今回はルノー・トウィンゴ’93です。
この車、1巡目の5/7は相当にセットアップを繰り返しています。3回ほどセッティングを組みなおし走っていました。この時のタイムが25’29.660、FL:2’02.356となります。
ここまでガチガチに何度も組んだセッティングです。今更どうしようって感じですが、2巡目の検証をすると決めたのでやってみます。
一先ず、リバリー作ろう。
ルノー・クリオ マキシのキットカー1995で作成。
このトウィンゴ、さんざん走ったのでデータが取れています。
作戦としては7/5周か、6/6周の1ピット作戦。この時は6/6周で25分30秒切りです。
検証するにあたってこのセッティングで6周をドライで試走してみます。
トウィンゴはSSタイヤのため6周しか持ちません。ですので、6周走ってどういう変化になるかを探る必要があります。
前回のセッティング。
この時のセッティングシートは
5/7の記事を参考にしてください。
この時はバラストがフロント85㎏でDF30/50です。
合計タイムは12’27.942です。タイムの落ちは6周目でガツンと落ちています。
ここから見直ししてバラストを増加して100㎏に。DFも50/60に増加してみました。
足回りもギア比も修正しています。
合計タイムが12’25.960。前回からは-1.982のタイム短縮です。6周目の落ち幅が少ないのが効いています。
全体的なタイムも前回よりも良いです。
肝心のタイヤの持ちもほぼ変わりません。
となると、この差はバラストと85㎏から100㎏に増やしたからなのか、それともDFを増やしたからなのか?ということになります。ギア比の可能性もある。
次はバラストは前回と同じでDFを80/70に増加したパターン。足回りとギア比は上と同じです。
タイムは12’24.291でした。前回と比べて3.651、上と比べて1.669のタイム短縮です。ただ、6周目が2’08.043というワーストタイム。それでもこちらが速かったのは、1~5周目までのタイムがさらに速かったためです。つまり6周目さえなんとかすれば前回のタイムは抜けるということです。
(注:FM2になっていますが撮影のためブレたためです)
タイヤの消耗はわずかにこちらの方が悪い。
でも、タイムはこちらの方が良い。
WTC600東京エクスプレス東12周なので、このタイム差を単純に2倍にしてみると前回のタイムから最大で7秒は縮めることができるという予測となります。
こちらの方が1~5周目までの平均ラップが速いのはDFの効果となります。
このセッティング。パッド・デジタル(アクセルとブレーキがボタン)の悪癖が顕著に出ているセッティングです。DFで旋回性を上げフロントタイヤを押し付けた結果、タイヤの摩耗率はこちらの方が悪くなっています。特にパッドデジタルではアクセルブレーキが常に0か100しかないためタイヤの摩耗はより進みます。とはいっても6周走ってこちらの方が1ドットくらい少ない程度ですが。
それにしても最大7秒の短縮が見込めるとなれば、これで挑んでみようと決断しました。
今回組んだセッティングシート。
青字が変更点。足回りでの大きな変更点は前回はキャンバーが2.0/2.2だったのを3.0/2.0にしたこと。DFが80/70に増加したことです。
前回のセッティングはクイックですがその分挙動の安定性がないという。一発のタイム狙いのピーキーなセッティング。
今回は、DFもしっかり使って安定してコーナーをクリアー出来るセッティングに変更しています。
このエンジンは608PS/7500rpm、65.6kgFM/5500rpmです。
ここからギア比も修正。前回は1速が150㎞/hでした。これだと2速につないだ時にピークトルク付近になりすぐにタイヤが空転してしまいます。
ですので1速を170㎞/hに、2速を210→220㎞/hに変更。
3速は前回は広すぎたので275→265㎞/hに。
4~5速は加速重視のため4速320→310㎞/h、5速385→370㎞/hに変更しました。
となると燃費の問題がでてきます。

前回は立ち上がり重視だったのでアンチラグが高になっていましたが、今回はOFFにして燃費を押さえます。アンチラグも考え物でして、パワーが出る分FFのタイヤには厳しい面もあります。
画面左に前回との差がでています。
今回は低~中速でのコーナーリング特化型となります。
DFを増加しているため最高速が3㎞/hほど落ちますが、インフィールド内での速さを上げています。
タイヤの摩耗の影響が一番大きい場所がインフィールドなのでここをどう安定して速く走るか?という考え方です。
SSタイヤ装着なのでどんどんタイヤが摩耗してきます。摩耗が進めばタイムが落ちますが、その状況下でどれだけタイムの落ち幅を少なくして走るかということになります。今回のセッティングは6周目が非常に厳しくなりますが、そのロスタイムを1~5周目でそのカバーして走るということです。
GT上では今回のセッティングは前回よりも遅いと評価されています。
これは理論値であり実際はSSタイヤはどんどん摩耗して6周で尽きる寸前まで行きます。
だからこそ、6周走ってどうなるのか?という検証が必要でした。
実走です。
作戦をどうするかです。
前回は6/6周の1ピットで25’29秒でした。
これは後半の周回遅れのライバルの流れからの選択です。
7/5周でのタイムは25’31秒でした。
このWTC600東京エクスプレス東12周はハーフウェットから徐々に路面が乾いていくコース。タイヤの摩耗からみると前半7周がドライでの6周に相当します。
前半の7周目で何とか走り切って、後半は前回で行くのか。
前半6周でピットインして、12周目を何とかして走るのか。
どちらがいいのかわからずタイヤの摩耗を見て決めようと思いました。
走ってみると思った通り、ドライ6周目と同じタイヤの摩耗率でしたので7周ピットを選択。
前半のタイムは前回よりも速いです。
後半戦。
2’02秒台が3連続。タイムが上がっているため周回遅れのライバルの動きが若干変わっていました。トータル25’29.660→25’25.263となり、4秒ほどタイムが短縮。
FLは2’02.356→2’02.638で+0.3秒遅くなりました。
今回は、ラップタイムの底上げが功を奏した結果となりました。
【もう一つの検証結果】
セッティングを組むにあたってずっと気になっていたのがデバイスに関係ないセッティングを組むことが出来るのか?ということでした。
車という物理モデルがGT7の物理演算上でデバイスの特徴に左右されず最適に動くセッティング(数値)があるのか?という疑問です。
今回もSALTmscさんが追走してくれたのであらためこの部分を検証してみました。
ハンコンではどういう違いがでるのか一番知りたいところなのです。
お互いのピットイン直後の状態を撮影して見比べてみる。ラップタイムが速い遅いではなくどのようにラップタイムが周回ごとに変化していき、ピットにたどり着いたのかを分析します。
思わずガッツポーズです!
ラップタイムの推移、タイヤの摩耗状態、残燃料。ほぼ同一です。
これが何を意味するのか。
全く同じセッティングを使用して、違うドライバーが走る。一人はパッド・デジタル、もう一人はハンコン+シム。
その結果が同一ということ。
GT7の物理演算上では操作デバイスに関係なく同じタイムが出るはずです。あくまでも理論上の話です。
パッド専用・ハンコン専用と言ったセッティングはデバイスの特徴に依存したセッティングです。それが悪いわけではありません。そのデバイスの特徴を存分に使った自分だけのセッティングだってあるわけですし。
それなら、どんなデバイスでも同じように操作できるセッティングもあるはずです。
車自体ががGT7の物理演算上正しいセッティングになっていればそれは可能じゃないのか?
パッド・ハンコンはあくまで入力方法の違いであって、物理演算上ではどんな入力方法であっても入力値は入力値でしかなく同じ計算結果となるはずじゃないのか?
その答えが今回、SALTmscさんがハンコンで走ってくれたおかげで、セッティングが物理演算上正しい動きに近づいているということが解りました。2巡目の検証方法はこの視点でいいということです。
セッティングを作った側としてはこの結果はすごくうれしいことなんです。