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涼たそのブログ一覧

2026年06月01日 イイね!

限りなく一人一人

限りなく一人一人最近はAIの発展が凄まじい。
何を聞いても的確な回答、かつ鋭い指摘。時には人間を導いてくれる、ホテルの優秀なコンシュルジュのようだ。

そんなAIに色々とポルシェのこと、ケイマンのこと、セッティングのこと、チューニングのこと。
スマホが手元にあればすぐに聞けて教えてくれる。それも言葉選びがハッとするような気づきをくれる。

【なぜネット上やX(Twitter)上では、ポルシェ GT3、スパイダー、GT4乗り換えた!みたいな投稿が多いのだろう。そんなにGTとつく役物ポルシェが偉い?日本は狭いから、987ケイマンでさえろくに楽しめる場所が少ない。たしかに高額、レア、役物というロマンと自慢はあると思う。けど、ネット上ではそういうのが偉いみたいな象徴があるような気がする。】
と聞いてみた。
するとAIの回答が以下であった。

まず前提として、GT3、GT4、スパイダーは確かに特別なモデルだ。単なる高出力版ではなく、開発思想から違う。だからポルシェ好きが憧れるのは自然なこと。

ただ、ネットやXで見える世界はかなり偏っている。

理由はいくつかある。

① 投稿する動機が強い
「987ケイマンで今日も気持ちよく峠を流した」
より
「GT4納車しました」
の方が投稿したくなる。

家を買った、GT3を買った、高級時計を買った、みたいな話と同じ。
普通に楽しんでいる987オーナーはあまり発信しない。
結果としてGT系ばかり目立つ。

② ステータスシンボルとして機能する
ポルシェ界隈では
・ボクスター
・ケイマン
・911
・GT系
というヒエラルキーを無意識に作る人がいる。
実際には車の楽しさと別問題なんだけど、
「GT3乗ってます」
は一言で

・お金がある
・抽選に当たった
・ポルシェ好き
・サーキット志向
みたいな情報を全部伝えられる。
SNSでは分かりやすい肩書きになる。

③ ポルシェ自体がそういうブランド戦略
Porsche は昔からGT3を頂点の一つとして育ててきた。
モータースポーツ由来
限定生産
自然吸気高回転
というストーリーがある。
だからユーザーもその価値観を受け継ぎやすい。

④ SNSは「比較」の場になりやすい
本来、
・987ケイマン
・996
・997
・986ボクスター
あたりは十分速いし面白い。
でもSNSだと、
「次はGT4」
「次はスパイダー」
「次はGT3」
みたいな上方向の比較が起きやすい。
すると「GT系が上」という空気になる。

⑤ 実際の公道では能力を使い切れない
これはあなたの言う通り。
987ケイマンですら、
・法定速度付近
・一般道
・ワインディング
で全部使い切るのは難しい。
ましてGT3なんてサーキット基準。
日本の公道で性能の100%どころか30%も使えないことが多い。
だから実用的な楽しさだけで言えば、
987ケイマン
981ケイマン
996
997
あたりの方が面白いと感じる人も少なくない。

⑥ ただしGT系が評価される理由もある
これは乗ると分かる部分もある。
GT3やGT4は単に速いだけじゃなく、

・ステアリング
・シフト
・ペダル
・サスペンション
・エンジンレスポンス
全部が研ぎ澄まされている。

例えば987ケイマンとGT4を比べると、絶対的な速度よりも「操作に対する反応の密度」が違う。
だからサーキットを走らなくても価値を感じる人はいる。

でも個人的には、ポルシェの楽しさとGT系の序列は別物だと思う。
例えばあなたの話を見ていると、

シートポジションを何ミリ単位で調整する
ダンパーの減衰を試す
ステアリングとの距離を考える
サスペンションの動きを感じる

こういう部分を楽しんでいる。
そういう人は、GT3を持っていることよりも「車との対話」を楽しんでいるタイプだと思う。
実際、ポルシェ好きの中には
「987ケイマンが一番面白かった」
「996の方が好き」
「987スパイダーが最高だった」
という人もかなりいる。

ネットはどうしても”所有価値”の話が大きくなるけど、運転そのものの面白さは必ずしも価格順やGTの有無では決まらない。むしろ昔からポルシェ乗りの間では、「どれだけ高価なモデルか」より「どれだけその車を理解しているか」を重視する人も少なくないよ。

とAIから回答があった。

ネット上ではどうしてもネタになること(納車、買い替え、ステップアップ)が目立ちやすい。故に自分のクルマとの対話やセッティングを変えたことなどネタにならない。
ちなみに最近リアのダンパーの減衰を3クリック弱めました。すると頭の入り方、旋回中の接地が向上したので、減衰一つ取ってもミッドシップは難しくて面白いなと感じているこの頃です。

それに僕自身が思うのは、高い、速い、レア=偉い、自慢、カッコいいとは思ってなくて、どれだけ自分の身体のように操っているか。どれだけ自分なりに合わない部分を調整や交換して、自分のモノにしているか。また、世界で唯一のクルマに仕上げている人の方がカッコいいと思う。
だから、例えば若くしてGT3を買っていたらそれはそれで仕事で成功したのだろうから尊敬する。ただ、同じメーカーのクルマであっても仲間とは思う条件には入らないし、若くても乗りこなしていて、色々と自分なりに追求する自分と同じような方向性でクルマを楽しんでいる人が仲間なんだろうなと思う。実際、春に開催されるオフ会も並べてあるポルシェは殆どノーマルなので、興味がわかないので欠席した。

僕がこういう考えだから、いくら規模が大きくても近場で開催されても、クルマのオフ会には参加しなくなってきたし、無理やり新しい出会いも求めていない。自分に合いそうだなと思えば会ってみたいし、合わなさそう、もしくは得られる学べる事が無さそうならお互いに時間の無駄だなと思う。
どこまでいってもクルマというのは自分だけの世界で、自分が納得していればいい、楽しめればいい。
そんな考えになってきた。
当たっているか分からないけど、ポルシェの中で言えば、サーキット走行する方、空冷ポルシェを出来る範囲内でDIYやチューニングしながら所有する方、じっくりとイジリながら一台を所有する方。こういう方が所有感が近いんだろうなと思っている。
恐らく僕がこの先、空冷ポルシェや996GT3を手に入れたとしても、987ケイマンを乗り続けても何も変わらず、同じようなメンテナンス、チューニング、どうしたらもっと良くなるのか。を続けると思う。

そんなわけで、今のAIは非常に優秀な専属コンシュルジュみたいだなと思うのである。

クルマって言うのはクルマの好み、所有感、いじり方も幅が広いので、合う人がいたらそれは奇跡なんでしょう。
Posted at 2026/06/01 02:44:18 | コメント(3) | トラックバック(0)
2025年05月05日 イイね!

一周忌にみたユメ

ーーーー5月3日の朝



起きる直前に夢を観た


一年前のこの日、母が空へ旅立った

母が生前営んでいた喫茶店をオープンした日だ
なんという偶然かなんの因果か

ちょうど旅立ってから一年が経った

この日、珍しく母が夢に出てきた

今から22年くらい前に、実家は引っ越しをしている

引っ越しをすることは本来なら予定になかったのだが、市が道路を拡張するという理由で我が家がその拡張部分に該当するからだ

拡張部分に当たるから費用を一部出すから立ち退いて欲しいという話だった
たしかそのころボクは黒いE36の318isに乗っていたから19歳だったと思う

夢に出てきたのは引っ越しをする前の家のこと

普通喫茶店というと、閉店する時にシャッターなど無いはず
それが商店街でもない限り

ところが引っ越しをする前の実家にはシャッターが3枚あった
大きな窓があったので窓を割って入って来られないようにだと思う
それで喫茶店には珍しくシャッターがあったのだ

昭和な喫茶店をイメージしてもらえるとわかりやすいと思う
シャッターを閉めてその日を終わる喫茶店もあったはずだ


その夢の内容は、大人になった今の感覚のボクがお店のシャッターを開けている夢だった
喫茶店のドアの内側からシャッターを上げる
次に真ん中のシャッターの内鍵を開ける

僕は母に『他のシャッターも開ければいい?』と聞いた

母は『他のも開けといて』と言う
母の顔ははっきり見えなかったがいつも通りだ
いつも通りだったから余計になんの違和感もなかった

まだ身だしなみの準備が終わっていない様子だ
シャッターを開けると外からお店の様子が見えるので、普通なら身支度を整えてからシャッターを開けるのだがそこは夢だからか普通とは違うことが起きる

命日だから出てきてくれたのか、それとも自分が母の命日を意識しているからだったのか分からない
けれど珍しく母が夢に出てきた
昔あったいつも通りの光景の夢だ
もう20年も経つということが信じられない
いつの間にここまで来たのだろう


もし一つだけ願いが叶うとしたら
1997年の中学一年生から人生の分岐点が観たい
過去は変えられないから戻りたいとは思わないけど、モニター越しにセーブポイントからの自分の人生と、回りの人の様子を知りたいなと思う

そしたら、母はまだ生きていただろうか
友人は?今の仕事は?


どんなに技術が進んでも、
人類がまずは月に、その後他の惑星に移住したとしても
人の人生の他ルートという『もう一つの失われた未来』を観ることは出来ない




だから面白いのか?


目を永遠に閉じるまでに
         何を見つけられるだろうか
Posted at 2025/05/05 01:14:25 | コメント(1) | トラックバック(0)
2025年04月15日 イイね!

996カレラ4Sを駆る

996カレラ4Sを駆る久々に復活した、涼たそのインプレブログ。久しぶりなのでちょっと気合い入れて書きました。楽しみにしていた方にはぜひ読んでいただきたいです。

1998年にデビューした、水冷エンジンになったポルシェ911。
今回レンタルしたポルシェ911 カレラ4Sは、その名前の通り4輪駆動の911。
エンジンはもちろん伝統のリアに搭載されている。
1998年にフルモデルチェンジしたポルシェ911は、996型となったがデビューから4年遅れた2002年に後期型に切り替わった。そこで追加されたモデルがカレラ4Sである。同じく同年には911ターボも登場した。
この後期型からはヘッドライトは涙目型にチェンジされており、それまで986型ボクスターと共通だったヘッドライトからは脱却が図られている。
ここでボクスターと911のフロントフェイスに差が生まれたのである。

今回レンタルしたポルシェ911はカレラ4S。
カレラ4はすでに登場していたが、Sが付いたことによりボディ、足回り、ブレーキなど基本的にターボに準ずることになる。
空冷時代の993でもそうだったが、カレラS、カレラ4Sはターボからターボを取り除いた…と言っても差し支えない構成だ。
964以前の名前だと、ターボルックと言うのだろう。

モデルの見分け方も一目瞭然で、このカレラ4Sはリアのエンジンフードの部分に、赤いガーニッシュが追加されている。水冷911になってからは、空冷時代に見られたガーニッシュが消えてしまったので、このガーニッシュの復活により嬉しくなったファンも多いのではないだろうか。

ボクもその一人である。
このカレラ4Sで、空冷時代の伝統のリアセクションが帰ってきたのである。

ボディは4駆用を採用し、5〜40%のトルクが配分される。これによりカレラ2よりもフロントは約50kg重くなる。
また、リアフェンダーもカレラ2とは異なり、左右に約30ミリずつ拡大されている。リアからみるとそのワイドさとセクシーさが共存している。

ナローなカレラ2ボディも良いが、ポルシェと言えばお尻と言われるので、ターボボディのヒップはやはり魅力的だ。

タイヤはミシュラン・パイロットスポーツ ポルシェ認証 N4を履く。
タイヤサイズは、フロントが225/40ZR18、リアは295/30ZR18。

前回レンタルした、100万kmを走らせる企画のカレラ2とはやはり考え方が違う。これが本来の911らしさを発揮させるタイヤだ。走らせる前から期待が高まる。
内装も通常のカレラ2よりも豪華で、革張りのダッシュボード、ドアの内張りは見た目がいい。ステッチも入っており、目に入ってくるダッシュボードの安っぽさが解消される。
このカレラ4Sはマニュアルだが、GT3とは違いシフトストロークが長い。また、シフトの感触も柔らかく、人によってはかなり好みが分かれると思う。

クラッチを少しずつ上げてくるとそこは3.6リッター。前期型の3.4リッターから200cc拡大され、発進時のトルクが増している。このトルクの太さは空冷時代を感じさせる。アクセルを煽らなくても、ゆっくりとクラッチを上げてくるだけで、スルスルと動き出す。この辺りの感覚が、空冷時代に近い。
この後期型3.6リッターからは、可変バルブタイミング&リフト機構である「バリオカムプラス」が採用された。
最高出力320ps/6800rpm、
最大トルク37.7kgm/4250rpm。

リアエンジンとは言え4駆になった911は、RR特有の強いクセは少々鳴りを潜めた。積極的なフロント荷重を意識しなくても、そのままステアリングを切るだけで、ノーズが入っていく。
フロントには常にトルク配分されていること、フロントセクションが重いということがあり、ノーズは入っていくのに立ち上がりのトラクションとフロントも引っ張っていくという、カレラ2では味わえない立ち上がり加速がある。
言い過ぎかもしれないが、立ち上がりの加速はRRの押し出しとフロント駆動の引っ張りによって、味わったことのない未体験のカパタルト射出を感じる。コーナーで遅れても、立ち上がり加速で帳消しにするというのはこういう感覚なんだろうかと妄想させる。

ステアリング特性はポルシェ特有だ。
ステアリングの切り始めの0.1秒くらいの所の遊びを持たせて、タイヤが向きを変えてクルマが向きを変える結果が出るところの繋ぎまでが、人間の感覚に忠実である。
反応が鋭いマシンもクイックで面白いが、クルマが反応するまでの時間に自然さがあるクルマがポルシェだ。
前にも書いたと思うが、この辺りがポルシェの味の一つであり、エンジニアとテストドライバー、現場の人間が分かっている証拠だろう。

エンジンは前期の200cc増しだが、4000rpmを超えると『クォーン』と深みのある音で鳴きだし、耳から脳を快音が駆け巡る。991時代以後のような作られた演出味と迫力がある音でも、空冷のようなバサバサした音でもないが、とても心地良い澄んだ音がする。迫力や音量の大きさでは、世の中にはもっとすごいクルマはあるが、このカレラ4Sは音の粒が揃った、質が高い音が聴こえてくる。

箕面ドライブウェイを駆けるカレラ4Sは、涼しい顔をして駆け抜けることができる。



ブレーキのタッチも十分なほどにカチッとしており、コーナー手前で確実に減速できる。特にブレーキリリースの感覚が非常に滑らかだ。ゆっくりブレーキを抜くという、人間の高い要求に応えるブレーキ。

写真のホイールは、ターボと同じデザインだが、ターボのホイールは中空になっておりターボの方が軽い。同じ様に見えて、別モノである。そこはご注意ください。やはりターボは別格の扱いをされている。



必要以上に気を使わない、カレラ2よりも約50kg重いフロント。
リアが重い故のトラクションと、フロントも同時に駆動して引っ張る。全てを高いレベルで揃えた911だ。
個人的には、フルバケットシートに変えたい911ではなく、opのスポーツシートで適度に緩やかに。目を三角にして攻め込むクルマではなく、ツーリングしがてらワインディングをサラッと駆け抜けたい。
高速に乗っても安心感は抜群で、フロントのリフトも感じずボディはとても堅牢。ガチっとした感覚は十分に感じられる。長距離移動も全く苦にならない。とにかくどんなに速くてもフラットな乗り心地を感じる。

通勤や趣味、ワインディングも駆け抜けて買い物にも使いたい。何でも一台でこなす、弱点らしい弱点が見当たらない万能なハイレベルスポーツカー。
987ケイマンを買う前に、この996カレラ4Sが欲しかったが、こちらを買っても間違いではなかったと思う。それほど超万能かつ、何もかもが高得点でまとめられたツーリングスポーツカー。
エンジンの音良し、4駆を味方につけたRRのトラクション、カレラ2よりもフロントの荷重を意識しなくてもいいハンドリング、ターボ譲りのタッチもリリースも良いブレーキ。空冷時代のガーニッシュが復活したリアセクション。これらすべてをひとまとめにした超優等生な911。それがカレラ4Sだ。400万円ほどで購入できたのだが、その魅力に気付いたのか最近では一気にタマ数が減ってきた。もう自由に選べるほど残っていない。

乗り味が気になる方はぜひ大阪の箕面市、ポルシェゲートさんでレンタルしてみてほしい。
RRのクセを少し薄めた、走攻守すべてに長けたオールAの911だと個人的には思う。
ここまでいい911だとは思わなかった。前回レンタルした(100万kmを目指す)996カレラ2のティプトロの印象を一気に引き上げた。毎日使う相棒にしたっていい。
それが一番の印象だった。
初めて買う911にもおすすめです。
Posted at 2025/04/15 23:28:33 | コメント(5) | トラックバック(0)
2024年12月02日 イイね!

ポルシェ996を借りた感想

986ボクスターに乗りはじめた友人が、911も気になると言い始めた。
11月22日、大阪でポルシェ911をレンタルすることになった。
高速を使い、我々は大阪までひとっ飛びした。



今回レンタルしたのは、996カレラのティプトロ(オートマチック車)
前期型3600ccの水平対向6気筒エンジン。
タイヤはヨコハマのブルーアース2024年製



レビューというのは非常に難しい。ポルシェは特に振り幅が大きく、911にその人が
何を求めるかによって大きく変わる。
スポーツ性能か高速クルージングか、その中間か。偏りすぎた内容にはしたくはないので、書くことが難しい。

前提として、ポルシェ911に求めるものは、人間の感覚に近い操縦性とダイレクト感からくるスポーツ性。
それを望んでだ上での、旅での使い勝手はどうなのか。

今回は大阪の北の方、京都府に近い箕面市からのスタートだ。ここから箕面ドライブウェイ〜国道423号線で亀岡市〜京都縦貫道で天橋立を目指す。
ワインディングから高速クルージングまで含めた。これならある程度、クルマがどんな性格なのか少しは分かるはずだ。

【足回り】
このレンタルした911は、元々がお店が996を100万km走らせたいという企画の下で貸し出している。タイヤがヨコハマのブルーアースなのは、これが理由だろうと思う。
ブルーアースは使ってみると分かるが、決して悪いタイヤではない。少しヨレるけれど、峠ではまずまずのグリップ力がある。
だが今回は911には抜群の相性とは言えなかったと思う。
ポルシェはほんの一瞬の間を置いて正確なハンドリング、その間の置き方が自然。
それが今回はクルマが横移動が収束するまでずっと緩やかだった。
わかりやすく言えば、このタイヤでは剛性が足りなくて力不足…というひと言。ただ、元々がスポーツカーとしての基準を期待すると、もう少しグリップとサイド、ドレッド面の剛性が欲しい。
高速域でのグリップは当然不足しており、グリップ感は希薄になる。サスがヘタっている場合は余計にタイヤの力が必要になる。
良かったところは、少し走らせる程度ではRRのネガは見えない。これは993以降のリアサスはマルチリンクに変更され、安定性が段階的に向上しているのでよほどクルマを振り回す事をしなければ、マイナス面は見えない。
ということは、手強くないということ。

【トランスミッション】
よく言われるRRのトラクションというやつは、ティプトロということも相まって、信号からのスタートと低速から低いギアでの加速くらいだった。
このティプトロというものは、ギア変速がステアリングの手元で出来るけれど、中身はごく普通のトルコン。
どうしてもアクセルを踏み込んでから回転のすべりがあって、ロックアップする。
マニュアルに比べてどうしても加速態勢に移るまでのタイムラグが発生する。
人間の感覚というものは侮れないもので、このトルコンの滑りがダイレクト感を消す。この消されたダイレクト感がもどかしい。
ポルシェの加速・トラクションというものは、トルクのあるエンジンのおかげ。
そのエンジンからのパワーを路面に伝えるためにトランスミッションは存在する。
そのトランスミッションにダイレクト感が薄い。少なくともこのティプトロというトルコンAT時代のポルシェには、スポーツ感を求めるならマニュアルが合う。
PDKというツインクラッチ(BMWでいうところのSMG2)なら、変速も早くポルシェのレスポンスの良いエンジンとの相性は合うだろう。これがポルシェの運転する楽しさを生み出す。
これから996を探す方には個人的にはMTをオススメしたい。
もしくはGT3なら更に飛び切り体育会系だ。
(GT3はダンパー、ブッシュ・エンジンからして標準のカレラとは完全な別物)

ただこのティプトロ。加速したい時に素早くアクセルを深く踏んでキックダウンさせると、2段飛ばしで4,000rpm以上にしてくれる。また、高回転を保ったまま下り坂だとシフトアップをしない。エンジンブレーキが効かせられるように回転を保ってくれる。20年以上前のオートマなので、現代の基準からすれば別に普通のことだ。それを90年代から制御していることに凄みがある。この時代のオートマはDレンジしか無いか、あってもマニュアルモードに切り替えて自分で操作しなければ変化しないものだった。
それをあらゆるセンサーを使って、人間の意思と状況によって最適化したギアを選択しようとするところがすごかった。
まぁ…まだ甘い部分はあるのだけど。
996のティプトロは高速クルージングなら忙しくないのでアリ。ただし、とても乱暴な言い方をすれば、当時の3シリーズクーペの更にパワーアップ版だと感じた。
それほどまでにイージードライブ。良くも悪くもRRを感じさせない。
免許取り立ての方でも、右ハンドルだとしたら乗れてしまうだろう。男女差別ではないが、運転に自信がない女の子でも乗れてしまう。
この996水冷エンジン時代のティプトロからは、『911のポルシェ』から『ポルシェの911』に変化させた。
殆どが男性マニアしか買ってくれなかった(空冷)911を、世界中の男女問わずある程度裕福な方に買えるようにした。
これが996の偉大なる功績。986ボクスターと996が無かったら、ポルシェはとっくに潰れていた。

【空力】
高速クルージングでの空力による安定感はというと、さほどフロントリフトは感じなかった。タイヤとサスのヘタリの接地感の希薄さはあっても、空気の力による不安定さはあまり感じなかった。
996GT3の場合は、リアはゼロリフト。フロントがマイナスリフト。というトラクションを重視したセッティングだった。
恐らくGT3と比較して、空力パーツが不足しているのでカレラは前後ともにダウンフォースは無いだろう。正確にはリアスポイラーはあるが、GT3のようなウイングではない。
したがってクルージングには使いやすい。


【エンジン&排気音】
エンジンはボクスターと同じ構造で排気量が大きく違う。またエキゾーストの取り回しも違う。
バルクヘッドを挟んだ、ドライバーから後ろの遠くにエンジンがあるので、ボクスターの方がエンジンと一緒に走っている感が当然ながら強い。
エンジンの主張は同じRRでも、エンジンがバラついた音と振動で、GT3の方が主張が強い。
マフラー音は純正マフラーは非常に紳士的。4000回転以上回った時に、澄んだ音色が響いてくる。それでも、ごく自然な音量なので音量で疲れることもなく、周囲への配慮もされている。人によっては物足らないかもしれない。でも乗っている人だけの楽しみでもあり、空冷から続く音の特徴は確かに引き継がれている。


【総評】
初めに書いたように、911は振り幅が大きい車種なのでマニュアルかティプトロか、クーペかカブリオレか。などで性格が大きく変わる珍しい車種だ。
少なくともレンタルした我々は、911に対してダイレクト感からくるスポーツ性(絶対的な性能ではない)を求めて、それを期待して996を借りた。
中には996をティプトロで緩く乗ることが好きな方もいる。996のカタチが好きで、でもマニュアルは面倒くさい。だから996のティプトロが好きという方もいるだろう。
ここが、今回のレンタル996ポルシェの感想を書くのが一番難しくさせた部分だ。好きで乗っている方の気持ちを貶したくはない。
でもレビューというのはあくまでその人から見た主観的な感想で、その人が何を求めるか期待していたかによって大きく変わってしまう。
今回の996のオートマのレンタル個体に限っては、あくまで996の使い勝手と雰囲気を感じ取ることができたのでよかった。

個人的に運転を楽しく思わせる要素は3つあって
・ボディサイズ
・ギア比
・エキゾーストの音
だなと思った。

ボディサイズがほどほどで、走る環境に合ったギアを引っ張れるギア比。そしてエンジンとマフラーの音。これら要素が運転する楽しさに直結するなと感じた。
Posted at 2024/12/02 14:34:18 | コメント(1) | トラックバック(0)
2024年11月25日 イイね!

ポルシェ996で旅をする(仮称)

ポルシェ996で旅をする(仮称)近日公開!鋭意作成中です。

【内容】
・ポルシェ911(996型)をレンタルして、レビューします。
少し日にちも経ったし、頭の中で思い起こしながら正直な感想を書こう。
僕は色々なユーチューバーのように、お店とタイアップしてレビューすることに向いていないかも…。
お店の方には、Googleマップのレビューを書いてくれたら、グッズを差し上げますということで、星5つにしましたが、純粋なクルマのレビューになったら星5とはいきません(›´ω`‹ )


・大阪〜天橋立まで。
日本三景の一つ、天橋立まで借り物のポルシェ911カレラで行きました。
その旅の道中を写真に撮ってきたので、ブログアップします。
Posted at 2024/11/25 23:50:58 | コメント(1) | トラックバック(0)

プロフィール

「与党の議席数319まで伸びた!やったぞ3分の2超えた。シゲル、増税メガネ、岩屋など不要な人も当選しちゃってるのは納得いかないけど、議席数は必要だから『ひとまず』仕方ないか…。しばらくは大人しくすると思うし。」
何シテル?   02/09 01:09
僕が産まれる前に、父親がナローポルシェに乗っていたらしい。子どもの頃、ポルシェの模型を見ながら育ちました。4歳くらいの頃、父親がスカイラインに乗っていました...

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2023/10/20 07:53:38
クラッチスタートキャンセル化(取り敢えず暫定版で完成) その2 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2023/09/28 00:49:49

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日産 マーチ 日産 マーチ
2022年11月12日納車 実はここ1〜2年前から欲しかったクルマです。 数年後に買え ...
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