サクラが満開ですね。
今年は咲いてから気温が下がったり雨が降ったりで、長めに花見を楽しめています。
先日カメラを持ち歩き、花見がてら撮影もしました。

東急池上線 石川台~洗足池にて
さて、先日ディーラーに行った際に、SLフォレスターの試乗もさせていただきました。
狙ったわけではなく、もの凄い偶然だったのですが、訪問前日の3/27(木)に到着して先ほどナンバー付けたばかりとのこと。
ODO 7kmでホヤホヤの新車です。試乗第1号となってしまいました。
先日から一気にクルマ関係のライターさんが書いた記事が出回っていますが、試乗した日はさすがにまだ情報解禁前だったこともあり、blog書いたりするのは自粛しておりました。
試乗したのは、CB18エンジンを搭載した1.8Lターボ車です。型式でいうとSL5、グレード名はSPORTです。
元SK5-C型フォレスターのオーナーでしたので、その目線で気付いた点を書いていきたいと思います。
ちなみに、SLフォレスターを統括された只木PGMですが、SKフォレスターの布目PGMの右腕としてご活躍されていた方なので、SKを良く知ったうえでSLを開発されたことと思います。
この点でも自信を持って開発されたんじゃないかな、と思います。
■外観デザイン
見た目には北米スバルや英国スバルで先行しているものと何ら変わらないです。
ヘッドライトのコの字の部分がかなり薄型になり、シャープな顔立ちとなりました。
SKフォレスターがSJからのキープコンセプトで、特にSKの前期型はヘッドライトがSJ後期型と同じシェード式のADBだったため、前から見るとSJとほぼ変わらない印象でした。(と同時に前後で意匠がチグハグに…。個人的には前期型の方が顔は好きですが(笑))
今回のSL型ではぱっと見た目で大胆に変えてきたところに気合いを感じます。
SPORTのグレードでは、アクセントカラーにブロンズ調のカラーを採用していますので、ホイールを始めとして各所に散りばめられています。
ホイールの話の序でに、タイヤはSK5と同じく、225/55R18のFALKEN製ZIEX ZE001でオールシーズンタイヤです。
なおこのクルマはオプションのAdventureパッケージを装着しているので、グリルから六連星マークとスプレッドウィングが無くなり、各所にプロテクターが付いていて、よりタフな印象です。
細かいところだと、ドアミラーカバーがボディ色と同色ではなく、艶ありブラック(おそらくクリスタルブラックシリカ塗装)となっています。
後方からの眺めです。
SKからはガラッと雰囲気が変わりました。
カニの爪のテールライトは止めて、左右のリヤコンビランプを六連星マークを介して繋げるデザインとなりました。
ただ、テールライトの内側は光らないかな…。後日確認となります。
リヤコンビランプとテールゲート側のレンズ部分の高さ(リヤゲートのパーティングライン)に微妙な段差が相変わらず残っているのは残念です。
ここがピッタリ収まったらさらに良いと思うんですけどね…。
濃色系のカラーを選ぶと目立ちにくくなりそうです。
パワーリヤゲートは標準装備となりました。
SKの時は初期トラブル色々ありましたが、それを乗り越えて落ち着いたのかな。
バンパーの下に足を入れて検知して貰うタイプですが、特にストレスなく開くことが出来ました。
ライバル車や格下であるCセグのSUVでもパワーリヤゲート装備ですから、競争力維持のためにも標準装備で正解でしょう。
個人的には重量増だし手動で充分なので不要だと思いますけどね、時代の流れということで…。
リヤゲートの車名のエンブレムが無くスッキリした印象です。
車名の「FORESTER」の文字はリヤゲート中央に彫り込み式となりました。
切文字のステッカーを貼って個性を出せそうな箇所ですね。
S:HEVの「e-BOXER」エンブレムは残るみたいです。
「SYMMETRICAL AWD」のエンブレムは、両側Dピラーのショルダー付近に付いています。
SLフォレスターではAピラーとDピラーの根元、つまりボディのパーティングラインを敢えてのブラックのパーツとしていて、ボディの厚みを強調しています。
これによってツートンカラーの設定と、ウィンドウ下端位置を少し下げることに成功しています。
特にリヤクォーターウィンドウが広くなったため、運転していても左後方の直接視界が大きくなったのは効果的です。
SKではウィンドウ下端が後方に向かってキックアップするデザインだったため、リヤクォーターウィンドウの視界の広さには大きな差を感じられると思います。
ルーフアンテナは黒、ルーフレールは空力的にも有利なビルトインタイプとなっています。
ルーフレールの形状は選択グレードによって違うのかな。
このクルマはオプションのAdventureパッケージを装着しているので、ルーフのショルダー部分にもプロテクターが付いています。
■内装
基本的には11.6インチのセンターディスプレイを中心として展開する、最近のスバル車の流れと同じ雰囲気です。
GU型のインプレッサ/クロストレックの流れを汲んだものです。
具体的には、フロントシートが仙骨を支える「仙骨ブラケット」を採用したシート、シートレールを介さずフロアに直付けで強固となり、座り心地の良いものとなっています。
序でにフロントのカップホルダーも斜めの位置関係となっています。
SPORTグレードではSK5と同じ流れを踏襲しています。
シート素材にはウルトラスエード×合成皮革が採用されており、滑りにくくて着座時の収まりが良いです。
そしてピラーカバーとルーフトリムも黒色で、引き締まった印象です。
ただしSK5の後期型と同じく、運転席のペダルはアルミペダルではなく通常のもの。ここまで揃えなくてもいいのに…。(汗)
SPORTグレードでは、内装にもアクセントカラーとして随所にブロンズ調のカラーを採用しています。
これが目立ち過ぎず、煩過ぎず、程よい色調だと感じました。
各所のステッチも黒内装にアクセントが効いています。
ちなみに、地味~な変化点ですが、センターコンソールのQi充電器とセンターアームレスト内のETC2.0は標準装備です。
こちらはフロントドアの内張り。
ドアハンドルやウィンドウスイッチなど基本的には従来のものを踏襲しています。
ドアキックガードにも等高線を模した模様が入っています。ワンポイントで右下に靴の足跡が!
色んな所にワンポイントが散りばめられていますので、見つけたときはちょっとした発見です。
そしてオーディオはHarman Kardonが搭載されています。エンブレムも誇らしいです。
ちなみに、リヤラゲッジ右側にはしっかりウーハーが内蔵されています。
後席も基本的な装備はSK5を踏襲しています。
足元も広々で、シートヒーター付き、センターコンソール後部には後席用の充電用USB端子とエアコン吹き出し口があり、充実しています。
■走行フィールなど
エンジン掛けて出発です。
SK5で聞きなれたCB18の音ですが、室内は遮音性がさらに高くなりました。
軽く一転がりさせて歩道を跨ぎ車道へと段差を超えると、フルインナーフレーム構造でがっしりしたボディによって段差の乗り越えもさらにマイルドになりました。
CB18はコンパクトなので鼻先が軽いのですが、フルインナーフレーム構造だとどうしても車重が増えてしまいますので、良く言えばどっしりですが軽快感はスポイルされています。
CB18の踏めばしっかり加速するキビキビ感は健在です。
私の乗っていたSK5-C型の時からは制御するECUも変わっていますので、制御の緻密さに隔世の感がありました。
マフラー変えたら不等長エキマニのドコドコ音が聞こえるのは健在とのこと。テンション上がりますね!
あ、標準マフラーではしっかり音消しされています。
またSTIのマフラーがバカ売れして品不足になるのかな…。
ちなみに、スバルUKではSLフォレスターに2.0Lのe-BOXERが搭載されていますが、環境対応で最高出力が135ps/5600rpmにデチューンされたエンジンに1717kgの車両重量ということです。
日本国内向けのパワートレインはS:HEVともう1種というところを、CB18搭載にしてくれたのはファン目線でも商品力としても良かったんじゃないかと思います。
ステアリングは2ピニオン式となり、ハンドルを切った時の手応えがとても良くなりました。
タイヤがオールシーズンの18インチでエアボリュームもたっぷりなので、しなやかな足回りです。
ファミリー向けには好評だと思います。
ただ、タイヤの特性から相変わらずウエットの横方向のグリップは弱点だと思うので、雨の日は少し慎重に運転した方が良いと思います。
清水和夫センセも色々感じるところはあるようです。
クルマのサイズは、全長4655mm×全幅1830mm×全高1730mmと全長と全幅がSKより15mmと僅かに大きくなりました。
試乗コースの一部には、センターラインはあるものの狭い住宅街の道路で、電柱が車道側に張り出している個所があったり、路線バスの車庫があるので時々バスともすれ違うこともあります。
狭い道での取り回し確認にはうってつけのコースですが、定評である視界の良さが効いていて、運転する分には取り回しも全く問題ないです。
ルーフの接着が高減衰マスチックになりましたので、静粛性は格段に上がりました。
雨が降ると屋根を打つ雨音が違うので分かりやすいと思いますが、晴天時でも室内からルーフへの反響音が抑えられるので、乗り比べすると効果が良くわかると思います。
試乗中はとても静粛性の高い室内空間でした。
見えないところに遮音材が結構入っているんじゃないかな。
そんな整った室内空間でHarman Kardonのオーディオが良い仕事しています!
といってもかしこまってクラシック音楽を聞くとかではなく、ただ単に普段聞きなれているラジオの周波数に合わせただけです。
イコライザーなど一切の設定を弄らずとも、出力される音に奥行きがあり、ただのラジオ音源ですら特別な高級感を感じてしまいました。
家に帰るとき、うちのGUインプのスピーカーから出る音のショボさにショックを受けてしまいました…。
■最後に(感想などなど)
すごーくざっくり言うと、
SL5フォレスター = SK5フォレスター+(新デザイン+フルインナーフレーム構造+アイサイトX)
です。
なので、クルマの表記上の値段は80万円ぐらい上がるイメージですが、SK5にナビとETCを別途購入した状態で比較すると、実質的には20~30万円程度の値上がりとなる見込みです。
ということで、快適装備標準搭載の割にめちゃくちゃバーゲンプライスなのは相変わらずです。(笑)
こりゃ家族からも高評価得られるだろうし、売れるんだろうな~。
S;HEVとX-BREAKは試乗していませんが、試乗機会があればまた楽しみです。
ちなみに、初日で既に全国で2,000台以上受注しているようなので、今夏は納車ラッシュと納車遅延で嬉しい悲鳴が聞こえて来そうです。
唯一心配なのは、CB18はガスケットからのエンジンオイル滲みによる新品エンジンへの載せ替えがちょいちょい発生していること。
エンジンの個体差で当たり外れがあるみたいですが、何とか解消できると良いですね。
え?うちがSL5に買い替えるかって?
SKEとSK5のときに散々ガラス交換必要なレベルの飛び石を喰らったのがトラウマで…。
あとは、うちの乗り方の問題もあるのかもしれませんが…。
SK5の時に3年経過時点でタイヤがボロボロになってしまった(5年は持たないと判断した)ので、オールシーズンタイヤの銘柄がZIEXから変わらない限りは遠慮するかな…。
とってもおススメできる良いクルマではありますが、私はちょっと遠慮しておきます。(笑)