ていると、991.2のPSESあり、無しでそれほど大きな差があるようには感じません。むしろ、デザイン的にはリア4本出しの純正マフラーの方が好ましく見えます。であるなら、スイッチボタンは付きませんが社外マフラーを入れた方が幸せになれるのかな、とも思います。一方、スポクロはやっぱりあった方が良い気がします。エンジンマッピングが変わると、エンジンのバブリング演出もあるので、速さだけではないメリットがあるように感じます。

試乗は高速メイン、一般道少々走ってみましたが、非常に走りは気持ち良かったです。991.2カレラの370㎰に対して992カレラTは385㎰…15㎰の差があるハズなんですが、正直その差はあまり感じませんでした。むしろ不思議だったのが、992カレラTの方が30kgほど重い(車検証上私の992カレラTは1460kg、lidocaineさんの991.2はたしか1430kg)にも関わらず、軽く感じます。空気感が違うんですね。別の言い方をすると、991.2の方が塊感が強い。そして、これが自分の中では決定的に違ったのですが、991.2の方がRASが無い分、当然の事ながら「911っぽい動きをする」んですね。992カレラTはRASが付いているので、難しい事を考えなくてもグイグイ曲がるのですが、991.2はかつてのモデルほどではないにせよ、911の流儀に則って運転してあげる必要があります。そういう意味では自分の中に沁みついた感覚クルマの挙動がピッタリ一致するので、気持ち良く感じました。992カレラTは微妙に感覚と挙動との間にズレがあって、もし今後992.2を買うような事があればRASは付けまいと心に誓っています(と言いながら、992.2GTSでは標準装備みたいですね)。

長くなって来たのでそろそろ結論を。比較してみて、やっぱり最新が最良という結論に至るかと思いきや、さにあらず。992カレラTにも、991.2カレラにも、それぞれの良さがありました。よりモダンで、車内が広く、難しく考えることなく速く走りたい人には992が向きますし、ギュッと凝縮感があって、どことなく昔ながらの旧き良き911の匂いを纏ったモデルが欲しい人には991.2が向くと思います。私は・・というと正直991.2の方が好みと言えば好みかもしれません。やはりあの座った瞬間にピタッと一体感が得られる体験は992世代になり残念ながら失われてしまった歴代911の大きな美点だと思います。性能面では最新が最良と認めつつも、5連アナログメーターや、捻るイグニッションなどのヘリテージ捨ててまで最新を追い求める必要があるのか?再考の余地ありです。正直、試乗から本日に至るまでずっと991.2のマニュアルを探していますw。もし991.2カレラ(カレラSならRASなし)、スポクロ、PSES、左MTという仕様が出てきたら後先考えず逝ってしまうかもしれません^^;。そのくらい良かったです。貴重な機会を下さったlidocaineさん、改めてありがとうございました♪
Posted at 2024/06/12 13:56:05 | コメント(2) | トラックバック(0) | 試乗記 | クルマ
2024年06月05日 イイね!

旧いインフォテインメントシステムは許容できるか?

旧いインフォテインメントシステムは許容できるか?昔のクルマはそもそもインフォテインメントシステムなんて付いていないのが普通でしたが、昨今のクルマに慣れてしまうと無しではいられない身体(頭?)になってしまいましたw。特に今はBlue ToothでApple Car Play接続が可能な便利なデバイスも割と安価に普及しており、992カレラTでもアバルトでも不自由なくインフォテインメントシステムを使う事が出来ています♪(ちなみにG63はダメです)この辺のテクノロジーの進化は本当に素晴らしいですよね!!

時々旧いクルマに目移りする事があるのですが、インフォテインメントシステムだけは個人的には譲れません!!964、そして996C4S所有時も、ポルシェ純正のPCCMそしてPCCM+が後付出来たのは非常に良かったですね(値段はそこそこ張りましたが)。旧いクルマでも一気に使い勝手が良くなり、満足度が高かったです。問題なのは、BMW、Audi、メルセデス、そしてフェラーリのように旧いインフォテインメントシステムがそのままオンボードコンピューターを兼ねるような車種ですね。オンボードコンピューターをどこか別の場所に移設して、空いたスペースに後付のシステムを入れる事も可能っちゃ可能ですが、どうにも見栄えがイマイチになってしまいます。配線トラブルに伴う誤作動も絶対に無いとは言い切れません。もっと旧い車種になるとむしろ2DINのスペースにナビをそのまま移設出来るので良かったりしますが、とにかく中途半端に旧い車種は困りものです。

個人的には、こうしたインフォテインメントシステムの分水嶺は2015年くらいと思っています。ちょうどこの時期にApple Car Playが実装されるようになり、標準ナビがショボくてもあまり困らなくなりました。逆に2005年~2014年くらいまでの車種は、インフォテインメントシステム暗黒の時代で、すでにマップアップデートも終了しているケースがほとんどですし、携帯の接続も容易ではありません。よって、私の中では旧車を買うなら2015年以降に登場した車種か、逆に旧いオンボードコンピューターを兼ねたナビが付いていないモデルに選択肢が絞られます。今の高精細モニターに目が慣れてしまうと、本当にこの時代のナビの使い勝手の悪さには閉口します。まあクルマの本質的な部分とは関係のない所ですが、個人的には譲れないポイントですねぇ。皆さんは旧い車種のインフォテインメントシステムについてはどのようにお考えですか??
Posted at 2024/06/05 14:00:59 | コメント(5) | 四方山話 | クルマ
2024年06月04日 イイね!

劣化する輸入車

劣化する輸入車本日は表題の件についてちょっと愚痴を書かせていただきます。ここ最近、輸入車全般で色々な事が劣化しているように感じています。もちろん、販売店毎に差はあるでしょうし、頑張っているお店もたくさんあるとは思います。思いますが、全般的に、10年前、15年前と比べると明らかにレベルが落ちている、と感じる場面が増えました。少し具体的に見て行きましょう。

カタログやノベルティの劣化

かつて、輸入車屋さんに行くと綺麗なカタログをいただけて、新モデルデビューフェアの時などはちょっと気の利いたアイテムをいただけました。私は特に紙媒体のカタログには思い入れがあって、例えばポルシェ911の場合、991くらいまでは分厚いハードカバーの冊子にぎっしり911の魅力が書いてあり、読み物としてもコレクターズアイテムとしても実に魅力的なモノでした。他のメーカーもポルシェほど豪奢ではないにせよ、綺麗な写真とカラーサンプルが散りばめられたカタログは眺めているだけでワクワクするような代物でした。それが今はどうでしょう・・QRコードの書いてある紙っぺら一枚で、あとはWebで見てください、で終わりです。Webで見るのと紙媒体で見るのとでは全然違うんですよ、やっぱり。当然コスト削減のためでしょうが、車両価格が上がっているのに、こういう所は露骨にコストカットをするという所に顧客目線ってあるのでしょうか??

そしてノベルティ。これもかつてはかなり豪華なアイテムがもらえました。ブランドのロゴが入ったアパレルやバッグ、タンブラーなど。今もメルセデスベンツ(シュテルン)は唯一気を吐いてますが、それ以外のブランドではこの手のノベルティってほぼ絶滅しましたよね。たまに有ってもハンドタオルとかその程度。いやはや随分劣化したもんです。ちなみに、ディーラーで出て来るドリングやお菓子も大分ショボくなりましたよね。下手すると国産車ディーラーのように紙パックのドリンクが出て来ます。こうしたサービスも、相対的に高価な輸入車を買う、という体験の代金に含まれていると思うのですよ。フェラーリくらいまで価格が飛び抜けるとまた別ですが、ドイツ御三家あるいはそれよりも廉価なブランドだと国産車ディーラーとホスピタリティはほぼ変わらなくなってきましたね。あ、ちなみにアルファロメオ(ステランティス)は結構頑張ってます!^^

サービスの劣化

かつて、クルマの不調があったりすると、自宅まで営業担当が取りに来てくれたりしました。実はメルセデスも、時と場合に依りますが、今でもやってくれます。でも、その他のブランドはほぼほぼそのようなサービスは無く、基本的に何かやってもらうためにはディーラーにクルマを持ち込む必要があります。ディーラーがちょっと遠かったりするとそれだけで結構な手間です。また、今回Audiで揉めたのが代車。かつては、高額な修理や車検の際には代車が無料で提供されましたが、出なくなりました。妻のオールロードは納車して間もない頃もらい事故でフロントフェンダーに傷が入ってしまい、そのままにしていたのですが、この度修理するために見積りを取りに行ったらまず見積りが出るのに1週間近くかかり、その金額は目玉が飛び出るほど高額。その上代車が出ないとまあ踏んだり蹴ったり。妻がもうAudi辞めたい、と思う気持ちも分かります。

製品クオリティの劣化

アメリカで自動車メーカー別信頼度ランキングというモノがあり、トヨタ、レクサス、スバル辺りは常に上位を占めていますが、最近欧州車、とりわけドイツ車の成績が芳しくありません。最新のデータ(2023年版)ではついにメルセデスベンツもトップ20圏外になってしまいました。「最善か無か」、という社訓はどこへ行ってしまったのでしょうか?本当にここのところメルセデスの製品精度は酷いです。つい先日も大規模リコールがありました。まあリコールがあるだけ良心的とも言えますが、これだけ続くと一体全体TQMはどうなっているんだろう??と首をかしげたくなります。車内も、かつてはオーバークオリティを奢られたドイツ車ですが、かなりチープなパーツが目立つようになりました。目に見える所でさえコストカットしているのですから、目に見えないところなんてもっと・・と想像してしまいます。

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VWのディーゼル不正問題からのEVシフトでドイツの自動車産業は大きく揺らいでいます。2024年Q1はほとんどのドイツ車ブランドが大幅赤字、先行きが不透明な状況となっています(株主の手前、各社強気の姿勢を崩していませんが)。そんな状況ですから、可能な限りコストはカットし、無駄を省くというスタンスは企業サイドに立てば理解は出来ます。しかし、そこに注力するあまり、これまで蓄積してきたブランドの矜持は無くなってしまったのか?と小一時間問いつめたいです。ドイツ車に惹かれる多くの人は、その圧倒的な製品品質特別感、国産車とは一味違った動力性能、そして接遇なども含めたサービス全般に価値を感じ、高いお金を払って来たハズです。コスト競争では中国や韓国に勝てるハズも無いので、やはりこうしたドイツ車の強みを今一度見直し、差別化し、より良いモノ作りと、より良いサービスの提供に注力してほしいと願わずにはいられません。
Posted at 2024/06/04 13:54:35 | コメント(1) | 四方山話 | クルマ

プロフィール

「@ヤジキン さん、まあ納得はしましたが、、ちょっと考えちゃいますね☹️」
何シテル?   10/09 19:59
Ohne Porsche kann ich nicht leben. 趣味車:991GT3TP(2018年式 左MT) アシ車:GR86“リッジグリーン...
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