シフトリンケージブッシュの補修 二箇所目
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
3時間以内 |
1
車検取得後最初の補修がこれになるとは•••
車検を取得し喜んだ次の日の出来事。
走行中急にシフトノブがぐらぐらになる事案が発生。
ギアは入るけれどかなり遊びが多い状態からおそらくシフトリンケージのブッシュが砕けたなと、しかも今回は初めて味わうパータンなのでおそらくまだ交換というか補修をしていない一番奥の厄介なところだなと•••
恐る恐るシフト周りをばらしてみるとこの写真のザマです。
すみません、写真はあまりにも奥すぎて撮れてないですが、うっすら見える奥のシフトワイヤーの右の方にリングがありまして、そこが•••
言葉で説明しますと、シフトノブの真下にあり、シフトの前後を司るワイヤーとシフトノブをつないでいるリンケージのブッシュが壊れてシフトノブがグラグラするという仕様になっております。
簡単に想像してもらうとすれば指輪は指に入っていれば遊びはありませんが、指ではなく鉛筆だったらどうでしょうか、指輪はグラグラしてその鉛筆から抜けてしまいますよね。
今ここです!!笑
細心の注意を払って土日まで運転してきました。なるべく、シフト操作をしないでの運転をする他ありません。
ただ、これは私はショートストロークシフトにしているのでギアが入る?のでは?普通なら遊びが大きすぎてギア入れができない状態かも?わかりません。
なお、4速から5速に入れるときに抜けやすそうなので最高でも4速までにしました。(5.6速に動かすとシフトノブが右に傾くとそのままリングと繋がってる棒の部分が下を向くのでリングがはず易くなります。)
万が一これが抜けてしまうと…
ギアが入らないので恐怖の
不動
の二文字が頭によぎります。
さて、こうなった際のコツですが、まず、ニュートラルに入れないか、ニュートラルでも1速2速側に引っ張っておく、理由はリングが抜けにくくする為
シフトノブは必ず1から4速のギアに入れてワイヤーをシフトノブで軽く押す(2.4速)、または引っ張りテンションをかけておく(1.3速)事です。
一番は1速に入れておく事でしょうね。
テンションがかかっていれば抜けません。
シフトチェンジの際はどうしてもニュートラルの時ワイヤーのリングにシフトの棒のテンションが抜けますからスッと抜きつつ次のシフトの位置へ持っていき一度リングの引っかかっているテンション感を感じてからゆっくりと入れる。
何十年も乗ってるけどこんなにシフトに意識を入れたのは初めてかもしれない笑
でもね、後でも書きますがこの状態のシフトの入り具合が好きです。
カコンって綺麗に入る。
2
ところで私は実はすでにこのあたりの修復をやってまして、最初はメジャーなシフトノブの横から出てるポールとその横についている金属製のプレートとの間にあるリングですね、こいつがガバガバになるというメジャーな修復をやりました。
この写真は第一段階のホースを使った隙間埋めの借り補修です。
ここの交換なら赤ちゃんのおむつ替えをするくらいの気持ちでできます。
これはすでにちゃんとした新品のパーツになってるので次回は…当分交換はしなくて良さそうです。
3
その次です、今度は6速に入らなくなりました。
そう、今度は横に動かすワイヤーとシフトノブをつないでるリンケージのワッシャーが砕けてグラグラになったのです
これはギリギリ手が届くというか無理くり届かせてシフトリンケージのリングにタイラップを通して隙間を埋めるという無理くり作戦にて修復しました。
が、ここもいずれはちゃんと直したいなぁと思っています。
でも今の所特段問題なし。
その時、いつか、もう一本奥のワイヤーのリンケージもぶち壊れるのでは?
と頭によぎっては居ました。
それが壊れたらどうアクセスしようかなぁと思いながら見なかったことにしました。
4
そして、ときは満ちたようですのでやってやんよ!
こういうのは出来るかな、出来ないかな、どうしようかな、どうすれば。
と言っていても仕方なく
とりあえずやっちまえ!
とやると案外すんなり行くもんなんです。
やらなきゃできないのです。
やるからできるのです。
やらないからできないのです。
もちろん、致命的な後戻りの出来ない領域に行ってはいけないのである程度のフローを考えてからやるのです。
やりながら、着地点を考える。
飛んだらどんな形であれ着地するしかない。
一応これ正規の方法で治す方法があるのですが、ものすごく大変なんですよね。
このシフトボックスは下からのアクセスはできるんです。
シフトの下にはなにがありますか?
ペラシャだったり触媒だったりがあります。
そやつらを取り払わないとアクセスできないんです。
幸い私の家は車体を上げなくとも車両下にアクセスできるようになっているので頑張れば触媒やらペラシャを外すことはできなくはないのでしょうが。
如何せん触媒外したことはないから固着しているかもしれないしペラシャも。
たしかペラシャはバランスを取ったりしなければならないので取り外せても組み直したときに変なバランスとかになると困りますね。
さらに、組み付けトルクが甘く走行中にペラシャが外れると、回転しているペラシャによって車体が回転して吹っ飛ぶらしいです。恐ろしいですね。
ということで若干敷居が高いのでとりあえず上から何とか補修できないか考えることにします。
そこでとりあえず内部状況を確認しようとネットを徘徊しているとありました。
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広い画なんですが、これが下から見たときのギアボックスなんです、このように下からアクセスしここまでできればパーツの交換なんて屁でもない作業です。
私はその中で赤丸の方は前回補修をしてまして、今回青丸の所を何とかしたいのです。
さて、どうしようかな。
手っ取り早くアクセスできるように穴を開けるのもありなのですが、何があれかってこのギアボックスもちろんセンタートンネルのところにありますが、このギアボックス内にアクセスするには、センタートンネルとギアボックスの2枚に穴を開けなくてはなりません。
なんとなく、ギアボックスは良いとしてもモノコックに穴を開けるのは少し気が引けます。
なんとかギアボックスのみならまだあれかなぁと思うのですが。
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そこで、なんとか上からこれといって加工なしでできないかなぁと思い。
よく観察したわけですが、この青丸のプレートが居なくなればだいぶ作業性があがるし、オレンジ丸のL字のパーツも外してよっこしてやればだいぶ穴の隙間を活用出来ますよね。
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ということで、シフトの周りのプレートを外してやりました。
10ミリのナット6こと13ミリのナットボルト4つを外します。
少しだけ注意なのですが
このプレートで持ってギアボックスは保持されているので落ちることは有りませんがギアボックスが少し下に下がりますので一応念のためにシフトノブを上に持ち上げながら作業しましょう。
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どうでしょうか、邪魔者が居なくなりだいぶ穴を有効に使えますね。
すでにほらワイヤーが見えるようになりました。
オレンジのナットですが、シフトボックスが下に落ちないように付けておくと良いでしょう。
9
で、よーく見るとロッドの先っぽに抜け防止の金属の歯止めがついてました!
つまり、よほど無理くりやらなきゃシフトのロッドからワイヤーのリングは抜けはしないみたいです。
でも、この歯止めがなくなったら抜けますからね笑
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そして•••今回もタイラップさんありがとうございます。
シフトロッドとワイヤーのリングとをタイラップで固定してやりました。
って簡単に書きましたが、これをやるのに超絶苦戦したのはいうまでもなく、運転席まで外してあの手この手で体制を変えてタイラップを通しました。
クソ暑い中3時間は格闘したと思います。
これはちょっと今回ギブアップかなぁと頭に何度か過りましたが、諦めたらダメだなぁと。
TTには土曜日に治したると約束をしなんとかこの1週間の通勤を頑張ってくれたので、私も粘りました。
その甲斐あって無事に通って良かった。
前後左右に動かして違和感がないかチェック
よーくシリコングリースを散布して滑りをよくしましょう。
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エンジンルームを開けてエアクリーナーをどかしてシフトワイヤーの調整をしなおしたら元に戻す前に一度実走行して違和感がないかスムーズにギアチェン時出来るかチェックしてあとは元に戻せば、完了です。
お疲れ様でした。
中々に苦戦しましたが、何だろうこの不思議な達成感は。
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これは昔ショートシフトキットを入れた時に純正との対比に写真を撮った時の写真です。
上がショートシフトで下が純正です。
ショートシフトを入れるとシフトノブの頂点の傾きが少ないですよね。
実は何とか直りましたが、今思うと不思議であのぐにゃぐにゃのシフトノブだけれどシフトを入れる時にすごくカコンって気持ちよく入っていたなって。
何というか引っ掛かりがないというか、もちろん私自身がシフトに集中して労りながらシフトしていたからかもしれないけれど。
おそらくシフトノブの傾きが違うので純正の方が傾く分シフトの頂点の振り子的なモーメントがかかってカコンっと気持ちよく入るのではないか、今のシフトだと短いしさらにショートスロトークになってしまった為腕の力だけで入れ込む感じになっている気がします。
TTに乗り始めたのは20代でまだまだ若かった、シフトは最速で決め込むのが正義とばかり思っていたのでシフトロッド自体も短くし、ショートシフトキットも入れてしまいました。
しかし、時は立ち立派な中年になるとその忙しないシフト操作に何の意味があるのだろうか?とすら思うようになりました。
せかせかと小蝿の如く走らせるよりダラダラとゆっくり流すほうが良いなと最近はもっぱら思うわけです。
なので、近々ショートシフトキットは取り外して純正にもどそうかなと
こういう時に純正部品を取っておくと良いですね。
でも、純正のシフトキットに戻すと今回のようにブッシュが砕けたりするとギアがいれられないかも。
しかしなんだかんだでシートもシフトも純正に戻す事になるとはつくづく歳を取ったんだなぁと思いますね。
しかし、本当に元に戻って?いや、補修しただけだけど普通にシフトが使えるようになって良かった。
結果としては、下からアクセスしたり穴を開けたりしなくても一応補修はできる、なるべくやりたくないけど。
ということになりました。
多分、歯止めが外せなて、なおかつ歯止めをもう一度ちゃんとつけることができれば、上からでもリンケージのリングのブッシュは交換できるかなと思います。
アクセスはできるので。
とりあえず、パーツを注文しておきますか。
今回使ったのは
13ミリのメガネ 前側のシフトボックスを止めてるナット用
13ミリのソケット 手前側のシフトボックスを止めてるボルト用
10ミリのソケットシフトボックスの周りのプレートを外す用
ソケット用のエクステンション5センチあれば
シフトボックス手前のナットを取り外すのに延長が必要
トルクスレンチ
T25
T10
タイラップ
マイナスドライバー
くらいでしょうか?
ただ、シートを取り外すのであれば
8ミリの六角レンチが必要です。
余談ですが、最近純正シートに戻して乗り始めましたが、若干のポジションの不満があったのでシートの前側にスペーサーを入れて膝の裏が少し上に上がる感じで尻下がりになるようにシートをマウントし直しました。
中々どうしてシフトも直りシートポジションも決まったのでいい感じになりました。
追記2025/7/7
シフトを直して乗ってみると思いの外スコンとギアが入る様です、ただの油切れだったのかな。
とりあえず、ショートシフトキットをつけたままでも中々に気持ちよく入るのでショートシフトキットはそのままにしてみます。
定期的にグリスアップしないとダメですね。
もしかすると単純にブッシュが崩壊しそうになり何かに引っかかってたりしたのかもしれないし、潤滑不足になり引っ掛かりがある様な状態になっていたのかもしれません。
今回はバラしてシフトボックス内もシリコンスプレーを散布しましたし、シフトのボールの部分にもたっぷりとぬってやりましたので、それも効果があるかもしれません。
なんにせよ不自由なくシフトチェンジできることは素晴らしい事だなと改めて思います。
体調を悪くすると健康の素晴らしさを感じるのと同じですね。
不具合が起こってわかる普段のありがたみ。
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