ベッキーモデル(?)
投稿日 : 2012年01月10日
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元々はセミオーダーHSHのP-Projectでしたが、持ち主の意向で3シングル化。後に弊社でフレット交換(ジャンボから細い物へ)したギターです。フレット交換の歳に、指板Rも円錐Rに変更した仕様です。色々弄って居ますが、そこまでガチャガチャになっていません。今回はハードウェアを新しく機能的な物へ交換します。
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ペグは元々Gotohのロトマチックが付いていました。今回はベッキーモデルということでSperzelの6Lを選択。ギア比の粗い、ロックタイプの王道的なペグです。元々のロトマチックのペグ・ポストが長く、ナットテンションがかかりにくい仕様になっておりイマイチだったんですが、今回Sperzelに交換することで6弦で約1.5mmも落とすことが出来ました。このギター・・・ヘッドの板厚が若干分厚いです・・・(^ハ^;) 1~2弦は面位置ですね。
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ブリッジのアンカー・スタッドを入れて行きます。ココはやり直しが利かないので、慎重に計算の上穴あけ取付をします。精度はかなり出ていると思います。俺の仕事は木工ですが、ポルシェでは主に鉄工もやりますので精度を追求するのに余念はありません。(プロだから当たり前ですね!)今回もバッチリ収まりました。
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ブリッジは実はJEFF BECKモデル同様のものを取り寄せて付けました・・・何と贅沢な!ブリッジが決まったらピックガードの加工です。現状ではガタガタになっていますのでぴしっとまとめます。特に6弦側ではブリッジのベースプレートとピックガードが微妙に干渉してしまいますので、当たらないように落とします。
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削り落とした後です。ルーターでやりますのでセットしたら10秒で完成です。印象がグッと良くなりました。
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元々HSHだったのを3シングルに改造しているので、ザグリが変更されその際に導電塗料が塗布されていますが、アーシングが全くされていませんでした・・・(^ハ^;) 今回のアーシングはフロントPUの一番遠い部分からセンター、リアに落としていってアッセンブリーに落とし、グランドを取ります。コレで電位差を無くしノイズを軽減します。古くからの工法です。私が知る限り1960年代の初め頃からギターではやっていました。
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本人の希望で1音アップできるようにフローティングさせていますが、角度的には2度ぐらいかな?最初のセットアップ時はもうちょっと角度が行ってたんですが少し戻しました。この位置で6弦1音半アップできます。そしてこの黒いバネはバネレートが凄く柔らかいのでクリケット奏法がやりやすいです。ビロロロって感じです。
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こんな感じで完成です。各部の馴染みを見るために、数日チェックします。音も倍音が豊かで良い感じです。昔のギターをリノベーションするって良いですよね。パーツの設計は今風でなかなか贅沢仕様ですよね。因みにFenderから出てるJeff Beckモデルはローズ指板/アルダーボディーに対して、ベッキーモデルはエボニー指板/ライトウェイト・アッシュボディーです。ナットはローラーではなく、カーボン製なのですが摩擦係数がそんなに低くないため今後ジュラコン等に交換すると良いでしょうね。う〜ん格好いい!ジーンズに似合いそうなギターですね。
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