
現在は世界ツーリングカー選手権でも採用されている、
スーパー2000規定による様々なメーカーの、
2リッターカーが出場しています。
現在日本からはシビックとレボーグが参戦中。
2001年以降「BTCツーリング」という、
独自の規定でシリーズを開催していましたが、
2004年からはスーパー2000規定の車両の参加を認めることになり、
それ以降スーパー2000規定の車両が徐々に多数派となって、
BTCツーリング規定の車両はごく一部のインディペンデントチームが使用するだけになりました。
BTCCはブリティッシュツーリングカー選手権の略です。
BTCCを戦うレーシングチームは、メーカーが運営するワークスチームと、
Team RAC、Team Dynamics、Motorbase といったインディペンデントチームの、
2種類に分けられます。
ワークスチームは近年ボクスホールのみの参戦が続いていましたが、
2009年シーズン終了をもって撤退、
入れ替わりに2010年からはシボレー(RMLがチーム運営)、
ホンダ(Team Dynamicsが運営)の2メーカーがワークス参戦を開始しました。
2005年には Team Dynamics のマット・ニールがホンダ・インテグラを駆って、
インディペンデントチーム初の総合ドライバーズチャンピオン・チームチャンピオンに輝いたんです。
BTCCで初めてとなる年間30レース全完走を記録し、
ボクスホールの5年連続ドライバーズ/チーム/マニュファクチャラーズチャンピオンを阻止しました。
翌2006年もニールと Team Dynamics はシリーズを制しましたが、
2007年はイタリアのファブリツィオ・ジョヴァナルディによってボクスホールがタイトルを奪還!
また遡って1999年、スーパーツーリング規定で行われていた時代には、
Team Dynamics とニールは日産・プリメーラを駆ってインディペンデントチーム初の、
レース総合優勝をドニントン・パークで果たしました。
ニールのシリーズ連覇、そして2007年シーズンより投入したスーパー2000仕様の、
ホンダ・シビックタイプRはチーム自身が設計・制作を行っていることから、
Team Dynamics はインディペンデントチームとは見なされず、
ワークスチームとして扱われるようになったんですねぇ~。
スーパーツーリング規定時代の末期に参戦コストが高騰したことを反省し、
現在は車両の改造範囲に厳しい制限が設けられています。
参戦コストの低下は多くのインディペンデント系チーム・個人の参加を呼び込むようになり、
彼らはメーカー系ワークスチームから型落ちの車両を買い取り、
「元ワークス」車で参戦、そこそこの成功を収めるようになりました。
またより一層のコスト抑制を目的とし、BTCCではダンロップタイヤのワンメイク体制を取ってます。
より低燃費の車両を奨励するために、レギュレーションでは様々な燃料の使用を認めてる事実。
2004年から、インディペンテントチームの Mardi Gras Motorsport は、
LPガス仕様のシビックタイプRで参戦しています。
(後に同じくLPガス仕様のプジョー・406クーペに変更している)。
2005年には Tech-Speed Motorsport チームが型落ちのワークス車、
ボクスホール・アストラをバイオエタノール仕様に改造してます。
2006年には Kartworldチームのオーナードライバーの Jason Hughes も、
バイオエタノール仕様のMG・ZSで出場し、
後には ウェスト・サリー・レーシングの Colin Turkington と Rob Collard、
プジョー・307を駆る Richard Marsh も追従しました。
Jason Hughes だけが2007・2008年シーズンもバイオエタノール車での参戦を継続してました。
また、レギュレーションではディーゼル車の出場も認めてます。
2007年には Team AFM Racing の Rick Kerry がBMW・120d E87で出場、
2008年にはワークスチームとして初めて、セアトスポーツUKチームが、
ターボディーゼル仕様のセアト・レオンを投入してます。
2010年シーズンは Team AON racing がLPガス仕様のフォード・フォーカスSTで参戦しました。
1980年代以降、多くの日本車が各チャンピオンシップを制しているんです。
1981年と1982年にはトム・ウォーキンショー・レーシング (TWR)の、
Win Percy がサバンナ・RX-7でドライバーズチャンピオンを制しています。
Percy は続く1982年にもトヨタ・カローラGT(E70型)で、
ドライバーズチャンピオン3連覇を果たしました。
また上記で述べたとおりカローラは1986年・1987年にも Chris Hodgetts に、
ドライバーズチャンピオンをもたらしてます。こちらはAE86型です。
その後トヨタは1991年からカリーナでワークス参戦を開始、
多くの勝利を収めました。
1993年からはカリーナE(日本名コロナ)を投入、
インディペンデント・クラスでもカリーナEが1994年と1996年、
レクサス・IS(アルテッツァ)が2001年のチャンピオンシップを制しています。
日産は1991年からプリメーラでワークス参戦を開始し、
1999年にはローレン・アイエロがドライバーズチャンピオンシップを制してます。
ホンダは1997年からアコードでワークス参戦を開始し多くの勝利を挙げ、
チャンピオンシップでも上位に入ってたのは皆さんの記憶にも有るかな?
2002年には新たにシビックタイプRを投入して、 インディペンデント・クラスではアコードが、
1997年のチャンピオンシップを制してます。
またシビックタイプRが2002年、2003年にプロダクションクラスのチャンピオン車になってます。
現在はメーカーとしてのワークス参戦は無いですが、
Team Dynamics のマット・ニールがインテグラで2005年、
2006年のドライバーズチャンピオンシップを制しました。
2007年から同チームはシビックタイプR(欧州仕様ハッチバック)にマシンをスイッチし、
レースで勝利を収めてます。
レースウィークエンドの土曜日、
2回のプラクティスセッションに続いて30分間の予選セッションが行われ、
日曜日の第1レースのスターティンググリッドを決めます。
それぞれのレースは16周から25周程度(コース長による)で行われ、
第1レースの結果により第2レースのスターティンググリッドが決まる(勝者がポールポジション)。
第3レースではリバースグリッドを採用してます。
風変わりなリバースグリッド制度であり、
どこまでのポジションが逆順になるかは第2レース後に抽選で決められます。
6から10までの番号が付けられたホイールを回し、
例えば7で止まれば1位から7位までのグリッドが逆順になり、
8位以降は第2レースの順位通りのグリッドからスタートすることになるという。。。
ホイールを回すのは第2レースの勝者の役目なんですよねぇ~。
ただし最終戦でその勝者にタイトル獲得の可能性がある場合は除外されます。
2005年までは、第3レースのリバースグリッドは1 - 10位が逆順になるように固定化されてました。
ポールポジション狙いのために故意に10位を狙うドライバーもいたために、
このルールは物議を醸したんです。
グリッド後方の速いドライバーがオーバーテイクする様を楽しめるという、
意見がある一方、グリッド順位を上げるためにわざと他車に抜かせる等の行為が見られ、
モーター「スポーツ」としての純粋さが失われることに苦言を述べる者もいました。
また第2レースのフィニッシュ間際に急激にスローダウンし、
後続車に強制的にオーバーテイク「させる」といった危険な行為も問題になりました。
以上のような状況を受けて、2006年シーズンからは現在の抽選制リバースグリッドに変更。
世界で活躍する日本車が居るのは嬉しい事です。
そんなBTCCの様子はコチラ