2-ブトキシエタノールでのISV洗浄液(インラインブローバイドレンシステム用)

ISVバタフライ周辺部に堆積するPMは、バタフライの開きが少なければ少ないほど吸気を阻害し、また、堆積したPMをバタフライが乗り越えた時に急激に吸気が増大するため吸気制御がギクシャクしやすくなります。
この弊害はATのロックアップクラッチの断続や変速動作に「滑り」として現れ、不快な変速ショックになります。

このISVの清掃はベゼルを切って拭き取るのが最も堅実で最適なものですが、ベゼルにアタリがつかないとなかなか大変であるとともにかぴばらさんのようにベゼルのロック樹脂を壊すと安易に脱着すらできなくなります。

そこでISVバタフライ周辺部のPMを溶解し、インマニ奥に流し込んでバタフライ周辺部からPMを排除するために今まではRMC3Eを使用していたのですが、500mlで6000円と高価であること、また、PM粒子をバラバラにしDPFに流し込んでしまうことを防ぐために2-ブトキシエタノールを希釈して堆積PMを軟化し、ISVバタフライ周辺部から排除できないか？と考えたのが今回の作業となります。

水道水でブトキシを3倍希釈したものが堆積PMに吸収される速度が1番速いのですが、軟化具合がイマイチ。
2倍希釈が1番良いように感じました。

実際の作業に移ります。
ブローバイドレンシステムはアイドリングで発生する負圧を用いてインタークーラー出口に接続されている樹脂パイプ内に溜まったブローバイオイルや凝集した水分を排除するシステム。
厳冬期の北海道などでは使用できないオイルキャッチタンク方式の代替システムとなります。

このシステムの負圧取り出し口がインマニに開けたヘソの穴なんですが、意図的にホースに接続を設けてここからISVバタフライ周辺部にPM軟化液を導入できるようにもしてあります。
一般的に潜望鏡と我々が呼んでいるEGRのインマニ内部のパイプには先端に開口部がありますが、そこから霧状の液が、また潜望鏡の根本からは液体の軟化液が出ますから潜望鏡の詰まり防止としても機能します。

ここを切って洗浄液を入れるだけ。
とりあえず15ml入れて様子を見ます。

バタフライ裏に洗浄液は出てきますが、バタフライバルブとISVハウジングの隙間が狭く、また、負圧によって吸気と一緒に跳ね上がりハウジングに堆積したPMを溶解します。
これにより手軽にISVの清掃が可能となります。

溶解したPMはインマニ奥へ飛んだりエンジンに吸い込まれDPFに堆積しますから、DIYでDPFやインマニ洗浄が可能なかぴばらさん専用システムであることがなんとも歯痒いところっすね。。。