「僕はもしかして田舎者なのか」
地方民であれば、そう気づくときがくる。
積み重なる違和感。ひょっとして、僕は、僕らは田舎者なんじゃないのか。
そのきっかけの一つが、一週早く終わる夏休みである。
8月26日(月)。夏休みが終わり学校へ向かう小学生の群れ。
ところが、漫画を見てもアニメを見ても、あまつさえ朝の情報番組でさえ、
小学生は8月31日まで夏休みなのだ。
この標準とされる東京とのずれ。そのずれを少しずつ感じ取っていく。
テレビのチャンネル。野球チーム。自動改札。ジャンプの発売日。
とどめは中三の修学旅行である。田舎の中学の修学旅行でなぜ東京ディズニーランドに行くのか。その答えがすべて詰まっている。
「おまえら、田舎者なんだぞ」
田舎の義務教育は、それをゴールにして終わる。
〇 お盆にて。
8月にお盆で墓参りして、9月にお彼岸で墓参りするのおかしくね? 統合しない?
もはや8月のお墓参りとか生命の危機やろ。
そんな感想を抱きながら、灼熱の旧河北町の坂道を登っていく。
僕の爺さんが移住してきて墓を建てた。
僕の親父がここを出た。
わずか2代4人を収めるだけの先祖代々の墓である。
うちの親父は入るだろうが、うちの母親は祖母と折が悪かったので海に撒けと冗談交じりに言う。
4歳までを過ごしたこの地に僕の思いは全くない。まして石巻の市街出身の嫁さんからすれば、入る義理もないだろう。
それはまぁ、子供たちも同じ。上二人は女子だったので〇〇家もこれまでだな。くらいに気楽に思っていたのだが、3人目は男子だった。うん。いいよ、別に墓とか、もう。
少子化も進むが、お墓システムも限界である。
これはみんなが農家で、長男が家を継ぎ、次男三男が戦争で死んでた時代の名残だ。
嫁さんの石巻の墓も、3人兄弟の下はアメリカへ嫁ぎ、上は他県の二人姉妹の長女と苗字こそ旦那側だが実質養子のような立場になってる。誰が守るのか。
〇 少子化の原因
少子化の原因はいろいろ言われているが、一番ぼくがしっくり来てるのが「男性のリベラル化」である。
大学の同期のM君は二人兄弟、姉弟の弟である。彼は大学を出て一部上場のそれなりの会社に勤めてそれなりに稼いでる。
普通だったら、結婚して子育てして。たまに北海道の実家に帰って。みたいなおっさんになってるはずだ。
だが、彼は、おちんちんのついた女の子が大好きだった。
何を言ってるのかわからねえが、マジで僕もそう思う。あれってホモとは違うんですかね。教えてLGBT業界。
なので、何か仕事をして趣味で絵を描いてで生きてる。リベラルとは自公政権を支持しないことではない。伝統にとらわれず、自分を大切に、自分らしく生きる。これが本来のリベラルのはずである。
彼の例は極端ではあるが、妻子を養わなければならないという概念を捨て去り、自分らしく、自分のすきなように生きる。男性が解放されたのだ。
振り返って。僕自身はネトウヨである。左翼の金城湯地で育つと弱者はそうなる。
大阪にも巨人ファンがいるが、あれは巨人が好きというより「身近な阪神ファンが嫌い」という理由でなってるらしい。わかる気がする。
そんな僕であっても、子供に対して、伝統ある〇〇家を継げ、とか、絶対に家業である〇〇をやれ、とか、ましてお前が墓を守れとか思わない。うちの先祖ごとブルドーザーでならしてもらって構わない。
世の中のお父さんお母さんが子供に中学受験だの英語だのうるさいのも、滅びゆく日本から出てほしい、日本にとどまるなら勝ち組をキープしてほしいという思いに過ぎない。家に残って自分の面倒を見てほしいと思って子育てしてるのは圧倒的に少数派だろう。
〇 まぁ。
ネトウヨで保守的な僕であっても、子供に残す言葉なんてこれしかない。
男性はリベラル化しているのだ。
Posted at 2024/08/28 09:58:04 | |
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