
正月休み明けから、新型コロナ;COVID-19の新規感染者数が爆発的に増加し始めました。
我が神奈川県では意外とまだそれほど多くはないので医療現場での実感はまだないのですが、まあ時間の問題です。
前回の記事でオミクロン株の市中感染はまだ限定的と書いてしまいましたが、どうやら今回の急増の主体はオミクロン株のようです。
「水際対策」で持ち堪えたのは一ヶ月ちょっとだったという事になりますが、それでも随分と時間稼ぎができたのではないかと思います。
米英仏等では連日10万人を超える新規感染者数を記録する大流行になっていますが、医療崩壊や経済的混乱を来す事態にはなっておりません。
マーケットの値動きを見ていると、オミクロン株に対して楽観的で、既にコロナ後に向けてポジションを張っている投資家が多いようです。
「投資は自己責任」ですので他人事ではありますが、大丈夫なんですかね?
ところで、
12/29に上げた記事で小児や若年者の重症化・死亡リスクがどうなのか?という問題をポイントとして上げました。
まだまだデータの集積が不十分ですが、オミクロン株感染による小児の重症化リスクは極めて低いのではないかというCDCの見解が示されました。
オミクロン株、子どもの重症化示す兆候確認されず=CDC | ロイター
https://jp.reuters.com/article/health-coronavirus-cdc-children-idJPKBN2JH1FQ
悪い話ではありませんが、今後小児へのワクチン接種を検討する上で悩ましい話になります。ワクチンの効果が限定的であることに加え、感染による重症化リスクが低いのであればワクチン接種による有害事象発生リスクの方が問題になります。
かつては自分も小児へのワクチン接種適応拡大が急務である旨このブログにも書いてきましたが、オミクロン株が主流となれば小児へのワクチン適応拡大は再検討すべきでしょう。
オミクロン株が発生した時に、モデルナは100日程度でオミクロン株対応のワクチンを出荷出来るとしていましたが、世界の需要を満たすのに必要な量を供給するには更に半年〜1年間は必要でしょう。
オミクロン株の震源地南アフリカ共和国では先月中旬に新規感染者数がピークを迎え、その後減少し続けていますが、欧米諸国はまだピークアウトしていません。これらの国々の状況を見て、今後の日本の対策を検討をすることになります。
ワクチンに関しては、接種後二ヶ月位は一定の「感染予防効果」が認められるようですが、それ以降は感染予防効果は期待できないようです。
今日は日本でも追加接種後のブレイクスルー感染事例の発生が伝えられました。
埼玉県で3回目接種後にコロナ感染 初確認|日テレNEWS24
https://www.news24.jp/articles/2022/01/08/071009923.html
それでもワクチン接種により重症化予防や死亡リスク低減という効果は持続するようですので、これまで通り手洗い・マスク着用等の感染予防対策を継続しつつ、機会があればワクチン接種していただくしかありません。
高齢者等の重症化ハイリスク群へのワクチン接種による重症化予防効果が接種後どれくらいの期間続くのか…というのも気になりますが、まだデータがありません。
厚労省によれば、
医療従事者等や重症化リスクの高い高齢者施設入所者等は、接種間隔を6か月に短縮するとともに、その他の高齢者は、令和4年2月以降、接種間隔を7か月に短縮することを政府の方針としているとのことです。
イスラエルでは既に4回目の接種が始まっているようですが、これはさすがにやり過ぎのような…しかしこれでも感染者をゼロにするのは不可能でしょう。
オミクロン株の出現で、ワクチンだけで感染予防するのは無理な話になってしまいました。
しばらくは正念場が続きそうです。
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2022/01/08 23:25:56