大和葛城山(その2)
投稿日 : 2015年05月12日
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朝から長い前置きだったが、15:00になってようやくハイキングスタートである。
バス停から旧国道を歩くこと約400m、水越峠の頂点で国道と交差する、尾根伝いのダイヤモンドトレールに到着。
標高510mからのスタートだ。
ダイヤモンドトレールというのは水越峠の南にある金剛山(金剛石=ダイヤモンド)にちなんだトレッキングルートで、北は奈良県香芝市の屯鶴峰(どんづるぼう)から南は大阪府和泉市の槙尾山(まきおさん)までの45kmを縦走できる。
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よく整備されていて、とても歩きやすい。
雨水が流れて登山道がえぐれてしまわないように、水路まで設けられているのは初めて見た。
11.JPG
らくしょーらくしょー
標準コースタイムは小一時間といったところか。
まあ、1時間もあれば着くかな。
3
なーんて、甘い考えは500mほど歩いたところでたたきのめされた。
なんだこの階段はー!
どこぞの神社の参道かよ…
重い荷物を背負っていても、急勾配を登るとしても、小さな歩幅でチビチビと歩けば平気だけど、階段じゃそうはいかない。
とにかく、太ももの筋肉ばかりに負担をかけないように、トレッキングポールにしっかり体重をかけて両腕で引っ張り上げながら、体全体で登る。
4
ときおり緩やかになる勾配にほっとするのもつかの間、コースの大半は階段状でやっかいだ。
1kmも歩かないうちに太ももの筋肉が悲鳴を上げ、心が折れてきた。
もう帰っちゃおうかな…
咲いてるツツジももう見たし。
いやいや、引き返したって、もうバスないがな。
明日になってもあのバス停にはバスは来ねーし。
モチベーションはなんとか回復したがムリは禁物。
痙攣して歩けなくなるのだけはまずい。
スキーの練習しすぎでゲレンデから出たとたんに痙攣して、ロッジまで脂汗をかきながら歩いた悪夢のような記憶がよみがえる。
あのときは200m歩くのがやっとだったなあ。
今のペースを維持したら間違いなく痙攣コースなので、ペースを落として、より多く腕への負担を増やす。
スポーツドリンクとミネラルウォーターを合計3L持ってきたのは正解だったかも。
水分補給が足りないと痙攣しやすくなるって聞いたことがあるのだけど、今回は虫の知らせか、たくさん水を持って行かなきゃ、という気がしていたのだ。
こんなとき、歩きながらでも水が飲めるような装備が欲しいな。
手に水筒やペットボトルを持って歩くのは疲れる。
今はいちいちリュックを降ろしているけれど、こういうときは骨が折れる。
5
当初の勢い半減で、ヒイヒイ言いながら登りきり、どうにか日が落ちる前にツツジ園に到着した。
オレ頑張った!頑張ったオレ!
傾いた日差しに照らされてツツジの赤がいっそう引き立つ。
一目百万本といわれる群生は感動すらおぼえる。
手入れはされていると思うけど、植えられたものではなく、天然の群生が山肌一面に広がっているのである。
ツツジ越しに金剛山も見える。
そのうち時間がたっぷりできたら、ダイヤモンドトレール縦走もしてみたいな。
6
さて、ぐずぐずしてもいられない。
暗くなる前にテントを立てなくては。
このテントも父が学生のときから使ってるもの。
山岳部だった父がアルバイトで試作品テントの実用試験をやっていたそうで、その試作品がコレ。
重いし、組み立てるのが難しいし、中途半端にツェルトみたいな構造で、謎の機能もちらほら。
バイクツーリングのお供にさんざん使ってきたが、いまだに壊れてないので使い続けている。
7
テントを立て終えたところで、くたくたの腹ぺこ。
とりあえず米を研いで、吸水させてる間に葛城山の山頂へ向かった。
ようやく山頂に到着。
8
なんだか長かったなあ…
いつか行こうと思っている宮之浦岳への布石として、テント泊ハイキングを試してみたが、本番までにはもっと体力つけないとな。
夕日に黄昏れてそんなこと思いをめぐらせたあとは、カレーの時間だ。
つづく
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