
地球温暖化、気候変動問題に関して、これまで自分はネガティブな意見を書いてきました。
既に地球温暖化が始まっているのなら、海水温の上昇により海洋からのCO₂の放出が増えるため(地球温暖化CO₂起原説が正しければ)カーボンニュートラルでも不十分で最早手遅れなのに、30年後のカーボンニュートラルをドヤ顔で語っている偽善には不快感しか覚えません。
電力問題では脱原発をしつつ石炭火力も論外ということで、天然ガスに注目が集まりました。
天然ガスだって得られるエネルギーの割には石炭よりCO₂の排出が若干少ないというだけで、問題の解決には何の役にも立ちません。
それなのに天然ガスの需要が増え、天然ガスの市場価格が高騰してしまいました(冒頭画像)。
コロナ禍からの世界経済の回復が見通せない中、天然ガス産出国が供給を絞っているのかと思いきや、世界最大の天然ガス生産、輸出を誇るカタールは既に生産量を最大限に増やし、これ以上の増産は不可能だと伝えられています。
カタール、LNG供給で「限界到達」 価格沈静化になすすべなし | ロイター
https://jp.reuters.com/article/power-prices-idJPKBN2H11NR
一方の石炭も中国とオーストラリアの関係悪化から市場価格が高騰する状況だとか…
結果として中国や欧州で電力不足が発生し、半導体不足と相まって工業製品の生産が滞るというgdgdな状況が続いてます。
コロナ禍で世界各国が金融緩和や財政出動を進めて市場にマネーが大量に投入されている中、資源や物資の供給不足が続けば世界的なインフレの発生が懸念されます。
どうなることやら…(´Д`;)ハア…
私はこれまでこのブログで、将来のエネルギー政策についてもっと真面目に議論しろと、繰り返し書いてきました。
原子力にも火力にも頼らないで太陽光や風力に依存するなら蓄電技術の進歩が必要だというのはわかりきっていた事です。
日本より緯度が高く冬になれば極端に日照時間が短くなる欧州において、太陽光発電への依存度を高めるにはまだまだ乗り越えなければならない課題が山積しているのは明らかです。
日本や欧米諸国は2050年までにカーボンニュートラルを公約してしまいましたが、それを笑いながら見ている国があります。
西側諸国より10年遅い2060年を期限としている中国です。一応中国でもEVを普及させたりなどの一定の政策を実行してはいますが、今後の自国の産業に有利になるように振る舞っているだけの話です。
もしも西側諸国が2050年までに公約を達成できなければ自分達も公約を破棄して対応するだけの話ですし、西側諸国のお手並み拝見…といったところでしょう。
ここに来て産油国であるロシアとサウジアラビアも、中国に追従して2060年という期限でカーボンニュートラルを公約しました。
ロシア、2060年までに炭素排出実質ゼロへ プーチン氏表明:AFPBB News
https://www.afpbb.com/articles/-/3370707
CNN.co.jp : サウジ、2060年までに温室効果ガスの排出ゼロへ ムハンマド皇太子が目標示す
https://www.cnn.co.jp/world/35178480.html
技術的に可能であれば10年遅れで対応するけど、そうでなければ自分達は追従しないよと宣言したようなものです。
そもそもサウジアラビアなんてカーボンニュートラルが達成されて石油収入がなくなれば国家が存続しているかどうかもぁゃιぃ国です。
こんな話を誰も額面通りには受け取りません。
そんな中、EUが原発容認の動きを見せ始めました。
欧州委員長、「原発は必要」 脱炭素化へ活用―燃料高騰が背景・EU:時事ドットコム
https://www.jiji.com/sp/article?k=2021102300436&g=int
一部の環境活動家達により脱原発に進みかけていたEUですが、一時の資源エネルギー価格上昇で早くも弱気になっています。
天然ガスの需給見込み等を真面目に試算すらせず、政治家達が人気取りのためだけにブームに乗っかって暴走しただけというのがバレバレです。
ホントに大丈夫なんでしょうか?
一方その頃日本ではこんなニュースも流れてきました。
日本や産油国など 気候変動対策の報告書に修正要求|テレ朝news
https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000232862.html
気候変動対策をまとめる国連の報告書について日本など複数の国が、化石燃料からの早急な脱却の必要性を記した箇所を修正するよう求めていることが分かりました。
HV技術でリードするトヨタの意向を汲んだ対応かと思いますが、日本政府として当然の対応です。非現実的な脱化石燃料の流れにブレーキをかけなければ世界経済が混乱し、下手をすれば戦争になりかねません。
昨今のSDGsの流れは、中国やロシアなどが西側諸国を混乱に陥れるための陰謀ではないかと疑わせるに充分な状況が揃っています。
コロナ禍の先行きに明るい兆しが見えてきた今、世界はもうちょっと冷静に将来のエネルギー政策について議論を進めるべきではないでしょうか?
この百年以上の間、世界は共産主義者により数多くの混乱に陥れられました。現在「リベラル」と呼ばれる連中は、冷戦終結により絶滅しかけた共産主義者の生まれ変わりみたいなものです。いわゆる「環境活動家」と呼ばれる連中もその一味です。
世界が今、ヤバい方向に向かっているようにしか見えません。
今世界の政治家はもう一度20世紀の歴史に学ぶべきです。状況は洒落にならなくなってきてます。
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2021/10/24 21:05:39