こんにちは。
第二弾は、アーシング効果の考察です。
第一弾で、アーシングの起点はオルタネータ筐体=エンジンブロックであることを記載しました。何故、アーシング効果が期待出来るのか考察したいと思います。
エンジンは、点火装置、燃料噴射装置、電子制御スロットル装置、バルブタイミング可変装置、エアフロメータ、クランク角度センサ、カム角度センサ、A/Fセンサ、O2センサ、NOxセンサ、ノックセンサなどをエンジンコントロールユニット(ECM)が制御して動いています。
現在の車では、概ね次に示す構造が主流です。
・点火装置
ダイレクト・イグニッション・コイルと呼ばれるプラグの頭に付けられた昇圧回路で点火します。ECMから点火信号として、5Vのパルス波形を出力するだけなので、耐ノイズ性は高く、アーシングによる効果は期待出来ません。
また、点火で発生した高周波ノイズがIG電源に伝搬します。これが曲者です。
・燃料噴射装置
インジェクタと呼ばれる燃料噴射装置は、ソレノイド回路であり、ECMがローサイド駆動(0Vにすることで駆動)しますので、耐ノイズ性は高く、アーシングによる効果は期待出来ません。
また、インジェクタOFF時の逆起電力が80Vくらいまで上昇するので、同束されたハーネスに高周波ノイズが伝搬します。これも曲者です。
・電子制御スロットル装置
DCモータとポジションセンサで構成されており、ECMがモータ駆動しますが、インテークマニホールドが樹脂製の場合、エンジンブロックと絶縁状態なので、アーシングによる効果は期待出来ません。
・バルブタイミング可変装置
DCまたは、3相モータとポジションセンサで構成されており、ECMがモータ駆動しますが、この装置自体がエンジンブロックに取り付けてあり、耐ノイズ性は高く、アーシングによる効果は期待出来ません。
・エアフロメータ
サクションホース、またはエアクリーナBOXに取り付けられおり、エンジンブロックと絶縁状態なので、アーシングによる効果は期待出来ません。
・クランク角度センサ、カム角度センサ
エンジンブロックに取り付けられていますが、樹脂製で絶縁状態なので、アーシングによる効果は期待出来ません。
ここまでの説明だと、「何だアーシングの効果はないじゃん!」となってしまいますが、
ここからが効果が期待出来る内容となります。
・A/F、O2、NOxセンサ、ノックセンサ
センサのボデーがグランドとなっているのか?、いないのか?で異なると考えています。これらのセンサは、微小な電圧を出力するセンサです。
*センサのボデーがグランドとなっている場合(年式が古い車両かな?)
センサの基準電位がエンジンブロックとなりますので、ECMとの電位差が発生すると、空燃比制御、進角制御に影響を及ぼします。よって、アーシングによる効果が期待されます。
*センサのボデーがグランドになっていない場合
センサの基準電位は、ECMから供給される電源となるため、エンジンブロックとの電位差が発生しても、空燃比制御、進角制御に影響を及ぼしません。よって、アーシングによる効果はあまり期待されませんが、これらのセンサは直流的にはエンジンブロックと接続されていませんが、交流的には結合しているので、アーシングによる効果が期待されることになります。アーシングすることにより、エンジンブロックとECMのグランド間のノイズを低減することが出来るからです。
尚、最近のA/Fセンサは、ノイズ問題を解決するためにセンサの近くに制御回路を搭載してCAN通信でECMと通信するタイプもあるそうです。
と言うことで、私は年式が古い車ほど、アーシング効果が期待出来るものと考えています。間違っていたら指摘して下さい。
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