
眼鏡・サングラス用レンズの中に「調光レンズ」と呼ばれるタイプの物があります。
明るい場所ではレンズに色が付いてサングラスに、暗い場所では色が抜けてクリア…とまではいかなくても夜間運転でも支障がないレベルまで色が薄くなるレンズです。
昼夜問わずオールマイティに使えるレンズではありますが、これが運転用眼鏡として理想的かどうかと問われると そうとは言えません(ダメだとは言いません)。
問題点の一つとして
「調光レンズは(原則として)紫外線に反応して色が変わる」という点があります。
自動車内ではオープンカーを除いて前後左右の自動車ガラスを通して見る形になります。そしてその自動車用のガラスはほぼ全て「UVカットガラス」です。窓やサンルーフを開けない限り車内には紫外線がほとんど入ってきません。
そのため
西日や朝日の直撃を受けようが車内では通常の調光レンズには色がつきません。
しかし近年では「可視光調光レンズ」と呼ばれる、紫外線のみならず可視光にも反応して色が変わるレンズも出てきました。
冒頭写真はHOYAレンズが出している可視光調光レンズ
「センシティ ダーク」の製品紹介ページから拝借しております。
このタイプはUVカットガラス下でも透過率50%程度まで色が付くようです。
HOYAの他にも米国Transitions社が作っている
XTRACTIVEという可視光調光レンズ(調光素材だけ?)を採用した製品がニコンや昭和光学、東海光学といった国内レンズメーカーから発売されています。
もう一つの問題点として、急に周囲が暗くなった時に調光レンズが完全に退色するのに数分間の時間を要してしまうという点もあります。今回自分が跳ね上げ式フレームを選択したのは、調光レンズでも急に暗い場所に入った場面では「危険な時間」が発生しうるというのが大きな理由です。
個人的には偏光レンズでなくて50%程度の透過率だと朝日や西日の直撃を受けた際には物足りなさを感じそうで、運転用サングラスとしてはもう一声欲しいというのが正直なところ。折角跳ね上げ式フレームを購入したんですし…
と思っていたらTransitionsには「偏光+調光」という製品もあるらしく、注目してみました。
ところがこれ、可視光調光レンズなんですが、
紫外線に反応して更に色付いて偏光レンズとして機能するというタイプで、UVカットされたクルマの中では偏光レンズとして機能しない…という製品のようです…残念…
偏光と可視光調光を兼ね備えた製品では同社の
Drive wearという製品があるので、運転用にはそっちがおすすめ…と紹介されています。
こちらの商品は偏光フィルムにより室内での透過率が50%程度、そこにさらに可視光調光フィルムが入って日中の車内ではもう少し暗くなり、屋外の紫外線存在下では更に暗くなるという製品です。
夜間運転には75%以上の透過率の物を使用すると法的に定められていますので日没〜日の出の夜間運転には使用できませんが、日中使用では状況によって暗すぎるという事態にはあまりならなさそうです。今回は跳ね上げフレームですので、必要であれば跳ね上げてしまえば良いですし。
ということで、これを今回は第一志望ということにして取扱店や価格を調査し始めたのですが…ここに更にもう一つ問題が発生しました。
続きはまた…
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2024/09/17 21:30:17