十国峠 その2
投稿日 : 2013年08月24日
1
ちなみに、ここのケーブルカーは運転台が麓駅の改札脇にある。
多くの場合は巻き上げ機のある山上駅に運転台があるので珍しいパターンだ。
2
さて、マニアックツアーの様子。
出発前や走行中にフリップでケーブルカーに構造を説明してくれる。
3
このあたりは子供の頃に小学館だったか学研だったかの図鑑でさんざん読み込んでいたので、解説図を書けと言われてもできるぐらいの知識。
4
しかし、巻き上げ機の実物をこんなに間近で見られるなんて機会はこれが初めて。
機械室に入ると、スキー場のリフト乗り場やらフェリーの甲板やらで嗅ぐことのある油のにおいが鼻をつく。
巨大な歯車付きプーリーの手前に見えるギアボックスのケースには「テオドールベル」という製造会社と「1924」という製造年の刻印が見られる。
ギアボックスの軸上右側はブレーキで駆動軸に固定された鋼鉄の円筒を外側からシューが押さえる形式。
左に常用、右が非常が並んでいる。
動力モーターは軸の両端にあり、一方が主でもう一方が副。
モーターと軸はドグクラッチで接続され、副モーターは接続が切られ、主モーターが故障した際のバックアップとなっている。
どちらのモーターも同型で1年おきに主と副で運用が入れ替えられるのだそうだ。
5
今回のマニアックツアーで知った知識はもう一つ。
ケーブルカーの線路はどこも、ふもとの方が勾配が緩く、山上の方が勾配がきつい。
わたしは山の斜面の傾斜の都合でこうなっているのだと思っていたのだが、実はケーブルカーの特性を活かすために設計されているのだそうだ。
ケーブルカーの発車直後から充分に加速するまでの間、麓駅から引き上げられる車両は緩い勾配を登り、山上駅からつり下げられる車両はきつい勾配を下る方が、位置エネルギーを利用して加速を付けやすく、エネルギー効率が良いのだそうだ。
駅に到着する直前の減速時は逆の原理で減速しやすいということらしい。
関連リンク
[PR]Yahoo!ショッピング