格安ジャンプスターターの中身を分解して確認
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
  中級 |
作業時間 |
6時間以内 |
1
この中華製格安ジャンプスターター
価格 約2700円
EAFC K4 Proの中身を確認していきます!
付属品はケースとケーブルです。
販売時にはバッテリー容量の表記は無く、ジャンプスタート時に最大600Aが可能との事
さぁ中身はどんなもんだーい
ケースとバッテリーがべったりと両面テープで接着されていたので、ケースを開けるのに相当苦労しました
まだジャンプスターターとして、使用してもいないので壊したくは無い!
ケースの蓋はツメが噛んでいるだけなので隙間に薄いカードを差し込んで浮かせ
あとは少しずつバッテリーとケースを接着している部分を、ヒートガンで温めながら剥がしていき…
オーーープン
2
パカッと✨
3
内蔵バッテリーです
SDL436080 1600mAh
14.8V 23.68Wh
20231118
との表記が在ります。
4セルのリチウムポリマー電池ですね。
4
バッテリーからBMS(バッテリーマネージメントシステム)基盤まで、ちゃんとバランス充電用の5本の配線が。
電圧も各セルで確認しましたが、バランス充電をちゃんとしていました。
この配線からUSB電源としてはバッテリーを並列使用で昇圧、5V出力してるんですね。
リチウムポリマー電池の定格は、3.7Vなので昇圧が必要なんです。
格安品だとBMSがバランス充電ではなく、直列の電圧制御かもと心配してたので安心しました。
USBからの充放電時のデータを取り、バッテリーの並列容量で約6000mAhと判断しています。
バッテリー上の表記容量 1600は直列で14.8V(3.7Vx4)のもの。
並列だと3.7Vの1600x4で6400mAh
多少劣化による差は在ります。
到着時に満充電されていたので劣化を心配していたのですが、割と製造日が新しいので、そこまで劣化してないのかな?
約6%の劣化分でしょうか
製造日で満充電で、それから5ヶ月で6%…
満充電での劣化は早い…
5
箱に充電効率70%の表記が
バッテリー容量 6000mAh÷USB出力容量 4200mAhで70%キッチリ
USB電源の話なんかい…
コレって、他の会社から販売されているジャンプスターターも多分一緒ですね。
販売時の表示バッテリー容量は、バッテリー並列時もしくは搭載バッテリーの全容量。
要はUSBモバイルバッテリーとして使う時の物。
ジャンプスターターとして使う際のバッテリー容量では無い模様です。
ジャンプスターターとしては、販売表記容量を内蔵セル数で割ればって事ですね。
余り内蔵セル数までは説明文に在りませんけど。
3セルの物と4セルの物が在るみたいですよ。
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バッテリーを13Vまで放電してから、満充電するまでに約7000mAh
キッチリ16.8V(1セル 4.2V)で止まってくれました。
約5V 1.7Aで充電です
キッチリとリポの満充電の電圧なので、このまま長期保存(1週間)とかしちゃうと、早く劣化が進みますね
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満充電から、USB電源として出力が止まるまで放電させた際の数字
約13V 4200mAh
コチラも1セル辺り約3.5Vなので、ここから余り長い期間を充電せず保管とかって事をしなければ大丈夫そう
ちなみにリポバッテリーは1セル辺り
満充電 4.2V
最低 3V
の間での運用と管理が必要です。
そこから外れると、急速な劣化で使用出来なくなったり最悪出火します。
長期保存には 3.7~3.9Vでの保管が良いとされています。
なぜその電圧が良いかというのは、説明が長くなるので割愛
よく聞くのは1セル辺り 3.85Vで保管が良いよって事なので
3.85Vx4セルのジャンプスターターだから
15.4Vで保管が無難かな?
とりあえずモバイルバッテリーとしては、問題ないスペックを確認出来たのかな?
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コチラがジャンプスターターとして使う際の配線
末端はEC5コネクター
ケーブルは10AWG規格のシリコン
短時間での使用には耐えられそう。
満充電で16.8V取れたので、4セル直列
バッ直です
電圧降下もないので、ダイオードなども無い直接接続っぽい
ジャンプスターターとしての実容量は直列なので1500mAh(スペック 1600mAh)
そういえばC値(何Aを常用もしくは瞬間的に出力出来るかの値)の記載が無い…
ジャンプスターターとして使うと、まぁ間違い無くバッテリーの定格を超えた出力となるかなぁ安そうなバッテリーだしw
バッテリー容量が小さい事も在るので、バッテリーの劣化は早い事でしょう
2700円のまとめ
・リチウムポリマーバッテリー 1600mAhが4セル入ってる
・EC5コネクターからのジャンプスターター出力最大電圧は16.8V
・EC5部はバッ直のバッテリー直列で安全装置ナシ ジャンプケーブル部にも安全装置ナシ
・BMSの制御はちゃんとしてる
・USBモバイルバッテリーとしては、4000mAh位しか使えない
となりました。
まぁジャンプスターターとして使えそうw
安全装置ナシは、使い方を間違わなければ問題無さそうですしね。
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ちょっと話は変わってジャンプスターター用ケーブルの話になりますが…
個人的には、エンジンやシステム始動後に、車両からの電気の逆流でジャンプスターターのバッテリー破損が怖いので、ショットキーダイオード内蔵のジャンプケーブルを使おうと思ってます。
こんなのですね。
ジャンプスターターとは別で、250円で購入してます。
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中にショットキーダイオードが並列で4つ入ってます。
電圧降下も凄く少ない、容量もジャンプスターターとしては十分な優秀な物でした。
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写真にある物が国内販売されているジャンプスターターには付属している事がほとんどです。
ジャンプスターターとの接続部の大きくなっている所の中にリレー等が入っていて、ジャンプスターター側と、車両側バッテリーの電圧とかで動作してます。
逆接続や短絡等から機器を保護します。
リレーのスペックがイマイチ分かりませんが、ジャンプ後に焼き切れたりしそうw
でも安全性はダイオードしか内蔵されていない物より高いのかな?
ダイオード内蔵版も、ワニ口を短絡させなきゃ十分安全ですし、車両側バッテリーの電圧が低すぎても余計な操作ナシに使えるなどの利点も在ります。
もし皆さんの持っているジャンプスターターのケーブルに、何も装置が付いて無さそうでしたらお気をつけを。
エンジン始動後は即ジャンプスターターをバッテリーから外して下さい。
ジャンプスターターが過充電されて壊れる可能性が在ります。
とケーブルの話はココまで
ジャンプスターターですが
多分1万円以下のジャンプスターターは、ほぼ同じ様な構造かと思われます。
ジャンプスタート用の回路は無くて、バッテリー直結かと想像します。
リチウムポリマー電池を安全に使用出来る下限を下回っても、電力供給を止めない構造です。
満充電すると、本当に満タンまで充電します。
満タンでの長期保存も、電圧の下げすぎも危険です。
使用の際には気をつけて…
高価なジャンプスターターは、BMSを通してジャンプスターター側のバッテリー直列回路を作ってそうなので、ジャンプスタート時の過放電も保護されてる気がします…
まぁバラして無いので推測ですw
やたら書き物下手が書いた長文の整備手帳…
下書きもせず、考えながら書いたので読みにくいと思います。
あとで加筆や修正するかもしれませんw
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