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涼たそのブログ一覧

2023年05月01日 イイね!

絶妙なフィール

絶妙なフィール何をこのブログに盛り込もうかな。
そう考えながら書き進める。

ただ、なかなか行けない場所などへ行ってメモリアル的なイベントは残しておきたいし、紹介という意味も兼ねて書いている。

まずは4月12日に埼玉のクルマ仲間と久しぶりに会ったことを。

【富士モータースポーツミュージアム】


富士スピードウェイのホテルの隣にオープンした、モーターレーシングにおけるレジェンドなクルマたちを展示している博物館です。

実はここに、ポルシェ904 カレラGTSが恐らく2023年10月頃まで展示してある…という事で、行ってきました。
来年にはドイツのポルシェミュージアムに戻っていってしまうため、どうしてもこの目で見ておきたかった。












この904の歴史については、Wikipediaなどが詳しく書かれているだろう。
ひと言だけ言えば、スカイラインが一周だけポルシェの前を走った…という伝説のようなお話しがある。
当時のスカイラインはとてもスポーツなどというものでもなく(ボクは生まれていないので、正確な表現は難しい)、レースに出るにはこのスカイラインくらいしか当時の日産には存在しなかっただけのこと…と思っている。
この時代、スカイラインがポルシェに敵うはずもなく、たまたま抜いただけのこと。

僕はこのポルシェ904のカタチが非常に好きで、出来ることなら空冷の中身のまま外見は904がいい!と思っているほどだ。
シンプルな面で構成されたクルマは美しい…。








富士モータースポーツミュージアムでは様々なレーシングカーを展示してあり、ミュージアムの最上階からはFISCOの最終コーナーを真正面から観ることが出来ます。

ゴールデンウィークは混雑していると思うので、あまり混雑していない日をおすすめします(^_^;)

表題の『絶妙なフィール』とは何か。

それは名古屋〜富士の移動手段。マーチニスモ のドライビングフィールにある。
ニスモ の別売りECUのスロットルの感覚が個人的に合わない。
少し踏んだだけで、急激に開くスロットル。
これをPIVOTのスロコンで緩くしているにも関わらず、アクセルの踏み込み具合とシンクロしない。
人間の思う感覚と機械がどうしてもシンクロしない。ワイヤースロットルの自然さに限りなく近いようにしたいのだが、ここが足りない。
その他、クルマの動き(サスがストロークしたがらない)が滑らかではなくて、常にクルマの動きを感じ取りながら調整し続けること。

この感覚がポルシェほど、スバルのプレオほどシンクロしなくて。本来ならクルマのサイズやパワー、取り回しの良さがあって長距離でも疲れにくいはずだが…。
取り回しという意味では疲れないけど、機械と人間を合わせる作業が続くので疲れる。という具合です。
このようなことを思っているので、ここ最近ではマーチをワインディングで乗ることがない。どうにか手を加えて、自分とのチューニングを図りたいなとは思っていますが…。


そこにポルシェだと、すべてが自分の思い通りに動く。
操作と返ってくる動きに余計な気を回さないから疲れない。



スロコンを入れたおかげもあり、アクセルとスロットルの開き具合はバッチリ。
ただし、音の大きさや振動、車高の低さ、路面から伝わってくる情報量の多さがあって、そのせいで疲れる(しかし、楽しくて仕方がないので心地よい疲れ方をする)

なら、なぜマーチで移動したの?と言うと、長距離を走るとプーリー回りから少し音が出始めたので、大事をとってマーチで行くことにしたわけです。

マーチで長距離を走ってみて、ポルシェは何に乗ってもよく出来ているなと思った次第であります。
分かりやすくその魅力を伝えるとするなら、『ドライバーがドライビングすることを優先して考えてあり、どうしたらドライビングが楽しめるか、そしてスポーツドライビングとは何なのかを積極的に伝えるように作ってある』のが本質なんだなと。

決してモンスターのような爆音とこれ見よがしな極太タイヤ、派手なエアロを纏ったマシンではなく、純粋なるスポーツドライビングの為のクルマ。


飛ばしても飛ばさなくても、エンジンの500回転毎、スピードの5km/h毎に味があるから、ゆっくり走っても違う味わいがある。だからどんな日でも、どのように乗っても大丈夫。飽きがこない。
別の日に別の乗り方をすれば、また違う一面が見られる。どんな自分でも受け入れて即座に返事を返してくれる。

運転することが好きだったら、中身については大丈夫。あとはカタチ(2ドアクーペかオープンか4ドアか)を選ぶだけなような気がします。そのかわり現代のクルマに装備されているような至れり尽くせりな機能はありません!(笑)

というのが、僕のポルシェの持つ本質的魅力かなと思っている。
ここが絶妙なフィールに繋がるという意味で、今回の題名としたわけです。
Posted at 2023/05/01 00:54:51 | コメント(2) | トラックバック(0)
2023年04月01日 イイね!

【保存版?】ポルシェの空力

【保存版?】ポルシェの空力空気とは見えないもの。
近年、トヨタをはじめとするメーカーは燃費向上や安定性向上のために、資金や設備を投入してまでも進化させている。
特に、ハイパフォーマンスカーの進化は著しい。
大抵のスポーツカーは目に見えない部分での工夫が素晴らしい。

ボクはいわゆるクルマオタクなので、ボディの見た目よりも目に見えないところばかりが気になってしまう。
タイヤハウスの回り、アンダーパネル、ディフューザーの形状。

ボクはいかにして自分の愛車に安定感を取り入れるか。
チューニング(調律)することが大好きなので、いわゆる良いクルマを見ると下回りばかり覗いてしまう(^◇^;)
他の方は、ビジュアルや内装などを見るなか、ボクだけは膝と手をついて下回りを覗き込む。他人から見たら変態である。
そんなわけで、今回の内容はかなりマニアな内容になる。


ここ最近で衝撃を受けたのは、ポルシェ997型のGT3RSに乗らせていただいたときだった。
普通、クルマは速度が上がるほど不安定になるのが当たり前だ。跳ねたり接地感が薄れたりして、少なからずクルマが浮くような感覚になる。

しかし、GT3RSは根本的に違った。速度域が高くなるほど、『地面に向かって引っ張られる感覚が増す』のだ。
地面に向かって押し付けられるのではなく、下から引っ張られるような感覚。
今回は、そんなダウンフォースを感じたことを裏付けるデータを入手することが出来たのでここにまとめようと思う。
実は以下のデータは友人やクルマ仲間にだけ公開しようと思ったのだが、ブログに残しておこうと思った。


もちろんクルマの楽しさは、クルマの性能や排気量とは比例しない。
それはボクが以前から書いてきたことだ。
軽自動車でも楽しいクルマはあるし、値段の高さでも決まらない。
高いクルマをただ自慢にするタイプも好かないし、速いことを自負するタイプも好きではない。


前置きが長々と続いてしまったが、クルマは速度が増すほど浮いてしまうことを理解した上で、水冷に変わってからのポルシェのダウンフォースがいかに発揮されているかを紹介しようと思う。


データの出自:auto sport誌

200km/h時のダウンフォース/リフト/空気抵抗値

下へ向かうほど、基本的にクルマの世代が旧型になっていく。

現行は992型と呼ばれている。
以下は、一つ前の991型となる。
【991TurboS 】
Front 20Kg, Rear 40Kg



【991GT3 】
Front 18Kg, Rear 29Kg, 0.33Cd



【991S】
Cd 0.29



以下は997型と呼ばれる世代。

【GT3RS4.0】
Front 14Kg, Rear: 58Kg on lowest setting, 0.35Cd
997型のポルシェの最後を飾った、わずか600台ほどの限定モデル。
極上のレーシングエンジンをマニュアルシフトで愉しめる。
今後も価値は高まる一方だろう。
このモデルには、唯一のカナードが標準装備されている。
逆に言えば、カナードという古典的エアロパーツが装着されているラストモデル。
恐らくだが、大きく形状を変えることなく、フロントのダウンフォースを高める為の努力だったのかも知れない。



【GT3RS.2】
Front: 11Kg, Rear: 49Kg on lowest setting, 0.33Cd (何故かRSの方が、標準のGT3よりもフロントの15kgに対して11kgと、ダウンフォースが少ない)
1月23日のブログで書いた『地上を舞う戦闘機』と表現したポルシェはこのモデル。

無印のGT3と比較して
①車体の上と下できっちりと流れを分けて、車体に沿って流れる空気の力が強い。
②車体の下側を流れる空気の量が増えている。
③リアウイングへ多くの空気を導いている。

【GT3.2】
Front: 15Kg, Rear: 19Kg on lowest setting, 0.32Cd



【GT2RS】
Front 14Kg, Rear 35Kg






【GT2.1】
Front 9Kg, Rear 29Kg



【GT3RS.1】
Front: -2Kg, Rear 10Kg, 0.3Cd




【GT3.1】
Front ~0, Rear ~0 (本来なら発生するはずだが、浮力は発生しなかった), 0.29Cd



ここからは997よりも旧型。
【996GT3RS】
Front -19Kg, Rear 25Kg
水冷に代わって、最初のRS。
RS=GT3だったはずなのに、RSの名前が付けられた。



BMW M3GTS Front 7Kg, Rear 30Kg, 0.32Cd


1月のツーリングで、997後期型 GT3RSに乗らせて頂いたのだが、ボクが感じたように確かにダウンフォースは発生している。
普通はクルマは浮力が発生して不安定になる。
それが、ピタリと安定する感覚が増していくのだ。
このデータが裏付けるように、ボクの感じたことは間違っていなかったことが分かった。
改めてとんでもない性能を発揮する、戦闘機と表現するに相応しいクルマだったことを知ることができた。

ちなみに、世代を追うごとにポルシェの空力は向上している。
特に、空冷から水冷になった頃の996 GT3RSだとしても、フロントはマイナス19kg。
つまりフロントが浮いてしまっている。
リアは大型ウイングのおかげで25kgのダウンフォースを発生している。

新しくなるごとに空力は向上し、現行のポルシェ911GT3はそれこそ『ケタ違い』のダウンフォース数値を発揮しているようだ。

997型前期のGT3


そしてこれが後期型になると、空気を集めるチカラが格段に増しているのが分かる…


誰もが体験出来ることではないし、ダウンフォースを感じ取れるからクルマの運転が楽しいということには繋がらない。
が、ポルシェの近年のパフォーマンスの高まりはすごいものがある。
もはや一般道では意味をなさない。
到底、扱い切れないしパフォーマンスを発揮出来るステージがない。

だからこそ、3月12日の飛騨高山ツーリングでの初代GT3がとても心地よくて、操っている感覚が強くて楽しかった。
しかし、ハイパフォーマンスなクルマは所有する楽しさと嬉しさを与えてくれる。
そういうパフォーマンスを発揮する一面もある。

90年代の倒産の危機から、よくぞここまでのプレミアムブランドとしての価値と性能を手に入れたなと思うばかりである。

個人的には、ここ数年の過去の栄光をオマージュしまくりの商売が好きにはなれないけど。
Posted at 2023/04/01 03:25:35 | コメント(6) | トラックバック(0)
2023年03月19日 イイね!

飛騨牛ハンバーグツー

飛騨牛ハンバーグツー1月に出会ったクルマ仲間と再びツーリングへ行ってきたというお話し。

実はこの春、1月に出会ったばかりのクルマ仲間の一人が転勤で島根県へ行かれることになりました。そのため、4月に予定していたツーリングを繰り上げし、飛騨高山へ行ってきました。



今回のクルマは
・996GT3
・アウディ RS4アバント(2代目)
とお馴染みのボクの987ケイマンの3台です。
今回は、997後期GT3RSはお休みです。
実は997GT3RSのオーナーさん、996GT3もお持ちで、前回の知多ツーリングはどちらも同じオーナーさんの愛車でした。
GT3のオーナーさん、996GT3が大のお気に入りだそう。
後ほど少しハンドルを握らせていただけました。

さて、ツーリング出発の日は名古屋はウィメンズマラソン開催のため、早めに出発しました。

途中、予定変更があったものの無事に飛騨牛ハンバーグのお店へ。
こちらは【楽房 洋 HIRO】さん。

煮込みハンバーグのデミグラスソースが絶品で、ご飯お代わりすること間違いなしの美味しさです。
20代の頃はご飯3杯食べてました(^◇^;)

お昼ご飯と前後しますが、北アルプスを眺められる公園。【アルプス展望公園 スカイパーク】へ行きました。
高山市と北アルプスの壮大な山々を、遮るものなく一望できます。
岐阜県というのは不思議な地形でして、海津市の海抜0メートル以下から3000メートル級のアルプスまでを含めた地形なので、山と川が豊かな地域です。それゆえ、山々を抜けるワインディング、林道も多いのでクルマ好き、登山好きにはパラダイスのような県なのではないかな?と思っています。






食後のコーヒーは、飛騨高山の山の上にある、まるでジブリの世界観のようなお店。【櫟 いちい】へ。





コーヒーとケーキをいただきました。
本当はずっとゆっくり話していたかったのですが、ワインディングを走りたいので15時頃にお店を出発。

しかし途中から雨が降り出してしまった。
もう路面は完全にウエットに。

さて。ここからがこのツーリングのもう一度やってくるハイライト。
前回は貴重な997.2 GT3RSに乗らさせて頂いたのですが、今回は996型GT3にステアリングを握る機会を頂いた。
オーナー様には感謝しかありません。



この写真左側のマシンが996GT3です。
このGT3を知らない方のために簡単に説明をしますと…
通常の911カレラの上に存在する、2シーターMTしか存在しない、完全に走るためのモデル。
空冷時代には993カレラRSという名前でした。
ポルシェモータースポーツの歴史と技術を詰め込んだ、そのままでもサーキットに走りに行けてしまうスペックとパーツ選定がされています。


ポルシェが空冷エンジンから水冷エンジンにスイッチした際、カレラRSという伝統の名前は消えました。そのカレラRSの名前を継いだのが、『GT3』です。水冷エンジンになった後の911カレラとはエンジン設計が別となっており、このGT3が搭載する水冷エンジンは、空冷エンジン時代に使っていたクランクケースをそのまま使用されています。そして、オイルパンが存在しない完全なドライサンプエンジンです。
それ以外のボクスターや911カレラのエンジンは、水冷からの新設計エンジンとなっており、明らかなコストダウンが図られています。

たとえ水冷エンジンになっても、このGT3はモータースポーツで培った技術とエンジニアの魂が込められた、ポルシェモータースポーツ直系とも言えるマシンです。

さて。997GT3の時のエンジンはハイチューンドな香りが漂い、4000rpmからは8500まで吸い込まれるように一瞬で針が駆け上がり、かつ振動を感じさせない洗練されたフィーリングでした。
この996型GT3は、粗々しさを感じさせつつも空冷エンジンの時代で感じさせたバサバサとした音とフィーリングを伴いながら、心地よい振動をさせながら回転する。
少々乱暴な言い方だが、目隠しをされると空冷エンジンか水冷エンジンか。当てるのは迷う感じがする。それほど空冷エンジンと排気の脈動や振動、フィーリングが似ている。
不思議なのだが、空冷ポルシェのエンジンより滑らかなエンジンは世の中にたくさんある。しかしこのエンジンでしか感じられない独特の鼓動にも似たアジがある。

そしてリアエンジン。前回のGT3RSは、いかにもフロントが軽く、ドライバーが特性を理解して操作をしないと、なぜだかバシッと決まらないハンドリング感を感じられた。つまり解っているドライバーが正しい操作をすると、さらに伸びるようなハンドリング。恐らくRSは『そういう』手練れ向けのマシンなのだろう…。

この996型GT3は、とてもフレンドリーだった。雨のワインディングで条件が悪いにも関わらず、路面の状況がハンドルを通して伝わってくる。それゆえに雨なのに安心感がとても高い。
初めて乗ったとしても、すぐにこの車がどんな車なのか掴みやすい雰囲気があった。
そしてポルシェ特有のブレーキのカチッとしたフィーリングと踏む力に応じてコントロールしやすいブレーキ。

マシンと格闘しなくても、クルマから発せられるメッセージだけ読み取ればとても運転がしやすい。リアエンジンだからといって、フロントタイヤの感触を必要以上に伺う必要はないし、きちんと減速してハンドルを切って直線になったらアクセルを踏む。
この簡単な操作だけで、とても素直に動いてくれるので意思疎通がとりやすい。だからとても楽しい。
速さではなく楽しさで選ぶのならば、ボクは997GT3よりも初代GT3を推したい。
どうやらオーナー様も997GT3RSはお気に入りだが、乗って楽しいのは初代GT3のようである。
このGT3の楽しさには正直なところ、参ってしまった。
ポルシェのリアエンジンの経験は少ないのだが、短い時間で乗った感覚としては、993のように緊張感を強いない感じはとても似ている。

そう。フロントの接地感もリアタイヤのご機嫌も気にしなくていい。だからとても付き合いやすい。そこにポルシェ特有の操作に対する非常に高い正確性が備わる。

また一つ、良い経験をさせていただきました。

そしてもう一つ分かったこと。
ミッドシップのポルシェに、空冷エンジンのクランクケースを使ったエンジンを最後まで搭載しなかった。
その理由も分かった気がします。

ポルシェの頂点は911であること。
そのアイデンティティと序列を何が何でも守りたかったのですね…。
Posted at 2023/03/25 02:43:10 | コメント(1) | トラックバック(0)
2023年02月20日 イイね!

暗黒の週末

暗黒の週末それは金曜日から始まる、黒い週末だった。
金曜日の仕事を終えて帰宅する直前のこと。来月分の勤務表を見たら、困るような事態になっていた。
暫定的な勤務表らしいので、決定事項ではない模様。
しかし、来月の勤務が変わることに対して、僕は何の話しも聞かされていない。相談もされていない。
あくまで役職者が独断で決めたことらしい。
個人的なことのため詳細は省かせて頂くが、これでは困ってしまう。
僕は上司に自分の希望や上司から部署の現在の状況を聞き、来週以降に検討してもらう約束を取り付けた。
こうした問題から、暗黒の週末は始まった。

次の問題は、金曜日から始まったくしゃみだった。
熱があるわけではないが、喉の違和感とくしゃみ。
帰宅したら喉が痛くなってきた。これはまずい。ただの風邪だといいな。もうコロナはお腹いっぱいです。
土曜日の朝。鼻詰まりとタン。
あぁ…。これはもう風邪引いたよ。手元にある風邪薬を飲む。
これで早く良くなると良いけど…。

土曜日は用事を済ませて終了。
なんだか金曜日の勤務表の問題から色々と疲れた。身体もダルい。
お昼過ぎに帰宅した僕は、再び風邪薬を飲んで熱を測る。
何度も測っているが、どうやら熱は無い。今週は身体を痛めてしまい、仕事がとても大変だった。その疲れなのかな。とにかく昼寝しよう。
この昼寝が、今思えば効いたのだと思う。

お昼過ぎから夜まで眠る。
相変わらず鼻水は出るが、ダルさは消えた。いつも通り動けるので、近所でお買い物。そして就寝。
雨の日曜日。今日は特に予定はない。土曜日よりも身体はさらに良くなっていた。
もう喉の痛みはないし、鼻詰まりが少しあるだけだ。
恐らく軽い風邪だったのだろう。コロナだったら熱があるはずだし、鼻詰まりだけで済んで良かった。
陽が沈んだあと、少しだけケイマンに乗りたいと思い、準備をする。
色々と悪いことが重なった週末だ。
雨も上がったことだし、少しだけ気分転換がしたい。
しかし今は夜だ。
あまり暖気に時間をかけ過ぎるわけにもいかないので、アイドリングが落ち着いたら自宅を出発する。

その時、また一つ問題が起きた。
もういい加減にして欲しいと思った。
なんて週末だろうか。良くないことは重なる。
ケイマンのエンジン周辺から、タペット音のような打音がする。
回転に合わせて『タンタンタンタン』
自宅から100メートルほど離れた駐車場で、暖気している間はずっとタンタンと音が鳴っていた。
しかも回転に合わせて打音は早くなる。完全にエンジン回転と同調している。

これは僕が最も恐れる音だ。
ポルシェが空冷から水冷に変わり、1999〜2008年までのカレラ、ボクスター、ケイマンに共通する爆弾。
オープンデッキシリンダーのエンジンの断末魔の音。




皆の知ってるタペット音だったらまだ良い。
最悪な事態は、6番シリンダー問題。
つまり、4〜6番シリンダーのキズ付きだったら最悪です。
もうエンジンが終わってしまうので、良くてもシリンダー打ち込みしなければならない。当然、ピストンも交換。
最悪の場合はシリンダーやブロックにクラックが入り、修復不可能。リビルトエンジンに載せ替えとなってしまう。



ちょうど、春から娘が乗るためのクルマを契約した直後だったので、修理するための体力がない。
『このタイミングでは勘弁して欲しい!』
そう思った。
僕は一般的なサラリーマンだ。頑張って維持とイジリをしているだけで、余裕があるわけではない。だから大きな修理は、今は困ってしまう。
祈るように水温計が真ん中まで来るのを待つ。水温計が真ん中まで昇ったところで、ゆっくり走らせて温める。
1〜2kmほど走らせたころだろうか。

そうすると、いつの間にかタンタンという打音は聴こえなくなった。
もしもシリンダーに問題があれば、音は消えることはなく打音が鳴り続ける(はずだと思う)
その後近くのガソリンスタンドまで走らせたが音は鳴らない。
どうやら今回は助かったようだ…。本当にホッとした。
しかし油断は禁物。今後も状態は観察して行かなければならない。
もしかしたら、温度が高くなってピストンとシリンダーの状態が良くなったのかも知れないし。
何の音だったのだろう。これを書いている今でも思う。
結局は、エンジンを下ろして開けるか、シリンダーをスコープで覗くしかない。

空冷から水冷になったあとのポルシェ(元々、ターボやGT3は除外)は本当に気を使う。
オイル選定、暖気はキッチリ行うことしか出来ない。それでも、問題が起こっていないとされる排気量(ポルシェは同じエンジン形式で、ボア径とストロークアップだけでグレード及び車種展開している)を選んだつもりだ。

そういった悩みから解放されるには、やはり空冷か、空冷のクランクケースを使うターボやGT3。もしくは直噴エンジンに変わった2009年以降のエンジンに乗るしかないのか…と思う。



でも僕は今乗っているポルシェのスタイリングやポート噴射のエンジンのフィーリングをとても気に入っている。だから、よほどお買い得な金額で空冷のオファーが無い限り、乗り換える気はない。それに空冷エンジンは常にオイル漏れ、古い故の修理のハードルがそれなりにある。
それこそ、リーマンショックあたりまでは空冷ポルシェはさほど人気は無かったし、本当に乗りたいコアなファンしか買わなかった。だから中古価格も現実的だった。
もし現在でも、300万円で964シリーズが売っていたら間違いなく購入していた。
今では1,000万円以上を支払うことになるので、それは現実的ではない。

僕は機械的な雰囲気があるポルシェが好きだ。
だから内装や制御を含めて、どこか空冷の雰囲気が残るポート噴射の水冷ポルシェが好みだ。そして空冷ポルシェのクランクケースを使うGT3やターボも大好きだ。
空冷エンジンの回転感は特別なフィーリングがする。それは地上を舞う戦闘機でも書いた『997後期のGT3RS』でも共通する。なぜなら、空冷のクランクケースを使っているから。

今乗っているケイマンには現代の、なんでもお節介なポルシェにはないアジがある。そこが僕の好みには合う。
現代のポルシェを否定はしない。なんと言ってもカッコいい。内装もエンジン音も素晴らしいものがある。最初こそ最良のポルシェという言葉が存在する。
それぞれ好きなポルシェ(クルマ)に乗ればいい。要は好みのお話しなので。

ともかく、僕にとっては色々と悪いことが重なった週末となった。
これを暗黒の週末と呼びたい。
良くないことが起きた流れでは、じっとしていることも必要なのかもしれないと思った。
Posted at 2023/02/20 04:48:05 | コメント(6) | トラックバック(0)
2023年01月23日 イイね!

地上を舞う戦闘機

地上を舞う戦闘機2023年1月22日のこと

この話はストーリーがあります。
雑誌のライターでもないですが、ただ淡々と描く話にするには勿体ない。

22日、日曜日。
昨夜までの夜勤のリズムを引きずったまま、僕は朝9時30分に目を覚ました。

今から準備して急げば、お気に入りのカフェでモーニングサービスに間に合う。
美味しいコーヒーとしっかりミルクが染み込んだフレンチトースト。塩気のあるサラダと甘いメープルシロップの組み合わせが絶妙だ。


しかし準備に少し手間取った。
もうお気に入りのカフェのモーニングのオーダー時間には間に合わない。
仕方ないから、カフェの新規開拓をしよう。

自宅から20分の別の喫茶店がある。
いわゆる純喫茶という部類に属するかもしれない。流行りとは違う、本当に好きな人しか行かない。そんなお店を見つけた。

早速、ケイマンを暖気して準備する。
それでも、モーニングサービスが終わる時間にはギリギリだ。
かと言って飛ばすようなことはしない。遅く出発した自分の責任だ。間に合わなかったら仕方ない。
お店の近くまで来たとき、僕はサイフの中の現金が少ないことを思い出した。
失敗した…( ̄O ̄;)

銀行のATMに立ち寄ろうする。しかし、そもそもお店の段差が高くてケイマンでは入れない…(T-T)
そう言えば500円玉なら、最近令和になってから新しくなったので美しい500円玉を数枚ストックしていた。それを使えば支払いはできる。
もしクイックペイが使えるならラッキーだ。

お店の前を通ると、段差が高い。事前にグーグルストリートで入口をチェックしていたが、実物の段差はもっと高かった。これじゃ入れない。

今日のモーニングは諦めよう。
お財布の手持ちが少ないことや、お目当ての喫茶店の段差が高い。全てにケチがついているから、これは

『今日は喫茶店は止めておいた方がいい』
という暗示なのだろうと考える。

都合よく考えなければ、落ち込んでしまう。ここは潔く諦めた方がいいのだ。こういう日もあるよ、と。

帰宅して節約のために自宅でお昼ご飯を食べて。
午後からガレージに置く為のチェアを買いに行こう♪
色々探して迷っていたけれど、近くのお店で見つけたカウンターチェア。
これに少し腰掛けて、ガレージ内でコーヒーを飲むんだ(´∀`)
と思っていました。

それに、10年に一度級の寒波がやってくる。
マーチの為に買ったスタッドレスタイヤも履かせたいし。午後からは忙しいなぁ。と。



普段なら右折して自宅へ向かう交差点に来た。
このときなぜかボクは、直進を選んだ。
直進しながらも、いつもと同じで右折すれば良かったかな?と思った。
でも直進した先に何かがある気がしたんだよね。

悪いことじゃなく、良いことなのかも分からない。だけど、なぜか右折するよりも直進したくなったのだ。
僕は悪いことだけは起こりませんように。そう願いながら、低めのギアを使い、エンジンの回転を高めにしながら、速度は控えめに走る。

そんな折、右側のコンビニで2台のポルシェを見かけた。そのうち1台は間違いなく、普通のポルシェではない。大きな羽が装着されている。
でも見ず知らずの2人に話しかけても、邪魔してしまうだけだ。それに、同じメーカーのクルマに乗っているからと言って、みんな仲間とは限らない。それぞれ趣味趣向、クルマとの付き合い方や所有感だって違う。
そう思っていた。

だけどこの日は違った。妙に話しかけてみたい気分になった。Uターンをし、2台のポルシェがいたコンビニに戻る。

話しかけてみると、気さくに応じて下さった。
見ず知らずのケイマン乗りが話しかけても邪険にされない。なんて懐の広い方なんだろう。すでにそこから嬉しかった。

たまたまこの辺りに来ていたらしく、知多半島の先の方を目指すとのこと。僕は冬の間は、塩カルを嫌って塩カルが撒かれない地域を選んで走る。
知多半島がそれに当たる。

ひょんなことから、僕が今回のツーリングのご案内をすることになった。

途中の高速で入れ替わりながら走る。

ポルシェ911の中でも、一際輝く特別な存在。

996型GT3
997後期型GT3RS 3.8

特にRS3.8は、日本にポルシェジャパンからは正規輸入されていないため、確か50台も無いのではないだろうか。

高速を少し走らせる。途中で入れ替わりながら。澄んだ音を響かせながら、GT3が走る。
爆音だと思っていたので、少し意外だった。

聞けば、お二人とも意外にも近くに住んでいたようで、ここで出会ったのも何かの偶然…?



愛知県の南知多にある『あゆちゃん家』に到着。


お刺身とエビフライのランチを頂きました。
お食事ももちろん美味しいのですが、お話ししながら楽しく食事が出来ました(^^)



後ろからのショット。
必要に迫られて、装着されたリアウイング。
そのカタチ全てに意味がある。


内装はアルカンターラ貼り。
質感はとても高い。しかし、必要なものしかなく、過度な装飾は一切無い。


リクライニングしない、フルバケットシート。
そして室内に張り巡らせたロールケージ。
ポルシェは意味もなく飾りで装着しているとは思えません。

こんなハードなポルシェ。実はオーナーさんは日常的に走らせているそう。飾ったり仕舞っておくのではなく、『乗りたいから乗る』というカッコいいお方でした!

お二人とも、SNSの類いはされていないようなので、ここで出会えたことは幸運としか言いようがありません。

さて、2台のポルシェのうちの一台。
997型 911GT3 RS3.8に乗らせていただけることに。
本当に感謝しかありません。オーナー様のご厚意で、半日も乗らさせていただくことが出来ました。

RRの911はフロントが軽い。
これはお店で試乗したことがある993型も同じ。
切り始めは軽いから動きが良い。
そこから先の動きは、タイヤに荷重が乗っていないから少しだけ鈍くなりそうな予感が出てくる。
上手く言えないけど、鋭さだけで言えばミッドシップのポルシェの方が鋭さは感じられる。
だから911キチンとフロントに荷重をかけてあげられると、速くコーナーを抜けられそう(な予感)
でも、RRの利点はフロントが軽いということじゃない。

重めのリアがフロントの後から着いてくる感覚がする。
加速時のリアの踏ん張り感(トラクション)が、MRのケイマンよりもあるので、この少しのクセが911でしか味わえないアジなんだろうなと感じました。
全ての動きが、リアを中心にして動く感覚。

世界のどのクルマでも味わえない911だけの感覚。
ステアリング、段差を乗り越える際のダンピング。
全てにおいてどこにもクルマの緩みなどありませんでした。
2000回転でゆっくり走らせることも可能。
ガラガラとトラックやバスのようなエンジンの揺れ感や音が聞こえる。

3000回転以上からガラガラした感覚が消えて
4000回転から8500回転まではロケットのように一瞬です。

街中では全ての操作性が硬くて重たい。
ひとたび高速に乗ると、全ての調律が取れたようにピタリと合う。
ケイマンとは得意とする領域のケタが違う。

僕はレーシングカーなんて乗ったことはない。
せいぜいシビックのワンメイク車両か、カートが良いところです。
ですが、素直に思ったのはこんな言葉。

誰が言ったのか

【地上を舞う戦闘機】

ボクは地上の戦闘機のようだと思えたクルマに初めて触れることが出来ました。
痺れました。


これは、まるでレーシングカーのようだと紹介されるポルシェです。
普通に街中で走らせることは出来ます。
お買い物に使うことも出来ます。

でも、裏切らないけどミスしたら裏切りそうな予感。
常にドライバーにどこか緊張感を持つことを強いるマシン。

まるで猛獣に鎖を繋いで散歩させてるかのような。
龍の背中に乗って道路を舐めるように飛ぶような。

踏み込めばいつでも非日常、異次元の世界へ連れて行ってくれる。
これがポルシェの中でも特別な存在。
73年カレラRS2.7から始まったレンシュポルト(Renn Sport)の系譜なんだなと感じました。



ただ、クルマとしての優劣ではなく、コレが好きなら乗った方がいいですね。というものだと思います。
前にもケイマンのインプレで書きましたが、ポルシェ(GT-RやコルベットやBMW Mなど)は各世代にファンがいる。それと同じように各モデルにもファンがいる。だから、自分が買える範囲内で好きなポルシェを選べばいいという話です。ポルシェがクルマにかかったコストを乗せたら、新車価格が高くなっただけのことですので(^◇^;)

でもボクには買えません(笑)
絶対と言ったら自分のあらゆる可能性が消えてしまうので、絶対買えないとは言いたくないですけど…。
もしも次のポルシェを買えるなら
なるべく古〜い昔のモデルがいいかな…(*´-`)

今日出会ったお二人とも、今どき珍しいマニュアル車至上主義者でした。何だかベクトルが同じだと嬉しくなってしまいますね✨
もちろん、クルマイジりが好きな方もドライブ好きな方も同じです✨

年齢や職業など関係なく、好きなことが同じ仲間というのはとても素敵です。
とても天気が良く、夕陽も美しい冬の一日でした。
Posted at 2023/01/23 02:11:57 | コメント(2) | トラックバック(0)

プロフィール

「@係長レーシング さん
仕事紹介してください!(笑)
神戸行きますので(   ◜ω◝ )」
何シテル?   04/13 18:21
僕が産まれる前に、父親がナローポルシェに乗っていたらしい。子どもの頃、ポルシェの模型を見ながら育ちました。4歳くらいの頃、父親がスカイラインに乗っていました...

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