これまで無骨感を出すため色んなパーツをブラック化してきました。
以前から目をつけていた無骨感の定番と言えばこれです。
カーメイト
アウターダミーヒンジ
「ワイルドにドレスアップ 無骨をプラス」
なんて甘美な響き。
でもこれ問題があるんです。
ヒンジ部分が最大出幅18mm
法的に2つの問題があるようです。
出幅が10mm以上、左右で20mmを超えて広くなっている場合は構造変更申請が必要になるとか。(軽自動車じゃなくなっちゃう)
また軽自動車の全幅は1480mm以下と決まっているのでそれを超えると車検に通らないとか。
アトレーの場合、全幅1475mmです。
1480mmの規定だと5mmしか余裕がありません。限界ギリギリで作られているんですね。
となると、片側18mmも出ている憧れのダミーヒンジは完全OUT。
車検に通るダミーヒンジを作ろうとすると片側2.5mm以内。
それなりの質感を出そうとすると無理です。
だからといってこれは❌でしょう。
タフトのオプション品なんですが、なんとこれで¥10000以上するそうです。
シール貼ってあるの丸わかりだし、ヒンジ風にも見えない。いくら何でもこれは無い。
(このオプションを取り付けている方、お気を悪くされたら大変申し訳ありません。あくまで個人の見解です。)
そこで色々調べると「片側9mmだったら大丈夫」とか「ドレスアップパーツだから検査員しだいでは車検に通る」とかアヤフヤ都市伝説ばかりです。
恐れ入ったのは3Dプリンターで9mm以内のダミーヒンジを作っている強者まで!
スゴいですね。でもそんな設備投資できるお金も設計製作する技術もありません。
そんな中、発想の転換ともいえる方法がありました。
「マグネット式で車検の時だけ外せばOK」
確かに!
これなら車検時に油性マジックでマーキングかマスキングテープで取付位置をわかるようにして着脱可能にすれば問題なさそう。
ただ使用するマグネットシートの磁力次第ですし、簡単に着脱できると言う事は盗難や洗車機などでお亡くなりになってしまう可能性も大。
・できるだけお金をかけず。
・ワンチャン車検の目こぼしに期待し。
・何か言われればすぐに取り外しも出来て。
・無くなっても諦めがつく。
こうなれば9mm以内で作るしかない!
まずは材料集めからです。
ダイソーで2時間ほどあれこれ悩み材料を揃えました。
■ マウスパッド
厚み3mmで柔軟性もある。
これをヒンジの蝶番代わりとします。
■ クッションゴム
ダミービスの代わり。大きさも形もいい。
全部で16個必要なので2セット購入。
■ リストストラップ
円筒形のシリコン製で柔軟性もありちょうど四角形なのでヒンジ部分の4本として使えます。
■ マグネットテープ
■ 多用途両面テープ
マグネットテープは厚み1mmあります。工作したパーツの厚みやどれだけの磁力があるのかわからないので一応両面テープも購入しました。
材料費 ¥660
塗装は家にある余り物と仕事道具で済ませる予定です。
準備は整いました。
さて工作の時間です。
▲ まずは型紙作りです。寸法は色んなECサイトでダミーヒンジを調べるとほぼわかります。
▲ 型紙からマウスパッドを裁断。
▲ 4セット切り終わりました。
▲ 次に四角いリストストラップをバラバラに。このストラップの直径が5mmほど。蝶番のマウスパッドの厚み3mmなのでもう8mm。
マグネットシートが厚み1mmなので合わせて9mm。
塗装やテープの厚みを考えるともう少し余裕が欲しいのでストラップをかまぼこ状に半分にカットして2.5mmに。
▲ ヒンジ部分はショートパーツ側に接着。
ダミービス代わりのクッションゴムはロングパーツに2個、ショートパーツに2個接着。
瞬間接着剤多用途プロ用と硬化促進スプレーで瞬間硬化。素材がPUとシリコンなので接着できる心配でしたがヒンジパーツを厚み削減のためかまぼこ状にカットしたので接着面積が増えて無事に接着。
▲ ここで思わぬトラブル発生!
ダミービス代わりのクッションゴムにプラスドライバーをターボライターで熱し➕字の焼き入れ跡をつけようとしたが何度試しても全く溶けない。跡が付かない。どうなってんだ??
ダミービスにはならなかった。
形状が鍋型ではないのでリベット風でもないし。
(最終の塗装までに要検討)
▲ 蝶番プレートとヒンジかまぼこの厚み6mm。
▲ 蝶番プレートとダミービス(リベット風)の厚みこちらも約6mm。
手作業なので誤差もあります。
でも3mmほど余裕があるので塗装してマグネットシート厚み1mm足しても9mm以内に収まりそうです。
ではここで試着してみましょう。
気になるのはある程度パーツ間のクリアランスをとらないと干渉して剥がれると色んな書き込みでもみます。
▲ ショートパーツが前側、ロングパーツが後側。隙間無く詰めると。
▲ ドアを開く途中でロングパーツがヒンジに接触してベローンと剥がれました。
▲次にロングパーツとショートパーツに2mmほど隙間を開けると。
▲ 接触せずにフルオープンできました。
▲ 下も試しに2mmほど開けて設置すると。
▲ 問題なくフルオープンできました。
パーツを塗装してマグネットシート厚み1mmがプラスされた場合隙間2mmでフルオープンできるのか。最終テストも必要になります。
いよいよ最終仕上げです。
▲ パーツの裏面にマグネットシートを貼ります。
▲ マグネットシート面にマスキングをします。
▲ 吹付面をシリコンオフで脱脂してミッチャクロンを吹付、乾燥させます。
▲ 仕事で余ってた艶消しブラックラッカースプレーを吹付、乾燥させます。
▲ ホイールハウス内塗装で余ってたチッピングスプレーを吹付、乾燥させます。
▲ こんがり焼けました!
ではなく、塗装完了しました。
塗装前にダミービス風に➕字跡を付けるのすっかり忘れてました。
まぁなんかそれなりに仕上がったからいいかぁ。
乾燥させて取り付けです。
▲ 取り付け周辺とマグネット面を念のためパーツクリーナーで掃除して、取付高さを決めて、ドアの開閉を確認しながら横の位置を決めていきます。
▲ マグネットなので微調整もできます。
▲ 運転席側前から
▲ 助手席側前から
▲ 運転席側後ろから
これにて工作終了。
100点の出来ではありませんが、試作品だと思えばまあまあ70点の出来かなと。
あとは耐久性と磁力がどこまで持つか。
ディーラーで「これはダメですよ!」と言われないかどうか。
-30点の不満足な点は、
・プレートの厚みが4mmあるので貼り付けたときに当然パーツがボディーより出っ張るので全体的にボテっと見える。材料的に難しいけどエッジを面取り加工すればもう少しスマートに見えたかも。
・自業自得なんですが、ダミービス風の➕字加工が出来なかった事。
・予備を作ってないので1個でも無くなればカッコ悪いので全て外さないといけない。そうなったら改良版ダミーヒンジをまた製作します。
以上、貧乏人の工作を最後までご覧いただきありがとうございました。